ウサギ、耳、伸びた、私、

このブログはたしかにイタい・・だがどうだろうか。痛みを訴えるのは大事なことだと私は思う。戦争より餓死の方が酷虐なのだから

第Ⅷ話プロモーションビデオ偏・序・

2011-10-29 22:24:27 | NPC@13物語
~そして歯車は歪曲な加速を始める...~


第Ⅷ話プロモーションビデオ偏・序・

時刻は朝の10時。エヌピィシィメンバー一同は辺り一面森林に囲まれた山道にいた

「大樹を使ってFSをせよ!!!ですって」

「巨人族にでもなれと?」

簡潔に話すとクルタンの愛ペンが“とある人物”に奪われたためこんなジャングルに来ているわけだ

「進撃のヤミヒロすっげぇ!!!じゃあデカデカの実みたいなもん捜せばいいンダな!わくわくすっぞ!」

「テル君...それなら私が持っていますよ。シュッシュッ」

「この大木いいサンドバックになるっすよ」

「ちょっとアンタ達...もうどこからツッコめばいいのかわからないわよ・・・とりあえずその実食いなさいよヤミヒロ」

「ええ・・っと・・・ナンデ!?たしかにこのカオス連中を処理すんのは難しいけど、でもだからってナンデ!?」

「知らないわそんなこと。とりあえず木の実というよりは毒キノコみたいな形状のソレ、食いなさいよ」

「そっちほうが難しいわ!!!てかそれ毒キノコじゃん!もはやキノコであり毒であるって言っちゃってるじゃん!死ぬわ!!!!!!!」

「キノコの実っすか。。。♂」

「なんかエロいンダ///」

「シュシュシュシュシュシュシュシュシュシュ」

「ヤヤやみひゃろ!?・・・卑猥!!!淫猥!!!猥褻!!!やらしいわぁホント・・・もうっ・・・フンッ」

「わけわかんねぇーけど心が痛ぇよ!!!」

なぜいつも俺のせいなんだろう

(いつものことだからもうほとんど慣れたんだけどさ。。。嬉しいような悲しいような。。。)

そんな心中はさておき今はこのカオス空間をビシィッ!と纏める必要がある。リーダーとして

「はいそこ卑猥な想像しない!テンション上げない!五倍速しない!顔赤くならない!!!木を殴るのもダメ!!!ん?・・・・え?・・・なに?木にヒビ入っちゃ・・・なんか傾いて・・・ちょっ!!!」

突如ヤミヒロに大木の影が降りかかって

「うおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?」

二つの影が倒れた。

「やったっす!倒したっす!」

「ちょっとアンタなにやってんのよ!?大丈夫なのヤミヒロ??」

「無能なヤミヒロだからひとまず犠牲になったンダ・・・」

なってねぇーけど心が痛ぇよ!!!と生還を主張しようとしたその時だった。オンラインムービーカメラが起動し映像が映る。

第一関門残り時間10分
・・・
・・


今手にしているオンラインカメラの持ち主 それがクルタンのペンを奪った人物だ

パックンとカラピンと奴等は名乗っていてパックンはクルタンの実の弟でその信憑性は確かなものだった

なぜ彼らがこんなことをしたのか理由はよくはわからない

だが愛ペンを取られたクルタンのペンを奪還するのはPV製作において必要なことと全員が肯定。

そして分かりやすいことにパックン一味は四つの問題を提示しこれを指定された今来ているジャングルみたいな場所でクリアすることによりペンを返還すると言ってきたのだ

今その一つ目の試練がカメラのディスプレイに出題されていた

―大樹を使ってFS(フリースタイル)をせよ。なおFSはこのカメラで撮影すること。大樹の定義は地上から約1.3mの位置での幹周が3m以上の木高さは10メートルとする―

~その歯車が生み出す風~

~それは暗礁の花びらを凋落させ~

~エヌピィシィメンバーに降り注ぐ~

つづく...


私が私に生まれていたら

2011-10-25 05:50:21 | 哲学/世界観
もしも異性に生まれていたらなにがしたいだろうか

とりあえずマニキュアがしたいな

爪先の美学は男には語れないのだ


NPC物語で登場するドンマロは女だが実際(モデル)は男の子だ

もし女だったら...

