こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

赤紫および黒を基調とする夕景(2022年9月)

2022-09-25 | 夕景

先週から不順な天候が続いている。それでも、ときにはカメラを持ち出したくなる光景が市街地のアクセントになっている山並みの方向に現れる。アップした画像は上空が赤紫色の雲で覆われたとき、そして黒い雲で囲まれたときの夕景である。

 

日の入り後のことであったが、灰色の雲が突然、赤紫色に染まった。このときは、雲からの反射光に我が身も染まったので、当方は何か尋常でない色彩の世界を彷徨う気分になった(午後6時頃)。

 

 赤紫色の雲の切れ間に見える青空の色も印象的であった。

 

夕景のパノラマ合成画像である(広角画像2枚組)。

 

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なぜ、このように見慣れない色に雲が染まったのであろうか。夕日からの直接光では赤味の強い色の夕焼けが現れる筈である。日の入りのときを過ぎていることからも、この直接光が主役になっている可能性は低い。この時季、当地から眺めると夕日は浅間山方向に沈む(場合によっては、ダイヤモンド浅間が出現する)。浅間山上空にかなり厚い雲が広がっているならば、その雲は夕日で赤く染まるであろう。そして、その雲からの反射光が当地まで届けば、視点の上空の雲はその反射光を受けて穏やかな夕暮れの色調を帯びるだろう。すなわち、今回の夕焼けは夕日からの直接光ではなくて間接光によるものであると思われる。

有難いことに、「たかさん(たかたかのトレッキング)」や「imasさん(重粒子線治療患者の生きた証し)」のgooブログ記事において、20日は浅間山・榛名山方面で上空に広がる厚い雲が夕日で赤く染まったことが示されている。

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午後6時過ぎにて。周囲が暗くなるにつれて、赤紫色の光景は薄紫色のそれに変化した。

 

暗くなる寸前にて(午後6時10分頃)、このとき、日の入りは午後5時45分(群馬)であった。

 

9月20日、ホワイトバランスは太陽光、1/40-1/60秒、絞りf値 5-7、ISO感度 800-1600にて。

 

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昨日は、20日とは異なって上空が黒い雲で覆われた。このとき、気象庁ナウカキャスト(レーダー画像)では、当地のみが関東において雨雲で覆われていた。ともかく、日の入り時刻には周囲が暗くなり、20日とは対照的な夕景が現れた(午後5時45分頃)。

 

黒基調の雲と山並みを額縁とする、穏やかな色調の夕焼け(午後4時50分頃)。

 

9月24日、ホワイトバランスは曇天、1/50-1/100秒、絞りf値 9、ISO感度 500にて。

 

 


一作日の空模様、さまざまな形の雲とそれらによる太陽を囲む虹の輪(コロナとハロ)(2022年9月)

2022-09-19 | 

この頃、日中での残暑は厳しいが、朝夕は涼しさが感じられるようになった。台風14号に対して特別警報が出されている状況のもとではとためらっていたが、今日は一作日での空模様について画像をアップする。

午前中、限られた方向(北東方向)において、巻雲(すじ雲)巻層雲(薄く広がる雲)、巻積雲(うろこ雲)などが広がった。また、それらによる大気光学現象(コロナ(光冠、光環)、ハロ(日暈))が現れた。

 

巻雲(すじ雲)や巻層雲などが、秋の訪れを知らせるかのような模様を生みだした(午前8時頃)。

 

 

山並みの高さは300-1,100 mである。山肌も幾分か季節の変化を感じさせる色を帯びている。

 

余談ながら、自分達の街は関東の北端(半扇状地)に位置している。そして、市街地の北東方向を囲む山並みの奥では、新潟側まで平地がない(地形図は国土地理院HPからダウンロードした。右下の部分(青)は関東平野である)。

 

雲の形は、短い時間のうちに置き換わった

 

入道雲になりそうな積雲と巻積雲(うろこ雲)などが主役になった。

 

青空を背景とするうろこ雲は美しい。できるならば、寝転んで眺めたい雲の広がりであった(道端で人が倒れていると思われることがなければである。あるとき、レンゲショウマの花を寝転んで撮っていたとき、どうかしましたかと声をかけられたことがあった(苦笑))。

 

うろこ雲などが太陽に位置に流れてきたとき、太陽の周りに虹色の輪が現れた。

 

虹に露出(絞り f 値、16-20)を合わせた画像である。虹は青系そして赤系の色の順で太陽を囲んでいる。

この虹の輪(コロナ、光冠、光環)は、太陽光が雲を通過するとき雲を形成している水滴で回折されて分光が起こるとして説明されている。同様の虹は杉花粉によっても生まれる(記事、2022年3月

 

さらに、薄く広がる雲で置き換わったとき、太陽から離れた位置に虹の輪(ハロ(日暈))が見えるようになった。

 

ハロのクローズアップ。

ハロは太陽光が雲を通過するとき雲を形成している氷晶で屈折されて分光が起こるとして説明されている。

コロナとハロの起因において、違いは水滴と氷晶、そして回折(内部を通過できない光が回り込む)と屈折(内部を通過する光の進行方向が変化する)である。確かに、太陽光がその内部を通過できない杉花粉では、コロナのみが現れる(この例において、当方はハロを見たことがない)。

