とね日記

理数系ネタ、パソコン、フランス語の話が中心。
量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

NHKスペシャル「神の数式」の感想

2013年09月23日 16時36分54秒 | 理科復活プロジェクト
注意:2013年12月に放送された「神の数式 完全版」の感想記事はこちらをクリックしてください。

NHKスペシャルで放送された「神の数式」。この手の番組にしては視聴率が高かった。一般視聴者向けの番組としてはまずまずの出来だったと思う。第2夜はTBSドラマ「半沢直樹」の最終回と重なっていたので、どちらを先に見ようか迷っていた方もいただろう。実際この2番組の視聴率はいい勝負になっていたのかということが僕は気になっていた。

第1夜は素粒子の「標準理論」、第2夜は「超弦理論」。この2つの理論がNHKの番組でここまで深く特集されるのは初めてのことだ。今回のシリーズは素粒子物理学(場の量子論から導かれる標準理論に従った体系)以降が番組の主なテーマだった。

だからこれらの理論以前の物理学を学んでいない一般視聴者に向けてそれぞれ1時間の枠で「もれなく」紹介するのは不可能で、僕の関心は「何を取り上げて、何が捨てられたか」ということだった。もれなく紹介するためにはそれぞれ5時間くらい必要になるだろう。(NHKには10時間バージョンの番組も作ってほしい!)

NHKスペシャルのような1時間番組に盛り込める内容は新書10ページ強しかないそうだ。ということは「大栗先生の超弦理論入門(ブルーバックス)」は270ページあるので「24時間テレビ」でも放送しきれない。

2つめに僕が関心をもっていたのは「どれだけ正確に伝えているか」ということだった。物理学や数学で使われる言葉と日常用語には違いがある。「意味の伝わりやすさ」を優先して不正確な日常用語を採用するか、説明の時間を割いてでも専門用語を使ってごまかしのない形を採るかという選択だ。

3つめは、視聴者の関心を引くために「どのような表現スタイルがとられているか」ということである。物理学講座のように「勉強」っぽいイメージを強調すると視聴者は逃げていくし、SF番組っぽく作ったり、ことさら「神」を強調するスタイルを採ると興味をもつ視聴者は増えるが学問としての自然科学のもつ雰囲気や内容の正確さは損なわれてしまう。

だから僕の感想文としてはこれら3つの観点から番組で紹介された内容がどうだったのかを取上げてみることにした。放送時間は2話で2時間という制限があったのだから不正確な点、漏れてしまった点がでてくるのは十分承知している。重箱の隅を突くような不満として述べているのではないことをまずお断りしておこう。


神の数式:第1回 この世は何からできているのか

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=op92yzMDpL8

解説:NHKスペシャル「神の数式」第1回:この世は何からできているのか
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/5f0430e3fed08f6947d5efbe9559fbbd

何を捨てていたか(何を省略していたか)

- 特殊相対性理論、量子力学などの説明がされていなかった。

素粒子物理学の「標準理論」は「場の量子論」という分野の集大成だ。その理論を理解するためには解析力学(ニュートン力学を含んでいる)、電磁気学、特殊相対性理論、量子力学(そして熱力学や統計力学)のあらましを知っている必要がある。それらを紹介するには最低でもそれぞれ10分はかけなくてはならないので省略されていた。特に特殊相対性理論と量子力学は重要だ。ちなみに番組で紹介されていたローレンツ対称性は特殊相対性理論と関連している。物理学がどのような流れで「標準理論」に発展したのかについては「超弦理論に至る100冊の物理学、数学書籍」という記事に列挙した書名を参考にしていただきたい。

- ディラックの電子の理論で、陽電子や反物質の紹介がされていなかった。

ディラックの電子の理論から導かれる結論として電子の自転(スピン)と磁力(磁気モーメント)が紹介されていたが、彼の理論で最も重要なのは陽電子の予言である。これによって反物質の存在が示された。「標準理論」は物質だけでなく反物質のことも含む理論である。ディラックの電子の理論は特殊相対性理論と量子力学を統一した「相対論的量子力学」という分野であり、これは後に「量子電磁力学」に発展し、場の量子論や標準理論に含まれることになった。