髪型はボブにしてそうだなぁなんて思うわけで

そんなこんなな今がある。












追求の定義

2011-10-24 06:49:19 | 日常
新プロジェクト鋭意製作中!


まだまだ始まったばかりのNPC物語と併用して取り組んでいこうと思ってます。

少し無茶なことやってるんで挫折しそうですがあえてここで宣言

・・・・

・・・

・・




でっけい花火を打ち上げたるで!!!





すべては、可能性の追求のために...

第7話~暗翳投射のスピナーズ編~終章

2011-10-22 16:14:54 | NPC@13物語
ハウンドバイトはそこまで難易度の高いフリースタイル(以後FSに略称)ではないがペン回しを始めてまだ日が浅いの俺には朝飯前とはいかなかった

このFS、ネットで見つけたのだがその構成のシンプルさと無駄のない自然な軌道に一目ぼれをして覚えようと決心した

ゆえに一番の難所はスピードだ

シンプル=減速しないためスピードが上がりっぱなしになり手が追いつかなくなって失敗してしまう

技一つとしての難はダブルチャージ

これがFSの最初の方に組み込まれていればよかったのだが残念ながら中盤

つまりスピードがかなり上がっているところである

そこでいかに冷静かつ流れるように繋げるかがポイントだ

・・・

テスト終了まで残り10分

ヤミヒロは一度 深呼吸をする

「すぅー・・・はぁー・・・」

スピナーとしては若輩者だが集中力の大切さぐらいわかっているつもりだ

五指が動き出す

4-ソニック⇒3-シメトリカルソニック≫2-ムーンウォークソニック

次々と技を消化していく、かなり調子がいい 緊張と集中がいい具合にシンクロしている

そしてこのFSの要 ダブルチャージ

ッとそのときだった

!!!

殺気?・・だろうか。第六感が警告を鳴らしている。

全身は鳥肌がたち、誰かに睨まれているような感覚に陥りペンが床に落ちてしまった

失敗だ・・・

しかし落ち込んでる暇はない。再び挑戦しようと慌ててペンをとろうとしたが・・・

どこにもない

ふと周りを見渡すと一つの影が視界いることに気づいた

「あなたが落としたのは、このペンですか?」

ブルドラだ。そしてさっきの殺気もこいつであることもすぐ理解した

まぁ そんなことはどうでもいい

すぐさま返してもらおうとしたがそうはいかないらしい

このぺんですか?とニヤニヤしながら見せてきた手の平には俺のペンはのせられていなかったのだ

「違います。はやく返してください。」

少々怒り気味の低音ボイスで抗議する

「違いますかぁ~ じゃあこのバナナは誰のなんでしょうかぁ~はぁ~」

そう、ブルドラの手にはペンではなくバナナが乗っかっていたのだ。

「もはやバナナとかいってるじゃねぇーか・・・はやく返してください それがないとテストできないんです」

「んー、じゃあこのバナナは・・・、あ!?ここここれ実は僕のでした!!!なんちゃってんてーん!パクッもぐもぐーーーーーうっめぇっ」

・・・・

・・・

・・



UZEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!

