瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その11

2019年12月31日 18時53分02秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
いよいよ大晦日、日本では除夜の鐘を聴きながら蕎麦を食べる日ね。
最近は除夜の鐘の音が煩いから鳴らすなって苦情がチラホラ出てるんですって?
除夜の鐘は百八つの煩悩を打ち祓う有り難い音なのに…簡単に無くして良いものかしら?
年の終わりから始まりにかけては、日本だけでなく世界中で鐘や鈴を鳴らす風習が有るの。
この時期は恐ろしい魔物が至る所で跋扈するから、撃退する目的で鳴り物を夜中打ち鳴らすのよ。
魔物は鐘や鈴の音が大の苦手なの…鐘や鈴の音を嫌う人は取り憑かれてるのかもしれないわ…そういう人こそ静かに音色に聴き入らないとね。
前置きはここまでにして、今夜紹介するクリスマス・スイーツは、日本の「クリスマス・ケーキ」よ!

日本で初めてクリスマス・ケーキを販売したのは、ペコちゃんがトレードマークの菓子メーカー「不二家」――というのは多くの人に知られてる事実ね。
不二家の創業者である藤井林右衛門は、明治43年、横浜元町の外国人居留地に洋菓子店をオープン。
日本在住の西洋人からクリスマスの習慣を伝え聞き、同年12月、世界初のクリスマス・デコレーション・ケーキを考案し販売したの。
これはクリスマス・スイーツの歴史に於いて重大な出来事よ!
最初アラザンを鏤める程度のシンプルなデコレーションだった物を、不二家ではクリスマスが来る度にグレードアップさせて行き、現在の「苺が載ったデコレーション・ケーキ」が型として完成したってわけ。
戦後テレビ放送が開始すると不二家はCMでクリスマスケーキを宣伝し、クリスマス・イブに苺が載ったデコレーション・ケーキを食べる習慣を日本中に根付かせたの。
ところで何故「苺」かっていうと、日本人が苺大好きってのも勿論有るけど、真っ白なホイップクリームと真っ赤な苺で日本の国旗を表したって説が有るわ。

不二家のクリスマス・ケーキが誕生する以前、日本ではアメリカに倣って、クリスマスをネタに馬鹿騒ぎしてたそうよ。
大人達は派手な三角帽子を被ってパーティで酒飲んで遅くに帰宅ってのが当たり前の情景、それを不二家のクリスマス・ケーキが「イブは家族でクリスマス・ケーキを囲んで祝う」スタイルに変えたの。
日本人の生活習慣を一から変えてしまうなんて、不二家って実は凄い会社だったのね~!
今や日本式クリスマス・ケーキの習慣は、お隣の韓国や中国等のアジア圏、更には西洋の一部にも影響を及ぼしてるそうよ。
ちなみに、クリスマス・ケーキに蝋燭を立てる習慣は、他国に無い日本独特なものなの。
誕生日ケーキに蝋燭を立てる習慣は、戦後アメリカから日本へ持ち込まれたらしいけど、クリスマス・ケーキに蝋燭を立てる習慣は……やっぱり不二家が流行らせたのかしら?
日本の家屋は狭い所が多いから、アドヴェント・クランツを飾りたくても場所が無いものね。
アドヴェント・クランツの代わりに、ケーキの上にキャンドルを立ててるとしたら、クリスマスの習慣として納得が行くものかも…。

メリーがクリスマス・デコレーションケーキを買ったのは不二家――ではなくて、「ホテルメトロポリタン池袋」1階の「クロスダイン・ケーキショップ」。
…御免なさい不二家さん……仕事上のお付き合いから、毎年ここで買う事に決めてるの。(汗)
しかも苺のショートケーキじゃないし(汗)……でもサンタの胴体部をモチーフにした可愛いデザインでしょう?
白いボタンが特にキュートねv
ベリーのムースにゼリー、ピスタチオのスポンジが、赤・桃・緑色の綺麗な層になってたわ。
断面の写真をお見せ出来無くて残念!
甘酸っぱくて美味しかったけど、生の果物は入ってなかったのよね、そういえば。
今年は大きな台風が2つもやって来たでしょ?
そのせいで野菜や果物が被害に遭い、クリスマス・ケーキに使用する苺も不足してるんですって。
不二家さんも大変だったと思うわ。
  
↑写真はホテルメトロポリタン池袋のロビー飾りよ、大きなクリスマス・ツリーがピカピカ光ってて綺麗だったわ~!
ホテル近くの西口公園では、ストリート・ミュージシャンがクリスマス・ソングを演奏…クリスマスは町中をロマンチックに見せてくれるから大好きよ♪

12月26日には正月飾りに切り替える日本、クリスマス・ツリーから門松への早変わりは風物詩化してるわね。
日本人の几帳面さが出ていてメリーは結構好きなのv

じゃあここで今年最後のクリスマス・ソングを紹介、スコットランド民謡「Auld Lang Syne(オールド・ラング・サイン)」の日本バージョン――「蛍の光」♪
英米では歳末の歌、日本では紅白歌合戦の〆の歌…23時40分頃にチャンネルをNHKに合わせれば、今年もきっと聴けるわよ!
「蛍の光」がクリスマス・ソングなのかって?…歳末に歌うならクリスマス・ソングに入るわよv
歌はこちらを参考にね。
今年1年お疲れ様、年が明けても楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【蛍の光】




蛍の光♪ 窓の雪♪
書(ふみ)読む月日♪ 重ねつつ♪
何時しか年も♪ すぎの戸を♪
開けてぞ今朝は♪ 別れ行く♪

止まるも行くも♪ 限りとて♪
互(かたみ)に思ふ♪ 千万(ちよろづ)の♪
心の端を♪ 一言に♪
幸(さき)くと許(ばか)り♪ 歌ふなり♪



…こんばんは、びょりです。
後少しで年が明けますね~今年1年お世話になりました。
来年は遂に東京五輪ですよ…連日ニュースですったもんだが伝えられるせいで、無事開催出来るのか不安になります。
しかしきっと始まってしまえば日本中盛り上がるに違いないので、現場で頑張ってる人達にはエールを送りたい。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その10

2019年12月30日 21時05分39秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
令和元年、貴方にとって最も興奮したニュースは何かしら?
メリーはやっぱりラグビーW杯!ワイルドなラガーマン達にメロメロ、俄かに盛り上がったわ!
それにしても世界の8強入りなんて、日本のラグビーチームって強かったのね~。
熱しやすく冷めやすい性質と言われる日本人、ラグビーの国内人気をこのまま維持し、更なる高みを目指して欲しい所だけど、来年は五輪の盛り上がりに勢い削がれやしないか心配よ。
ヘイ!ジャパニーズ!五輪も良いけどラグビーもねv
前置きはここまでにして、今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、イタリアの「パネットーネ」よ!

「パネットーネ」はイタリア南部ナポリの町で生まれたクリスマスパンで、ドイツ生まれのシュトレン同様、刻んだドライフルーツを生地に練り込み、発酵させて長期保存出来る様にした物なの。
完成した「パネットーネ」は、開封しなければ半年以上もつわ。
その秘密は生後直ぐに初乳を飲ませた仔牛の腸内から採集した「パネットーネ種」――乳酸菌の1種であるこれに、小麦粉と酵母菌を配合して生地を発酵させてるからなの。
近年は日本でも売られてるパネットーネだけど、本場の物とは風味から食感まで大分違うわ。
「パネットーネ」の製法は他国へ持ち出し禁止の秘伝、本場の味が知りたいならイタリア、それもナポリにまで出掛けるしか無いわね。

或いはイタリアのアンテナショップに行くとか…日本の東京で本場のパネットーネを食べられると人気の店が、イタリア発の総合フードマーケット「EATALY(イータリー)」。
店名は英語の「EAT」と、イタリアを表す「ITALY」を組み合わせたのね。
場所は東京駅丸の内側地下街グランスタと、日本橋に在る老舗デパート三越の中――メリーが今回訪れたのは東京駅グランスタ丸の内店の方よ。
 
店内は奥行きが有って、レストラン、カフェ、ジュースバー、マーケットと、様々なコーナーが設けられてるの。
イタリアの高級ブランドチョコ、「Venchi(ヴェンキ)」の量り売りコーナーも有ったけど、こちらは冬季限定の特設かしら?
レストランでは、イタリアの代表料理として知られるピッツァにパスタにパニーニだけでなく、あまり日本では目にしないイタリアの惣菜まで食べられるのが嬉しいわ。
カフェやジュースバーで提供するスイーツも、ジェラートにティラミスといったメジャー系以外に、映画「ゴッドファーザー」に登場するシチリア州のスイーツ「カンノーリ」なんてマイナーな物まで…マイナーなんて表現は失礼かもしれないけど、日本では滅多に食べられないスイーツには違いないわね。
 
チーズに生ハムにワインにオリーブオイル等々…美食の国イタリアの特産物が所狭しと並んでいて、店内を観て回るだけでも楽しいけど、空腹で行ったら目の毒になるから要注意よ!
 
