年寄りの冷や水

定年退職者が感じることを書き残す

管理者の災害対策責任とは???

2017-07-01 15:20:47 | Weblog

・「このような規模の地震や津波は予測出来なかったので管理者としての責任はない」と言う。管理者の災害対策責任とは災害の規模を予測、予見するものではない。災害が発生した時にいかに被害を最小限にするかとの対策を実行することが管理者の災害対策責任だと思う。

・災害とは、地震、台風等の自然現象や事故、火災、伝染病等によって受ける思わぬわざわいの事である。いかに優れた管理者であってもこれらの自然現象等の時期、規模を予測、予見することは難しい。専門委員会に検討を依頼してもどうしても難しい事だと思われる。後になって「このように予測できる」と良い格好して論じる専門家も多い。しかし、前もってこうだと論じる専門家はいない。もちろんそれらによってどの程度の被害となるかも言い切れない。

・管理者は程度の差はあっても、それなりの対応策を決定しそれを実施する責任がある。また、対応基準、対応マニュアルを策定し、全員に徹底し、訓練し、状況に応じて見直していく責任がある。それによって実際に発生した災害に適応する指示等を徹底し、指揮を執る責任がある。そうすることで思わぬ災害による被害を最小限にする責任があるものと思う。

・管理者として津波にたいして数十メートルの堤防を建設していなかった責任を誰も追及してはいないのでは。津波等の自然災害発生対応としてどのような基準を作成し、マニュアルに落とし込み、それを徹底し、訓練していたかを追及されるものと思われる。また、思わぬ津波が押し寄せて設備に被害が発生しだした時、管理者としてどのよう指揮を執ったのかを追及されるものと思われる。まずは、災害状況、被害状況がどのように管理者まで報告されたのか。停電が発生すればまず何からチェックし、どのような対応をするのか、冷却水ポンプが停止すればまず何をチェックし何から対応するのか。施設外への影響は何でチェックしそれぞれにはどのような対応をするのか。災害復興指揮官としての管理者の任務は十分達成できる状況であったのか、そして十分役割を達成できたのだろうか。これが管理者の災害対策責任であると思われる。

・大きな思わぬ津波による被害が発生しているにも関わらず、その状況は何も公表されなかった。政府への連絡も遅かったように記憶している。自分たちの施設での災害を自分達だけで簡単に復旧できるものと思って何時ものように適当にあしらっていたようにも感じられる。そして、徐々に災害が大きいことが判明すると責任逃れ的な逃げ口上となっていったようにも感じられる。これは、管理者と監督官庁ともに感じられたことである。コンビナート等の現場で仕事を続けていた者にとっては、これらの対応は災害被害をより拡大し、非常に危険な対応であると思われる。

・管理者の災害対策責任の有無を調査、検討する人達も日ごろからの管理者としての責任も含めて行って貰いたいものだ。被害を受けた一般の人達の為にも、また、原子力発電の安全性を検討している人達のためにも。


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