心の中でやみひろは叫んでいた

今世紀最大のUZAさをコマーシャルしてやがるこいつ

「・・・あの・・・本当に返してくれませんか?」

今度は睨みつけながら抗議する。もう切れているといっても過言じゃない

「ひぇ!?怖い怖い わかりましたよ これですね」

「そうです そのRSVPです」

ようやく返してもらえると手を伸ばした

「・・・・」
ヒョイッ
「・・・・」

「なんで手を引くんですか?それが俺のペンです返してください」

「あなたが落としたのは、この金のペンですか?」

「あ?・・すぞ?」

俺のペンが握られていた手には今度は焼きとうもろこしが握られている

真の殺意とはなんなのかを弱冠中学生にして知った瞬間だ

体全体が痺れマグマのようにドロドロとした禍々しいエネルギーが今にもあふれ出しそうだ

視界がちらつきもう拳を握り潰しているだけでは押さえきれなくなりそう

いっそ開放してやるのも悪くないかもしれない

「きゃ~!!!怖いっ怖いっ・・なんちゃってんてーん!!!僕は生徒会長ですよ?そんな脅しに屈しませんですですぅ~」

そういいながらヤミヒロから逃げ出すような形でドア側に非難していった

「・・・ふぅ もうヤるしかないな」

この状況下、あのペンがなくてはどうしようもない

なら無理やりにでも・・・いいや、それではダメだ。試験中は席の離脱は厳禁

もしそんなことすれば問答無用で不合格になるだろう 合格するためにペンを奪うのにこれでは本末転倒だ

だけども・・・この怒りを沈められのなら・・・

どうせもう無理だ。いっそ本能にまかせて・・・

そしてヤミヒロは腰を持ち上げようとしたが、それより先に教室のドアが勢いよく開いた

「すいませーんっす!ブルドラいますか?

バードシーだ。

「ん?なんですかバドシクン?」

「あ、いたいた ブルドラは今日の部活でんのか?」

「今日は生徒会があるからいかないですよんっ・・・といいますかしかしだがしかししかし、なんで今入ってくるんですかキミは?試験中ですよ???」

「いいじゃないっすか 相変わらずいちいちめんどうるさいっすね」

「うるさいですとよ!?この生徒会長の僕をうるさいですとよ!?」

「わかりましたわかりましたって そんなに近づいてこないでくだいよ 暑苦しいっすっっっよ!」

そういういいながらブルドラを謎の波動弾で突き飛ばした

「ふへあっ!?いきなりなにをするでござりますかぁ」

「あれれ?なにか落としたっすよ?」

「!?」

ブルドラは慌てて落ちたものを拾うとすぐさま後ろ右ポケットに隠した

間違いない、あれは俺のRSVPだ

「なんで隠すっすか?それブルドラのじゃないっすよね??」

「う、うるさいさーい!。はよ帰りなさいよ!これ以上居座るようなら先生にチクリますぞよ?はいっさようなら~」

「っち」

軽く舌打ちをしたバードシーはブルドラに背を向きドアへ向かった

途中 ドンマロとテルに目線が合うと少しばかし真剣な顔つきになった

そして・・・

「失礼しましたっす」

バードシーは教室を後にした

・・・

・・



―私はどうするべきだろう―


ドンマロは、考えこんでいた

バドシが教室に入ってきてから事態の深刻さは把握したからだ

視力はいい方なのでヤミヒロの表情は鮮明に認識することができる

今は試験監督のブルドラはバドシに意識が向いている
 
なので簡単にテルへ話しかけることができた

「たぶん、たぶんだけどヤミヒロこのままだと危ない それはつまり...赤点を取ってしまうわ」

「ん?なんでそうなるンダ?」

そう、テルのいうことはもっともな意見だ。だが今はそんなことを考えていても仕方ない

「それは私にだってわからないわ けど ピンチなのは間違いないわ」

ドンマロは、考える。

ただ赤点をとることが確定いるならあのヤミヒロの焦りはなんなの?
あのブルドラに対する怒りの眼差しはなんなの?
ペンがないから書けない?
いや違うわ
あれはペン回し用のペン、インクは回転の影響で漏れるから最初から抜かれているはず・・・
つまり書けない
じゃあなんでそのペンに執着するの?
なんで・・・

