花*小紋日記

出張着付師kyoさんの奮闘記

5年計画。

2023-02-21 15:05:32 | 着付け講習
2月のオフシーズンに入り、落ち着いた毎日を過ごしております
結婚式や成人式の後撮り、スタジオ仕事などはありますが、その合間にプライベートのお出かけを楽しんでいます
一方で来月の卒業シーズンの打ち合わせがスタートし、事務作業が忙しくなっていきそうです。。。

さてさて、インスタの方ではすでに告知させていただいたのですが、今年から「他装着付け教室」を開講することになりました

「他装」とは・・・
人に着付ける技術の事です
(自分で着る事は「自装」といいます

2-3年前からずーーーっと考えてはいたのですが、出張着付けのお仕事が忙しすぎて、なかなか実行できず日々が過ぎていました
教室を開くための日にちを確保することがどうしてもできず
忙しい中、わざわざ着付け教室を開かなくても・・・という思いもありましたが・・・
やろうと思ったきっかけは


 老化(笑)


もともと体力に自信がない上、とにかく、年々体力の衰えを感じるこの頃です
一方で、お仕事の方はありがたいことで順調で、スタジオ様やリピーター様からのお申し込みもとても多く、この仕事をそう簡単に辞めることができなさそうです。
最近はたくさんの出張着付け会社さんも増えてはいますが、「花*小紋でお願いしたい」というお客様が数多くいらっしゃる感謝しかない状況。
私が仕事をできなくなった後でも、同じような技術を提供できる技術者さんを育てたいという思いが出てきました。

すでに技術のある着付け師さんを募集して仕事をお願いするという選択肢もありましたが・・・
その選択をしなかったのには過去のトラウマが・・・

15年近く前、急速に仕事の依頼が増えたときに、提携先を募集した時がありました
その時にご連絡いただいた数名の着付け師さんの中のお一人がなかなか個性が強かったんです。
初対面でタバコを吸いながらの食事(汗)、一度お仕事をお願いして様子を見ると、帯結びの時にお客様の体を回していました

私より遥か年上のキャリアのある着付け師さんに注意することもできず、そのまま疎遠になってしまった苦い経験
それ以降、自ら募集をすることは避けるようになってしまいました


着付け師は技術はもちろんですが、お客様対応がとても大事なお仕事です。
花*小紋の仕事のポリシーをお伝えするには、やはり実l際に教える事が一番伝わるかな・・と思いました


実は昨年1年間、お仕事をお願いしていたヘアメイクさんに着付けを教えることになったんですが・・・
とても努力家で、感心するほど一生懸命練習を重ねていただいた結果、半年でスタジオデビューを果たすことができたんです
その様子を見ていてい、こんなにも人は成長するんだと感動しました

これだけ成長する姿を目の当たりにして、着付け師さんを育ててみようという思いが強くなったんです


とはいえ、メインのお仕事はあくまでも出張着付け
お教室を開催できる日は多くはないので、1年に1-2人お申込みがあればいいかな・・・くらいで考えていたところ、早速嬉しいお問い合わせが入りました

出張着付けのお仕事は老若男女、体型の幅も広く、着物や小物も当日行ってみないとわからないというお仕事。
ある程度どんなお客様や小物にも対応できるまでには、かなりの月日が必要になると思います。

私自身、そこそこ技術に安定感がつくまで3年はかかったと思います
ありとあらゆる事態に備えて対応できる力が付くには5年くらいはかかるかもしれませんね

その「あらゆる事態」に備えるために、難しい帯も購入してみました



左はアンティークの大人用の丸帯、それも逆さ柄(普通にお太鼓に結ぶと柄が逆さになるので結ぶ工夫が必要になります)
右は七五三用の丸帯(幅や長さが中途半端で硬い)

どんな着物や帯がきても対応できる技術を伝授できればな~と考えています。
どのような形での着付け教室になるかまだまだ未確定の部分もありますが、自分の経験した17年分の技術をお伝えできれば嬉しいですね

今回は講習日をたくさん確保できない事もあり、「着付けのお仕事未経験の方」「真剣に着付けを仕事にしたいと思っている方」「技術習得後、花*小紋の仕事をお手伝いいただける方」に絞らせていただきましたが、落ち着いたらもう少し窓口は広げていきたいとは思っています。

お申込みいただいた生徒さんに満足していただけるよう頑張ります

着付け教室に興味のある方は → こちら





花*小紋のインスタグラムは → こちら
素敵なお着物姿がいっぱいです





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スタジオ着付け講習!

