みんなしてなんじょにがするべ!

今なすべきは意見を持ち発言すること。どうも心配な雲行きのこの国、言うべきことを静かにしっかりと言い続けたい。。

政権に都合よく「前例」をもちだすな

2021年02月27日 | 憲法守るべし

菅首相が「記者会見を拒否」して、官邸のホールでぶら下がり取材に変更した。だれも〝山田隠し〟だと思っている。

ところが首相は、記者が理由を質したのに対して、「昨年5月に宣言を部分的に解除した際、当時の安倍晋三首相が会見を開かなかったこと」も理由に挙げた。つまり、前例に従ったということだ。おかしいじゃないか。昨年、菅首相は学術会議会員の任命を拒否した際に、ただ前例に従うことを改める必要を強調していたではないか。

前例を踏襲することは良い場合も、よくない場合もある。それは、民主主義、立憲主義、国民の福祉を広げるなどの役に立つように使われるべきもので、菅首相は自分のために、政権のために都合がいいように前例を利用している。

「前例にとらわれない」とアピールすれば、国民は「新しいことをやってくれそうだ」と期待を高めるだろうと、学術会議会員任命に利用した。それが大失敗だったので、この前言ったばかりの「前例にとらわれない」を忘れたことにして「前例に従った」。こんなご都合主義では「国民のための政治」はほど遠いということだ。

 


身内を特別扱いする政治はもうやめてくれ

2021年02月25日 | 憲法守るべし
総務省は、菅首相の息子が勤める放送関係会社の接待を受けていた官僚の処分を発表した。総務大臣は、「再発防止に全力で取り組む」と述べ、省内に放送行政への影響を調べる検証委員会を設置する方針を示した。不祥事が起きるたびに、大臣が頭を下げ、「再発防止に努める」と言うのが一つの儀式であって、何度繰り返されてきたことか!またしても「再発防止に努める」でうやむやにしようとする動きだ。検証委員会も、結局は「影響はなかった」というためのものにしかならないだろう。
たくさんの放送関連会社がある中で、こうした会社の接待はやばいとわかっていながら、どうして局長らが東北新社の接待だけには応じたのか。この点だけ考えても、安倍内閣の〝もり・かけ〟問題とまったく同じ構図、官僚が権力者の意向を忖度して、権力者の身内を特別扱いするところは、同じではないか。ここを正さないで「再発防止」はできない。
モラル崩壊が政治の分野で著しいのには本当にあきれる。自民党にそれを正す能力はあるのか?

竹下亘さん、知事は国会議員の手下ではありません

2021年02月19日 | 憲法守るべし
自民党の幹部、元幹部の発言の質の低さにまたまた驚いた。今度は竹下亘という元幹部だ。
島根県知事が、「政府や東京都のコロナ対策が不十分なため、東京オリ・パラは中止した方がよい」というような発言をされたことに対して、「コロナから遠いところにいる知事が、けしからんことを言うな。知事を呼んで意見しなければならん」と息巻いていた。あの地方のボスのつもりでいるようで、知事をまるで子分とでも思っているのか、憲法の定め・地方自治など眼中にはないというのか。
「オリ・パラの中止も考える時だ」という声は大きくなってきている。島根県知事の発言は、県政に責任をもつ立場からの発言であり、政府や国会はそうした意見をよく聞いて国政に生かすのがあたりまえであって、「呼んで意見する」などと公言することは恥ずかしいことではないだろうか。
この発言は、金を分けてやっているのだから言うことをきけと、普段から地方自治体を下請け扱いする政府の権力と、国庫から金を持ってくる自民党議員の〝政治力〟とで地方を支配する体制にどっぷりつかっていることが根っこにある。

ある絵本のこと

2021年02月13日 | 憲法守るべし
森喜朗さんの発言を批判しながら、じつは、私自身がまだまだジェンダーについて語る自信はない。森さんと同じようなところがいっぱいある。
ずいぶん前のことになるが、「ジェンダー」ではないが、「人種差別」でこんなことがあった。
サンボという名の黒人の小さな元気な子どもの物語で、最後は「トラがぐるぐる回っているうちにバターになりました」というとても楽しくて面白い絵本があった。たいていの保育園や図書館には置かれていた人気の絵本だったが、「〇〇サンボ」の表現は差別的だというので図書館や書店から消えた。
初めは、差別しようとしてつけた「題」でもないのを問題にするのはどうかしていると思った。しかし、議論を聞いているうちに、差別を受けている(受けてきた)人々が、その言葉をどう感じている(感じた)かが問題なのだと解ってきた。どんな歴史の中で生まれ、使われてきた言葉か、それも問題だ。
使う側に悪意があったか、なかったかより深いところに考えるべき問題があった。
差別や不平等を当たり前のこととする常識の中で暮らしていれば、自然に差別や蔑視に鈍感で受け入れる体質が育つ。特にも森さんと同じ世代の人間は、より長く浸かってきたのだから、差別と闘っている人々の運動から学んで、考えを磨いていかなければならないと思う。
そうしなければ「年寄りだからダメ」という〝差別〟はいつまでも続く。

意図的な報道

2021年02月12日 | 憲法守るべし
オリ・パラ組織委員会森喜朗会長が辞任した。ところが、謝罪して辞任を表明した発言のなかで、「私は女性を蔑視する気持ちは毛頭ない。解釈の仕方だと思う。そういう(女性蔑視の)意図で言ったわけではない。」とまたもや釈明した。(共同)
彼は本当に、問題を理解していない。ジェンダー平等を理解できないのだろう。意図していたかどうかではなく、彼の「発言」そのものが大問題になったのだ。「多少意図的な報道があったと思う」と付け加えるに至っては、情けないかぎりだ。
ただし、NHKがこの問題を報道するとき、「森会長の女性蔑視と受け取れる発言」のような表現をしているが、これこそ「意図的な報道」というものだろう。