・・・

・・




もう帰るのかバドシがドア側へ足をはこんでいた

時間がない

するとバドシと目があった

やけに真剣な目だ。なにも言葉は発しないけれど、その意味することはドンマロには十分伝わっていた

つまりは・・・

「テル!」
「ンダ?」
ドンマロは解を導き出した

・・・・

・・・

・・



―ヤミヒロは頭を抱えていた―

どうするんだよ

バドシが帰ってしまった

俺のペンがブルドラの左ポケットに入っていることはわかったが自分ではどうすることもできない

時間は刻一刻と過ぎていく

そんな中ひとつの声が教室に響く

「なぁなぁブルドラさんよ~背中にゴミついてんぞ、とってやるよ」

テルの声だ あろうことかブルドラの後ろポケットに手を入れ込んでいる

そして俺のペンを抜き出した

「なななななにをすんですかキミは!それは僕のですです!」

「ンダ?ああ これ?ゴミかと思ったぞ」

慌ててとりかえそうとするブルドラの手

テルと目線が合う

―いまからヤミヒロのペンを投げるぞ ちゃんとキャッチしろよ―
―おう!当たり前だ!―

通じ合う俺とテル

しかし予想以上にブルドラの邪魔は素早く、ペンは投げられたが距離が短い...とてもじゃないがヤミヒロの机までとどきそうにない

~宙に浮くRSVP~

このままではキャッチできない

そのときだった

!!!

なんということだろう

下降をはじめたRSVPは“なにか”に辺り、その反動でまたしても上昇をしたのだ しかも速度も追加されている

そして

ヤミヒロのペンは無事 持ち主のもとへ帰還した

なにが起こったのかもすぐに理解した

ドンマロだ

レイガンというペンを高速で投げ飛ばす技を使って自分のペンを宙に浮いたRSVPにヒットさせ距離を稼いだのだ

なんという神業

そしてヤミヒロの手は条件反射で動き出す

試験時間は残りわずか

「おりゃやあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


~3-シメトリカルソニック≫~

クリア

~2-ムーンウォークソニック~

クリア

そして最大の難所

≫3-ダブルチャージ(コンティニュアンスしない)
クリア!

⇒3-シメトリカルソニック⇒1-ハーフウィンドミル 4-ソニック⇒3-ソニック捻り⇒
オールクリア!!!

完璧だ

あとは最後の技

エアースピニング

これは宙にペンを投げ落ちてきたペンをキャッチするといういたって簡単な技

「これでチェックメイトだ!!!」

ペンを投げる構えをしたところで視界に不気味な影が近づいてくるのがわかった

ブルドラだ

やつが・・・くる・・・

一瞬のときの中でヤミヒロは本能的に感じとってしまった

このままエアースピニングをしたらどうなるか

間違いなくブルドラにペンをとられる

それだけならまだいい

先生にブルドラに邪魔されただのなんだの文句をいえ、あわよくば再試験にこぎつけるかもしれない。可能性はかなり低いけれど・・・







このままペンがやつの手に渡ればカンニングしたことがばれてしまう

なぜならハウンドバイトに成功してしまっているから...


・・・・・

・・・


・・





ヤミヒロの手は止まっていた

最後の技~エアースピニング~をせずに静止している

技に失敗したとみなされRSVPの中に埋め込まれたマイコンは反応せず

有機elにカンニング番号が表示されることもなかった

―キーンコーンカーンコーン―

終了のチャイムともに教室に開放感が伝播する

言い訳ならいくらでもできる

だが 今はなにも言わずただこの教室から出たかった

ドンマロとテルに謝罪の視線を送り先に廊下に向かう

「なにやってんだろうーな俺」

独り言をつぶやきながら廊下を歩く

「結局 なにもできなかった」

放課後ではあるがそれなりに人が残っていて様々な足音が交差する

いつもと変わらぬ音なはずなのに自分の足音に耳を澄ませばやけに滑稽だった

・・・・・

・・・・

・・・

・・



ゴンッ
「イテテ・・・」

下を向いて歩いていたためか壁に当たった ここは突き当たりの家庭科室だ どうやら階段に気づかず通り過ぎてしまったらしい

どこまで馬鹿なんだよ俺...、と自嘲しながら振り返ろうとしたが突如、その家庭科室の遣戸が開いた

「・・・・・シュッシュッ」

「・・・・」

よりにもよってクルタンに遭遇してしまった
悪いが今の心境でもっとも会いたくない人物である

「とても・・・・ばしかった・・・」

「・・・・なんですか?・・はっきりいってよ」

「とても・・・素晴らしかった」

「はぁ・・・」

「エヌピィシィはやはり素晴らしいグループだ あなた方と一緒にいれば友情とはなにかわかるかもしれない」

「・・・、だからなんだ?褒めてくれるのはうれしいがエヌピィシィは約一ヶ月活動停止になる おかげでモチベーションは下がりまくりだよ・・・入部希望は二学期からな・・・もっとも・・・そのときまでこのグループがあるかはわからんが―」