クリスマスが近付くと店の目立つ所に箱詰めされたパネットーネが幾つも積まれて圧巻の光景、EATALYではイタリアの老舗ボニファンティ社に製造をお願いしてるそうよ。
伝統的製法で作られたパネットーネは、イタリアから空輸で日本に届けられるの。
 
メリーが買ったパネットーネは、スタンダードな「ミラネーゼ・バッソ」。
他に洋梨とチョコレート味、チョコレート味、マロングラッセ味など有ったけど、基本は大事だものね。
形は綺麗なドーム型、比較の為にティッシュ箱を隣に置いて写真を撮ってみたわ…どんだけビッグサイズか解って貰えるかしら?
「パネットーネ」と言う名前は「大きなパン」を表してるといえ、重さにして500g有るのよ!
もっと大きい1kgサイズも有ったけど、食べ切れるか自信無くて今回は見送り。
けど杞憂だったわ――家族で切り分け、1日で食べ切ってしまったの!!
卵を贅沢に使って焼いた黄金色のブリオッシュ生地に、レーズンやシトロンピール等の香りと甘味が移って、パンなのに洋酒漬けのフルーツケーキみたいな芳醇な味わいだったわ!
この美味しさを何に譬えたら良いの?少なくともシュトレンとは全く違う。
買って1ヵ月以上経ってたのに生地がとってもフワフワしてたし…保存用の缶詰入りパンを2年後に開けた時の衝撃を思い出したわ。

あの美味しさが忘れられず、店にまた買いに行こうか、通販で取り寄せようか、悩み中なの…。

余談になるけど、東京駅近くの丸の内大通りでは、恒例の街路樹イルミネーション企画を開催してるわ。
 

 

 


シャンパンゴールドの輝きに照らされて、何故かチコちゃんがラグビーボールを手にし特別参加。
知らなかった…チコちゃんがラグビーファンなんて!ボーっと生きてて御免なさい。

……話をイタリア方向へ戻そうかしら。(汗)
カトリックの総本山バチカン市国を内包するイタリアでは、国民の大多数がカトリックを信仰してるそうなの。
その為かクリスマス・シーズンは、陽気なイタリア人気質を考えると意外な程、街中に厳かなムードが漂ってるわ。
イタリア人にとってクリスマスは、お祭り騒ぎをする日ではなく、家族揃って静かに祈る日なの。
一部でマーケットが出てはいても、12月25日から1月6日まで殆どの商店が閉まって、街は思いの外静かよ。
イタリアの独特な行事として有名なのが、1月6日の公現節(エピファニー)に開催する「ベファーナ祭」――「ベファーナ」、「ベファナ」とも呼ばれる魔女で、イタリアではサンタクロースの代わりに、彼女が子供達にプレゼントを配るの。
詳しくはメリーが以前書いた記事を読んでねv
ベファーナ祭の日には、街中にベファーナ人形が飾られ、クリスマスよりも賑やかに祝われるんですって。

――つまりイタリアでは1月6日までクリスマスが続くって事なの。
だからパネットーネも未だ売られてるのよ!
記事を読んで興味を持った人は買いに行くと良いわ。
一度食べたら忘れられない味だからv

じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介、イタリアの古いクリスマス・キャロル――「Tu scendi dalle stelle(トゥ・シェンディ・ダッレ・ステッレ)」♪
日本語で「貴方は空から降りて来る」、或いは「貴方は星から降りて来る」のタイトルで知られてるわ。
1754年にナポリの司教だったアルフォンソ・マリア・デ・リゴリによって作詞・作曲されたんですって。
彼はナポリの貧民や孤児、ハンセン病患者等の、当時の社会に見棄てられた人々を救う活動を行い、1732年にレデンプトール会を創立した人物として記録に残されているわ。
元々はナポリの方言で歌詞が書かれたそうだけど、後年イタリア語に書き換えられ、今ではイタリア国民の多くがクリスマスに口ずさむ様になったんですって。
どんな歌かはこちらを参考にね♪

明日はいよいよ大晦日…一緒に歌って楽しい新年を迎えましょう♪



【Tu Scendi Dalle Stelle(トゥ・シェンディ・ダッレ・ステッレ)】




Tu scendi dalle stelle♪
O Re del Chielo♪
E vieni in una grotta♪
Al freddo e al gelo♪
E vieni in una grotta♪
Al freddo e al gelo♪

O Bambino mio Divino♪
Io ti vedo qui tremar♪
O Dio Beato♪

Ah, quanto ti costò♪
L'avermi amato♪
Ah, quanto ti costò♪
L'avermi amato♪


A te, che sei del mondo♪
Il creatore♪
Mancano panni e fuoco♪
O mio Signore♪
Mancano panni e fuoco♪
O mio Signore♪

Caro eletto Pargoletto♪
Quanto questa povertà♪
Più m'innamora♪

Giacche ti fece♪
Amor povero ancora♪
Giacche ti fece♪
Amor povero ancora♪


【和訳】
貴方は空から降りて来る、おお、主よ!
そして、凍える様な寒さの岩屋の中へ来たれり

おお、我が神の御子よ、私には貴方がここで寒さに震えるのが見える
おお、至福の神よ!
嗚呼、私を愛した為に、どれほど大きな代償を払われたことか!
嗚呼、私を愛した為に、どれほど大きな代償を払われたことか!


世界の創造者である貴方なのに、衣服も暖かな火も有りはしない
おお、我が主よ
衣服も暖かな火も有りはしない、おお、我が主よ

愛しき選ばれたる幼子よ、貴方が愛の為、御身を貧しくしたが故、この貧しさは貴方への愛を益々深める
貧しさが貴方への愛を益々深める



…こんばんは、びょりです。
今回取り上げたクリスマス菓子の中で、最も美味しいと感じたのがパネットーネ。
その次に美味しいと感じたのが今回は取り上げず来年紹介予定のミンスパイで、そのまた次に美味しいと感じたのがポルボロン……ってメリーさんが言ってました。(汗)
やっぱイタリアは美味しい物多いですわ。
パネットーネは南米ペルーでも人気のクリスマス菓子で、そちらでは「パネトン」の名で呼ばれてるらしい。
何でもイタリア系移民のアントニオ・ドノフリオが、ミラノの某パネットーネメーカーから製造方法を教わって、1950年にペルーで販売してみたら物凄くヒットし、クリスマスの国民的菓子パンの座に着いたそうな…国外に製造法持ち出したら駄目なんじゃなかったのか?(笑)

ちなみに自分はプロ野球ファンな為、世間のラグビーブームは冷めた目で見てました。
ラグビーファンの人、御免なさい…
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その9

2019年12月29日 21時44分45秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今年はGW中に改元イベントを挟んだ事で、年末を2度体験してる気がするわ。
しかも改元前のカウントダウンの方が盛り上がってた様な…メリーの気のせい?
年号が改まるのは数十年振りの事だけど、来る年も初めて訪れる一度きりの旅人よ、盛大にお迎えしなくっちゃ!
な~んて芭蕉的前置きはさて置いて、今夜紹介するクリスマス・スイーツは、ドイツの「シュトレン」!

「シュトレン」は、粉砂糖で表面が真っ白に覆われた、ドライフルーツやナッツ入りの、フルーツケーキみたいな菓子パン。
「形は産着に包まれた幼子イエスを表し、それ故、頭に『クリスト』を付けて呼ばれる」そうだけど、この設定は後付けらしいわ。
実は由来が何なのか良く解ってないの…でもドイツ語で「シュトレン」は、「杭」や「つっかい棒」や「坑道」を意味する言葉。
更にシュトレンの発祥地と云われるザクセン州では、「シュトレン」は「薪」とか「大きな角材」って意味なんですって。
記録に残る最古のシュトレンは、細長く焼いただけの小麦パンだったそうよ…詳しくは以前メリーが書いた記事を読んでねv

ドイツではクリスマスの1~2カ月前からシュトレンを作り始めるの。
出来上がったシュトレンは、クリスマスシーズン中、少しずつ切り分けて食べる習慣が有るんですって。
何だか正月の間食べられる日本の御節料理と似てるわね。
――え?パンの賞味期限は大丈夫なのかって?
表面を覆う粉砂糖が防腐剤の役割を担うから大丈夫!
しかも生地に酵母が入ってるから、日を置く程に発酵が進んで、しっとりと美味しくなるの。
ドイツが生んだクリスマス限定の聖なるパン、最近は日本でもクリスマスの定番商品として定着した印象ね。
ケーキと違ってシュトレンはパンだから、パン屋さんもクリスマスに商品を売り出せる事が、普及の要因じゃないかしら?
今やスーパーやコンビニでまでシュトレンを扱う様になって、在日ドイツ人もさぞや驚いてると思うわ。

メリーが買ったシュトレンは「神戸屋キッチンエクスプレス」大塚店の物――JRの駅ビルにテナント入りしてる、(失礼ながら)有り触れたチェーン・ベーカリーよ。
 


記事用に沢山クリスマス・スイーツを買い込んでた為(汗)、今回はハーフサイズのシュトレンを購入。
この店ではないけど、ミスドのDポップみたいなプチサイズのシュトレンも見掛けたわ――日本の少子化社会を反映してるわね。
神戸屋のシュトレンは日本人の好みに合わせてか、表面を覆う粉砂糖は少な目、そのせいで本場の物と比べ、しっとり具合が足りなく感じられたけど、中心にマジパンが挟んであったのはメリー的に高ポイント。
マジパンを軸にすると、生地にアーモンドの味と香りが馴染んで、とっても美味しいのよ!…でもマジパンを軸にしたシュトレンって、ドイツよりオランダの方で多く見られる物だから、ドイツのクリスマス・スイーツから外れてしまうかしら?(汗)

