夕陽丘

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◆民法 敷金契約

2005年02月27日 22時44分53秒 | 企業法務学習日記
① 敷金とは,不動産賃貸借契約において,賃料債務その他賃借人の債務を担保する目的で,賃借人から賃貸人に交付される金銭である。

② 敷金契約は,賃借人の債務不履行に基づくすべての損害を担保する目的で締結される,従たる契約である。

③ 敷金返還請求権は,賃借人が賃貸借目的物を明渡した時点で発生する(最判)。

④ 賃貸目的物の譲渡にともない,賃貸人たる地位が譲受人に移転した場合,敷金返還債務も承継する(最判)。

⑤ 賃貸借終了後に賃貸目的物が譲渡された場合であっても,賃貸人たる地位が賃貸目的物譲受人に移転していない限り,譲受人は,敷金返還債務を承継しない(最判)。

⑥ 適法な賃借権の譲渡がなされた場合,敷金返還請求権は,旧賃借人に残り新賃借人に承継されない(最判)。