「なんでですか?」

不思議そうな目をクルタンは向けた

「失敗したんだよ すまんなチャンスをくれたのに」

だめだ 言葉の力はやはり大きい 涙がこみ上げてくる 自分のせいなのに

「だからなんでですか?」

「・・・・すまん・・・じゃあな」

これ以上 話すと感情が零れ落ちそうだ はやく家に帰えるため階段に向かった

「ヤミヒロ君が赤点をとって休めない夏休みを送り楽しみにしてたPV製作ができなくなるからですか?」

「・・・・」

「ならヤミヒロ君は赤点を取らなかった。これでいいじゃありませんか?」

一度 足を止める

「ふざけてるのか?」

「ふざけてません。ヤミヒロ君は赤点を取らなかった。そうすればいいんでしょ?」

「ふぅ・・なにがいいたい?」

右の拳を握るヤミヒロ

「職員室のコンピュータにハッキングを仕掛けてヤミヒロ君の追試点数を改竄する・・といえばわかっていただけますか?」

「・・・・・・・ほへ?」

あまりに突飛した意見に全身の緊張がぬけて廊下に倒れてしまった

「ふはは 大丈夫ですか?ヤミヒロ君 あまりの悪党っぷりに腰がぬけてしまいましたかね? でもご安心を。いくらありえない計画も私に掛かれば小指でちょちょいですよ」

そういいながら差し出してきた手首を握り起き上がった

・・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・



そして数日後

本当に俺は赤点を取っていなかった

クルタン

いったいなにものなのだろうか・・・・


更新されたエヌピィシィ議事録にはこう記されている


夏休み前日 なんだかんだありましたが無事 エヌピィシィメンバーは夏休みを死守しました!当たり前だけどとてもうれしいね。  そしてビックニュース!!!メンバーに新しくクルタンが入りました。これからPV製作 みんなでがんばろうね 書記ドンマロ






そしていつか気づくことになる

この試験戦争

だれがきっかけで起きたのか

だれが理科だけ登校補修にしたのか

だれが俺の試験対策プリントを差し替えたのか

だれがこの事件を解決させたのか

すべて

あの男









の仕業だったことに....。


暗翳投射(あんえいとうしゃ)のスピナーズ編

~完~

第6話~暗翳投射のスピナーズ~本章

2011-10-15 13:42:27 | NPC@13物語
見知らぬ景色が広がる

都会に住んでいると地平線をみることは難しい

建物や車や歩行者でその線は隠れてしまうからだ

だけどもこの見知らぬ景色にはなにもない

すこし不安になるかもだけど

気持ちよく前を向いて歩けるかもしれない

・・・・・・・

・・・・



しかしそれはかなわない

気持ち悪い

帰りたい

寝たい

泣きたい

その景色は

自分の答案用紙だとわかってしまったから―

「どうすんだよおおおおお!!!」

なぜ声を出す?

ただただ本能的に叫んでしまっただけだ

なんの意味もなさない不毛な叫び

今はテスト中で、勉強はしたけど問題が解けなくて、カンニングに失敗して―

こんな状況でなにができるというのだろうか

さっさと悟ってこれから始まる“休めない夏休み”に向けてエネルギーを温存するため机に突っ伏して寝ていた方がまだ利口だろう
なのに・・・なのに・・・

こんな状況だからこそ寝れるはずがないのが人間なのだろか

それとも自分が不甲斐無いだけなのだろうか

無意味な焦りと希望的思考が止まらない

完全にダメダメ覚醒

そして時間は刻一刻と過ぎて試験時間残り20分-

・・・・

・・


ヤミヒロは何度か寝ようと試みたがやはり無理でペン回しでもしてようかとペン回し専用の愛ペンRSVPを取り出した

くるっ

くるくるくる

ころころ

くるっ

くるくるくるくる

ぽとり...