「世界で一番クリスマスを愛する国」を標榜するドイツ。
ドイツ観光局発表によると、クリスマス・シーズンに開催されるマーケットの数は、大都市だけで2,500を超えるそうなの!
ミュンヘン、ベルリン、ドレスデン、ハンブルク、フランクフルト、ケルン、ニュルンベルク、ライプツィッヒ…メリーが覚えてるだけでも8カ所在るわ。
ドイツ内だけに留まらず、近年は日本各地でもクリスマス・マーケットを開催してるけど、その殆どがドイツ観光局協賛イベント。
「世界で一番クリスマスを愛する国」のプライドがそうさせるのかしら?
現在世界中で見られるクリスマス習慣の多くは、ドイツから輸入されたものよ。
クリスマス・ツリーも、クリスマスにプレゼント交換するのも、クリスマス限定スイーツも、アドヴェント・クランツやアドヴェント・カレンダーも、み~んなドイツから!
勿論ドイツの他の国でも、古来よりクリスマスの時季に行われる風習は存在したし、現在でも独特な儀式の形で残ってる所が在るわ。
恐らくドイツ人は持ち前の頑固さで、他国に渡っても祖国の風習を継承した為に、クリスマスの習慣がより多く残ってるんじゃないかしら?
それどころか祖国の習慣を押し通した事で、他国の方が影響受けたのかもしれないわ…伊達にEUのリーダー国の座に着いてるわけじゃないわね。
だからってドイツばかりにクリスマスのリーダー面をさせていて良いものかしら?
ここはキリスト教の中心地だったイタリアに奮起をお願いしたいわ!
…なんてけしかけたら駄目ね。(汗)
クリスマスには世界の平和を祈らなきゃ!
て事で、今夜のクリスマス・ソングを紹介、ドイツに伝わる古い民謡に、ドイツ人のヨハン・アウグスト・ツァルナックとエルンスト・アンシュッツが共同で歌詞を付けた、ドイツ生まれのクリスマス・ソング、「O Tannenbaum(おお、樅の木よ)」の日本バージョン――「もみの木」よ♪

大昔、ドイツ人の祖先であるゲルマン民族は、樫の木を神聖な樹木として祀っていたの。
ところが彼ら民族の樹木信仰を、キリスト教徒は断じて認めず、切り倒して改宗させようとしたんだけど、かえって反発を招いてしまったんですって。
そこで樫ではなく、三角形のシルエットを見せる樅なら、キリスト教の教義である「三位一体説」に適うからって、樅の木限定で祀る事を許したんですって。
つまりキリスト教徒達の方が根負けし、妥協案を出したってわけね。
この時、信仰を曲げなかった祖先達のDNAが、ドイツ人の血に脈々と受け継がれてるんだわ!
そんなドイツ人の頑固な気性に思いを馳せつつ、先ずはオリジナルのドイツ版を聴いてみましょうか?



O Tannenbaum



O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Wie treu sind deine Blätter♪

Du grünst nicht nur zur Sommerzeit♪
Nein auch im Winter wenn es schneit♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Wie treu sind deine Blätter♪


O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Du kannst mir sehr gefallen♪

Wie oft hat schon zur Winterszeit♪
Ein Baum von dir mich hoch erfreut♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Du kannst mir sehr gefallen♪


O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Dein Kleid will mich was lehren♪

Die Hoffnung und Beständigkeit♪
Gibt Mut und Kraft zu jeder Zeit♪

O Tannenbaum♪
O Tannenbaum♪
Dein Kleid will mich was lehren♪


【和訳】
おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の葉は変わらず在り続ける!

夏だけでなく
雪の降る冬でも青々と繁る

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の葉はなんて瑞々しい!


おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
私は心からお前を愛す

冬に幾度となく
お前は私を深く喜ばせてくれた!

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
私は心からお前を愛す


おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の衣が私に教えてくれる

希望と永続、
快さと力とを、どんな時も

おお、樅の木よ
おお、樅の木よ
お前の衣が私に教えてくれる



…続いて日本版を紹介するわ。
英語に訳された「O Christmas Tree(おお、クリスマスの木よ)」も在るけど、メリーはオリジナルのドイツ語版と日本語版の方を好んでるの。
ドイツ人の精神に根付く樹木信仰がオリジナルの歌詞の通りに伝わるでしょ?
歌はこちらを参考にしてね!
それじゃあ、また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょ♪



【もみの木】




樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪
樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪

輝く♪ 夏の日♪
雪降る♪ 冬の日♪

樅の木♪ 樅の木♪
何時も緑よ♪


樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪
樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪

喜び♪ 悲しみ♪
優しく♪ 見守る♪

樅の木♪ 樅の木♪
梢静かに♪


樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪
樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪

雨にも♪ 挫けず♪
風にも♪ 折られず♪

樅の木♪ 樅の木♪
繁れ豊かに♪



…こんばんは、びょりです。
クリスマス・ツリーの由来については、以前メリーさんが書いた記事を参考にしてください……ってメリーさんが言ってました。(汗)

最近「ネクスト・シュトレン」つって、フランスのアルザス地方のクリスマス菓子「ベラベッカ」を推すムーヴメントを感じますが、個人的にはイタリアの「パンドーロ」の方が、シュトレンに見た目が被らず、人気を伸ばすと思うんですけどねえ。
つうか何故ベラベッカが推されるんだ?フランス観光局の仕込み?
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その8

2019年12月28日 19時32分01秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今年も色んな事件が有ったわね。
嬉しい事も有れば、悲しい事も有ったわ。
メリー的に最もショックだったのは、沖縄の首里城と、フランスのノートルダム大聖堂が焼け落ちた事。
どちらも歴史的建造物で国の文化遺産、それがまさか焼失するなんて……何年かかってでも再建して欲しいわ。

悲しいニュースを思い出させて御免なさい。
今夜紹介する世界のクリスマス・スイーツは、フランスの「ブッシュ・ド・ノエル」よ!

「ブッシュ・ド・ノエル」はフランス語で「聖夜の丸太(薪)」という意味。
その名の通り、細長いロールケーキを冬の森に転がる丸太に見立て、デコレーションしたケーキよ。
1870年頃にパリのパティシェが考案、そのロマンチックな意匠は広く人気を集め、今やクリスマス・ケーキの1ジャンルになってるわ。
ロールケーキの表面に樹皮に見えるよう模様を描き、緑のクリームで蔦を絡ませ、マジパンで細工した小さな茸を載せるというのが、オーソドックスなデコレーション。
近年は自由度が広がり、スタイリッシュなデザインの物や、丸太ではなく切り株に見える物など、各パティシェが競って個性的なブッシュ・ド・ノエルを生み出してるわ。

「そもそもクリスマスと丸太(薪)の関係性って?」って不思議に思われた方は、メリーが以前書いた記事を御覧になってねv
リンクを踏むのが億劫な方に簡潔に説明すると、年の節目に森から丸太を持ち帰り、薪にして暖炉にくべるという、北欧の古い習慣から来てるのよ。
来年の実りを祈願しながら暖炉でゆっくり燃やし、残った灰は薬にして飲んだって云うわ。
家庭から暖炉が無くなり、その習慣は廃れたけど、クリスマスに根付く古の樹木信仰を懐かしむ気持ちから、パリのと或るパティシェがケーキにして復活させたのね。

日本で「ブッシュ・ド・ノエル」を食べられる店は……至る所に在るわね。(汗)
12月はパティスリーのみならずカフェでもブッシュ・ド・ノエルを出すとこ多いから。
ブッシュ・ド・ノエルが日本に根付いた事実を証明する為に、今回は敢えて有り触れたカフェの物を紹介させて頂くわね。

「ブッシュ・ド・ノエル」を頂きにメリーが訪れたのは池袋駅。
↓余談になるけど、池袋駅前のイルミネーションが綺麗だったわ。
 

 

↓こちらはサンシャイン通りのイルミネーション。
 


東口の方しか観る事叶わなかったけど、西口の方も公園周りを整備して凄く綺麗になったってニュースで知ったわ。
機会が有れば、そちらにも行ってみましょ。

話を戻して…池袋西武デパート3階のケンジントン・ティールームは、紅茶専門の喫茶室。
日本紅茶協会認定店の内の1軒で、50種類以上もの紅茶が飲めるんですって。
周替わりの限定フレーバーティーが評判のティールームよ。
12月は紅茶とスコーンとのセットで出されるケーキがブッシュ・ド・ノエルという事で寄ってみたの。
店内は陶器の人形やクリスマス・ツリーが飾られて可愛い雰囲気v
女性客に喜ばれそう♪
 

 
ティーカップやティースプーン、ケーキ皿も、とってもお洒落なデザイン!
カップに最初の1杯を注ぐスタッフの手捌きもお見事、高い位置から回す様に注いでくれたの。
フレーバーは何だったかしら?…御免なさい、忘れてしまったの(汗)…でもグレープフルーツの様な甘酸っぱい香りが口中に広がって、爽やかな心地になれたわ。

