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子どもの脳の発達に2倍の差‼︎

2016年08月19日 | 新聞や雑誌の記事

子育てにおいて“3歳神話”という言葉を耳します。3歳までの育児が子どもの成長に決定的な影響を与えてしまうといった意味です。

ただ、3歳までではなく就学前までの親の親身なサポートも、子どもの脳の発達に極めて大きな影響を与えることが、米ワシントン大学の研究で分かったそうです。
同研究を基に、就学前の子どもに対するNGな向き合い方を紹介したいと思います。

■未就学のときに母親の愛を受けた子どもほど脳が成長する

2人目、3人目の子どもができたり、母親自身も仕事に復帰したりすると、なかなか子どもを構ってあげられない時間も増えます。しかし、子どもが学校に入るまでは、ちょっと踏ん張りどころかもしれません。

米ワシントン大学の研究者は127人の子どもの脳を、就学時点から思春期の初期にわたって、異なるタイミングで3回スキャンしたそうです。

その結果、就学前に母親の愛や関心、サポートをたっぷり受けていた子どもほど、子どもの“海馬”と呼ばれる脳の一部の発達が、最大で2倍以上も違っていたと確認されたそう。

“海馬”とは辞書を調べると、

<海馬は空間学習や記憶などに関係している。海馬は長期の記憶を貯蔵しておくのではなく、記憶を一時的に蓄え、他の部位に転送する役割を果たしている>(コトバンクより引用)

と書いてあります。感情を伴った行動にも影響を与える働きもあるそうで。とにかく、とても重要な部分の成長に影響が出てくるということです。


■脳の発達に影響を与える母親の育児スタイルとは

それでは母親はどのような点に注意して、子育てをすればいいのでしょうか?

今回の実験において、研究チームは実験ルームに被験者の母子に一緒に入ってもらい、子どもには魅力的なプレゼントを渡しました。

母親には事務的な作業を与えるつつ「子どもにはプレゼントを開けさせてはならない」と命じます。これは家庭内でもよくある光景……。料理が吹きこぼれそうになっているのに子どもが構ってほしいと騒ぎ立てる、そんな状況ですね。

ストレスを感じる状況下でも子どもを上手に導きながら、課題をきちんと終えられるかどうか、その“育児力”を研究者はチェックして点数化しました。

そのスコアの高いお母さんの子どもほど、成長後に子どもの海馬の発達が進みました。

そう考えると、忙しさに追われながらも子どもが注意を引こうとすれば関心を寄せてあげる、そんな毎日が子どもの脳を育てるためには重要なのかもしれませんね。

以上、未就学児の子どもにどれだけ母親が愛と関心とケアを与えられるかで、脳の海馬の成長が大きく異なるという話をしましたが、いかがでしたか?

筆者の子どもが通う園の先生は、どんな作業をしていても、子どもが駆け寄ってくれば話を聞いてくれています。そうしたプロの技術を家庭内でも参考にしたいですね。

記憶の定着大打撃!

2016年08月16日 | 新聞や雑誌の記事
 寝不足続きの時には体力が落ちるだけでなく、記憶力も落ちていく。テスト前や締め切りに追われていく中で寝不足が続くと作業効率も上がらないし、何を行ったかですら曖昧に・・・。そんな経験、誰しも一度はあるのではないだろうか。

 科学的にも睡眠と記憶力の関係は証明されているが、理化学研究所(以下、理研)の研究グループがこの常識を覆す発見をしたのだ。それは「睡眠不足でも記憶力が向上する可能性は存在する」ということである。

寝入りばなの子どもは絶対起こしちゃダメ 記憶の定着大打撃

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脳への刺激と外部からの光で記憶力が向上!
 この研究結果を発見したのは、理研を中心としたグループで形成されている脳内の情報処理を研究しているチームだ。彼らは日常生活で得た記憶が「どのようにして脳内に定着されているのか?」について解明を試みている。