「ん?」

突然、右手になにかが落ちてきた

「なんだこれ?」
折りたたみになったその紙切れ
 
どうやら文字が書いてあるらしい

見てもいいものだろうか・・・

そのまま捨ててもよかったのだが透けて見えるその文字には見覚えがある単語があった


―ムーンウォークソニック―


確かにそう読み取れる

これはペン回しの技名だ

いっきに興味が沸いたヤミヒロは紙を開いた

手紙
―ハウンドバイト/4-ソニック⇒3-シメトリカルソニック≫2-ムーンウォークソニック ≫3-ダブルチャージ(コンティニュアンスしない) ⇒3-シメトリカルソニック⇒1-ハーフウィンドミル 4-ソニック⇒3-ソニック捻り⇒エアースピニング
この手紙を読んでいるということはうまくいったようですね 手紙は外部から投げ入れました(笑)そしてこの上の暗号のような文字列の意味が理解できるのであれば成功です。そう、これ貴方のため・・・いや、ヤミヒロ君のために書いた手紙です...―

ハウンドバイト・・

たしかこれは前にNPCブログ内にアップしたペン回しのフリースタイル(ペン回しの長連続技)の技表記だ

途中まで読んだところで息を整える

外部?って校庭のこと?校庭からこの二階の教室の開いてる窓に投げ入れたってこと?

「・・・」

ヤミヒロは考える

・・・

ばかじゃねーの?っと考える

もう一気に読み上げよう

―率直に言うと貴方の愛用しているペンにある細工をさせていただきました。細工の詳細については長くなるので割愛していただきたいのですが大雑把に説明するならば...ペン内部にマイコンとジャイロセンサーを埋め込み、側面には有機ELがはられています。 これによりあることが可能になったのですが...―

「・・・・」

手紙はまだつづく

―今持っているそのRSVPでハウンドバイトを成功させれば今受けている試験の答えがペンに浮き出てきます...―

「ふぅ・・・・」

とりあえずいろいろと突っ込むとこがあるねこの馬鹿に

・・・

「俺のペンになにやってんの!!!???」
「細工とかいう細かいことじゃないよね!?!?!?改造だよねDA・I・KA・I・ZO・U・だよね!!!!」
「俺のRSVPになにしてくれてんの!!!???」
「なんでテストの答え知ってんの???」
「おまえだれなの???とりあえず死ぬの???」

―仕組みとしてはハウンドバイトが描くペン本体の軌道はあらかじめハッシュ関数でマイコンにプログラムしており、それを認識するのが中心部分に埋め込んだジャイロセンサー。認識すると有機ELにテストの四択問題の1問目から順に番号が浮き出てくるのでそれをそのまま解答欄に記入すれば赤点が回避できます 答えをなぜ知ってるの?って疑問もあるとは思いますが...ですがそこら辺は割愛でよろしくw―

・・・

ん?よーく見ると下に小さくだが文章が続いている

ん?

「それでは健闘を祈ります・・・・・・・・・・・・・・・・シュッシュッ」

「クルタンかよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

試験時間は残り15分程度

十分とはいえないが時間はまだ残されている

常識的に考えたらこんな意味不明な手紙すぐさま破り捨ててもいいくらいだ

・・・しかし・・・ヤミヒロは高揚感に似た感情を感じていた。

頭はほどよく熱くなり体はほてっていた・・・

なぜだろうか・・・独り言をつぶやく


「・・・・おもしれぇ」

くすりと笑う

「この手紙が嘘か真かは」

なぜなら彼は

「俺の右手と愛ペンで」

ペン回しをこよなく愛する

「さらけだしてやるぜ!!!」

スピナーだから...



~つづく~

次回予告
ついにクライマックス
第7話~暗翳投射のスピナーズ~終章
来週の土曜日公開予定


ps..今回の話あんま進んでなくね?w

おつかれでした。

DAKARA

2011-10-13 11:17:01 | 詩/短歌/俳句/SS
生物が誕生するために必要なのはアミノ酸なんだよな

ってことはこのダカラのペットボトルの中にも生物が生まれる可能性があるということなのかな

・・・・・・・・・


・・・・・・



・・・・


ダカラはすごいなぁ


    ひろお

0と1と-1、そして0+α

2011-10-09 15:12:09 | 哲学/世界観
鏡を見る

まばたきをする

鏡に写った自分もまばたきをする

当たり前のことだ

だがふと思う

自分の眼を閉じた状態

つまり視覚の情報が一切遮断された映像が鏡に写るとき

自分は瞼を開いているだろうか?

