たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

モミジ見がてら晃石山

2018年12月01日 | 近所の栃木県の山
◎2018年11月25日(日)

大中寺駐車場(8:45)……謙信平(9:06~9:31)……太平山神社(9:36~9:44)……晃石山(10:30~10:39)……桜峠(11:07)……車道(11:23)……清水寺(11:27~11:52)……駐車場(12:18)

 太平山の紅葉もそろそろ見ごろだろう。現地までは遠いが、見物にたいした時間がかかるわけではない。ハイキングというよりも散歩の感覚で出かけられる。それだけではつまらない。せいぜい晃石山くらいには足を延ばすことにしよう。その先の馬不入山は、正直のところ、自分には魅力をさして感じる山ではない。反対側に下るわけでもなく、駐車地に戻らなければならないので、気分次第ではあるが、わざわざ行くまでもないだろう。
 謙信平というのが、いったいどこのエリアを指すのかいまだにわかっていない。自分では茶店のある一帯から、展望地にかけての平地を謙信平と思い込んでいるのだが、その謙信平まで大中寺からストレートに行ける道があることを知ってはいたが歩いたことはない。いつも、車道方面から遠回りして謙信平に出ている。単に入口がよくわからなかったからだ。
 今日もストックは持ったが、使用しないことにしよう。そして、サポーターもまた足首は装着せずにヒザだけにした。登山靴を履いている限りは足首も固定され、サポーターそのものの意義はさほどにない。こんなところが、今日の歩きの課題でもある。

(大中寺)


(馬首の井戸)


(入口)


 大中寺の境内に入り、「馬首の井戸」を探す。その脇から登って行くようだ。栃木市のハイキングマップには「急坂30分」と記されている。馬首の井戸はすぐにわかった。確かに「大平山」の標識があった。ここで余談だが、合併以前の町の名前は「大平町」。山名および神社名は「太平山」という認識でいたが、公の機関が設置したらしきこの標識を見る限りは、どうも厳密な使い分けはしていないようだ。

(樹の根がはびこる)


(こんなところもある)


(間もなくこうなって車道に出る)


 確かに急坂ではあった。そして、木の根が暴れている。歩きづらいが、道はしっかりしている。木の根が終わると少し岩じみた道になり、最後は平坦な道になった。急坂は延々と続くわけではなく、前半のさわり部分だけだった。あっけなく車道に出てしまった。寺の駐車場で集合していたチャリのオッサングループが先に着いてだべっている。

(ご登場だがどう見ても早い)


(その1)


(その2)


(その3)


(その4)


(その5)


(その6)


(その7)


(その8)


(その9)


 味気のない舗装道を行くと、じきに茶店の軒が並ぶ謙信平に到着した。ここでしばらく行ったり来たりのモミジ見物。モミジは陽の向きの関係か、ウオッ、きれいだと息をのむようなものには出会わない。確かに色も濃く、今がピークといった感じではあるが、なんか物足りない。ちょっと良い具合のモミジを写真に収めようにしても、店の幟や看板、電線が入り込んでしまう。
 まだ早い一角もあり、そこは緑の葉を広げた状態だ。一応、満足して撮ったモミジを後で見てみると、暗さも手伝い何ともお粗末な写真になっている。これは撮影テクニックの問題だろう。せっかく青空が出ているのに、これではもったいない。
 今日は霞がかかっていて、遠望が利かない。富士山は見えない。謙信平の言われの看板が置かれている。ここから謙信が望んだ関東平野の広さに目を見張ったとある。当然、晴れの日だったわけだ。大中寺で北条と一応の和議を結んだ後のこと。「謙信が目を見張った」だけではないだろう。何かが、謙信の頭にめぐったはず。和解はしても、戦国武将としての夢と野望は捨てられないはずだ。肥沃で広大な地が広がっていると思うのが自然だろう。

 モミジ見物も一応は満足にしておくが、以前来た時の方がきれいに思えてならない。同じような時間帯だし、それに比べたら、少し早かったのかもしれない。ともかく、太平山神社に向かう。
 ここに来ると、いつもそうだが、他の単独ハイカーが等間隔で先行し、その後をつける歩きになる。今日もまた最後までそうだった。同一人物ではない。だれかが先に歩いていて、ほぼ同じ速度で歩いている。一つの目標というか目安にはなるが、この神社までの区間も先行のオッサンに付かず離れずになった。

(太平山神社)


(筑波山)


(市街地)


 神社は相変わらずに賑わっている。ハイカーもいれば、手ぶらの観光客もいる。展望地からは栃木市街が一望。離れたところからは筑波山も見える。横道にそれるが、不思議なことに、自分のブログの閲覧記事の中にずっと加波山記事が上位に入っている。たいした歩きでも記事でもない。むしろ地味に徹している。加波山自体が筑波山に比べたらかなりマイナーだ。どうしてなのかまったくわからない。ちなみに大腸内視鏡検査を受けた記事も人気の中に入っているが、これは納得できる。
 茨城の山で、興味があるのにずっと行かずのままになっている山がある。吾国山と難台山。加波山並みの地味な山だろうが、しばらくはおとなしい山歩きに徹する以上は候補にいれてもいい山ではないだろうかと思っている。

