こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

桐生川散策、木漏れ日を浴びるタマアジサイの花 2023年8月

2023-08-07 | 桐生川・紅葉{桐生川)

昨日は午前中に桐生川上流の一部の区域を歩いてみた。他の地域からの人々が到着しないうちにと思っていたが、水遊びができそうなスポットでは、涼を楽しむ人々などの姿がすでに見え隠れする状態になっていた。

 

 

当方の目的は川沿いに生えているタマアジサイなどの花の様子を知ることであった。望遠レンズを付けたカメラ、三脚、そしてザックを携えて歩いている姿は、川遊びを目的とする人々からは異様に思われたようである。

 

タマアジサイ

先週前半では大部分が蕾の状態であったが、昨日は幾つかの花々が木漏れ日を浴びていた。



タマアジサイ(アジサイ科の落葉性低木(1−2m)):  東北地方南部(福島県)から関東、中部地方に分布している。日本固有種。山間部の谷間など半日陰の場所で育つ。他のアジサイ類よりも開花が遅く、7ー8月にかけて長期間開花する。白の装飾花と淡紫色の両生花(普通花)の対比が涼しい雰囲気を醸しだす(東京都生薬会HP、東京大学附属植物園(日光植物園)HP などから)。

 

 

木漏れ日は、花にとって最高のスポットライトである。

 

蕾は数枚の包葉で包まれている。

いかにもタマアジサイらしい姿に出会えることも、この時季ならではの楽しみである。茶道の心得があるならば、この場で茶席を設けてと思いたいが。

 

くす玉のように蕾が割れるように包葉が落ち、装飾花と両生花が現れる。割れる過程を想像しながら。

 

木漏れ日を浴びるまでは、何かスズメバチらしいものがいるぞと恐る恐るレンズを向けた。しかし、木漏れ日で浮き出た姿は花に集まる「ヨツスジハナカミキリ」であった。このものはハチに似た姿(擬態)で身を守るといわれている。

 

ヨツスジハナカミキリはペア(交尾)の状態で、花粉や蜜を味わっているように見えた。

 

 

ツスジハナカミキリについて、興味深いエピソードが公開されている (千葉県立中央博物館HP、フィールドノート No. 2126 (2022/07/18))。その原文を引用・紹介する。

「この日、高校生を連れて山に案内した。同行した高校生がタマアジサイの花にとまった虫を見つけ、「ハチだ!」と騒ぎはじめた。見ると、ハチではなくカミキリムシの一種であるヨツスジハナカミキリであった。タマアジサイの花の蜜や花粉を食べにやってきたのだ。

黄色と黒の縞模様は確かにスズメバチを連想させる。高校生をだませたのだから、鳥もだませるにちがいない。花にとまっていると、鳥に見つかりやすいはずだが、毒針を持つハチに似せることで、敵の攻撃を免れる擬態(ぎたい)は成功しているのだろう。」

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川沿いの崖には、イワタバコが群生している。しかし、昨日の時点で花を開いているものは少なかった。

 

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週末を楽しみにして

秋の訪れを楽しみにして(モミジの古木)

 

 

6日午前中、桐生川(桐生市梅田町)にて。EF 100 mm F2.8L、ホワイトバランスは太陽光、RAW → JPG。

(8/9 加筆)



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