花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

スタジオ着付け講習!

2019-07-24 17:20:50 | 着付け講習
長い長~い梅雨が、ようやく明けそうですね
蒸し暑いのは苦手ですが、それでもやっぱり太陽が出るのは嬉しいです

幼稚園や学校は皆、夏休みに入りました
お仕事先のスタジオでは連日、お休みの子供たちで大賑わい
毎日、元気な子供達のお支度でパワーをもらっています

7月の初旬には、スタジオ様からのご依頼でスタッフさん向けに「着付け講習」を開催させていただきました
昨年も「簡単ヘア講習」を開催させていただきましたが、今回は着付けバージョン。

ただ、短時間で着付け技術を習得するのはなかなかハードルが高い
数年前にも「着付け講習」を開催したことがあったのですが、「何となく着付けとはこういうもの」という感じで終わってしまった事があり・・

実際、スタッフさんは撮影やアシスタントの仕事が忙しく、着付けをする機会はないので、今回の目的は「着付けの習得」ではなく、「着付けの修正」

花*小紋で受けたお客様については、撮影に立ち会っているので、途中着くずれが起きてもすぐに修正させて頂くので大丈夫なのですが・・・
問題なのは、外で着付けてから来店されるお客様、そして、その場でお母様や祖母様が着付けるお客様です

スタジオに到着した時点でグズグズ大乱れ、ご家族の慣れないお着付けで小物の装着場所が違うなんてことも・・・
お客様がスタジオに着付けをご依頼された時にしか、うちはご訪問していないので、そういう時はスタジオのスタッフさんが修正するしかありません
撮影の仕上がりを考えると、「着付けの知識がないからお直しできません」と言う訳にもいかないですね


そこで、今回は

「どんなに乱れた着付けも、撮影の間だけなんとか見栄えがよくなるような修正方法

をテーマに教えさせていただく方向になりました


講習会の様子 ⇒ こちら


今回の講習スケジュール


①3才被布着付けデモストレーション、クリップによる裾の調整方法  20分

②5才、7才着付けデモストレーション  30分

③5才と7才の着崩れや乱れの修正ポイント説明  10分

④クイズ形式による着くずれ修正練習  40分 (待機時間にヘアアイロン練習)

⑤お宮参りの祝着の着せ方  20分


①②のデモストレーションでは3才、5才、7才の着付けの流れを見せ、③で着くずれ易いポイント説明

やはり、大事なのは着付けの構造を知る事です
着付けが出来なくても、「着物ってこう着せてあるんだ」と理解することで、どこを直せばよいかがわかりやすくなります

合わせて、腰上げをされている3才さんのお着物で裾が長い場合、クリップでの調整方法についても指導させていただきました。
撮影は立ち座りも多い上、3才さんは動きも激しいので腰ひもで調整するよりもクリップでの調整が断然楽で早い
スタジオでは、撮影中だけ着くずれなければよいので、クリップ留めで十分です

その後は事前に綺麗に着せてある写真をスタッフさんに資料として渡して、着崩れポイントと直し方を各自メモを取ってもらう事に・・・
見ているだけではなかなか頭に入らない事も、自分で理解して書く事でより頭にインプットされるんですね


ここまでは、よくある講習会。
今回の目玉はここからになります

理解度チェック~~~~

スタッフさん全員、隣の部屋に移ってもらい、ボディに着付けた着物をあちこち崩しちゃいます
子供たちが大暴れした後のような、ボロボロの状態・・・

7才⇒箱せこが飛び出し、扇子は違うところにささり、帯締めは外れ、帯揚げは垂れさがり、長襦袢の袖が出まくり・・・・
5才⇒襟が大きく開き、袴が下にずり落ち、袴紐の十文字がほどけ・・・・

「あら~かなり、暴れちゃいましたね~」という状況を意図的に作り上げ、スタッフさんを1人づつ呼んでに直してもらいました。
ここでのポイントは「1人で直す」という事
大勢で直すと「わからなくても誰かが直してくれる」という甘~い気持ちが出てしまうので、1人で考えて1人で修正
撮影現場でアシスタントは1人ですからね~
隣りの部屋で待機しているスタッフさんには、ヘアアイロンで髪の巻き方を練習してもらいました


1人でやると周りに頼る事もできず、自分で正解を見つけ出そうと集中力も増してものすごく良かったです
どの位、直せるかな~とワクワクしながら見ていると・・・
さすが、日頃から七五三撮影をしているだけあって、皆さんテキパキとお直しができていて、とても優秀でした~

最後は、お宮参りの祝着をお母様につける方法をお伝えして終了~。

皆さん、とても真剣に取り組んでいただき、大変有意義な講習となりました
若いスタッフさん達なので、この経験が、これからの仕事に十分活かされると思います

私自身もとても楽しい講習をさせていただき、ありがとうございました
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ニューアイテム(^^)

2019-07-10 22:29:06 | 花嫁着付け
7月に入りました~
今年も半分が終わってしまったとは・・・ 
はっと気が付いたらあっという間に年末になっていそうな感じですね

梅雨寒の影響もあり、先週は風邪から喉をやられてしまい、1週間声が全く出ない状況になってしまいました
しゃべれないのに、クラス会やら、ヘア講習やら、着付け講習やらとしゃべりたいイベントが盛りだくさん
ヒソヒソ声でなんとか乗り切りましたが・・・
このお仕事、技術以外に意外とおしゃべりも重要なので、なかなか喉を休めることができず・・・
回復が遅れる原因となってしまいました

ようやく声は出るようになりましたが、まだ少々ハスキーボイス。
早く、大声でしゃべれるようになりたいです

さてさて、先月久しぶりに花嫁着付けのお仕事をさせていただきました
結婚式当日の花嫁着付けはお受けしていないのですが、いつもご訪問しているスタジオ様からの前撮りのご依頼でご訪問

新郎様はスタジオのカメラマンさんだったこともあり、とても楽しく和やかな雰囲気の中でのお支度になりました

むかーしの花嫁様は殆どが日本髪のかつら姿でしたが、最近は洋風スタイルのヘアが主流
10年ほど前、沢尻エリカさんが結婚式で大きなカサブランカを髪飾りにしたヘアスタイルで登場した頃から、一気に洋髪スタイルに火が付いたようです

それに伴い、洋髪の上に「綿帽子」をかぶるスタイルも増えてきていますね
今回の花嫁様もご希望は洋髪スタイル。




せっかくなので、「綿帽子」も使ってみようという流れになり、かぶせてみることに・・・・
そこで登場したのが、洋髪用綿帽子の土台(笑)
スタジオ様の方でご準備されていました




私自身、このニューアイテムを使うのは始めて
存在は知っていましたが、いざ装着となると、「はてさて???」という状況


「ワイヤーをヘアに差し込む」という簡単な方法なのですが、どこでも差し込めばよいと言う訳ではなく、安定した場所を選ばないと土台がぐらついてしまいます

それも今回のヘアスタイルは重心が低いスタイル




土台を差し込む部分がどうしても低くなりがちという、問題にぶつかってしまいました
何とか、出来る限り高い位置で土台を装着し、綿帽子をかぶせてみると・・・
やや、かぶりが深め?という感じではありますが、愛らしい綿帽子姿になりました




時代と共に、新しいスタイルが出て、目新しい道具が出てくるものだと、新鮮な経験をさせていただきました
花嫁様のお支度の奥深さを痛感。

美しい花嫁様のお姿はキラキラされていました
お幸せに~
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