- 標準理論を構成する素粒子が17種類であることの紹介がなかった。

ヒッグス粒子が「標準理論」で説明される最後の素粒子であることは紹介されていたが、この理論で素粒子は全部で17種類あることの説明はなかった。紹介されていたクォークも u と d の2つ(第1世代)だけだったから、クォーク6つ(u d, s c, t b)、つまり第3世代までのからくりを説明する2008年に南部先生と一緒にノーベル物理学賞を受賞した小林先生、益川先生の功績も紹介されていなかった。時間が足りなかったのだ。

- 非可換ゲージ対称性の説明が省略されていた。

番組の中で非可換ゲージ対称性については「ま、難しいことはこれくらいにして。。」とナレーションが流されて説明が省略されていた。電磁気力のゲージ対称性は回転対称性であり、これについては円型の分度器の例で説明される。非可換ゲージ対称性は強いて言うならば3次元の球の形をした分度器(あるいは地球儀)で説明される。(数学的には不正確で本当はもっと複雑なのだが一般視聴者向けのラフな解説としてはこれで十分だろう。)球の回転はたとえばX軸回転とY軸回転をするとき、どちらの方向の回転を先に行うかで結果が異なる。これが「非可換」の意味。このような球形の分度器(地球儀)の回転をしても数式の形が保たれることが「非可換ゲージ対称性」なのだ。その点、電磁気力のゲージ対称性は右方向、左方向どちらの回転を先にしても結果は同じなので「可換」なゲージ対称性の性質をもっているわけだ。

- ヒッグス博士の紹介が省略されていた。

標準理論の立役者はワインバーグ博士であることは紹介されていたが、ヒッグス博士の紹介はなかった。せめて顔写真を大写しで紹介してほしかった。

- 「電磁気学」の説明がなかったこと

電磁気力のしくみを解明したのはオッペンハイマーだと番組では紹介したが、マックスウェルのことを思い出した人もいたと思う。(僕もそのひとり。)正確に言えば「古典電磁気学」を完成させたのがマックスウェルで、オッペンハイマーは「量子電磁力学」を使って素粒子レベルでの「電磁気力」のしくみを解明したわけである。古典電磁気学では電子と原子核が引き合うクーロンの法則(逆2乗則)が知られていたが、なぜクーロン力が生じるかは理解できていなかった。量子電磁力学で「光子の交換」によってクーロン力が生じるということが解明されたのだ。(参考:ボルン-オッペンハイマー近似
でもどちらの理論も知らない人にとっては、今回のような放送内容でよかったのだと後になって僕は思った。

- 標準理論の数式の左辺のL(ラグランジアン)の説明がなかったこと

ラグランジアンは解析力学という分野で学ぶとても重要な物理量だ。とはいえこの説明をすると30分くらいかかるだろうから、省略されてしまうのは無理もないこと。解析力学はニュートン力学から超弦理論まで、すべての物理理論で成り立っている普遍的な原理である。


専門用語と日常用語、内容の正確さ


- 「質量」と「重さ」

番組では「重さ」と表現していたが、正しくは「質量」である。「重さ」は重力の働いている場所ではプラスの値だが無重力空間ではゼロになる。「質量」は物の動かしにくさをあらわす量で重力が働いていようが無重力空間であろうが変化しない。

- シュレディンガー方程式で偏微分の「階数」のことを「個数」と表現していた

ディラック方程式を導く過程の出発点。シュレディンガー方程式の偏微分の階数を「時間について1個」、「空間について2個」と表現していたが、数学的には話にならない。でもここで微分方程式の話をするわけにはいかないから、一般視聴者向けの番組ということで目をつぶろう。

- ヒッグス粒子(ヒッグス場)による質量の起源の説明は間違っていた

たくさんのヒッグス粒子の間を電子が動いているアニメーションで質量の起源が説明されていたが、これは完全に誤った説明だ。これではヒッグス粒子の場が粘性をもっているように思えてしまう。かといって日常的なたとえ話でこのからくりをうまく説明している例を僕はまだ見たことがないのだが。。。

表現のスタイル(学問的にするか一般受けするスタイルにするか)

- 「神の数式」という表現以外、特に気になる日常用語はなかった。「神の数式」という表現についての感想は第2話のほうに書いておく。



神の数式:第2回 宇宙はどこから来たのか

YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=UeqhlXJSZM8

解説:NHKスペシャル「神の数式」第2回:宇宙はどこから来たのか
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/7ddecf5c37c9ef0e467bb5be8f168898