 今回これらの研究を進める中で「脳のある部位を活動させた状態で外部から光による刺激を行えば睡眠不足でも記憶力は向上する」ということを明らかにしたのだ(※1)。

睡眠不足時でも記憶力をあげるのに大切なのは「タイミング」!
 だがしかし、闇雲に脳を外部から刺激を与えれば良いというわけでは無さそうだ。理研によれば「脳を刺激するタイミングが適切であれば記憶力が向上する」と報告されている(※1)。

 ここからも分かるように脳を刺激するのに適切なタイミングを見極めることが今後大切になってくるのは明らかだ。こういった研究が進んでいけば記憶障害などを抱える人の病態解明はもちろん、新たな治療薬や診断方法の開発といった可能性も広がってくる。

記憶の定着に大切なのは「寝入り」だった!
 さらに記憶についてこの研究グループはもう一つ大切な報告をしている。それは、「記憶を定着させるためには”寝入り”が大切である」ということだ(※1)。

 そもそも睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」という2種類の睡眠が存在する。ノンレム睡眠は脳の眠りと言われており「深い睡眠」を、レム睡眠は体の眠りと言われており「浅い眠り」をそれぞれもたらしてくれる(※2)。

 そして睡眠時にはこの2つの睡眠が約90分周期で入れ替わることが一般的に知られている。

 私たちが眠った直後にやってくる睡眠はノンレム睡眠である。このノンレム睡眠が起こっている時に、脳内では記憶の定着を行うための信号が行き交っているのだ。

まずは「寝入り」を邪魔しないようにしよう!
 そのため、子どもが寝入ったタイミングで「今日学校どうだった?」など声をかけて起こしてしまうと、もしかしたらせっかく学校で覚えた内容の定着を親が邪魔しているかもしれないというわけだ。

 睡眠不足の状態でも記憶力が向上する可能性は証明されたが、私たちの生活で活用するにはもう少し時間がかかりそうだ。まずは記憶を定着させるのに必要な「寝入り」をしっかりと確保することに注意を払っていこう。

 もちろん他者の寝入りに対しても、同じだけの注意が必要となってくることを忘れないでほしい。特に試験やテストを控えている学生さんに対しては。

引用|参考
※1:理化学研究所 広報活動 プレスリリース(研究成果)2016睡眠不足でも脳への刺激で記憶力がアップ-記憶の定着に重要な神経回路を特定-(全文版) http://www.riken.jp/pr/press/2016/20160527_1/digest/
※2:アステラス製薬 眠りの総合サイト 快眠推進クラブ 睡眠のメカニズムを知ろう http://www.kaimin.info/part/dictionary/di02.html


恩師宅を訪問しました。

2016年08月15日 | プライベート
高校の時に、ソルフェージュをみて頂いた先生のお宅に友だちと一緒に3人で遊びに行かせて頂きました。

スタンウェイと、フランスのグランドピアノが
おいてあって、みんなで弾かせて頂きました。

フランスのピアノは、柔らかい音色でした。
ニューヨークのスタンウェイは、初めて弾きました。
いつものスタンウェイとは違って、
かなりはっきりした、ヤマハに近い感じの音色でした。



知能が上がり、記憶力や言語能力まで向上する魔法のようなスキル

2016年08月08日 | 新聞や雑誌の記事
身につけることで、複数の能力を一度に伸ばすことができる、そんな魔法のような能力をご存じですか? 言語習得、分析、リスニング、記憶力、語彙。その能力を身につければ、これらすべての能力が伸びることが、科学的に実証されています。

いえ、瞑想ではありません。

楽器演奏スキルの習得です。

研究により、楽器を演奏することで、認識機能を司る脳内のいくつかの異なる部位が活性化されることがわかっています。チューリッヒ大学の心理学者Lutz Jancke氏によれば、知能指数(IQ)をおよそ7ポイント増加させる効果すらあるそうです。

リズム能力が外国語を習得するスキルを上げる

楽器演奏スキルのもうひとつの効果は、「リズムをとる」能力であり、これにより音声の情報を解析し、判断する能力が向上します。これが、子供時代に音楽を学んだ大人が、より優れた外国語習得の素質を持っている理由です。