2019-07-24 17:20:50 | 着付け講習
長い長~い梅雨が、ようやく明けそうですね
蒸し暑いのは苦手ですが、それでもやっぱり太陽が出るのは嬉しいです

幼稚園や学校は皆、夏休みに入りました
お仕事先のスタジオでは連日、お休みの子供たちで大賑わい
毎日、元気な子供達のお支度でパワーをもらっています

7月の初旬には、スタジオ様からのご依頼でスタッフさん向けに「着付け講習」を開催させていただきました
昨年も「簡単ヘア講習」を開催させていただきましたが、今回は着付けバージョン。

ただ、短時間で着付け技術を習得するのはなかなかハードルが高い
数年前にも「着付け講習」を開催したことがあったのですが、「何となく着付けとはこういうもの」という感じで終わってしまった事があり・・

実際、スタッフさんは撮影やアシスタントの仕事が忙しく、着付けをする機会はないので、今回の目的は「着付けの習得」ではなく、「着付けの修正」

花*小紋で受けたお客様については、撮影に立ち会っているので、途中着くずれが起きてもすぐに修正させて頂くので大丈夫なのですが・・・
問題なのは、外で着付けてから来店されるお客様、そして、その場でお母様や祖母様が着付けるお客様です

スタジオに到着した時点でグズグズ大乱れ、ご家族の慣れないお着付けで小物の装着場所が違うなんてことも・・・
お客様がスタジオに着付けをご依頼された時にしか、うちはご訪問していないので、そういう時はスタジオのスタッフさんが修正するしかありません
撮影の仕上がりを考えると、「着付けの知識がないからお直しできません」と言う訳にもいかないですね


そこで、今回は

「どんなに乱れた着付けも、撮影の間だけなんとか見栄えがよくなるような修正方法

をテーマに教えさせていただく方向になりました


講習会の様子 ⇒ こちら


今回の講習スケジュール


①3才被布着付けデモストレーション、クリップによる裾の調整方法  20分

②5才、7才着付けデモストレーション  30分

③5才と7才の着崩れや乱れの修正ポイント説明  10分

④クイズ形式による着くずれ修正練習  40分 (待機時間にヘアアイロン練習)

⑤お宮参りの祝着の着せ方  20分


①②のデモストレーションでは3才、5才、7才の着付けの流れを見せ、③で着くずれ易いポイント説明

やはり、大事なのは着付けの構造を知る事です
着付けが出来なくても、「着物ってこう着せてあるんだ」と理解することで、どこを直せばよいかがわかりやすくなります

合わせて、腰上げをされている3才さんのお着物で裾が長い場合、クリップでの調整方法についても指導させていただきました。
撮影は立ち座りも多い上、3才さんは動きも激しいので腰ひもで調整するよりもクリップでの調整が断然楽で早い
スタジオでは、撮影中だけ着くずれなければよいので、クリップ留めで十分です

その後は事前に綺麗に着せてある写真をスタッフさんに資料として渡して、着崩れポイントと直し方を各自メモを取ってもらう事に・・・
見ているだけではなかなか頭に入らない事も、自分で理解して書く事でより頭にインプットされるんですね


ここまでは、よくある講習会。
今回の目玉はここからになります

理解度チェック~~~~

スタッフさん全員、隣の部屋に移ってもらい、ボディに着付けた着物をあちこち崩しちゃいます
子供たちが大暴れした後のような、ボロボロの状態・・・

7才⇒箱せこが飛び出し、扇子は違うところにささり、帯締めは外れ、帯揚げは垂れさがり、長襦袢の袖が出まくり・・・・
5才⇒襟が大きく開き、袴が下にずり落ち、袴紐の十文字がほどけ・・・・