↑そしてこちらがケンジントン・ティールームの「ブッシュ・ド・ノエル」!
隣にはスコーンが添えられてたけど、今回のテーマから外れるので退かせて貰ったわ…店の人、御免なさい。
ちなみにスコーンに塗る物はマーマレード、ストロベリージャム、生クリーム、蜂蜜の中より選べるわ。
…肝心のブッシュ・ド・ノエルは、飾り外せば只のロールケーキで、誤魔化された気になったけど。
あんまり可愛い飾りだったから家に持ち帰り、洗って今も持ってるわ。(笑)

もう1軒、同じく池袋に在る喫茶室の「ブッシュ・ド・ノエル」を紹介、場所は西武の永遠のライバル、東武デパート3階の「アフタヌーンティー・ティールーム」。
12月24日の記事で紹介したアップル・ツリーが飾ってある、ケンジントンと同タイプの紅茶専門喫茶室よ。
 

 
茶器等はケンジントンに比べカジュアルな物を使ってるわね。
こちらの「ブッシュ・ド・ノエル」は薪と言うより切り株に似た形をしてるわ。
フランス語で切り株は「Souche(スーシュ)」だから、「スーシュ・ド・ノエル」って呼ぶべきかしら?
味はぶっちゃければケンジントンの物よりずっと美味しかったわ。
フワフワのスポンジで、ホワイトチョコ風味のカスタードと、リキュール香るサワーチェリー味、2種類のクリームを巻いてあるの。
クリームとスポンジの甘さをラズベリージェラートの酸っぱさで緩和して後味すっきりv見た目よりずっと複雑な味わいで驚いたわ。
逆に紅茶の方は淹れ方が不味いのかイマイチね。
試食させて頂いたリンゴのシュトーレンも美味しかったし、ここは紅茶よりスイーツを楽しむお店なのかしら?

スイーツ大国フランスでは、平均にして1日4回甘い物を口にすると言うわ。
クリスマスは「ブッシュ・ド・ノエル」の他に様々なスイーツを食べるの。
近年はチョコレートがクリスマスの時季になると飛ぶ様に売れるとか…ホットチョコレートドリンクにして飲むのも流行ってるそうよ。
革命以降「信教の自由」を掲げるフランスでは、クリスマスの祝い方も各人それぞれ、意外にも宗教で縛られる事を嫌うの。
郊外には依然クリスマスの古い慣習が残ってたりするけど、都市部は異なる民族への配慮も有り、大っぴらに宗教色を出して祝う事は控えてるわ。
とはいえ元々はキリスト教国で、現在も国民の7割がカトリックを信仰してる土地柄、イブは教会のミサに出掛ける人も多いのよ。
最初に出したノートルダム大聖堂でも例年ミサを行っていたのに…中止になるのは216年振りの事ですって。
第二次大戦中の占領下でも続けられたって云うのに…今、フランス国民の多くが、大聖堂の復活を心から祈ってるんじゃないかしら?

じゃあここで今夜のクリスマス・ソングを紹介、「Cantique de Noe(カンティック・ドゥ・ノエル)」の日本バージョン――「さやかに星はきらめき」♪
フランスの詩人プラシド・カポーが書いた歌詞に、フランスの作曲家アドルフ・アダンが曲を付けた、フランス生まれのキャロル。
後年、アメリカ生まれのジョン・サリバン・ドワイトが英訳し、英語圏で「Oh Holy Night」のタイトルで歌われ、更に日本では由木康の翻訳により、讃美歌第二編「さやかに星はきらめき」のタイトルで知られる様になったわ。
「Cantique de Noe(カンティック・ドゥ・ノエル)」は、フランス語で「クリスマス・キャロル」の意味。
日本バージョンを紹介する前に、フランス語版と英語版の歌詞を上げるから、興味が有るなら聴いてみて♪


フランス語版の【Cantique de Noël


Minuit, chrétiens♪
C'est l'heure solennelle♪
Où l'Homme-Dieu descendit jusqu'à nous♪
Pour effacer la tache originelle♪
Et de Son Père arrêter le courroux♪
Le monde entier tressaille d'espérance♪
En cette nuit qui lui donne un Sauveur♪
Peuple à genoux, attends ta délivrance♪
Noël♪
Noël♪
Voici le Redempteur♪
Noël♪
Noël♪
Voici le Redempteur♪

Le Redempteur♪
A brise toute entrave♪
La terre est libre et le ciel est ouvert♪
Il voit un Frère ou n'était qu'un esclave♪
L'amour unit ceux qu'enchaînait le fer♪
Qui Lui dira notre reconnaissance♪
C'est pour nous tous qu'Il naît♪
Qu'Il souffre et meurt♪
Peuple debout, chante ta délivrance♪
Noël♪
Noël♪
Chantons le Redempteur♪
Noël♪
Noël♪
Chantons le Redempteur♪


英語版の【Oh Holy Night


Oh holy night♪
The stars are brightly shining♪
It is the night of our dear Savior's birth♪
Long lay the world in sin and error pining♪
Till He appeared and the soul felt its worth♪

A thrill of hope the weary world rejoices♪
From yonder breaks a new glorious morn♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
When Christ was born♪


Led by the light of faith serenely beaming♪
With glowing hearts by His cradle we stand♪
Led by light of a star sweetly gleaming♪
Here came the wise men from the orient land♪

A thrill of hope the weary world rejoices♪
From yonder breaks a new glorious morn♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
When Christ was born♪

Fall on your knees♪
Oh hear the angel voices♪
Oh night♪
Divine♪(Divine♪)
Oh night♪
When Christ was born♪

Oh night♪
Divine♪
Oh night♪
Oh night divine…♪



そしてこちらが日本語版♪
フランス語版も英語版も素敵だけど、日本語版も心に沁みるでしょ?
良い歌は言葉が違っても人に感動を与えてくれるわねv
今夜はここまで…また明日、楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【さやかに星はきらめき】



清かに♪ 星は煌めき♪
御子イェス生まれ給う♪
長くも♪ 闇路を辿り♪
メシヤを待てる民に♪
新しき朝は来たり♪
さかえ有る日は昇る♪
いざ聞け♪ 御使い歌う♪
妙なる♪ 天つ御歌を♪
めでたし♪ 清し今宵♪


輝く♪ 星を頼りに♪
旅せし博士のごと♪
信仰の♪ 光によりて♪
我らも御前に立つ♪
馬槽に眠る御子は♪
君の君♪ 主の主なり♪
我らの♪ 重荷を担い♪
安きを♪ 賜う為にと♪
来たれる♪ 神の子なり♪


互いに♪ 愛せよと説き♪
平和の道を教え♪
全ての♪ くびきをこぼち♪
自由を与え給う♪
げに主こそ平和の君♪
類無き愛の人♪
伝えよ♪ その福音を♪
広めよ♪ 聖き御業を♪
たたえよ♪ 声の限り♪



…こんばんは、びょりです。
今年のフランスはクリスマスも国鉄労組等が大規模ストライキ続行中で大変だそうです。
クリスマスくらい、てっきり休むと思ったのに…ストだから或る意味休んでるのか。

紅茶は美味しいがケーキはいまいちなケンジントン、紅茶はいまいちだがケーキは比較的美味しいアフタヌーン…2つのチェーンが合体すれば完璧になれるのに。
余談になるけど、以前ブッシュ・ド・ノエルを自作した事有る…山崎製パンのまるごとバナナで。
同メーカーのロールちゃんでもイケそう。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その7

2019年12月27日 20時47分34秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
年の瀬も押し詰まって来たわね。
年賀状が未だに書き終わらなくてテンパってる人も居るかしら?
最近は年賀状出す人も減ってるんですってね…時代の流れとはいえ、日本古来から続く慣わしが廃れてくのは惜しいわ。

さて今夜紹介するのは、クリスマスの伝統を重んじる国スペインの
スイーツ、「ポルボロン」よ!
「ポルボロン」はスペイン、アンダルシア地方の修道院で、今から1200年前に誕生したと言われるクッキー。
塵の様にホロホロ崩れる口当たりを指して、「ポルボロン」の名で呼ばれるようになったんですって。
日本のスイーツの中から似た物を探すなら「ちんすこう」、「卵ぼーろ」とか…口当たりだけなら「落雁」にも似てるかしら?
「ぼーろ」は元々ポルトガル発のスイーツだから、足跡を辿れば繋がるのかもしれないわ。
ポルボロンの主な材料は小麦粉にラードに砂糖。
口に入れた途端に儚く崩れてしまう為、「口の中で崩れない内に、『ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン』と3回唱えられたら幸せになれる」、という伝説が生まれたの。

そんな「ポロボロン」を日本で売ってるお店の1軒が、東京の二子玉川駅側に在るスペイン王室御用達グルメストア「マヨルカ」。
…余談になるけど駅を出て直ぐの「二子玉川ライズS.C.」 前に建つ巨大クリスマス・ツリーに圧倒されたわ!↓
 

 

 

