ゼロからのレコードレーベル

アメリカで日本人がゼロからスタートしたインディー・レーベル。純粋に音楽の楽しさを追求するレーベルの将来はいかに!?

今後のCDの在り方

2007-09-29 23:54:59 | Weblog
レーベルは近い将来CDがなくなると仮定する必要がある。
完全になくなるまでには未だ時間がかかるとしても
販売枚数は激減の一途をたどるはず。

しかし、売上をダウンロードに頼るとしても
インターネット上以外でのプロモは続ける必要がある。

そこで考えられる一つの方法はCDシングルを無料配布する方法だ。
プラスティックのケースで(Jewel Case)はなく
紙のポケットタイプのもの。デザインも表と裏だけ。
これで、プレス費用が抑えられる。

表にはアーティスト、または曲のイメージ写真を
裏半分にアーティストのウェブ、コンタクト情報
残り半分は広告を集う。
これで更にコストを抑えることができる。

いくらネット人口が増えたとは言え、
検索で上位にヒットするウェブを作るのは大変だ。
ネット上でのプロモだけでは片手落ち。
音楽の質が良ければ、シングル一曲で人を惹き付けることが可能だと思う。
まずはアーティストの存在自体を世間に知らしめなければ
いくら良い曲を作っても雑草のまま終わってしまう。

コンテスト

2007-09-27 01:47:21 | Weblog
アメリカでもアマチュア、プロ問わずの音楽コンテストがある。
アメリカンソングライター誌が隔月で行う歌詞のコンテスト。
これは$10で応募できるが、ISC
John Lennon Songwriting Contestなどになれば
一曲あたり$30の参加費用がかかる。

実際、自分でも上記のコンテストに応募してみたが、
特に詳しい審査内容は知らされず、最後に「残念でした」という通知が届く。
つまり誰が聞いたのかとか、審査基準も全く不明のまま終わるのだ。

もちろん最後には優勝者、入賞者は発表されるが、
没個性的な音楽が多いのは否めない。

ということで我が社のコンテスト応募は短い期間で完結。
今は自分の目と耳で確かな相手に音を届けるプロモを心がけている。

ライセンス料

2007-09-20 15:49:15 | Weblog
某レコードプールの会社があるテレビ会社と契約し
音楽配給の独占主導権を握ることになった。

そして、そのレコードプール会社は契約が決まる前から、
所属しているレコード会社にレーベルの非独占出版権利を
一年にわたって与える契約をしませんか、と打診してきた。

もちろんテレビで自社レーベルの音楽が流れるのは魅力的だ。
それに契約が決まればライセンス料をもらえるのだが、
この会社の取り分は何と50%と言う。
仮に10万円の契約が成立すれば、5万円の手数料が差し引かれ
レーベル入る金額は半分の5万円。

スポーツ選手の契約の半分をエージェントがもらうと
考えてみるとわかるが、これは莫大な金額だ。
10億円プレイヤーの半分はエージェントがゲット?

確かに会社が契約を取ってくるのだから
手数料を払うのは理解できるが、折半というのはどうだろう?

アーティストたちが、魂を込めて作った音楽を
単なる商品として扱われている気がしてならない...

マスタリング

2007-09-18 03:32:47 | Weblog
レコーディングの後にする最後の音の仕上げがマスタリング。
音圧、音質、曲順、曲間の時間など、リリース前には欠かせない作業だ。
以前、雇ったマスタリングエンジニアの仕事がひどく、
全てやり直した経験があるが、これはレコーディングや
ミックスダウンと同じくらい重要なので決して手は抜けない。

通常、プロデューサーはマスタリングをしないので
プロデューサーの意図を把握してマスタリングエンジニアに伝え
レーベル、アーティスト、プロデューサー、エンジニアの全員が
満足できるものを作らないといけない。
これは人間関係が絡んだりするので容易でない時がある。

以前、プロデューサーとエンジニアの関係が悪化し、
間に入ってひと苦労した思い出がある。
何事も人間がする仕事、しっかりとしたパイプ役にならないと
大きなトラブルに発展しかねない。


経費を抑えるも仕事

2007-09-15 23:59:45 | Weblog
我がレーベルのニューアルバムが完成したが、
工場からオフィスまでCDを送ってもらうと
送料が200ドル(約2万3千円)はかかる。
ということで、車を走らせ往復300キロの旅。

売上を伸ばすことももちろん大切だが、
経費を抑えることも然り。
ここの部分をしっかりやれば、利益率も自ずと上がる。

レーベルを存続させる為なら
運転手だって何だってやる。
それがインディペンデントレーベルの意地。

これって共作?

2007-09-12 02:23:15 | Weblog
音楽プロダクションにサンプリングという手法があるが
既存のリフなどを、そのまま使うのではなく再録音した上で
新たなメロディを乗せ全く別の曲にするバンドがいる。

オーストラリアのRogue Tradersというグループなのだが、
初めて彼等の「Watching You」を聞いた時は
The Knackの「My Sharona」のパクリだと思ったし
Voodoo Child」はElvis Costelloの「Pump It Up」の盗作だと思った。
しかし、曲もメロも違う。

ということで実際に彼等のCDでクレジットを見てみたら
各曲の作曲にオリジナルを作ったCostelloと一緒にバンドメンバーの
James Joshと彼の奥さんであるMelinda Applebyの名前があった。
Watching Youには言うまでもなくThe KnackのDoug Fiegerと
Berton Averreに並んでメンバーの名前が連なっていた。

こういう曲の作り方もあるのか、妙に感心してしまった。
ということは、自分が往年の名曲のリフを使って新曲を書けば
憧れていたロックスターたちとも共作が可能ということになる。
リフがカッコ良ければ、いいメロも浮かび易いかもしれない。
曲作りに行き詰まったら、こんなことをしてみてもいい?


galabox

2007-09-08 01:18:40 | Weblog



9月3日より、日本のオンラインCDショップでも
我が社のCDが販売されることになりました。

取扱いを快く引き受けてくださったのは
今年の夏にひょんなことから知り合った
galaboxの下迫さん。
ショップで扱っている音のテイストも良く、同郷のよしみということもあり
お互いの取扱いCDをお互いのショップで販売しようと言う話がトントン拍子で決まりました。

今回紹介して頂くのは下記の3タイトル

MAR PROJECT I (ONE)/MAR PROJECT
RUN/MAR PROJECT
GOZZOLOP/GOZZOLOP

逆にこちらのショップで販売させてもらうのが下記の3タイトル。

二階堂和美のアルバム/二階堂和美
THE PILLY SOULD/MUSIC HAIR
イーヨ・イディオット

個人的にも3アーティストはお気に入りで、
かなりヘヴィロテで聞かせてもらってます。

という訳で、MAR CREATIONとgalaboxが提携を結ぶことによって、
良質な日本のアーティストをアメリカで、また
アメリカのアーティストは日本で紹介することが簡単になります。

今後は二社が協力し、さらにホットな音を皆さんにお届けしたいと思います。