「あら~かなり、暴れちゃいましたね~」という状況を意図的に作り上げ、スタッフさんを1人づつ呼んでに直してもらいました。
ここでのポイントは「1人で直す」という事
大勢で直すと「わからなくても誰かが直してくれる」という甘~い気持ちが出てしまうので、1人で考えて1人で修正
撮影現場でアシスタントは1人ですからね~
隣りの部屋で待機しているスタッフさんには、ヘアアイロンで髪の巻き方を練習してもらいました


1人でやると周りに頼る事もできず、自分で正解を見つけ出そうと集中力も増してものすごく良かったです
どの位、直せるかな~とワクワクしながら見ていると・・・
さすが、日頃から七五三撮影をしているだけあって、皆さんテキパキとお直しができていて、とても優秀でした~

最後は、お宮参りの祝着をお母様につける方法をお伝えして終了~。

皆さん、とても真剣に取り組んでいただき、大変有意義な講習となりました
若いスタッフさん達なので、この経験が、これからの仕事に十分活かされると思います

私自身もとても楽しい講習をさせていただき、ありがとうございました
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教えて。。。。夏

2018-07-30 22:27:18 | 着付け講習
明日で7月は終わり・・・
今年の夏は異常な猛暑やら、変な動きの台風やらで日本中大騒ぎ
暑かったり涼しくなったり、体調も不安定になりがちです
早く落ち着いた夏に戻ってほしいですね

夏といえば・・・着物業界はオフシーズン
とはいうものの・・・花火や街歩きなどの浴衣関係は大賑わいですね
スタジオ仕事も季節に関係なく、毎日元気なお子様たちで大盛り上がりしています

また、この時期だからこそお受けしているのが、「講師」としての教えるお仕事です
講師のお仕事は事前準備が必要。
繁忙期にはなかなか時間が取れない為、オフシーズンの夏にお受けしています

今年も昨年ご訪問させていただいた外語学院の「浴衣講習」に行ってきました
昨年は3時間で2クラス、浴衣指導時間実質40分程度というタイトなスケジュールで1回着て終わり・・・
慌ただしい状況だったことを踏まえ、今年は再検討

そして、先生から1日1クラスで3時間、2日間にわたって2クラスを指導という、余裕のあるスケジュール設定をいただきました
その上、昨年の反省点だった、浴衣や小物の配布準備も事前に行っていただき、すぐに指導に入れるような環境になっていました
きめ細かく準備を行ってくださった先生に感謝感謝です

さて、今回の3時間のスケジュールはというと・・・・

 完璧  (自画自賛

デモストレーション
 ↓ 
実践1回目(お手本を見ながら一緒に)
 ↓
実践2回目(お手本無し、わからない部分は質問で個別に指導)
 ↓
休憩
 ↓
実践3回目(お手本無し、さらに綺麗に着ることのできるポイントまで指導)
 ↓
写真撮影
 ↓
浴衣の時の所作指導
 ↓
浴衣の畳み方
 ↓
片付け   
 
と、3回も着付け練習ができました
学生さんたちが本当に集中して頑張っていた事もあり、3回目には手つきもよく、殆どの学生さんが1人で着られるようになっていました

終了後に先生からも
「今年のスケジュールは良かったですね~」とお言葉もあり、今回のスケジュールが今後の形となりそうです
ただ、終了後の小物回収の時に部屋の片づけと重なり、学生さんにレンタルした帯と小物類が紛失するというドッキリ事件が発生
皆で探して、部屋の隅で発見される1件も・・・ 
レンタルした小物の回収方法だけ次回の課題となりました。


また今回の講習で、若い学生さんに通じない単語がある事が発覚
「衣紋」や「おはしょり」などの着物の専門用語はもちろんですが、それ以外に

紐をからげる
ジャバラ折り

の言葉にも

「?????????」

という反応
1回目の講習でその反応に気が付き、2回目の講習ではホワイトボードを使用して説明する作戦を考えました。
図による視覚情報は入りやすいという事も判明
ホワイトボード作戦でよりわかりやすい講習になった手応えあり

学生さんたちにもとても喜んで頂き、素敵な時間となりました


1日目


2日目

来年もご訪問できるのを楽しみにしています
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目指すところ。

