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Japan Gustav Marhler Orchestra 第9回定期演奏会@文京シビックホール

2012-06-26 23:20:30 | オーケストラ
学校の授業などでなく、自分の意思で合奏に参加したのは大学1年の時が最初だった。
その後は半年ごとに演奏会に出演していた。この当時の団体はマンドリンアンサンブル。

社会人になって3年目、初めてオーケストラに参加、トランペットで舞台に上がった。それから15年、演奏活動を続けているが、一つの演奏会にかけた準備期間で最長だったのは3年間。1998年に練習開始、本番は2001年。その3年間には団員不足、会場確保不能など、演奏者側の問題が山積しており、それが演奏会開催不能の原因だった。

その時以来の長期準備期間だった。今回の演奏会は前回の定期演奏会から丸2年。ただ、事情は前述の演奏会とは大きく異なる。
本来は昨年開催されるはずであったが、実現出来なかった理由はただ一つ。震災による会場の被災だ。
それがようやく、この日曜日に会場を確保、演奏会開催にこぎつけた(もっとも、この間に特別演奏会を行ってはいるが)。会場は文京シビックホール。


マーラー:交響曲第9番

指揮:井上喜惟


結果から言うと、この長期間の準備期間は演奏の方向性を確立し成熟させるうえで不可欠な時間だったと感じている。

本番直前の数週間、学生時代を彷彿させるような、楽員間の過熱ともみえた演奏に対する真摯な姿勢には、筆者も腹を据えて本番に臨まざるを得なかった。

そして日曜日の本番。マジシャンが自分のマジックを解説するようなコメントは望むところではないし、そもそも筆者の任とも思えない。幸いなことに会場に足を運んでくれた何人かの人々が残してくれた文章があるので、そちらを参照いただければ幸いである。

筆者として言えるのは、この演奏会に参加した演奏者一人ひとりが示した音楽への献身が本当に高い水準だと感じた、ということだけだ。

個人的にはまだ放心状態が続いている。これまで22年間の演奏活動の総決算だったのかも、という思いが、時間が経つにつれ強くなってきている。

忘れられない演奏会になった。関係各位に心から感謝したい。

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