能力は双方向に作用する

歴史に語られるモーツァルトは、才能あるピアニストで作曲家です。しかし、彼がビリヤードでもすばらしい技量を持っていたことはご存知ですか? 伝記によれば、モーツァルトは数学の知識を用いて空間的に推量し、テーブル上のボールを打つのに最適な軌跡を計算していたそうです。モーツァルト効果という有名な用語は、楽器演奏を学ぶことが学習者の空間認識能力に与える影響を意味しています。

逆に、物理学者のアルバート・アインシュタインは、優れたバイオリニストでした。

楽器を学ぶのに、アインシュタインやモーツァルトほどの天賦の才は必要ありません。始めるのに遅すぎるということもありません。心配はご無用。よく初心者が教わるようなつまらない練習曲から始める必要もありません。この曲を独学するもよし、先生について指導を受けるのもよしです。

ピアノ(または他の何らかの楽器)を学ぶことで、達成感が得られます。また、感覚が刺激されることで、仕事のためにこれまでおろそかにしてきた他の情熱を注げる対象に挑戦するエネルギーが得られます。
楽器を練習することで得られる、3つのメリット

器用さや肺活量の向上

ピアノやバイオリンを学ぶことで、指が機敏に動くようになり、手と目の連携作用が改善されます。また、管楽器を練習すれば、肺活量や呼吸の制御能力が向上します。

脳の灰白質の保持

ハーバード大学の神経学者Gottfried Schlaug氏による2003年の研究で、音楽家の脳が、そうでない人の脳より多くの灰白質を持っていることがわかりました。灰白質は記憶の保持と運動能力を司りますが、音楽家は、演奏するたびに灰白質を訓練しています。研究ではまた、毎週数時間しか練習しなかった被験者においても、4~5ヵ月後には記憶力に目覚ましい向上がみられたことが明らかになっています。

南フロリダ大学のJennifer Bugos氏による別の研究では、ピアノの個人レッスンを受けた60歳から85歳の高齢者が、6ヵ月後に、記憶の保持、言葉の流暢さ、情報処理、また計画力について明らかな改善を示したとしています。

ストレス解消

作曲をすることで、ストレスが解消され、快感物質であるドーパミンが脳内で分泌されることが照明されています。ドーパミンは、麻薬、美味しい食べ物などに呼応して脳内に分泌されるのと同じ化学物質です。

これだけのメリットを、すべて同時に得られる行動をほかに見つけることは難しいでしょう。楽器を演奏してみたいとずっと思っていたのであれば、今がそのときです。始めるのにこれ以上の理由が要るでしょうか。脳も感謝してくれますよ。
The Surprising Thing You Should Learn to Raise Your IQ, Improve Memory and Language Fluency|Pick The Brain

Charley Mendoza(訳:Conyac)
Photo by Shutterstock.

もっとのびのび、おおらかに! ポジティブな子どもに育つ7つの習慣

2016年08月07日 | 新聞や雑誌の記事
何をやるにも怖気づいてしまう、物事のとらえ方がいちいちネガティブ、お友達に振り回されやすい…。そんな、ナイーブな我が子の将来を、密かに心配しているママは少なくないはず。

そこで、子どもがポジティブに変わる簡単テクを紹介しましょう。

■ママが気になる、うちの子の特徴

幼稚園や保育園、児童館など、集団の中で我が子を目の当たりにすると、よその子と比較してしまい、ついつい気になってしまうネガティブな面。何でも積極的にこなそうとするポジティブな子がやたら賢く見えたりして、ママの内心は穏やかではありません。

そんなママたちの声を集めてみました。

「いつも友達の言いなり。もうちょっとしっかり、意思表示をすればいいのに…」(30代前半)

「恐怖心が強い。何をやるにも慎重すぎるほど慎重で、結局、やる前にあきらめてしまうことも多い」(40代前半)

「ブスッとした表情で一人たたずんでいることが多い。『遊ぼう』と友達から声をかけられても無反応…。もっと積極的に、周囲と関わろうとしてほしい」(20代後半)