閉じているだろうか?





人間は"今"を認識するのにラグがある

五感すべて脳に情報を送らなければ感じることはできない

その伝達の時間が少なからずある


今、見ている情報は過去なのだ


なのにどうして今を生きていると言えるのだろうか


不確定な生き物だ人間は


心がどこにあるさえもわからない



だからこそ意志を授かった


のなのかもしれない

第5話~暗翳投射のスピナーズ~本章

2011-10-08 11:52:06 | NPC@13物語
「とりあえず、そのライター動かすのやめてくれないかな?」

さっきからクルタンが話すたびに鳴っていたシュッシュッという奇音はライターからだった

なぜ学校にライターなんか持ってきてるのだろう・・・という疑問は取り敢えず置いておく

そんなことより今は計画の詳細だ

「・・・ああ・・・・・・これですか・・・・・・すいません。わたくしの癖でしてね・・・気をつけましょう・・・」

「それで計画についてなんだけど?―」

「はい・・・簡潔に申しますとポイントは3つ・・・」


「3つ??」

エヌピィシィmemberは集中して耳を傾ける

「一つ目・・・・・・多かれ少なかれこれはカンニング行為です・・・そこら辺で少しでも躊躇されると計画が破綻する可能性が大です」


「つまり、妥協しろってことね」


「そうです・・・バレる可能性は0に等しい、それは保証します。ですが躊躇ってしまうと失敗に終わるでしょう」

「・・・」

この間は、どうしようか―などと考えているわけではない

どちらかといえば

どうやって?―というこの計画遂行からみればポジティブな疑問だった

それはエヌピィシィmemberも同じだっただろう


なにせ理科の試験監督は視野が360°あるんじゃないかと恐れられ"絶対視界のパラレル/アイ" とまで裏の住人に言わしめたあの木村先生なんだから・・・・・・



「意見がないということは承諾したということでよろしいですね?・・・それでは時間もありませんのでチャッチャと進めます・・・」


「いいわよね・・・みんな?」

一様 ドンマロが確認の目を皆に送る

案の定、横に振る首は何処にもなかった。

「後の二つは簡単です。期末試験で四人中三人が赤点取ること。あとはペン回しができることです」

「なぁなぁ・・・なに言ってンダ?こいつ?」

目を細めながらクルタンを見るテルであったがそれを無視するかのように説明を続ける

「知っての通り試験監督には木村が選ばれています。これはどんなカンニング方法であってもそれなりのリスクはあるでしょう。しかも席の配置も不運でしたね エヌピィシィmemberの中で一番前列にいるのが赤点最有力候補のテル君・・・これではどうしようもありません」

「そうよ・・・それでどうするっていうの?」

「理科のテストには救済処置があるのをご存知でしょうか?」

「・・・え?」

「期末試験→赤点→夏休み学校補修ではないのですよ 実際には期末試験→赤点→追試験→赤点→夏休み学校補修なのです」

ドンマロは計画に気づいたようで目を見開いている。俺はまだわからない

「そしてこの追試験の試験監督はいないに等しいし席順も自由です」


バードシーもわかったらしく口をポカンとさせている・・・・・・まだわかんないよ俺・・・


「もうお分かりですね? 追試験は半分が4択問題のマークシート方式になっています。赤点は35点未満ですのでこの半分の正解番号さえカンニングできれば勝ちってことです」



どうやってカンニングすんだぁウ゛ァァアアアア('A`)