2017-07-31 22:14:21 | 着付け講習
今日で7月も終わりです
夏があっという間に過ぎていく~

本日は友人二人に自装の着付け教室開催
今は着付け教室は出張着付けが忙しく休眠状態
お友達という事もあり、スケジュールもお互いを尊重して決められたので助かりました
お二人ともとーーーっても頑張ったので、綺麗に着ることができました

そして、先日ブログに書きました、外国語学校の浴衣指導が無事に終了しました~

1時間半の授業が2コマ。
事前打ち合わせを細かく行っていたものの、やはり当日はいろいろな反省点がありました
一番の誤算は、浴衣や小物を持っていない学生さんが多く、レンタル用に持っていった小物の配布に15分近くかかってしまった事
準備片付け写真撮影を差し引いた実技時間の1時間の予定が、一気に45分程度になってしまいました

20人近い初心者さんを45分で指導するのはやはり時間的に厳しかったですね
2回くらい練習しようと計画していましたが、1回通して終わってしまいました

1回で終わってしまったのが少し心残りではありましたが、学生さん達がとても喜んでくれていたのが幸いでした

今回の事で感じたのが・・・

「着付け教室」と「授業」との大きな違い


「着付け教室」は着物を着たい人が自発的に申し込んで習いにくる場
「授業」は特に着物を着たいと思っていない人が学校の学びの一環として受ける場

そこにはやる気に大きな差があり、同じところを目指してはいけないと痛感しました

「着付け教室」はゴールが「着物を綺麗に着る」所にあるので、ある程度ハードにきっちり指導した方が満足度が高いのですが

「授業」はそこをゴールにしないで、「着物を楽しく着る」を目指すべきだと思いました。


なぜなら、「大変だった」「苦しかった」「面倒くさかった」で終わってしまうと、その先「また着たい」と思えなくなってしまいそうです

「楽しかったからまた着てみたい

これが、今回のゴールなのだと感じたのです

なので、きっと実技時間を3時間に増やしていたら、最後の方は飽きて疲れ果ててしまったのかも・・・
そういった意味では、今回は「まーいい感じに成功」だったかな・・・と学校の先生とお話させていただきました
学生さんの写真の笑顔が物語っていますね みんな可愛い~

ただ、次回に向けて解決すべきことはまだまだありそうです
小物配りの問題以外にも、着付けの技術の裾合せ、おはしょり、帯結びの難しい部分では殆どの学生さんがマンツーマン指導でないと理解ができないことも判明

時間と指導方法の兼ね合いも今後の検討課題になりそうです

今回のお仕事は私自身にとっても、とても有意義な素晴らしい経験となりました
ご依頼くださった学校の先生に感謝です。

来年またご訪問できるのを楽しみにしています






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指導に向けて・・・

2017-07-13 18:15:52 | 着付け講習
7月に入り、暑い日が続いていますね~
梅雨はまだあけていないというのに・・・

今年の夏は暑くなりそうです
皆様夏バテにはお気を付けください

さてさて、花嫁着付けのお勉強やら、新しいスタジオの着物の買い付けやら、暑い中頑張っております。
そして、外国語学校での浴衣講習に向けての資料作りも終了~
お世話になっているスタジオ様のお部屋をお借りして、浴衣や小物などの撮影をさせて頂きました。
撮影時には大きな着付け用のボディを持参し、スタジオのスタッフさんにびっくりされてしまいました

そして先日、外国語学校の担当者様とのお打ち合わせも無事に終わり、あとは指導手順の確認や当日の進め方をまとめればOK
昔から、人に物を教えるのは大好きなので、若い学生さんにご指導できるのはとても楽しみです
一応、教員免許ももっているし・・・(現在、全く役立っていませんが

ただ、着付け経験ゼロからのスタートの場合は、浴衣といえども意外と手ごわい
それに今回の指導時間は1時間ちょっと

学生さん全員が、なんとか1人で着られるところまで、持っていけるか・・・
指導の頑張りどころかもしれませんね

浴衣を着る楽しさを体験してもらって、着物に対する興味や知識が少しでも深まってもらえれば嬉しいです
大人数のご指導は今回が初めてですが、頑張ってきま~す
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