「とにかく心配性。『○○したら困るから××しておく』と、何をやるにも保険をかけようとする」(30代前半)

「やたら使うのが『ムリ』『もうダメ』というあきらめの言葉。どんなに難しいことも、よその子は果敢にチャレンジしているのに…」(40代前半)

これが我が子の個性とはいえ…。よその子に比べてあまりにも縮こまりすぎ! そんな、一歩も二歩も引いた様子に、ママたちは密かにやきもき。「こんな感じでこの先、本当に大丈夫!?」と、将来にまで焦りを感じているのです。…

■子どもが変わる!? 7つの習慣

そんな不安を解消するには、子どもにたっぷり、自信を与えてあげるといいそう。その方法は全部で7つあります。

7つの習慣
・ことあるごとに「大好き!」と抱きしめる。
・「ありがとう」「助かったよ」など、感謝の気持ちをマメに伝える。
・些細なことでも、笑顔で派手にほめまくる。
・「ダメ!」「違う!」など、強い否定の言葉は使わない。
・「どうしたい?」「どうしたらいい?」と子どもに決めさせる。
・結果にはこだわらない。
・「成功」をたくさん経験させてあげる。

これらのことをママがしっかり肝に銘じ、毎日実践していれば、少しずつ少しずつ力が抜けていって、やがてはのびのび! どんなこともおもしろがれる、おおらかな子になれるでしょう。

■ありのままを認めよう!

我が子の将来を案じる気持ちは当然だけど、何より大事なのは、いま現在の姿。目の前を素通りして遠くにばかり目をやっていると、自信を育むための土台、子どもの中の「安心感」が薄れてしまうので気をつけましょう。

我が子が縮こまっているのは、誰よりも高く、誰よりも遠く、いずれ大きくはばたこうとしているから。そんな温かい眼差しでありのままの姿を見つめてあげられたら、何も心配することはありません。

「ウーマンエキサイト」から

子どもに決めさせるということは、一つだけポイントがあります。
たくさんの中から選ぶとなると、小さい子どもさんは、
迷ってしまって決められないこともあるし、
少し大きくなると、親が望まない選択をするかもしれません。

そこで、親がどちらを選択しても良いと思うことを
2つに絞って、選ばせてあげるとよいと思います。

小さいうちから、どちらかを選択するという
経験を積み重ねておくと、大きくなった時に
何かを選択するとき、(洋服を選ぶという日常的なことから、進路に関するような重大なことまで)
比較的スムーズに決められるようになると思います。

親が決めた2つの選択肢のどちらもイヤだというときは、はっきりと
「じゃあ、今日はナシね!また、今度!」と
さらっと言ってあげると良いと思います。







小さなものをつまむと、脳が発達する?(後編)

2016年08月07日 | 新聞や雑誌の記事
「ウーマンエキサイト」から

■複雑な動作を行なうことで、脳が成長する

つまみ上げるという動作を、ロボットを使って再現しようとすれば、非常に複雑で膨大なプログラムを走らせることが必要になってきます。赤ちゃんは、それをあの小さな脳で処理してしまっているのです。

人間の脳は刺激を受けることによって自ら学習を行い、複雑な行動にも対応できるように成長をしていくという点でも、ロボットとは大きく異なっています。たかが「毛糸の切れ端をつまむ」ことですが、複雑なプログラムを大脳の中に作り、大脳を発達させているといった大きな意味があるのです。

■「手先が不器用な子」にしないために

ところで、最近の子どもの様子を見ていると、小学校に入る頃になっても、折り紙が折れなかったり、はさみを上手に使えなかったりする子どもが増えてきています。ひどい場合には、紙の両端を合わせて、きれいに折ることさえできない場合もあります。そのほか、ナイフを使って鉛筆削りができないというのはともかくも、両手で雑巾をしぼれない子どもさえいることに驚かされます。

このように、子どもたちが昔に比べて不器用になってしまっているのは、赤ちゃんの頃から手を使う刺激を与えておらず、手を使うための学習の機会が与えられなかったことが原因の1つだと考えられています。

