ワシントンDCのリンカーン大統領像 若者も多数訪れていた
安倍政権が辺野古米軍基地建設工事を再開した。
しかし、工事再開にはなんの道理もない。唯一の根拠は、前知事が同意したということだけで、ただただアメリカへの約束を守らなければならないと乱暴に突き進んでいるだけだ。
仲井間前知事は、「県外移設」を公約して当選したにも関わらず、県民・県議会への説明も同意もなしに突然辺野古「移設」をOKした。こんな同意の仕方を県民が納得するわけがない。前知事の同意について、沖縄県が検証した結果「瑕疵があった」ので承認を取り消すとしたことへのまともな吟味も反論もせずに突き返して、即工事再開を始めることなど、民主主義の国では許されないことだ。「瑕疵があった」と指摘された一つ一つを否定するきちんとした反論をしなれば、正当性を主張できないはずだ。日ごろ口にしている「丁寧に説明していきたい」がウソだということを自ら証明したに等しい。
首相は「同じ価値観を共有する国々と協力して」などとしょっちゅう言っていた。中国や北朝鮮、イスラム勢力などを念頭に置いたものらしいが、日本は民主主義国家で、これ等の民主主義を受け入れない国などとはちがうと胸を張っているように聞こえていたが、“民主主義の国”と言うことにためらいを感じ始めたのか最近はあまり聞かなくなった。盟友の麻生副総理に「ヒトラーのようにやれ」とけしかけられ、その通りやったのだから「共有する価値観が別でした」とお詫びしなければならないのではないか。
そもそも近代民主主義の基は、人民が国王(独裁者)に人権を認めさせて生み出したもので、その闘いの成果が人権宣言や憲法などに結実して内容が豊かに発展してきた。人民(国民)の意思を実現するために政府がつくられ、人民はその意思に反する政府を取り替えることができると明確に宣言した。
日本では今、憲法が踏みにじられ、民主主義、平和主義が覆されている。国民の意思から遠くかけ離れた政治が平然と進められている。こんな政府はいらない!
安倍政権、自公は国会でも、辺野古でも強そうにふるまっているが、結束した国民の強さをひしひしと感じ恐れているに違いない。臨時国会を開催したくない、原発や辺野古周辺にカネをばらまこう、こんな姑息なやり方にもそれは表れている。
昔はともかく、今はあきらめなければ安倍政権を倒せる。
このために言ったのではないかもしれないが、「めどをつけるまでは死ねん」「あきらめるのをやめればできる」(むのたけじ)