 

限られた時間帯において、コロナとハロに出会ったことは、当方にとって初めての経験であった。なお、両現象の出現頻度はハロ > コロナであると言われている。

 

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さて、青空が低層雲で覆われる直前に、飛行機雲が仲間に加わった。このように漂う飛行機雲は、湿気の多い空模様になることの前兆であると言われている。事実、昨日は朝から雨が降り続いた。

 

 

17日、桐生市にて。


中秋の名月、近くの尾根から昇って(2022年9月)

2022-09-11 | 月、月光彩雲

今年の名月は満月(望)になると聞いていたので、昨日は近くの尾根からの月の出を待つことにした。ところで、昨年は厚い雲に阻まれて、そのような月の出を眺めることができなかった。昨日も天候が目まぐるしく変化し、一時は上空が厚い雲で覆われることがあった。しかし、午後6時過ぎには、雲間から青空が見える状態になった。

 

尾根から昇りはじめた名月(午後7時過ぎにて)。

 

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撮る者として、ある種のスリル感を抱いて、月の出を待った。有難いことに、残っている雲が月明かりに染まりはじめた。

 

月の出(群馬)は午後6時15分であったが、1時間ほど遅れて、月は尾根から昇った。

 

名月に相応しいまでに輝く月とそれによって照らし出さられた雲、望んでいた光景との出会いに心を動かされて。

 

手持ちのカメラでは、月の表面と月明かりで照らし出された雲を同時に撮ることができなかった。HDR合成(露出の異なる画像によるハイダイナミックレンジ合成)も試みたが、アップできそうな結果は得られなかった。当然のことながら、人の眼のダイナミックレンジ >> カメラ・センサーのそれを実感しつつ、月面の模様が浮き出るような設定を優先した(苦笑)。

 

尾根付近での風や湿度の影響を受けるために、月面の色や解像度は月が見える位置によって変化する。この変化は尾根から昇る月を眺めることの醍醐味でもある。

望は午後6時59分であった。

 

月の方向にひつじ雲に分類されそうな雲が流れてきた。しかし、名月の輝きは損なわれなかった、むしろ、しばらく眺めていたような光景がその輝きによって生みだされた(午後7時半頃)。

 

午後9時頃にて。月の輝きは、眼の手術を受けてから1ヶ月ほどの当方にとって、凝視できないほど眩しかった。

 

 

9月10日午後7時過ぎから、桐生市にて。EF70-200 F4L、RAW→JPG、ホワイトバランスは太陽光と4500 K。

 

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「追記(9月12日」

満月後の月(十六夜の月)と木星が接近するとのこと(国立天文台HPなど)。昨夜は上空を覆う厚い雲に阻まれたが、

今朝は夜明け前に、月と木星が近くの位置で互いに輝いている場面を撮ることができた。

 

十六夜の月と木星(午前5時前

条件:ホワイトバランスは太陽光、望遠 200 mm。

 

 


薄絹をまとった上弦の月(2022年9月)

2022-09-09 | 月、月光彩雲

今月4日、上弦の月(月齢7.8)暗くなっていない青空に昇った。そのとき、薄絹の白地のように見える雲が月の方向に流れてきた。

 

月が見える方向にジャンボジェット機が飛んでいる場面もあった。

 

薄雲が去って(午後6時頃)。

 

こちらは、朝日に染まる薄雲をまとった下弦の月である(午前5時前、8月19日)。

 

 

明日は、中秋の名月が近くの尾根から昇る場面を撮れるだろうか。予報は晴れとなっているが。

 

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上弦と下弦(First Quarter/Last Quarter/Quadrature)について(国立天文台HP(>暦計算室>月の満ち欠け)から)

太陽と月の黄径の差が90°・270°になること、あるいはその時刻が上弦・下弦である。半月、弦月、弓張月とも呼ばれる。

● 月の半分が明るく輝くように見える。

● 上弦・下弦の区別は、沈むときに弦(まっすぐな部分)が上にあるか下にあるかによる、と言う人もいるが、

 単に陰暦の上旬の弦月、下旬の弦月程度の区別と言う人もいる。

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9月4日。望遠 200 mm(トリミング)。ホワイトバランスは太陽光、RAW(撮影)→JPG(アップロード)、フィルター類は使用せず。現像ソフト (キャノン)DPP4。

 


昨日の青空、雲、そして月の出(2022年9月)

2022-09-07 | 雑感

台風11号の影響で先週から不順な天候が続いている。それでも、昨日は透明な青空と雲のコントラストをゆっくりと楽しめる時間帯があった。そして、夕刻、まだ明るい青空に月が昇った。

 

 

青空に浮かぶ薄い積雲による彩雲が現れた。

 

午後後半では、上空の大部分がにわか雨をもたらしそうな雲で覆われた。雲間での青空の彩りに魅せられながらも、雨が降り虹が現れる場面を期待してみたが。

 

 

 

そして、午後5時頃、近くの尾根から月齢8.8の月が昇りはじめた。

 

 

 

9月6日午前と午後、桐生市にて。

「今日の天気」午前中は曇り、午後は雨。予報によると、今週は同様の空模様が続きそうである。