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錦市場と一口でいっても、結構、東西に長いから、
(そして、似たようなお店が多いから)
自分が今どこいら辺を歩いているのか
分からなくなることも多い。
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いくつかの有名なお店の位置(「通り」との関係)を頭に入れておき
それを目印に、「ああっ、今、〇〇通を過ぎたところか。そろそろ曲がるか、、、」
といった判断をするわけだが、そういう意味で、私にとって一番重要なのが、
錦市場と堺町通りの交わる角にある、お麩屋さんの「京 麩嘉」。
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東の方から、錦市場の雑踏のなか、重い荷物をもって
人をかきわけかきわけ進んで少しウンザリしてきても、
このお店が見えれば、ようやく解放 !
右に曲がれば(堺町通りを少し北上すれば)、すぐそこがわが家、、、、、
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冒頭の写真は、私にとっての重要なメルクマールとなっている
そんな「京 麩嘉」さんのシャッターに描かれた伊藤若冲の絵。
夜(とくに、深夜)は、シャッターの降りたお店が延々と続いているわけだから、
こうした絵による差別化は大いに助かってますよ !
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下は、澤田瞳子さんの「若冲」とその「内容紹介」。
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若冲 | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
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「 奇才の画家・若冲が生涯挑んだものとは――
今年、生誕300年を迎え、益々注目される画人・伊藤若冲。
緻密すぎる構図や大胆な題材、新たな手法で周囲を圧倒した天才は、
いったい何ゆえにあれほど鮮麗で、奇抜な構図の作品を世に送り出したのか ?
デビュー作でいきなり中山義秀賞、次作で新田次郎賞を射止めた注目の作者・澤田瞳子は、
そのバックグラウンドを残された作品と史実から丁寧に読み解いていく。
底知れぬ悩みと姿を見せぬ永遠の好敵手――当時の京の都の様子や、
池大雅、円山応挙、与謝蕪村、谷文晁、市川君圭ら同時代に活躍した画師たちの生き様も交えつつ、
次々に作品を生み出していった唯一無二の画師の生涯を徹底して描いた、
芸術小説の白眉といえる傑作だ 」
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