何を捨てていたか(何を省略していたか)

- 人類にがこれまでの物理学の研究対象として扱ってきた物質とエネルギーはまだ全宇宙の5パーセントでしかないことを説明していなかった

人類にがこれまでの物理学の研究対象として扱ってきた物質とエネルギーはまだ全宇宙の5パーセントでしかない。それは超弦理論についても同様だ。それを言ってしまうと番組の面白さが半減すると番組制作者は考えたのだろうか?残りの95パーセントはダークマターとダークエネルギー(暗黒物質、暗黒エネルギー)から構成されいて、それがどのようなものかはわかっていない。

- 超弦理論は10の500乗という大きな自由度をもつ理論であることにほとんど言及していなかった

超弦理論の自由度は10の500乗もあり、そこから導き出される理論(=宇宙の法則)はとてつもなくたくさんある。番組では重力理論(一般相対性理論)と標準理論が超弦理論に含まれていることが紹介されたが、それは数多くの選択肢の中のひとつである。そのことについて番組では最後の最後でごくあっさりと触れていたにすぎなかった。

- ブラックホールの事象の地平線の説明がなかった

ブラックホール中心の特異点の紹介はされていたが、事象の地平線について言及していなかったため話の流れがわかりにくいものになってしまっていた。番組後半の「膜の理論(ポルチンスキーのDブレーンの理論)」はブラックホールを取り囲む「事象の地平線」と呼ばれている面の上でおきている現象を説明するものだ。

- 弦理論がなぜ超弦理論になったのか説明されていなかった

25次元の弦理論が10次元の超弦理論になった過程が示されていなかった。けれどもそのためにはボゾンとフェルミオンのことや超対称性の話をしないといけないので時間的に無理なことである。

- ウィッテン博士のM理論が紹介されなかった

時間の制限により仕方のないことだが、ウィッテン博士が登場し、お名前も紹介されたが博士の理論が紹介されなかった。超弦理論には5つのタイプがあり、それら5つは双対性のウェブと呼ばれる関係で結びついて11次元のM理論が完成した。11次元の理論に発展したことは番組のいちばん最後にごくあっさりと触れられていたにすぎない。


専門用語と日常用語、内容の正確さ

- 一般相対性理論の説明で「空間」の歪みだけが示されていた。

質量によって歪むのは「空間」だけでなく「空間と時間」であることが説明されていなかった。

- 弦に色がついていた、閉じた弦しか図示されていなかった

超弦理論の弦には「閉じた弦」と「開いた弦」がある。アニメーションでは輪ゴムのような「閉じた弦」しか表示されていなかった。美しく見せるために弦にさまざまな色付けがされていたのは可笑しかった。弦に「色」などついていない。

- 「異次元」という用語

「異次元」という言葉はSFっぽ過ぎる。正しくは「余剰次元」なのだが、一般視聴者にはわかりにくい言葉だから日常用語(?)ですませたのだと思った。

- ブロンスタインは重力理論(一般相対性理論)と何を統合しようとしたのかが明確に示されていなかった。

若くしてスターリンに粛清されてしまったロシアの天才物理学者ブロンスタインの研究が紹介されていた。けれども番組では彼があたかも重力理論(一般相対性理論)と標準理論を統合しようとしていたかのように放送されていた。標準理論が完成するのは彼の死後のことである。彼が統合しようとしていたのは何の理論なのかが正確に表現されていなかった。ブロンスタインは量子重力理論を研究していた物理学者である。であるから彼が統一しようとしていたのは量子力学と重力理論だ。この番組では量子力学を省略していたので、この点についての正確さが犠牲になってしまった。


表現のスタイル(学問的にするか一般受けするスタイルにするか)

- 「神の数式」という表現

「神の数式」という言い方は明らかに大げさだ。けれども番組の注目度を上げ一般受けするためにこの番組タイトルにしたのだと僕は理解している。この番組の文脈での「神」はもちろん宗教的なものではなく「この世界の創造主」という意味にすぎない。超弦理論は「万物の理論」、「究極の理論」の最有力候補と現在みなされている。けれども人類がこれまで解明した物理学で理解できているのはこの宇宙全体のたった5パーセントに過ぎない。本当の意味で「万物の理論」、「究極の理論」になるのは残り95パーセントが解明されてからのことだ。