(奥宮)


(直進は太平山山頂、左は迂回。ここは左に。左は初めての歩きかもしれない)


 奥宮への階段を登る。今日は富士浅間神社のある太平山山頂まで登る気はない。紅葉を期待できない周囲が植林のピークだ。途中で迂回して晃石山に向かうつもりだが、奥宮だけには立ち寄る。案の定、前を歩くオッサンは奥宮無視で素通りした。
 山頂迂回路に入り、合流には、トレラン風のネエチャンがスマホを太平山方面に向けて写真を撮っていた。このネエチャン、途中で駆けたりしていたから、トレランと思い込んでいたが、先々で後姿を見たり、改めてのコンニチワになったりする。トレランなのかどうか、どうもわからなかった。
 合流先から、別のオッサンが先行して歩いている。歩程は似たり寄ったり。歯がゆくて追い越すまでもなく、しばらく等間隔で歩く。こちらがたまに写真を撮ったりしても、すぐに同じ間隔になる。

(神社を経由しないで来ると、ここで合流する)


 左からの道が合流。分岐状のところだ。オバチャン2人が立ち止まっている。聞かれた。「晃石山に行くにはどっちがいいのかしら?」。「結局また合流して一本になるからどっちでもいいんですよ」。「あっ、そうなの。じゃ、せっかく山に来たんだから、山道の方がいいわね」。晃石山は初めてらしい。ここは少しの登りになっている。しばらくして振り返ると、オバチャンたちの姿はかなり下にいた。前のオッチャンはわき目も振らずに黙々と歩いている。

(こんな色づき)


(ぐみの木峠。ぐみの木はどこにあるのか)


 この辺の紅葉はあるにはあるが、ないに等しく、赤いのを見つけてもはっとするようなものはない。右に鉄塔を見て、左から、先ほどの分岐歩道と合流し、少し行くと、少し広い鞍部のようなところに出た。ここが「ぐみの木峠」らしい。グループが休んでいる。大中寺からここに出られる道を登ったことはあるが、ハイキングマップには「急坂」とある。これもまたいささか疑問だ。

(ちょっとした木の階段)


(再び筑波山)


 階段が始まる。それほどにきついものではない。距離も短い。そして下る。こちらはオッサンの後ろについて歩いているが、途中、何人か抜いている。速い歩きとは思えず、他のハイカーを抜けばそれだけでもうれしいものだ。
 ベンチのある見晴らし場に出た。オッサンは休憩に入った。他に休憩中の二人もいたので、こちらも休む。暑くなってきたので、トレパンの上を脱ぎ、ウインドブレーカーだけにする。手拭いで顔を拭く。筑波山が雲の上に浮き、加波山はかろうじて頭だけ出している。オッサンがなかなか出発しないので、先行する。人がいるのではタバコも吸えない。

(駒形石)


(駒の爪痕)


 また上りになった。ハイカーの姿も多くなってきた。第三のオッサンの後につく。このオッサンとの距離が接近し、時間つぶしに「駒形石(駒の爪)」を撮っていたら、下って来たオジサンが、「この石、何で駒形石というのか知っている?」と聞いてきた。「馬の蹄に似ているからですかね」と答えたら、「石の中の窪みをよく見て。あれが馬の蹄の跡なんだよ」。なるほどね。馬が蹴ったのか、踏んだ石を起こしたのか、それは聞かなかった。まぁ、どうでもいいことだったし。

(晃石山)


(日光方面)

(馬不入山方面。こんな風景を楽しんでいたら)


(山頂はごった返した)


 こんな状態での歩きをダラダラ記してもきりがない。いきなり、晃石山にジャンプする。
 多くのハイカーと行き交ったわりには、山頂にはだれもいなかった。山頂写真を撮って、狭い展望から北を見る。仙人ヶ岳から見た男体山には雪があったが、今日の男体山に白いものは見えない。西側には馬不入山が見える。やはり、身近の風景はよく見えるが霞で遠望は効かない。
 ドヤドヤと、晃石神社の方から集団が登って来た。静けさは消えた。ざっと15人はいそうなGB隊。その中に自分も紛れ込んだ形だが、第三者が見たら、自分もまた、そのグループの一員と思われても不思議ではない。つまりは、意地を張ってもライン上にいるわけだ。このGB隊、あっけらかんとしたもので、山頂からの景色を眺めて太平山の方に下って行った。再びの静けさ。山頂にいるのは2人だけ。青年が一人、ベンチに座って、微動だにしない瞑想姿勢をとっている。こういう方もいるんだなと思い、邪魔をしては悪いなと下る。ここでもタバコを吸うタイミングを逸した。