「そこで(」


「んで、ペン回しなんダナ!?」

「とうとう俺が最後まで分からんかったぁぁああああああ~い!!!わーい!わぁああっい!!」

壊れたヤミヒロを尻目にクルタンはまだ話し続けた

「そうですテル君。ペン回しです―」



こうしてクルタンの計画を理解した俺らは無事に赤点を取り追試験へ勝利の駒を進めたのだった。


*

追試験開始15分前

まず俺とドンマロが教室に入り

一番奥、最前列窓際に俺、一番手前、最前列ドア側にドンマロが座る

そして他の生徒で最前列が埋め尽くされる頃合いにテルが遅れてやってくる

まず第一の難所はクリア。

できるだけ怪しまれないようする小技もクルタンは教えていた

バードシーは、本試験で最後列だったのもあり本試験でなにかイレギュラーな事態に遭遇したら赤点を取るという保険役割だったため今は、久しぶりの部活動に勤しんでるだろう


結果 テルは、一番不自然ではない位置 ドンマロの左手が見える席に腰を落とした


ま〓〓〓〓〓〓ド
ど〓〓〓〓〓〓ア
側〓〓〓〓〓〓側

※再試験教室配置図



そして肝心のカンニング方法

それが"回転"を利用したものだった

ペン回しには親指にペンを巻き付ける"ノーマル"やその逆回転"リバース"、中指を軸にペンを高速移動させる"ソニック"、中指にペンを巻き付ける"ガンマン"など、基本的な技だけでもかなりの数があるのだ

それらの技に番号という情報を書き加えればペン回しカンニングペーパーが衣とも簡単に完成する
例えば ノーマル→ソニック→ガンマン と回した場合 問1の3の答えは4となる


このカンニングの最大の魅力は証拠が残らないところにある

ただでさえザルの監視体制でこんなステルス技をされたらどうしようもないだろう


そして終了10分前 テルの咳払いを合図にドンマロの左手は"見えない答案用紙"を描き始め・・・


テルがそれを解読していく・・・


なにもかもが順調・・・


そう思いたかった・・・


だが実は違う・・・


大いに違う・・・


それは時計の針を少し戻した追試験開始直後のできごとである



*


「しっしっしけんは・・・カカカカカカカイシーッ!!!なんちゃってんてーん!!!!」

試験監督はいないのだが、監視員はいたみたいだ

「よりによって、なんで監視員があの生徒会長なんだよ・・・」


いつものように不満が漏れたヤミヒロは額に手をおいてため息をつく

それもそのはず、口調が究極にかったるい・・・というか、ぶっちゃけUZAIことに定評のある生徒会長の"ブルドラ"がまさか監視員に選ばれていたとは不幸すぎる。



でもまぁ UZAIのも試験開始の合図だけでその後はちゃんと黙ったのでよしとしよう

そんな上から目線のヤミヒロは問題用紙をめくると早々に、ある重大な疑問に直面してしまった


・・・


・・・


・・・


「ハハッ どうすんだよ・・・」

自嘲気味に呟き、心の中で自問自答を始める


試験勉強??

ちゃんとしたさ

理科のテストを試験最重要プリントっていうのを3回ぐらいやった俺ならば赤点なんて絶対取らないはずなんだ

最重要プリントもちゃんと今年の期末試験用なのは確認済みだ

去年のだったとかいう落ちなんてない というかあっても気づくぐらいの頭はある

なのに・・・


なぜに・・・・・・


なんで・・・・・・・・・

めくった追試験問題のおよそ9割に疑問符がついたヤミヒロは1人、途方にくれていた



「わ、わかんね・・・も、問題がミクロレベルでわかんね・・・・・・・・・」


"自信"という二文字がミトコンドリア並みに萎縮し"絶望"という名のプランクトンに変貌しようとしていたがふと、ある考えが頭をよぎった。


(そうだ!ドンマロがテルに暗翳投射するペン回しカンペを見れば!!!)


・・・


・・・


・・・



だがしかし、無情にも端と端の距離に・・・




俺の視力は・・・




その全てを握る希望の左手を・・・




認識することはできなかった・・・



「どんすんだよぉぉおおおおお」



拝啓


1話からこの物語を読んでくれてる方々へ



大量の試験時間を残しヤミヒロはまたしても絶命危機に瀕しています。。。




つづく








次回予告


あ~あ

またですかそうですか

てか詰みじゃね?

つみまみた!


快進撃の第6話は来週15日に公開予定



☆ミ