番組を見逃した方はNHKオンデマンドからご覧になってほしい。また、もっと正確に詳しく知りたいという方は大栗博司先生の著書3冊をお読みになるとよいだろう。

重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る:大栗博司
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f63cdcd45ec542fa62d535b4cc715d69

素粒子の「標準理論」について知りたい方はこの本をどうぞ。
強い力と弱い力:大栗博司
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/06c3fdc3ed4e0908c75e3d7f20dd7177

大栗先生の超弦理論入門:大栗博司 → 必見
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/75dfba6307d01a5d522d174ea3e13863


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2014年12月に追記

この番組は12月に4回シリーズの完全版として放送された。その番組の感想記事は以下からお読みいただける。


番組の感想:NHK-BS1「神の数式 完全版」
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d63e471fcfd568bb2c5646646792e3cb

YouTube: 動画検索

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2021年12月に追記

神の数式「第1回 この世は何からできているのか」
https://youtu.be/UeqhlXJSZM8


NHKスペシャル 神の数式 第1回「この世は何からできているのか」
https://www.dailymotion.com/video/x4o1qhu

神の数式 完全版 #02 「“重さ”はどこから生まれるのか~自発的対称性の破れ 驚異の逆転劇~
https://www.dailymotion.com/video/x4e7woi

NHKスペシャル 神の数式完全版3「宇宙はなぜ始まったのか 残された最後の難問」
https://www.dailymotion.com/video/x4oahso

NHKスペシャル 神の数式完全版4「異次元宇宙は存在するか 超弦理論革命」
https://www.dailymotion.com/video/x4oai3k





関連記事:

番組告知:NHKスペシャル「神の数式」(9月21日、22日)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/1a809c46b31c32b3b3c84dc0be881ddc

超弦理論(朝日カルチャーセンター)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ee9d62fa4bcd23fe49301d6b015ea52f

はじめての〈超ひも理論〉:川合光
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/2484943aee0230f7f2df114a6a543fe4

祝!:ヒッグス粒子発見
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/f88350541542f732fec74af583a29e50

「標準模型」の宇宙:ブルース・シューム
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/25297abb5d996b0c1e90b623a475d1aa

一般相対性理論に挑戦しよう!
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ea7ad9292ce01ad4abbbc8c98f3303d0

時空の幾何学:特殊および一般相対論の数学的基礎
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/ffc643a688ce45dec7460d107fe1392e

超弦理論に至る100冊の物理学、数学書籍
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d37fe65a84df23cca2af7ecebb83cfc6

Dブレーン―超弦理論の高次元物体が描く世界像:橋本幸士
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e18ed1e00f1c877cf3e7926a564f01ae

日本語の超弦理論・M理論の教科書
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/61e4dd2232d54cf4a5f3da1aeb83975a
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21 コメント

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Unknown ()
2013-09-23 18:08:54
応援クリックってどれを押せばいいですか :-)
返信する
안さんへ (とね)
2013-09-23 18:22:41
スマホからお読みになっていますか?それともパソコンからでしょうか?

「応援クリックをお願いします!」のすぐ下に3つのボタンが表示されているはずなのですが、たまにページ上のすべての情報が読み込まれていないことがありますので、再読み込み(ページをもう一度表示させなおす)するとボタンが表示されると思います。

クリックしようとしていただき、ありがとうございます。
返信する
番組の感想について (abc)
2013-09-23 21:00:56
鉛筆が倒れることは自発的対称性を表す例として正しいもので、倒れる方向が揃うか揃わないかということは、自発的対称性の破れとは関係ないことです。磁区に使われる説明を曲解されているようです。
返信する
Re: 番組の感想について (とね)
2013-09-23 21:59:01
abc様

ご指摘いただきありがとうございます。
該当箇所を本文記事から削除しておきました。
「磁区」を例にした説明と混同していました。
返信する
Unknown ([;・;])
2013-09-24 11:48:40
 >超弦理論をもってしても、人類はまだ全宇宙の5パーセントを占める物質の物理現象しか解明できていないのだ。

これは4.7%とか4%とも記される、暗黒エネルギー、暗黒物質に対しての物質の話ですか?

