kintyre's Diary 新館

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映画『ザ・マスター』を観て

2013-03-31 10:49:07 | 映画・ドラマ、アクション

12-29.ザ・マスター
■原題:The Master
■上映時間:138分
■製作年、国:2012年、アメリカ
■観賞日:3月31日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)
■料金:1,800円

 

□監督・脚本・製作:ポール・トーマス・アンダーソン
◆フィリップ・シーモア・ホフマン(ランカスター・ドッド)
◆ホアキン・フェニックス(フレディ)
◆エイミー・アダムス(ペギー・ドッド)
◆アンビル・チルダーズ(エリザベス・ドッド)
◆ローラ・ダーン(ヘレン・サリヴァン)
◆ジェシー・プレモンス(ヴァル・ドッド)
◆ケヴィン・J・オコナー(ビル・ウィリアム)
◆クリストファー・エヴァン・ウェルチ(ジョン)
【この映画について】
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の鬼才、ポール・トーマス・アンダーソン監督による人間ドラマ。第2次大戦後の混沌としたアメリカで、圧倒的な力で人々を支配・服従させる新興宗教の教祖と、人生を見失い、宗教にはまっていく人々の姿を描く。フィリップ・シーモア・ホフマンほか、アンダーソン監督作の常連が顔を揃えた。(この項、Movie Walkerより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
第二次世界大戦末期。海軍勤務のフレディ・クエルは、ビーチで酒に溺れ憂さ晴らしをしていた。やがて日本の敗北宣言によって太平洋戦争は終結。
だが戦時中に作り出した自前のカクテルにハマり、フレディはアルコール依存から抜け出せず、酒を片手にカリフォルニアを放浪しては滞留地で問題を起こす毎日だった。ある日、彼はたまたま目についた婚礼パーティの準備をする船に密航、その船で結婚式を司る男と面会する。その男、“マスター”ことランカスター・ドッドは、フレディのことを咎めるどころか、密航を許し歓迎するという。

フレディはこれまで出会ったことのないタイプのキャラクターに興味を持ち、下船後もマスターのそばを離れず、マスターもまた行き場のないフレディを無条件に受け入れ、彼らの絆は急速に深まっていく。マスターは“ザ・コーズ”という団体を率いて力をつけつつあった大物思想家だった。独自の哲学とメソッドによって、悩める人々の心を解放していくという治療を施していたのだ。

1950年代。社会は戦後好景気に沸いていたが、その一方では心的外傷に苦しむ帰還兵や神秘的な導きが欲されていた時代であり、“ザ・コーズ”とマスターの支持者は急増していった。フレディにもカウンセリングが繰り返され、自制のきかなかった感情が少しずつコントロールできるようになっていく。
マスターはフレディを後継者のように扱い、フレディもまたマスターを完全に信用していた。そんな中、マスターの活動を批判する者も現れるが、彼の右腕となったフレディは、暴力によって口を封じていく。マスターは暴力での解決を望まなかったものの、結果的にはフレディの働きによって教団は守られていた。

だが酒癖が悪く暴力的なフレディの存在が“ザ・コーズ”に悪影響を与えると考えるマスターの妻ペギーは、マスターにフレディの追放を示唆。フレディにも断酒を迫るが、彼はそう簡単にはアルコール依存から抜けることができなかった。やがてフレディのカウンセリングやセッションもうまくいかなくなり、彼はそのたびに感情を爆発させ、周囲との均衡が保てなくなっていく……。

この映画の主人公である「ザ・マスター」ことランカスター・ドッドを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンは「カポーティ」でアカデミー賞を受賞したのと匹適する演技で有ったが、今回はノミネート止まりだった。受賞するか否かが大事では無く、やはり、演技者としてどういう演技で観客を魅了したかが大事だから、今回の演技は見事だった。「マネー・ボール」でMLBのアート・ハウ監督(大・リーグのチームの監督)を演じた時より今度の方がハマっていたようです。
ストーリー的にはフレディとザ・マスター(教祖、尊敬する先輩、師匠、統制者、みたいな意味ですかね?)の関わりが中心で、アル中だったフレディがザ・マスターとの関係を深める中で彼に心酔し、でも、一旦は決別しながらも、ラスト付近で再びフレディに会いに来るように呼びかけたりと、二人の関係は密接な様でありながらも、どこかで距離を置く様な間柄と言えば良いのだろうか?
そういう流れだから、ストーリー的に核になる部分が無いので眠くなるパートもあるがホアキン・フェニックスの演技もホフマンに負けず劣らず素晴らしいので、そういう所を観て楽しむ作品だと思う。



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