ゼロからのレコードレーベル

アメリカで日本人がゼロからスタートしたインディー・レーベル。純粋に音楽の楽しさを追求するレーベルの将来はいかに!?

コピーできないロック

2007-03-29 14:44:24 | Weblog
初めてアメリカ大陸に上陸したのは1989年5月10日のこと。
22歳だった。放浪の旅である。
サンフランシスコを皮切りに最終地点のニューヨークまで3ヶ月間
自分の足で歩いて、目で回った。とにかくでかい。
カルチャーショックとは、このことか。

ギターも持たずやってきたが、すぐに我慢できなくなって
サンフランシスコで即アコギを購入。公園でギターを弾いて
地元のミュージシャンと一緒に演奏を楽しんだ。

そして、ロスアンジェルスで日本人ロッカー、マサさんという人に出会い、
オープンステージでジャムセッションをした。周りのメンバーは初顔合わせのアメリカ人ばかり。
アメリカのステージに立った時はさすがに舞い上がった。
しかし、雲の上の存在とさえ思っていたアメリカ人も、所詮、僕と同じ人間。
ミュージシャン同士には共通言語さえ必要ない。
自分の中で、アメリカとの境界線がなくなった。

それにしても、12歳の時に「スモークオンザウォーター/ディープパープル」を聞いてロックに目覚め、
中学の音楽祭で先輩が弾く「レットイットビー/ザ・ビートルズ」のギターソロを聞いて、
エレキギターに飛びついた自分が、まさか10年後にアメリカのステージに立っているとは
僕自身想像できないことだった。

何を弾いたかも覚えていないし、スリーコードのブルースセッションだったと思うが、
ロックを生まれて初めて体感した気がした。レコードを通して日本で聞いていたロックではなく、
360度どこを見回しても、吸い込む空気まで、ありとあらゆるものがロックだった。

土壌の違いを痛感した瞬間でもあった。そして僕はロックとは実はジャンルのことではなく
アメリカそのものだと言うことを知った。ロックはコピーできないのだ。

オンラインショップ

2007-03-15 16:52:25 | Weblog
レーベルだけではなく、音楽出版社もオンラインショップもやってる。

CDはクレジットカード決済を始めたら、少しずつ売れるようになってきた。
今の時代、クレジットカードがなきゃ売上げは激減だ。

ただ、この世界は競争が激しい。
Amazonなどの大手には手も足も出ない。

だから、他のショップにはないオリジナル商品でカタログを
充実させていく必要がある。他の店にないもので良質の音楽CDが
集められれば少しずつお店の認知度は高まるはず。

ショップ経営の楽しみの一つは30秒ほどのオーディオクリップを作る時だ。
曲のどこの部分を聞かせれば、お客さんが欲しくなるのか。
おいしいところばかり出さず、もう少し聞きたいと思うようなところで
フェイドアウトさせちゃう意地悪もテクニックの一つ。

でも、買ったお客さんをガッカリさせてはいけない。
お客さんに信頼されるお店にしたい。
いずれにしても、ダウンロードの時代にCDを売るのは容易いことじゃない。

ブログ開始

2007-03-11 05:55:46 | Weblog
ロックに目覚め、ギターを始めたのが12歳の時。
バンドを始め、作曲を始めた。
外国に憧れ、海外に出て、世界が広いことを知り、25歳でアメリカへ移住。

アメリカ人とロックバンド。楽しかったがリーダーの一存で解散。
一人になった僕はクラシックギターを学んだ。そう、音楽は一人でもできる。

2000年、ソロプロジェクトの構想が生まれ、レコーディングを開始。"MAR PROJECT" と名付けた。

作詞、作曲、ボーカル、アレンジなど慣れないことを全部体験し、デビューアルバムを完成させた。
できたはいいが、リリースしてくれるレコード会社がない。探すのが面倒で自分のレーベルを始めた。
会社を"Mar Creation" と命名した。

全てはゼロから始まった。レーベルは今年で5年目だが、まだまだ弱小レーベルの域から脱していない。ただ続けなければ大きくもなれないし、未来もない。今できることに全力を注ぐしかない。歩き続けていけば、いずれ一本の道ができるだろう。