暗黒エネルギーは超弦理論では具体的な、宇宙の次元の形(10^-500通り)に対応して定数が決まるのではありませんでしたっけ?

暗黒物質は具体的な素材、性質が分からないと(高次元空間から漏れでた重力とかの)予想しか出来ない。


とかだったと思いますが、全く違う話ですか?
「調弦理論の実態が判明される。」と言った時に
"判明"をどこまで含めるかと言う話ですか?

この宇宙に(完成Verの)この理論が確定した場合には、我々の宇宙の次元の形が確定しなくても、その形によって暗黒エネルギーの定数が決定するという事は確定するのでは。

また、全く違う話なら、どういった所の話なのかお示し下さると嬉しいです。
あるいは、電子の観測していない時の、解釈によらない具体的な振舞いは
この理論でも、やっぱり分からないとかそういう話ですか?
返信する
鉛筆ヒッグス子泣き爺 (hirota)
2013-09-24 14:19:28
その話は読んでないけど、鉛筆だって密集して立てておけば倒れる方向も揃うでしょう。
それよりヒッグス機構のうまい日常的説明がないってのは問題ですね。
ヒッグス場には2つの粒子、重さのないゴールドストーンと重いヒッグス粒子がある。
ゴールドストーンは重さもないし目立つ特徴もない(スピン0のつもり)から見えないけどエネルギーの分け前だけは取る。
それが子泣き爺のような重荷になる。
じゃだめかな?
重くない子泣き爺が取り付くといきなり重くなるという設定は知られてるんだろうか。
返信する
Unknown ([:・:])
2013-09-24 17:19:06
前に送ったコメントで誤字がありました↓。

>超弦理論では具体的な、宇宙の次元の形(10^-500通り)に対応
"次元の形(10^500通り)" の間違いでした。

 あしからず。
返信する
[:・:]様へ (とね)
2013-09-24 17:56:39
ご質問いただきありがとうございます。

> これは4.7%とか4%とも記される、暗黒エネルギー、暗黒物質に対しての物質の話ですか?

はい、そうです。74%が暗黒エネルギー、22%が暗黒物質ということがわかっているそうですが、それらがどのようなものかはほとんどわかっていません。
ですので現在の段階の超弦理論がそれらを解明しているとはいえないという意味です。将来どうなるかは私を含めて確定的なことは誰にも言えないと思うのです。

> あるいは、電子の観測していない時の、解釈によらない具体的な振舞いは
> この理論でも、やっぱり分からないとかそういう話ですか?

いえ、私が書いた文脈はそのような意味ではありません。
返信する
Re: 鉛筆ヒッグス子泣き爺 (とね)
2013-09-24 18:04:58
hirotaさん

コメントありがとうございます。

> その話は読んでないけど、鉛筆だって密集して立てておけば倒れる方向も揃うでしょう。

でも、1本が倒れ始めるのと同じようなタイミングで隣の鉛筆も他の方向に倒れ始めますからね。「揃う」というのはなかなか難しいような気もします。束ねたものを倒せば揃いそうですが、5ミリくらい間隔で立てた鉛筆はばらばらの向きに倒れそうです。

> それよりヒッグス機構のうまい日常的説明がないってのは問題ですね。

そうなんですよね。同感です。

> それが子泣き爺のような重荷になる。
> じゃだめかな?

その喩え話面白すぎます!
今回のその箇所のシーンの上にたくさんの子泣き爺が張り付いているイメージを想像してしまいました。w
返信する
神の数式>半沢? (おっはー)
2013-09-24 18:26:17
とね日記さま
初めてコメントします。
とね日記さんのブログは最近見つけました。私も物理科学は素人ですが、科学読み物は大好きです。
私も、このNHKスペシャルを楽しく拝見しました。特に、2回目は、あの半沢○○を見ずに、この番組を満喫していました。珍しい日本人かもしれません(^_^;)
素人的には、短い時間でわかりやすくコンパクトにまとめていたなあと感じましたが、さすがに専門家の目から見ると、いろいろとあるようですね。今回の日記を、NHKスペシャルの復習用(?)に学びたいと思います。
これからも、とね日記さんのブログを楽しみにしています。
返信する

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