 
↑まるで宇宙に電波を飛ばしてるかの様なデザインね…地球から彼方の星へ「Mary Xmas」?
ツリーの隣のUFOは子供の遊び場に利用されてたわ。

話を戻して――二子玉川ライズS.C. テラスマーケット2階の「マヨルカ」は、スペインのパンや惣菜やスイーツが買える事で人気の店よ。
併設されたカフェ・レストランでは、本格スペイン料理を堪能出来るわ。
 

 
人気沸騰中のバスクチーズケーキも気になったけど、今回メリーが買ったのは「ポルボロン」。
この店では常時3種のフレーバーを揃えていて、その内の1種は月替わりするみたい。
メリーが買ったのはプレーン(赤)、珈琲(黄)、ココナッツ(水色)、包み紙の色でフレーバーが解る様になってるの。
まるでキャンディーみたいに1個ずつ綺麗に包装されてて可愛かったわv
最近は輸入食品を扱うスーパーでも買えるポルボロンだけど、食べ比べるとこの店の物とは大分違うの…味の違いは何処から来るのかしら?ラードを使ってるから??
メリーが特に気に入ったのはプレーン、包み紙を解いた途端に広がるアーモンドの香り…それだけで幸せになれそうよv
少々真似ただけでは出せない、伝統の味の奥深さを知ったわ。
ポルボロンをスペイン中に広めたスペイン南部のエステパ村では、クリスマスシーズンを迎えると村人総出でポルボロンを作るんですって。
村伝統のクリスマス行事になってるのね。

国民の94%がカトリックを信仰すると言われるスペインでは、1年の始まりも終わりもクリスマス。
12月24日のイブは教会のミサに出掛けるのが通例だし、12月25日は国の祝日で商店の殆どが閉まっちゃうの。
そして12月31日の零時、首都マドリードのソル広場時計台の鐘が12回鳴るのを聴きながら、12粒の葡萄を頬張るのが慣わし…この時、赤い下着を身に着けて願い事をするという、面白いルールが有るそうよ。
年明けて1日は当然祝日で、極一部の飲食店を除き、全てお休み。
1月5日の夜に盛大なパレードを催して、漸くクリスマスを終えるというわけ。
ちなみに1月6日も国の祝日で、飲食店以外はお休みよ。
日本のクリスマスの過ごし方とは大分違うでしょ?
かつてイスラム教の支配から武力で抜け出し、大航海時代には海を渡って国土を拡大し、遠くの地までキリスト教を布教した歴史を持つスペイン。
スペインにとってキリスト教は建国の礎、だから1年はクリスマスに始まり、クリスマスに終わるの

…といったところで今夜のクリスマス・ソングを紹介。
スペイン語圏で最もポピュラーなクリスマス・ソング――「Feliz Navidad(フェリス・ナヴィダ)」!
1970年、プエルトリコ出身の盲目の歌手ホセ・フェリシアーノが作詞・作曲した歌よ。
「Feliz Navidad」は、スペイン語で「メリークリスマス」という意味ですって。
近年はスペインの他、アメリカやカナダ等でも歌われるそうよ。
歌はこちらを参考にしてね。
それじゃあまた、明日も一緒に楽しくクリスマス・ソングを歌いましょう♪



【Feliz Navidad(フェリス・ナヴィダ)】




Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Ahaaa!

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪

I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
I want to wish you a Merry Christmas♪
From the bottom♪
Of my heart♪


Feliz Navidad♪
Hey♪ Hey♪
Feliz Navidad♪
Feliz Navidad♪
Prospero año y Felicidad♪


【和訳】

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる

君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
君に良いクリスマスを
心の底から望んでる


メリークリスマス
メリークリスマス
メリークリスマス
幸福で良い年が訪れるように



…こんばんは、びょりです。
中世から近世にかけ、キリスト教は侵略の武器に使われました。
他宗教を信じる国民の思想を侵略する為の武器。
一方でキリスト教徒は、異国の文化に対しては融和路線を取った。
特に食文化は積極的に採り入れてもいる。
ポルボロンや、同じくクリスマス・スイーツの1つ「トゥロン」とよく似た菓子が、アラブ地方に残ってるんだとか。
美味ならばイスラム教圏の物でも採り入れる…食欲は宗教の壁を打ち破るらしい。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その6

2019年12月26日 21時26分29秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
日本は昨日でクリスマスが終了して「次、正月行ってみよー!!」って雰囲気よね?
でもヨーロッパでは12月25日~新年を過ぎるまで祝うのが多数派、どころか未だクリスマスを迎えてないって国も在るのよ。
カトリック・プロテスタントを含む西方教会側ではクリスマスは12月25日、でも東方教会圏に入る中東・東欧・ロシア等では1月7日がクリスマスなの。
何故1月7日にクリスマスを祝うかについては、メリーが以前書いた記事を読んでねv
前置きはここまで…今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、ロシアの「ブリヌイ」よ!

「ブリヌイ」は円形に薄く伸ばして焼いた料理、ロシア版クレープって表現したら解り易いかしら?
「ブリン」、「ブリーン」とも呼ばれ、ロシアでは非常にポピュラーな料理かつスイーツなの。
作る段階でヨーグルトを加えたり、イーストで発酵させる為、酸味を含んだモチモチ生地になるわ。
クリスマスはこの「ブリヌイ」生地に、サワークリーム(スメタナ)と、キャビア等の魚卵をたっぷり載せ、巻いて食べる習慣が有るんですって。
その理由ははっきり判ってないけど…ロシア人のルーツと言われるスラブ民族の風習から来たって説が有るわ。
文献によるとスラブ民族は冬至祭に「ブリヌイ」を祖先の霊に供えてたんですって。
「ブリヌイ」を丸く焼くのは満月を表してる為――太陰暦を用いてた大昔の農耕民族は、太陽と同じくらい月を崇めていたの。
それからクリスマスに魚卵を載せた「ブリヌイ」を食べるのは、日本で正月に子孫繁栄を祈願して数の子を食べるのと同じ理由かしら?
こちらも良く解ってないそうなの……え?「そもそも魚卵を載せたクレープはスイーツに入るのか?」って?
ん~~やっぱり苦しいかしら?(汗)まー特別な席の御馳走には違いないし、大目に見てちょうだい!(汗)

日本で「ブリヌイ」を食べられる店の内の1軒、「ゴドノフ東京」丸ビル店を訪ねたわ!
東京駅丸の内口より直結してる地下通路を歩いて約2分、真向かいに聳える丸の内ビルディング5階に在る為、夜はライトアップした東京駅を間近で観賞出来るの。
レトロな赤煉瓦の駅舎が暖かな橙の光に照らされて、とってもロマンチックな眺めだったわ!
本店はロシアの首都モスクワに在るんですって、店頭に飾られたマトリョーシカがキュートでしょ?
 

 
ゴドノフ東京ではブリヌイを「ブリンチキ」の名で提供、生地に添えられてたのはサラダにツナ、サワークリーム、スモークサーモン、鱒と飛び魚の卵。
お皿に盛られた素材を、分けて食べるも、クレープみたく巻いて食べるも自由。
独特な酸味の有るクリームが、魚卵の生臭さを消していて、食べ易かったわ。
写真の物はSサイズで、生地は2枚。
量が少ないって人はMサイズがお勧めよ。
 

 
ロシア風バーという事で、ロシア産のワインを20種類程揃えてるそうだけど、お酒が苦手なメリーはロシアンティーを注文。
回転式の茶漉しって珍しいと思わない?
紅茶に入れるジャムはマーマレードとストロベリーの2種類で、小菓子にチョコ風味のウエハースが添えられたわ。

日本から見ると近くて遠い地な印象のロシア。
でもやっぱりお隣さんの国ね、想像してた以上にロシア料理を出すレストランが見付かって少しビックリ。
ピロシキとかビーフストロガノフとかボルシチとか、日本に根付いたロシア料理って案外多いものね。
ちなみにシベリアケーキ、あれはロシアとは無関係ですって。(え?シベリアケーキ知らない?)

それじゃあ、ここでクリスマスソングを紹介、日本人にもよく知られてるロシア民謡――「トロイカ」!
以前に音楽の授業で歌った、或いはNHK「みんなのうた」で放送されたのを聴いた事有るって人、居るんじゃないかしら?
歌のタイトルの「トロイカ」は、3頭立ての馬車、又は3頭立ての馬ソリの事。
ロシアでは20世紀初頭から歌われているけど、誰が作詞・作曲したかは解らないんですって。
日本には、戦争捕虜としてシベリアに抑留されてた楽団が、帰還後に「音楽舞踊団カチューシャ」を立ち上げ、伝えたそうよ。
カチューシャは他にも数多くのロシア民謡を日本に広めたの。
「日曜日に市場へ出掛け…♪」でお馴染みの「1週間」も、楽団カチューシャによって日本に紹介された歌よ。
ただ日本に広まった歌は、オリジナル版の歌詞やリズムとは、大分違ってるわ。
「トロイカ」も金持ちに恋人を奪われた若い馭者の哀歌だったのが、日本版では雪原を陽気に走る馬ソリを歌ったものに…これは一体どうしてかしら?
日本版の作詞を担当した楽団員の1人である森おくじの証言によると、「元歌は内容があまりに淋し過ぎたので、速いリズムでソヴィエトの若者の明るい喜びを表現した」んですって。
…確かに…↓な暗い歌じゃ、小学校児童に薦められないものね。(汗)


【オリジナルのロシア版歌詞】

ほら、郵便トロイカが駆けている
冬の母なるヴォルガ(河)にて
悲し気に歌う馭者は、
激しく頭を揺らしている

君は何を考えているんだね、兄さんよ?
乗客は愛想良く尋ねた
心の中にどの様な悲しみが有るのか
誰が貴方を悲しませたのか教えてくれないかい?


