prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「キングダム 見えざる敵」

2007年11月07日 | 映画
まずアニメーションで一気呵成にサウジの歴史をおさらいする導入部が見もの。

アメリカ人が敵味方入り乱れた他国に行き、現地の警官と捜査を協力していくうちに同志意識を育てていくプロットは「フレンチ・コネクション2」から「ブラック・レイン」まで連綿と続くパターンだし、それぞれ違うキャラクターのチームが一体となって行動するのも何度繰り返されたかわからない基本、さらにはビー玉や握手などの伏線の生かし方と、娯楽映画の骨法を使いながら、しかし勧善懲悪的図式は微妙に避けて通っている。
テロで殺された遺族にささやいたメッセージの謎解きと、報復は報復しか生まないというテーマとを一致させたラストが鮮やか。

銃撃戦やカークラッシュ、さらには隕石でも落ちたような巨大な穴があく爆弾の威力、市街地で当たり前のように手榴弾やロケット弾が飛び交う描写の迫真性はいよいよ凄まじくなっている。
(☆☆☆★★)


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