その背景にあるのは、最近の保護者が、子どもの危険な行為に対して、あまりに神経質になり過ぎている、ということがあるかと思います。たとえば包丁どころか、はさみさえ「危険だから」と子どもに使わせようとしないとか、「鉛筆削りをナイフでするなんて、とんでもない」と言って、電動鉛筆削りばかり使わせるといった感じでしょうか。…

はさみであれば最近は刃先がとがっておらず、刃もついていないような、いわゆる「安全はさみ」が売られていますし、いつか料理をすることになったら包丁はどうしても持たねばなりません。なんでも「危険だから」と遠ざけるのも考えものです。

加えて、食事の変化も原因として考えられるではないでしょうか。和食ではなく洋風のメニューを多く食するようになったため、箸を使わずスプーンやフォークを使うことが増えています。それにより、骨付きの魚からお箸で小骨を取るといった、手先の細かな作業をする機会が減っています。

親が子どもから手を使う機会を奪うことで、手先が不器用な子になってしまうといった本末転倒にならないよう、心がけたいものですね。

小さなものをつまむと、脳が発達する?(前編)

2016年08月07日 | 新聞や雑誌の記事
「ウーマンエキサイト」から

生後9ヶ月ぐらいになると、赤ちゃんは手の機能をだいぶ発達させてきます。そうしたら、手を使った次の段階、「2本の指でものをつまみ上げる」というステップに進むときです。

■2本の指でものをつまむのは、実は難しい作業

手全体を使って、ものを押さえるようにして持つことは、霊長類の動物であればできるものもいますが、親指と人差し指を使って小さなものをつまみ上げるというのは一部のサルや人間にしかできません。さらに、親指と人差し指を輪っかのような形にして、なにかをつまみ上げることができるのは人間だけです。

進化の過程で、人間は木の上で生活することをやめ、地面に下りて、そこを2本の足で立って歩くことを覚えました。そのおかげで前足が空き、それを手として使うやり方を覚えたのです。人間の手は次第に器用になっていき、さまざまな道具を駆使して現在に至る文明を築くに至っています。

動物の中で唯一2本の指で輪を作ってものをつまみ上げることができる人間は、早い人で生後9ヶ月ごろから、こうした行動を取れるようになります。

赤ちゃんがハイハイを始めたなら、毛糸を短く切ったものを床に置いて、それを2つの指でつまみ上げることができるかどうかを試してみましょう(編集部注:赤ちゃんが誤って飲み込まないよう、十分に注意してください)。最初のうちはうまく指を使うことができないと思いますが、何度も何度も試行錯誤しているうちに、いつのまにか問題なく、つまみ上げられるようになってきます。

この、「短い毛糸をつまみ上げる」という動作は、この後さまざまなものや道具を器用に使って生活をしていくために必要な、細かな指の動きを身につけるための最初の入り口になります。

 

■「指でつまみ上げる」のは、感覚の連携が必要

「2本の指でものをつまむ」という動作は、触覚や視覚といった感覚の連携が必要な、かなり複雑な行為なのです。

まず、指先の触覚が正しく機能しており、さらには自分が思ったように指先を動かすことができなければなりません。加えて、自分の指と毛糸までの距離や立体感を視覚で捉え、きちんと把握できていなければならず、こうした一連の感覚や運動を連携させることができなければ、指でつまむことはできないのです。

生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、視覚なら視覚、聴覚なら聴覚、触覚なら触覚と、それぞれの感覚をつかさどる部分が別々に機能しています。

ここにさまざまな刺激が加わることによって、それぞれの感覚をつかさどる脳の神経回路が関連性を持ち始め、また感覚をつかさどる部分と運動をつかさどる部分の神経回路も関連性を持ち始めます。赤ちゃんの脳は日々そうした関連性をたくさん作っていき、さまざまな行動を自在に行うことができるまでに発達していくわけです。

毛糸の切れ端をうまくつまみ上げることができるようになったということは、赤ちゃんの脳の神経回路が複雑に絡み合ってきたことを意味します。複雑かつ精密な動作が可能になってきたというわけです。