嗚呼、お客さん、お客さん、優しいお客さん
私が恋をしてからもう少しで1年
しかし、異教の家長タタール人が
私を譴責(けんせき)するが、私はそれに耐えてるんだ

嗚呼、親切なお客さん、もう直ぐクリスマスになるが
彼女は決して私のものではない
お金持ちが選び取ったんだ、そう憎らしい奴だ
彼女は幸せな日々など見る事は無いだろう…


馭者は沈黙し、鞭をベルトに
煩わし気に仕舞いこんだ
「親愛なる友よ、止まれ!落ち着きのない!」
と彼は言い、悲し気に息を吐いた

ほら、郵便トロイカが駆けている
冬の母なるヴォルガにて
悲し気に歌う馭者は、
激しく頭を揺らしている

悲し気に歌う馭者は、
激しく頭を揺らしている


歌詞はこちらを参考にさせて貰ったわ。
あまりの暗さにメリーも鬱に包まれそう…ロシア帝国の栄光の陰で、国民がどれだけ貧しさに喘いでいたか想像つくわ。
当時の民の貧しさが、ロシアを社会主義国に導いたのね…。
一応これでもクリスマス前の情景を歌ってるのだけど、楽しい気分には到底なれないわよね?(汗)

そういう訳で、改めて日本版の歌詞を紹介!
歌詞にクリスマスは出て来ないけど、ロシア版ジングルベルな雰囲気で、気分爽快になれるでしょ?
ちなみに歌に出て来る「バイヤン」は、ロシア式のアコーディオンの事。
こちらを参考に歌ってね!
また明日、楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【トロイカ】




【日本版歌詞】

雪の白樺並木♪
夕日が映える♪

走れトロイカ♪
朗らかに♪
鈴の音高く♪

走れトロイカ♪
朗らかに♪
鈴の音高く♪


響け若人の歌♪
高鳴れバイヤン♪

走れトロイカ♪
軽やかに♪
粉雪蹴って♪

響け若人の歌♪
高鳴れバイヤン♪

走れトロイカ♪
軽やかに♪
粉雪蹴って♪


雪の白樺並木♪
夕日が映える♪

走れトロイカ♪
朗らかに♪
鈴の音高く♪

走れトロイカ♪
朗らかに♪
鈴の音高く♪


…こんばんは、びょりです。
ロシアの歌って全体的に暗いイメージ、やっぱ民が虐げられた歴史が背景に有るんでしょうか?
でも「ポーリュシカ・ポーレ」とか好きだなあ、物悲しいメロディーが心に沁みる。

クリスマスディナーったら鳥(鶏)のイメージだけど、魚(海鮮)系を出すのが慣わしの国も少なくないらしい。
ロシアではキャビア等の魚卵、イタリアでは鰻、オーストリアでは鯉、フランスでは生牡蠣、等々…海有り国ならともかく、四方を山に囲まれたオーストリアの様な国まで、クリスマスの特別なディナ―にそれを選ぶというのが興味深いです。
魚は多産のモチーフという事で、来年の豊作・子宝祈願で食べるのかもしれない、仮説止まりですが。
ちなみにロシアで「イクラ」は魚卵の総称、キャビアは「黒イクラ」の名で呼ばれます。
…て事は日本で呼ぶ所のイクラは「赤イクラ」になるのか?






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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その5

2019年12月25日 00時03分32秒 | クリスマス
数分遅れたけどメリークリスマーース♪
今年も無事にクリスマスを祝えた奇跡に乾杯!
…ところで今更な質問になるけど、「クリスマス」って言葉の意味を貴方は御存知?
そう!「キリストのミサ」って意味よ!
信教の自由を重んじる現代では、他宗教を信じる人々に配慮すべきって考えから、「Merry Christmas(良いクリスマスを)」って挨拶文は使うべきじゃない、使うなら「Happy Holidays(良い休日を)」って運動がジワジワ広がりつつあるけど…「Happy Holidays(良い休日を)」だと他の休日も含まれてしまうから、メリー的にはイマイチしっくり来ないの。
「キリスト」とは「救い主」を意味する言葉で、イエスだけに限定されるわけじゃない。
「クリスマス」も辿ればキリスト教成立以前から在る行事。
人は誰でも心に救いを求めて神に祈る生き物よ、信教の自由を重んじるからこそ、メリーは「クリスマス」って言葉を大事に使いたいの――屁理屈に思われるかしら?

前置きはさて置いて、今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、オーストリアの「クグロフ」よ!
「クグロフ」はオーストリアの他、スイス、ドイツ、フランスのアルザス地方等、主に東欧や中欧で一般的に食べられてるスイーツ。
かなり昔から在った記録が残ってて、何処がルーツかは判明してないの。
作り方は各地域によって様々、唯一同じなのは「クグロフ型」を使って焼いてる点。
このクグロフ型、形は鐘に似ており芯は空洞、周りには捩じれ模様が入ってるという独特な金型で、誰が発明したかも定かでないらしいわ。
バターケーキみたいに焼く所も在るけど、オーストリアでは一般的にイースト菌が使われ、パンの様に弾力の有る生地に焼くらしいわ。
オーストリアのハプスブルク家からフランス王家に嫁いだマリー・アントワネットの大好物で、彼女が宮廷にクグロフを持ち込んだ事により貴族社会で流行した…なんて伝説が残ってるわ。
マリー・アントワネットに限らず、フランスの料理や菓子の文化は、他国から嫁いだ王女によって花開いたそうよ。

…「クグロフ」の話に戻るわね。
オーストリアでクリスマスにクグロフが食べられる理由は判ってないわ。
てゆーかオーストリアには、ドイツのシュトーレンやイタリアのパネットーネの様に、クリスマス限定のスイーツは特に無いの。
クグロフも「クリスマスに食べられる事が多い」ってだけ。
オーストリアではクグロフ型を置いてる家庭が多いから、家族が集まるクリスマスには自然と選ばれるのかも。

中欧オーストリアは近隣諸国から幾度も干渉を受けた国。
そこで歴代の王族は近隣の王族と政略結婚する事で国を護り、結果として様々な文化が入り交じる多民族国家が形成されたの。
そういう訳でクリスマスの風習も地域によってまちまち、ドイツにフランスにスイス…オスマントルコからの影響を感じるものまで有るわ。
クグロフ同様クリスマスに食べられるクッキー、オーストリアではドイツやベルギー同様、香辛料を効かせた物や、ジャムを挟んだ物等、色んなクッキーを用意するわ。
「ヴァニラ・キッフェルン」と呼ばれる三日月型のクッキーがクリスマスの定番らしいけど、この形はオスマン帝国から来たって説が有るの。
ちなみにオーストリアでは、サンタクロースではなく「クリスト・キント」と呼ばれる天使の様な存在が、プレゼントを持ってやって来るんですって。

クリスマスにクッキーが食べられる理由は「スペキュロス」回で散々語った事だし、今回は「クグロフ」のみ紹介させて貰うわね。
日本で「クグロフ」を提供する店は………いっぱい在り過ぎて挙げ切れないわ。(汗)
取敢えずはメリーお勧めの店を紹介!
本店は横浜元町に在るパウンドケーキ専門のパティスリー、「パブロフ」のクグロフ――あら?何だか語呂が良いわ。(笑)
 
メリーが訪ねたのは本店ではなく、銀座SIX地下2階に在る店の方だけど。
 


手前より時計回りで、白は杏風味、黄色はシトラス風味、ピンクはフランボワーズ風味、黒はアーモンド風味――プチサイズの割にお値段高いけど、細工が可愛いからプレゼントに選んだら喜ばれそう♪
日本ではクグロフってプチサイズな物が売られる事多いけど何故なのかしら?
食べた気がしない、もっと大きい物がいい~~!!って人は、栃木県那須の「ル・クグロフ」と言う店は如何?(フランス・アルザス地方の料理とスイーツが店のコンセプトだけど)
メリーは未だ行った事無いの、でも写真のスイーツが可愛くて惹かれるわv
オーストリア流に拘りたい人には、オーストリア国家公認日本人マイスターの店、「ツッカベッカライカヤヌマ」と言う店はどうかしら?

それじゃあ、ここで今夜のクリスマスソングを紹介!音楽の都オーストリアが世界に誇る、珠玉のクリスマスキャロル「Silent Night」の日本バージョン――「きよしこの夜」!
歌詞はこちらを参考にして歌ってちょうだい♪
元の作詞はヨゼフ・モール、作曲はフランツ・グルーバー。
多分、世界で最も知られてる賛美歌じゃないかしら?
また明日、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【きよしこの夜】




聖し♪ この夜♪
星は♪ 光り♪

救いの御子は♪
馬槽の中に♪

眠り給う♪
いとやすく♪


聖し♪ この夜♪
御告げ♪ 受けし♪

牧人達は♪
御子の御前に♪

額づきぬ♪
畏みて♪


聖し♪ この夜♪
御子の♪ 笑みに♪

恵みの御代の♪ 明日の光♪
輝けり♪ 朗らかに♪



…メリークリスマス、びょりです。
オーストリアは歴史的にドイツとの関わりが非常に濃く、ドイツのクリスマスパンとして有名な「シュトーレン」も食べるとの事
あとオーストリア人はとにかく生クリームが大好きで、ケーキや珈琲にまで載せる習慣が有るそうです。
そう聞いて思い起こすのはウインナー珈琲…ザッハトルテの場合、載せるんではなく、たっぷり添える感じで。
オーストリアのケーキは、生クリームと一緒に食べる事で完成するよう、敢えてパサパサのスポンジに仕上げてるそうな。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その4

2019年12月24日 21時29分03秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今夜は皆が楽しみにしてたクリスマス・イブね♪
今年の12月24日は平日な上に週の前半って所がイマイチ都合悪いけど…明日に疲れを残さない程度に浮かれて楽しみましょ♪

さて今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、中国の「リンゴ」よ!
「ただのリンゴがスイーツ?」って思った貴方!フルーツを侮ってはいけないわ!
果物こそが甘くて美味しいスイーツのルーツなの。
日本でも漢字で「菓子」って書くでしょ?
そういう訳でクリスマスにリンゴを食べるのも納得行く話…けど何故「リンゴ」が選ばれるのかしら?

クリスマス・イブは中国語で「平安夜(ピィンアンイエ)」と呼ばれるの。
この「平(ピィン)」という字の発音が、中国語でリンゴを表す「苹果(ピィングゥオ)」の「苹(ピィン)」と発音が同じ事から、「リンゴをクリスマスに贈って平安を祈りましょー」って習慣が生まれたらしいわ。
中国人も語呂合わせが好きなのね。
クリスマス・イブには綺麗にラッピングしたリンゴを親しい人に贈る習慣が有るらしいわ。

実は商業的目論見から近年生まれた習慣なんですって。(笑)
日本や中国でのクリスマスは、あくまで商業イベント扱い。
元から在る年越しの行事とは分けて、別々に祝うスタイル。
キリスト教圏の人には、年越しを1年に2度も行ってる様な、奇妙な習慣に映るでしょうね。

中国の場合、共産党政府が宗教弾圧した事も影響して、クリスマスに宗教色を出すのは避けてるの。
それでもクリスマスを商機と捉え、西洋式にツリーを立てたり、イルミネーションで町中飾ったり、セールを開催したりと、近年は派手に祝ってるわ。
日本みたいに12月25日を過ぎたら飾りを一旦降ろし、正月飾りに取り替えて~なんて事もせず、そのまま残して年を越し、1月末~2月にかけての大行事「春節(中華圏での旧正月)」が始まるまで延長するのが、現代中国人のトレンドなんですって。
商魂逞しい中国人らしいわ。(笑)

中国のクリスマス関わりで、もう1つ興味深いエピソードを紹介。
中国浙江省金華市に在る「義烏(ぎう)市」は、近年「クリスマス村」と呼ばれるスポットで、なんと世界の6割にも上るクリスマス関連商品を生産してる場所なの。
小さな村は一年中ピカピカ光るツリーやLED電球に彩られていて、さながらサンタクロースを支える小人達のプレゼント工房。
クリスマスのプレゼントもデコレーションも、今や中国の一村が支えていると言うんだから、チャイナパワー恐るべしね!

…リンゴの話に戻るわ。
今回上げたリンゴ写真は、見て解るでしょうけど本物ではなく、(株)サザビーリーグが経営する喫茶チェーン、「アフタヌーンティー・ティールーム」店頭を飾ってたクリスマス・ツリーの物よ。
 
「アフタヌーンティー・ティールーム」については後日また改めて紹介するとして…偽物だけだとなんだから本物の写真と並べてみたわ。(汗)
本物のリンゴは全国物産展で買った、青森県西目屋村の特産品よ。
頬っぺた落ちるかと思うほど美味しかったわ!!
青森ったら全国的に有名なリンゴの産地ですものね。
地図で調べたら世界遺産の白神山地近くに在る村だったわ、「白神山地りんご」絶対お勧め!見掛けたら是非買って食べてみて!

じゃあ、そろそろ今夜のクリスマスソングを紹介、世界で一番有名なトナカイ、「Rudolph the Red-Nosed Reindeer」――「赤鼻のトナカイ」♪
元はジョニー・マークスが作詞・作曲した米国発の王道クリスマス・ソング、日本版の歌詞はこちらを参考にしてちょうだい♪
明日の聖クリスマスも、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょ♪



【赤鼻のトナカイ】




真っ赤なお鼻の♪
トナカイさんは♪
何時も皆の♪
笑いもの♪

でも♪ その年の♪
クリスマスの日♪
サンタのお爺さんは♪
言いました♪

暗い夜道は♪
ピッカピッカの♪
お前の鼻が♪
役に立つのさ♪

何時も泣いてた♪
トナカイさんは♪
今宵こそはと♪
喜びました♪


真っ赤なお鼻の♪
トナカイさんは♪
何時も皆の♪
笑いもの♪

でも♪ その年の♪
クリスマスの日♪
サンタのお爺さんは♪
言いました♪

暗い夜道は♪
ピッカピッカの♪
お前の鼻が♪
役に立つのさ♪

何時も泣いてた♪
トナカイさんは♪
今宵こそはと♪
喜びました♪



…こんばんは、びょりです。
クリスマス村については最近、米中貿易摩擦関連のニュースで知りました。
小さな村にクリスマスグッズを取り扱う店が7万5000件以上ひしめき合ってるとの事。
もしこの村に何か起これば、世界中のクリスマスが消失するそうな。(怖ろしい…)

最後に――チョッパー誕生日おめでとう!!
ハウステンボスにサニー号が戻って来たのが地味に嬉しい。
…観光丸も戻って来てくれたら尚嬉しいんだけど。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その3

2019年12月23日 21時27分12秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
明日はお待ちかねのクリスマス・イブね!
日本ではクリスマスのイブ(前夜)こそ本番!って雰囲気だけど、本当のクリスマスは12月25日からの十二夜。
…だからそこの貴方!12月25日を過ぎても、このブログを観に来てちょうだいね!
メリーの記事はまだまだ続くんだから!!

さて今夜取り上げる世界のクリスマス・スイーツは、ベルギーのクリスマスクッキー「スペキュロス」!
主にブラウンシュガーを使い、シナモンやクローブ等のスパイスを効かせた固焼きクッキーで、ベルギーの他、オランダでもクリスマスに食べる習慣が有るの。
オランダでは「スペキュラース」の名で知られてるわ。
食べるのは12月24日、25日ではなくて、オランダでは12月5日、ベルギーでは12月6日の「聖ニコラウスの日」。
聖ニコラウス…聞いた事有る名前でしょ?――そう、サンタクロースのモデルと言われてる人物よ!
御存知でない方は以前メリーが書いた幾つかの記事を御覧になってね!(その1その2その3その4その5
全ての記事を読めば、聖ニコラウスが何者か?何故オランダやベルギー等ではクリスマスと別に、12月5日前後にサンタクロースの日が在るのか、その謎が解る筈よ。
ついでにクリスマスクッキーについても幾つか記事を書いてるから、併せて読んでくれると嬉しいわv(その1その2

日本ではクリスマスに食べるスイーツったら、一般的に生クリームでデコレーションしたケーキだけど、ヨーロッパの多くの国ではパンやクッキーを食べるのが伝統なの。
ただのパンやクッキーではなく、スパイスを大量に使用したり、ナッツやドライフルーツをふんだんに練り込んだ物よ。
厳格なキリスト教国では無発酵のパンに拘ったりするわ。
発酵させるのは腐らせる事に繋がり、神に捧げるには相応しくないって考えからね。
一方で、スパイスを大量に使用し、ナッツやドライフルーツをふんだんに練り込み、発酵させて焼いた、クリスマスの祝い菓子が在るのは何故かしら?
勿論、美味しくする為…何だか矛盾して聞えるでしょうけど、神様へのお供えだから、贅沢で良い物をって考えもしたの。
ヨーロッパ最古の焼き菓子は修道院で作られたって云うわ。
バターに蜂蜜、遠い異国から運ばれた砂糖や香辛料…これらはとても高価な材料で、宗教施設でもなきゃ揃わなかった。
民間でも菓子が食べられる時代になると、長期保存を考えて砂糖やスパイスやお酒に浸ける工夫が凝らされたわ。

キリスト教徒が多いヨーロッパで、クリスマスにパンやクッキーが食べられる理由、それは神様に最初に御供えしたのがパンだったからよ。
粉を練って膨らまさず焼いたクッキーは、御供えの無発酵パンがルーツで、動物や人を象るのは生け贄の名残じゃないかって、衝撃の説を唱えた研究者が居るわ。
それから、クリスマスに食べるパンやクッキーに、ナッツやドライフルーツが大量に使用されるのは、クリスマスのルーツが冬至祭だから――冬至を年の終わりに定めていた大昔、来年の豊かな収穫を祈って木の実を御供えした習わしから来てるって説が有力よ。
纏めるとこんな所かしら?

ベルギーの「スペキュロス」に話を戻すわね。
現代では通年食べられる物になったそうだけど、聖ニコラウスを象った大きなクッキーはクリスマスシーズンにしか販売しないんですって。
東京の大丸デパートに入ってるベルギー菓子店「MAISON DANDOY(メゾン・ダンドワ)」でも、クリスマスシーズン限定で、聖ニコラウス型とジンジャーマン型のスペキュロスが売り出されるの。
 

 
風車柄のクッキー(この店ではビスケットとして売ってるけど)は通年で販売してる物で、「聖ニコラウス」型と「ジンジャーマン」型は12月でないと買えないの。
聖ニコラウス型の物は通常品より分厚くて、その分かなり硬め。
軟らかい食べ物が好みな日本人に向かないかしら?
ワッフルを買うお客さんの方が多い様に思えたわ。
ここメゾン・ダンドワではベルギーワッフルの二大流派、四角いブリュッセルワッフルに円いリエージュワッフル、どちらも買えるの。
でもメリー的にはシナモンが香るスペキュロスの方が好み、ソフトなクッキーも良いけど、ハードなクッキーも偶には食べたいわ。

ベルギーのクリスマスと言えば、首都ブリュッセルに立つ巨大クリスマス・マーケットが有名ね。
毎年11月末から新年初めまで催すそうよ。
クリスマスを熱心に祝うベルギー人の魂が伝わって来るわね。

じゃあここで今夜のクリスマスソングを挙げましょ、フレッド・クーツが作曲した「Santa Claus is Coming to Town」の日本バージョン
――「サンタが町にやって来る」♪
歌詞はこちらを参考にしてねv
今夜はここまで、明日また、一緒に楽しく歌いましょう♪



【サンタが町にやって来る】




さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

ねぇ♪ 聞えて♪
来るでしょ♪
鈴の音が♪ 直ぐそこに♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

待ち切れないで♪
おやすみした子に♪
きっと素晴しい♪ プレゼント持って♪

さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪


さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

ねぇ♪ 聞えて♪
来るでしょ♪
鈴の音が♪ 直ぐそこに♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪

クリスマスイブを♪
指折り数えた♪
幼い思い出も♪ 今宵懐かし♪

さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウン♪


待ち切れないで♪
おやすみした子に♪
きっと素晴しい♪ プレゼント持って♪

さぁ♪ 貴方から♪
メリークリスマス♪
私から♪ メリークリスマス♪
サンタクロース・イズ・カミィン・トゥ・タウンーー♪



…こんばんは、びょりです。
普段は軟らかいクッキーが人気の国でも、クリスマス等の宗教行事には硬いクッキーを食べるんだとか。
ドイツに旅行した友人からお土産に貰ったクリスマスクッキーは、歯が立たないくらい硬かった…。
「レープクーヘン」と呼ばれる物で、腐らないからオーナメントとしてツリーに飾ったりします。
それに比べたらメゾン・ダンドワ東京支部のクッキーつうかビスケットは、日本人に合わせてソフトに焼いてあるよう思う。
昔は王侯貴族や上級宗教家しか菓子を口に出来ず、庶民は精々葬儀等のお供えを目にする程度だったとか。
焼き菓子やパンの前身が御供えだった事を考えれば、今もクリスマスや冠婚葬祭の食卓に登場するのに納得行きます…日本で言えば「餅」に相当しますね。
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2019年、クリスマスには歌を歌おう♪その2

2019年12月22日 20時40分08秒 | クリスマス
はぁい♪ミス・メリーよ♪
今日は冬至、北半球では太陽の位置が1年で最も低くなり、最も日が短くなる日よ。
冬至はその年によって日付に若干ズレが起こるものだけど、今年は去年と一緒で12月22日。(日本での場合)
ちなみに来年は12月21日が冬至に当たるそうよ。
日本での冬至の習慣と言えば、柚子湯に入ったり南瓜を食べたりだけど、クリスマスの起源が冬至祭な事を思い起こせば、この日にクリスマスパーティーを開くのもグッドかもしれないわ。
都合の良い事に今年の12月22日は日曜日だし♪

前置きはこれくらいに留めて、今夜取り上げるクリスマス・スイーツは、ポルトガルの「パン・デ・ロー」!
日本で一時流行した半熟カステラを覚えているかしら?
あれと似た感じで、外側はフワフワしたスポンジだけど、中はしっとり半熟状のスイーツなの。
もっとも地方毎に焼き方が違ってて、中が半熟状でない物も在るみたい。
一説には日本のカステラのルーツとも云われてるわ。

安土桃山時代の頃、日本はポルトガルとの貿易を通じて、異国文化を取り入れてたの。
現在でも日本の調理法や菓子等にその名残が有るわ。
例えば天婦羅や金平糖のルーツはポルトガルに在る事、テレビのクイズ番組なんかで知った人は多いでしょうね。
そしてキリスト教…日本に最初に伝えたのはポルトガルだって、歴史の教科書で学んだでしょう?
記録に残る日本で最初のクリスマスは、1552年(1553年と記述してる書籍も有)に宣教師のコスメ・デ・トーレスが、山口県でキリスト教の信徒を集めて12月24日に行ったミサだって言うわ。
トーレスは日本でも有名な宣教師フランシスコ・ザビエルに心酔し、弟子入りした方よ。
そしてフランシスコ・ザビエルは、当時のポルトガル王ジョアン3世より派遣されて、遠い日本へ布教しにやって来た。
ザビエルもトーレスも出身はスペインだけど、日本へのクリスマス伝来にポルトガルは強く関わってるというわけ。(少し無理有るかしら?)
う~ん、鉄砲伝来に次ぐ重要な史実だわ!
山口県は「クリスマス伝来の地」ってPRして町興しのチャンスよ!!――え?既にしてる??

…話をパン・デ・ローに戻しましょ。(汗)
「パン・デ・ロー」はポルトガルの修道院で生まれ、教会へ献上していた伝統から、今でもキリスト教関連の行事に振る舞われる事が多いんですって。
クリスマスだけでなく3月に行われる復活祭や、北部では結婚式や洗礼式等でも食卓に上がる事が多いみたい。
ポルトガルでのクリスマスのポピュラーな祝い方は、家族や親戚が集まってのホームパーティー。
例えるなら日本の正月の情景の様に、ポルトガルの人はクリスマスを厳かに祝うそうなの。
そういう訳で、クリスマスは商店の多くが、お休みになるらしいわ。

日本の東京で「パン・デ・ロー」が買える店を1軒紹介するわね。
地下鉄千代田線代々木公園駅近くのポルトガル菓子店、「ナタ・デ・クリスチアノ」。
上で紹介した半熟タイプのパン・デ・ローにエッグタルトを通年販売してるわ。
クリスマスシーズンにはエッグタルトとパン・デ・ロー、それに同じくクリスマスの祝い菓子「ボーロ・レイ(王様のケーキ)」の3種セットが登場するの。
人気が高い店だから、事前に電話で予約するか、通販で買うのが無難よ。
 

 
メリーが頂いたパン・デ・ローはキャラメル味、少し焦げた上面が甘苦く、とっても美味しかったわv
外はふわっふわなのに、中はトロッとしてるのって不思議…カステラよりもスフレに似た食感だったわ。
剥がした紙に付いたスポンジまでフォークで刮げ取って食べたの…はしたないわね。(恥)
多少解り難い場所に在る店なので、初めて訪ねる人は地図確認必須よ。

じゃあ、ここで今夜のクリスマスソングを紹介――「もろびとこぞりて」♪
アイザック・ワッツが作詞し、ローウェル・メーソンが作曲した、クリスマスキャロルの傑作、「Joy to the World! the Lord is come」が元。
今年も日本版の歌詞を紹介するので、歌はこちらを参考にしてね!
また明日、一緒に楽しく歌いましょう♪



【もろびとこぞりて】



諸人こぞりて♪ 迎えまつれ♪
久しく♪ 待ちにし♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪

この世の闇路を♪ 照らし給う♪
妙なる♪ 光の♪
主は来ませり♪
主は来ませり♪
主は♪ 主は♪ 来ませり♪


平和の君なる♪ 御子を迎え♪
救いの♪ 主とぞ♪
褒め称えよ♪
褒め称えよ♪
褒め♪ 褒め♪ 称えよ♪



…こんばんは、びょりです。
「ボーロ・レイ(王様のケーキ)」については来年のクリスマスに紹介予定…ってメリーさんが言ってました。(汗)
長崎平戸や佐賀辺り行くと、如何にもポルトガルやオランダから製法伝わったと思しき菓子が現在まで沢山残ってて興味深いです。
佐賀名物「丸ぼうろ」とか…興味有る方は「千鳥屋」等でお買い求めください。
長らく東京で営業してるから御存じない方居られるかもしれませんが、実は創業1630年の佐賀発老舗菓子店なのです。
ひよ子饅頭や文明堂カステラ等、早くに東京へ進出した為に、東京土産と誤認されてる九州の菓子って多い気がする。
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