(桜峠へ)


 ここから直に清水寺に下っても構わないが、それでは太平山も省略してのあっさりした歩きになるので、たいして意味もないが桜峠経由で清水寺に下るとしよう。あの階段を歩かないと晃石山に来た気分が起きない。
 どんどん下ってゆるやかに登る。ここに第四のオッサンが先行して等距離で付いて行く。もしかして、第二のオッサンだったのかもしれない。見晴らし場で着替えもしていたし。普通の色づきの中を歩いているが、それでもハイカーが少なくなった分、気分よく歩いている。後ろからトレランのネエチャンに抜かれる。はて、このネエチャン、さっき見かけたよなぁ。どこで何をやっていたのだろう。

(見晴らし場から)


(階段の下り)


(これだけはきれいに感じた)


 次の見晴らし場に到着。桜峠までは0.7kmの標識がある。ここからの展望はどれが何山なのかわからないが、周囲の山だけはしっかり見える。陽のあたっている山の斜面は濃い黄赤になっている。
 下って行くと、いつもの階段。登って来るハイカーは4人ほど。ここにも目の前をオッサンが歩いている。さしずめ第五のオッサンか。少しきれいな黄色の葉が目に付いた。

(桜峠)


(桜峠から)


 桜峠に到着。休んでいた二人連れが馬不入山の方に向かった。そういえば、馬不入山の「馬」と先ほどの「駒形石」、さらに大中寺の「馬首の井戸」と、馬にちなんだ名称が多いが、何かあるのだろうか。
 以前から、この桜峠は寒いというイメージが強い。時間的に日陰の時にいつも通るからそうなのか、風通しが良いのか。今日もまた肌寒く、東屋で休むような気分になれず、早々に清水寺に下る。

(下って)


(車道に出る)


(車道歩きで1)


(車道歩きで2)


 目の前を、地図らしきものだけを持ったオニイサンと第五のオッサンが歩いている。自分を入れて3人ともに等間隔。15分ほどで車道に出た。
 ここの車道は車がめったに通らない。何だ、上よりも下の方の紅葉が賑やかじゃないか。得てしてこういうものだ。

(清水寺1)


(清水寺2)


(清水寺3)


(清水寺4)


(清水寺5)


(清水寺6)


(清水寺7)


(清水寺8)


(清水寺9)


(清水寺10)


(清水寺11)


(清水寺12)


(清水寺13。もういいか)


 途中、清水寺に寄ってモミジ見物。謙信平に比べて、こちらの方が写真撮りしても余計なものが入り込まないし、色合いも良い。ただ、まだ早いか。半赤半緑のモミジもある。時間をかけて境内を探索する。その間、腐りかけのベンチに腰掛けて、ようやくの一服。いつも立ち寄る寺でも、さすがに「東国花の寺 百ヶ寺」だ。立ち寄る都度にいろんな顔を見せてくれる。

(再び車道歩き。いきなり赤が消えた)


(つい、こんなものでも撮ってしまう)


 ここからの車道歩きは長いが、沿線の樹々は賑やかなので飽きることはない。第六のオッサンが等間隔で前を歩いている。どうでも良い写真ばかりを撮っては間をとった。その間、早足のオニイサン二人に抜かれる。

(大中寺に到着)


(駐車場脇の広場で)


 駐車場に到着。出発から3時間半程度のものだが、実際に歩いた時間は2時間半程度のプチハイキングだった。ストックなしで歩けたことは良かったが、課題にするまでの歩きでもなかった。

 今日の歩きは散歩の延長といったところで、先日の仙人ヶ岳の歩きに比ぶべきところでもない。ただ、特別な起伏もなく、また陽だまりの中の歩きも多かったので気持ちの良い歩きを楽しめた。モミジだけは、それが目的で来たわけで、清水寺を含めても一応の満足程度で終えたのは少々の心残りだった。

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2 コメント

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Unknown (ぶなじろう)
2018-12-03 22:21:47
今晩は。
清水寺ですか!完全にノーマークでした。写真13枚ですから、今回のハイライトですかね。煙も気兼ねなく吸えそうで、まさに自分向きの所です。今やここも12月に入ってからのモミジ狩りでしょうか。来年まで覚えていれば、タマゴ焼き狙いを兼ねて歩いてみたいですね。
ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2018-12-04 07:24:47
ぶなじろうさん、こんにちは。
私には、謙信平よりも清水寺のモミジの方が気に入りました。境内も広く、さほどに人の姿も見えず、のんびりとできます。
清水寺から晃石山に直接登れるコースもあるのですが、少しはそちら方面の谷間もきれいでした。
玉子焼きやら団子を売ってはいますが、その卵焼き、以前食べたら、「名物」という感覚で食べるからおいしく感じるのであって、土産で渡されたら、どこがおいしいの? といったところでしたけどね。やはり、熱々をその場で、モミジを見ながら食べるからおいしいんでしょう。

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