元画像
仕上げ画像(カラー仕上げ)
仕上げ画像(モノクロ仕上げ)
2023年は航空イベントが本格的に復活した。久しぶりに各地に出かけて撮りまくり、飛行機写
真の楽しさを味わい直した読者の方々も多いことだろう。筆者もD850から乗り換えたミラーレ
ス一眼Nikon Z8での撮影をあちこちで楽しんだ。
新しいZ8システムを使っての第一印象は、ヘリコプター撮影での歩留まり向上だろうか。ヘリ
コプターは、飛行速度は低いが撮影距離が近いのでカメラを振る速度が意外に速く、しかも低
速寄りのシャッタスピードを使うから、シャープな写真を撮るのは簡単ではない。D-SLRでは
微ブレ、微ボケが多くて削除画像を量産していた筆者だが、Z8に替えてからシャープな画像が
目に見えて増えたのである。その要因は第一にAF精度の進化、第二にシャッターのメカ駆動部
がまったくないことによるメカブレの根絶、そして撮影の腕の向上(まさか!)。
というわけで今春の「写真を磨く特別編」のテーマはほかでもない「ヘリコプター!」とする。
基地祭やエアショーでの機動飛行や多数機の絡み、救難訓練展示、あるいは日常のなかで見か
ける民間ヘリなど、ヘリコプターの作例写真を大募集する。ガンガン磨くので、どんどん応募
していただきたい。
毎月1点を採り上げる定例の「写真を磨く」への応募も同時に受け付ける。資料性の高い写真、
遊び心のある写真、表現作品を狙った写真などいろいろな写真を送っていただきたい。特別編、
定例編ともに採用された読者には掲載誌が贈呈され、筆者が磨き上げた画像データをプレゼン
トする。A4版以上の大サイズプリントに耐えるTIFFデータで、印刷誌面とはひと味違う本物の
画像データだ。
「写真を磨く」は写真コンテストではない。ここだという最高の一瞬を捉えたはずなのに後で
画像を見るとなぜか思ったイメージと違う、そんな写真を採り上げる場である。ターゲットが
ファインダー内でどんどん迫ってくるとき、誰も冷静ではいられない。かえって冷静さを捨て
て自ら高揚に身を任せたくなることもあるだろう。それでもとにかくシャッターは切る。そう
して自分が発見した魅力の源をメモリーカードに閉じ込める。
しかしそれだけでは単に画像データを得たに過ぎない。問題は画像データを写真としてモノに
できるかどうかなのだ。自分の力でしっかりとモノにできれば航空写真はもっともっと面白く
なる。撮るだけで終わらせるのはもったいない。写真を完成させてこそフルに楽しむことがで
きるのだ。
「写真を磨く」が目指すのはまさにそこである。“写真を磨けば飛行機が生き返る”こと、そし
て“どうやって磨けばよいか”が分かるのが「写真を磨く」である。記事では画像データをRAW
現像・編集ソフトウェアで仕上げる手順をていねいに追う。どんな写真に仕上げたいのか、そ
れはなぜかを語り、カメラ、レンズ、デジタル画像の技術面に触れ、撮影のヒントを示す。ポ
イントとなる仕上げ手順や微妙な調整の方法については、実際のPC操作画面を添えて説明す
るので、自分で試すときの参考になるだろう。
作例写真の採用では新人を優先したい。だからこれまでためらっていた方は思い切って応募し
ていただきたい。リピーターの方ももちろん大歓迎である。みなさんの応募を心からお待ちし
ている。
講師:元井英貴 作例写真撮影:紀 章(2023年7月号掲載)
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●募集要領
●対象画像:自分で思うように仕上げられない画像や、エキスパートの仕上げを希望する画像
をお送りください。写真コンテストではないので“うまい写真”である必要はありません。
●テーマ:定例テーマ「航空機や航空に関するシーン」 + 特別テーマ 「ヘリコプター!」
●使用カメラ:ミラーレス一眼カメラまたはデジタル一眼レフカメラ(メーカー・機種は自由)
●応募点数:各テーマひとり5点以内(定例テーマと特別テーマ合わせて最多10点)
●応募画像データ形式:RAWデータ(未編集データで、Exifデータが付いていること)
●応募方法:画像データをCD、DVD、BDなどのディスクメディアに収納して送付。
撮影場所、氏名、メールアドレス、住所、電話番号を添えてください。
●採用時に本名ではなく、ニックネームの掲載希望の場合はその旨明記してください。
●作品募集期間:2024年2月末日までに下記着。
●データ送付先:〒166-0004 東京都杉並区阿佐谷南1-12-1 アーク阿佐ヶ谷
㈱文林堂「航空ファン・写真を磨く」係
※社屋ビル名が上記(アーク阿佐ヶ谷)に替わりました。
●応募画像の取り扱い:編集部で画像を管理、不使用画像および使用済み画像のデータを消去。
ディスクメディアは返却しませんのでご了解ください。
●採用発表:採用された読者に編集部より事前通知。なお特別テーマに応募された作例を掲載
都合により定例テーマとして扱うこともありますのでご了解ください。
●使用ソフトウェア:Nikon NX Studio、Canon Digital Photo Professional、
Adobe Photoshop Lightroom CCのどれか。
※ご希望があれば応募時に明記してください。