花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

ネット購入のメリットデメリット。

2022-04-27 13:23:29 | 仕事
4月というのにかなり蒸し暑い日が続いています
今の時期はまだ袷 (裏地がついている)のお着物の季節ですが、この気温で袷着物はなかなか厳しいですね
温暖化の昨今、着物の季節も変えた方が良いんじゃないか・・・と思ってしまいます


さてさて、昨年ご訪問しているスタジオ様で久しぶりにレンタル着物を増やすことになりました
いつもお着物を購入する時は、なかなかお店に行く時間も取れないことから、スタジオのスタッフさんと相談しながらネットで購入しています

しかし・・・・
ネット購入にはメリットデメリットがあります

メリットといえばやはり店舗に出向かなくても手軽に購入できる事。
そして上手くお店を探す事で、かなりお安くお着物類を手に入れる事ができます

一方ででデメリットといえば、色や素材感が画面越しの物と大きく異なる場合がある事です


数年前にスタジオ用にパステル調の薄い色のお着物をネットで注文したところ、届いたお着物は・・・

 トロピカル 

お花がビビッドオレンジでおったまげました


あまりにもネットの画像と実際の色が違うのでさすがに返品となりました
有名ブランドでしたので、どうしたらこんなにも違う写真になるのか不思議に思い製造元に聞いてみる事に・・・(クレームではありませんよ あくまで探求心です)


今までの経緯を話してみると・・・

「そうですね~ 確かに実物の方が少し華やかかもしれませんね

と、なんとも呑気な回答が・・・
イヤ、イヤ、イヤ、少しじゃないですよね?かなりですよね????(心の声)

今まで何度か購入したことのあるブランドではありましたが、どれもとても良かっただけにちょっと残念
他からクレームや返品がなかったのか・・・不思議ではありましたが、しばらくはそこのブランドからの購入は控えようかと思ってしまいました

そんな経験もあり、今回購入検討のお着物を事前に送ってもらうと、やはりいくつかのお着物でイメージがかなり異なる物がありました
金額の大きな物については、事前に実際に見てから購入したほうが安心かもしれませんね

帯揚げ、帯締め、重ね襟などの小物も、やはりイメージと同じ色を注文するのはなかなかハードルが高いです
今回も袴用に重ね襟と半幅帯を同じ色で揃えようと、多くのサイトをチェックしましたが、ライトや光の反射で色がどうしても飛ぶので、何度も何度も画像を拡大して見比べて注文


到着した商品は・・・・奇跡的にも帯と襟がピッタリ同じ色





思わずガッツポーズ
選ぶのには本当に苦労しましたが、お値段はさすがにお安い
妙な達成感がありました


多少の色の違いが許容範囲であれば、ネット購入はとってもお得で便利です
一方で、素材感や色にどうしても妥協できないのであれば、やはり店頭での購入か、事前に商品を送ってもらって下見ができるお店や、返品が出来るところを選ばれると良いと思います

ちなみに、着付けに使用する紐類などのお好みが出ない小物類については、ネットでの購入が断然お安くお勧めですよ
ただ、帯枕は素材によって使用感が違うので、現品を見てメーカーを調べてから頼むと良いと思います。

着物のレンタルについても同様ですので、妥協できな方は事前に商品チェックできるお店をチョイスしてくださいね






花*小紋のインスタグラムは → こちら
素敵なお着物姿がいっぱいです
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仕事のルーツ。

2022-04-14 21:17:53 | 仕事
春爛漫 と思ったら本日は一転寒い1日
寒暖差の激しい毎日ですが、皆様体調にはお気をつけ下さい。

ようやく入学入園シーズンが終了しました~
終了した事が嬉しくて、またまた「ロッキーのテーマ」が頭の中をめぐります


ただ今年の3-4月の繁忙期はコロナの影響を大きく受けてしまいました
お客様が感染し、延期やキャンセルになったり、ご訪問しているスタジオではとうとうクラスターが発生
今のウィルスは感染力が非常に高いのか、あれよあれよと広がってしまったようです
スタッフさんがPCR検査で陰性が確認された翌日に症状が出て、再検査で陽性になるなど、すぐに検査しても意味が無い事もわかりました

そして、スタジオのお仕事をお願いしている着付け師さんも感染してしまい、本当に申し訳ない気持ちしかありません
お仕事をしている上で、感染を100%防ぐ事が出来ないことは重々承知しているものの、いざ感染してしまうと周りへの影響はとても大きいものだと痛感することとなりました


コロナ禍でのお仕事がどれだけ綱渡りの状況か、改めて考える機会になってしまいました
今年の七五三シーズンはどうなるのか・・・
昨年はたまたま感染者の少ない時期にあたりましたが、今のような感染状況の場合は昨年のようにはいかないと思います
「オミクロンXE」という新しい変異種が出ているニュースを見て、妙にカッコいい名前なのもなんだか腹立たしいです
お客様へのお願いも含めて、さらにコロナ禍でのお仕事について考えていく必要があるかもしれません


さてさて、忙しさが落ち着き時間が出来ると、ついついやってしまう事が・・・

1人反省会 

終了したお仕事の数々を振り返り

「あの時こうすればよかったかな」
「こんなやり方をすればさらに仕上がりが良かったのでは」


と、ヘア・メイク・着付け・・・それぞれの分野の改善点を探ってしまいます
反省会でまず行うのが画像や動画での研究です


あれこれ画像研究をしていると・・・
私がこの仕事をすることになったルーツの写真をたまたま見つけてしまいました




当時の沢口靖子さんの着付けを担当していたのが、私が初めて着付けを教わった先生なんです
私が着付けを習い始めた時には殆ど芸能界の仕事から手を引いていらっしゃいましたが、以前は芸能人のお支度をたくさんしていたとよく話されていました

芸能界で着付けをされていた先生は、出張着付けの走りだったのかもしれません。
和装ヘアから着付け、花嫁様のお支度まで、オールマイティにできたすごい技術の先生でした


ずいぶん前に引退されてしまいましたが、10年近く着付けのノウハウを学ばさせていただきました
会社帰りに寄って、先生が作ってくれた夕食を食べた後に着付けのお勉強という、なかなかユニークなお教室


単に「自分で着物が着られるようになりたい

という気持ちから友人の誘いで通い始めた着付け教室。

自分で着られるようになると、先生から

「せっかくだから人に着せる練習をしたらどう?」

という流れから他装を教えてもらう事になり、卒業シーズンには近くのスタジオで袴着付けのアルバイト的な事もさせてもらったり・・
先生がヘアセットを行うお手伝いをちょこっとさせてもらったり・・・

まさに、先生のお仕事が今の私の仕事のルーツになっています


先生から着付けを習っていた頃にふつ~の会社員だった私が、まさか先生と同じような仕事をすることになるとは・・・
人生ってわからないものですね


先生の着付けはとても楽で仕上がりも美しかった記憶が今でもあります
学ばせていただいた技術でお客様に喜んでいただけるよう、さらに精進していきたいと思っています





花*小紋のインスタグラムは → こちら
素敵なお着物姿がいっぱいです
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする