kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

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映画『黒執事』を観て

2014-01-27 16:53:09 | 映画・邦画

14-11.黒執事
■配給:ワーナー・ブラザース
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:119分
■料金:1,800円
■観賞日:1月26日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)



□監督:大谷健太郎、さとうけいいち
◆剛力彩芽
◆水嶋ヒロ
◆優香
◆山本美月
◆岸谷五朗
◆伊武雅刀
◆城田優
◆丸山智己
◆安田顕
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
漫画、アニメなどで絶大な人気を誇る枢やな原作のコミックを、水嶋ヒロ主演で実写映画化。貴族の執事セバスチャンと女性であることを隠している幻蜂清玄を中心に、映画版オリジナルのストーリーが展開していく。
巨大企業の若き総帥にして、女王の密命を帯びる名門貴族の末裔である幻蜂清玄伯爵は、過去の壮絶な傷を抱え、わけあって女であることを隠して生きる男装の令嬢だ。執事のセバスチャンとは絶対的な主従関係にあるが、その関係は主の魂で契約された究極のものだった。そんな中、街で“連続ミイラ化怪死事件”が頻発。警察保安省外事局局長・猫磨実篤は、部下の鴇沢一三、松宮高明に捜査命令を下す。やがて鴇沢は、幻蜂伯爵とその執事が事件の周辺にいることに気づき、疑いの目を向け始める……。

水嶋ヒロ、久々の映画出演と剛力彩芽が出ている事で注目されている邦画。原作はアニメだが映画化された本作はオリジナル・ストーリーだそうだ。飼い犬の名前をそのまま付けられた黒執事ことセバスチャンは命をかけて主である清玄を守り命じられるままに「御意に!」の一言で完璧に遂行する。
名門貴族の跡取り清玄は両親を目の前で虐殺され叔母華恵が後見としてサポートするなか、この華恵は実はこのストーリーの鍵を握る人物でもあり、清玄両親惨殺事件の首謀者でもあったことが後半で明かされる。優香は華恵役を前半は忠実な後見人を、後半は一転して清玄の父に棄てられた元妻として幻蜂家に復讐する役を見事に演じていた。
ストーリーは後半になって二転三転するなか、中盤に秘密のドラッグを巡る場面があり、これが事件の真相を結び付くのかと思いきや、華恵の私怨から幻蜂家へどうしても復讐したかった。後継ぎを求める父が華恵と別れ姉(清玄の母)と結婚したこと、それを恨んで反西側の犯罪組織による清玄の両親殺害を手引きし、不死の肉体を得て生き続けることで清玄から幻蜂家を奪おうとしていたことを暴露する。そして黒幕犯罪組織の正体を知らないと言い、清玄はショックを受ける。セバスチャンに欺かれさらに毒を盛られた華恵は、急激にミイラ化し肉体を消滅させ死ぬ。

その後、爆破を防ぎ人々を救うため命がけで装置を運び出す清玄をセバスチャンは冷ややかに見つめるが、彼女が自力で装置を解除し倒れたあと、解毒剤を口移しで飲ませて救う。ストーリーとしては中盤のドラッグ・パーティーが思わせぶりで事件の真相とは直接結びつかなかった。

出演陣の中では水嶋ヒロが事実上の主役である。セリフが少ないながらも立ち居振る舞いなどで魅せてくれた。「御意に」の決めゼリフも場面に応じてタイミングを変えたりしていて、彼の存在が無ければ映画として目立つ事は無かっただろう。もう一人の主役である剛力彩芽だが、まだまだ演技力には疑問符が幾つも付くのはセリフと演技が一体化していないからだろうか?逆に優香演じる叔母の華恵は後半になってから一気に存在感が増して行った。
剛力彩芽が数年後か数十年後に目指すお手本のような存在が優香だったような気がする。

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映画『エンダーのゲーム』を観て

2014-01-26 23:30:50 | 映画・恋愛、ファンタジー、コメディー

14-10.エンダーのゲーム
■原題:Ender's Game
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:114分
■料金:1,800円
■観賞日:1月26日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)



□監督・脚本:ギャヴィン・フッド
◆エイサ・バターフィールド
◆アビゲイル・ブレスリン
◆ヘイリー・スタインフェルド
◆ハリソン・フォード
◆ヴィオラ・デーヴィス
◆ベン・キングスレー
◆アラミス・ナイト
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1985年に出版された、オースン・スコット・カードによるSF小説の名作を実写化。昆虫型生命体と人類の戦争を終息させる能力と宿命を背負った少年の成長と苦悩が描かれる。

近未来。昆虫型異星生命体フォーミックの襲撃により地球は大打撃を受けた。フォーミックからの再襲を食い止めるために、国際艦隊は世界中から天才児を集めて司令官育成教育をするバトル・スクールを設けた。
訓練長官のグラッフ大佐は、アンドルー・“エンダー”・ウィッギンという少年に注目する。人口調整が行われ2人までしか子どもを設けられない中、特別な許可を受けウィッギン家の3番目の子として生まれた彼は、その特別さのために孤独な境遇にあった。いじめてくる者を徹底的に痛めつけ二度とそんな気を起させないようにするエンダーを見て、グラッフ大佐は彼をバトル・スクールへと導く。

あまりの才能に同級生から不興を買いながらもエンダーは瞬く間に頭角を現し、ドラゴン隊指揮官に任命される。その一方で、敵ではあるものの多くの生命を奪う戦争に疑問を持ち苦悩するエンダー。
そんな中、エンダーとドラゴン隊はフォーミックの母星に近い前線基地のコマンド・スクールに送られる。いつ開戦するかわからない緊張感と重圧の中、先の戦争での英雄メイザー・ラッカムから厳しい訓練を受けたエンダーたちは、最終試験に臨むことになる。しかしそこには、恐ろしい事実が隠されていた……。

エンダーはその余りある才能を最大限に発揮、先輩らの嫌がらせにも真っ向から挑み、遂には自らが選抜したメンバーの隊を率いることになる。そしてシミュレーション訓練も佳境を迎え、最終試験との位置付けから隊員達も必死に戦い遂にフォーミックの艦隊を撃破する。が、これはシミュレーション・ゲームの筈だったのに、ゲーム終了と同時に荒れ地になっているフォーミックの惑星がスクリーンに映し出された。戸惑いを隠せない隊員達にグラッフ大佐はシミュレーションは現実の戦いであり、エンダーらがフォーミックを絶滅させたのだった。
大佐はエンダーらの活躍を称賛するが、心優しいエンダーは絶滅させたことを知り泣きだす。この辺はまだまだ少年だからやむを得ないか?
そもそもエンダーは姉ヴァレンタインを慕っていて、宇宙に来てから姉とメールで通信出来ないのを不満に持ち大佐に直訴して、半ば強引に「地球への里帰り」を大佐同伴の条件付きで認めさせる位、姉の存在は母以上だった。そんな心優しきエンダーはフォーミックが残した次世代への「卵」の為に新たな惑星を見つける旅に出るのを姉に約束する。エンダーは提督に昇進していた。

この映画の配役を見ると天才子役+ベテラン元主役級俳優の融合である。子役連中では主役のエンダーを演じるのはエイサ・バターフィールドで「ヒューゴの不思議な発明」でも主役だったあの子だ。姉ヴァレンタインを演じるアビゲイル・ブレスリンは「リトル・ミス・サンシャイン」でアカデミー賞候補にも輝いた子役だ。ぺトラ役のヘイリー・スタインフェルドはデビュー作「トゥルー・グリッド」で数々の賞を受賞したこちらも天才子役だ。ベテラン勢は今更言うまでも無い著名人ばかりでハリソン・フォード、ベン・キングスレー、ヴィオラ・デイヴィスとは凄いメンツである。

果たして続編が製作されるのか?それともこれで終わりなのか?どっちでしょう。

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映画『ハンナ・アーレント』を観て

2014-01-25 23:15:34 | ヨーロッパ映画

14-9.ハンナ・アーレント
■原題:Hannah Arendt
■製作年、国:2012年、ドイツ・ルクセンブルク・フランス
■上映時間:114分
■料金:1,800円
■観賞日:1月25日、吉祥寺バウスシアター(吉祥寺)



□監督・脚本:マルガレーテ・フォン・トロッタ
□脚本:パメラ・カッツ
◆バルバラ・スコヴァ
◆アクセル・ミルベルク
◆ジャネット・マクティア
◆ユリア・イェンチ
◆ウルリッヒ・ノルテン
◆ミヒャエル・デーゲン
◆ニコラス・ウッドソン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
 『ローザ・ルクセンブルグ』のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督と、主演のバルバラ・スコヴァが再び手を組んだ感動の歴史ドラマ。ドイツで生まれ、第2次世界大戦中にナチスの収容所から逃れてアメリカに亡命した哲学者ハンナ・アーレントの不屈の戦いを描く。
ドイツに生まれ、ナチスの台頭により始まったユダヤ人迫害の手を逃れアメリカに亡命したユダヤ人ハンナ・アーレントは、第二次世界大戦後に全体主義や全体主義を産んだ政治思想に関する考察を発表、哲学者として敬愛されていた。1960年代初頭、何百万人ものユダヤ人を強制収容所へ送致したナチス戦犯アドルフ・アイヒマンが逮捕され、イスラエルで裁判が行われることになる。
特別な裁判権もなくエルサレムの地方裁判所で行われたこの裁判に正当性はあるのか、イスラエルはアイヒマンを裁く権利があるのか、アイヒマンは極悪人ではないなどといった、ハンナがこの裁判を通しての考察をまとめたレポート『イェルサレムのアイヒマン』を『ザ・ニューヨーカー』誌に発表するやいなや、ナチズムを擁護するものではないかと大バッシングを受ける。逆境に苦悩しながらも、ハンナは、考えることで人間は強くなるという信念を持ち続けた……。

ハンナ・アーレントに関する人物像は元々持ち合わせていなかったが、アドルフ・アイヒマンについては辛うじてナチス時代にユダヤ人迫害に関わった重要人物ということだけは知っていて観た作品。
アイヒマン裁判についての作品だと思ったら拍子抜けする、これはあくまでもタイトル通り「ハンナ・アーレント」の一時期にスポットを当てて描いたもので、その時期とはアイヒマンが逃亡先のアルゼンチンでイスラエル情報機関「モサド」に身柄を確保され連れ去られた1960年以降の話だ。それでもアイヒマンの裁判シーンは当時の実写フィルムが使用されていて、それを傍聴するハンナは現在だ。
彼女は無国籍者として米国へ逃れてやがてニューヨークで生活しハーヴァード大学などで客員教授を務め、1963年にアイヒマン裁判レポートを「ザ・ニューヨーカー」誌に発表するが、これが物議を醸した。アイヒマンをナチスから言われるがままに事務的に処理しただけだと裁判で証言し、彼女もそれに沿った記事を書いたことから「アーレントによるアイヒマン擁護」と非難され、彼女の元には誹謗中傷の手紙が殺到するのだった。

ハンナ・アーレントを演じるバルバラ・スコヴァは訛りの強い英語とドイツ語を操りながらもその人物像を見事に演じていたと思う。物語的には師事していたマルティン・ハイデガーとの関係をもう少し描いても良かったのではないだろうか?物語の中心はあくまでもアイヒマンがモサドに拘束された1960年から彼女が裁判をイスラエルで傍聴し夫の病気で筆が進まずに1963年に完成するまでの間を描いている。
それにしてもハンナはどんな場面でも常に煙草を吸っていて、かなりのチェーン・スモーカーであるのには驚いた!

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映画『さよなら、アドルフ』を観て

2014-01-19 23:04:05 | ヨーロッパ映画

14-8.さよなら、アドルフ
■原題:Lore
■製作年、国:2012年、オーストラリア・ドイツ・イギリス
■上映時間:109分
■料金:1,800円
■観賞日:1月19日、シネスイッチ銀座(銀座)



□監督・脚本:ケイト・ショートランド
□脚本:ロビン・ムケルジー
◆サスキア・ローゼンダール
◆カイ・マリーナ
◆ネレ・トゥレーブス
◆ウルシーナ・ラルディ
◆ハンス・ヨッヘン・ヴァーグナー
◆ミーカ・ザイデル
◆アンドレ・フリート
◆エーファ・マリア・ハーゲン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
レイチェル・シーファーの小説『暗闇のなかで』を映画化。終戦後のドイツを舞台に、ナチ親衛隊高官の子供たちが直面する過酷な運命を描く人間ドラマ。2013年アカデミー賞外国語映画賞オーストラリア代表作品。
1945年春、敗戦後のドイツ。ナチ親衛隊の高官だった父と母が、連合軍に拘束される。置き去りにされた14歳の少女ローレは、幼い妹、弟たちを連れ、900キロ離れた祖母の家を目指す。終戦を境に何もかも変わってしまったドイツでは、ナチの身内に対する世間の風当たりは冷たく、たとえ子供であっても救いの手を差し伸べる者はいなかった。そんな中ローレは、ナチがユダヤ人にしてきた残虐行為を初めて知る。さらに、ローレたちを助けてくれるユダヤ人青年トーマスが旅に加わり、ローレがこれまで信じてきた価値観やアイデンティティが揺らぎ始める……。

ナチス時代を扱った映画が数多く有る中でも、この作品では直接ナチスが前面に出て来る事は無い。原題はただ単に姉妹弟達の長女ローレの名前で、邦題には?が付く。
ナチスの高官だが家庭では優しかった父と母がヒトラー政権の崩壊で連合軍側に拘束され、残された子供たちは900キロ離れたハンブルグに住む祖母宅を目指す。そこに辿り着くまでの子供たちの苦しみは、結局、ナチス時代が終焉を迎えドイツは連合国側によって分断され、途中、あれ程嫌っていた(親の影響を受けていたローレは特に)ユダヤ人青年トーマスが途中から一緒に旅することで救われるのは皮肉だった。
そのトーマスとも途中で別れてしまい(と言うより彼の方から半ば一方的に)子供たちはかすかな記憶を辿って祖母宅を再び目指すが、道中で弟を一人既に失っており、14歳のローレにはキツイ旅だった。

この旅で子供たちは自分が信じていたアイデンティティが敗戦(ヒトラー政権崩壊)によって崩れ、道中でユダヤ人虐殺の事実も知り、それに父が関わっていたことも知る。両親を失って厳しい現実を突き付けられながらも何とか祖母宅に到着。だが、そこでは心が安らぐはずもなく、住んでいた南部ドイツとは風土も異なり規律も躾も祖母は厳格で過去に自分が受けてきたナチの教育と重なった。
過去と決別して生きなければならないローレ達、これから先この子供たちの将来はどうなるのか(或いはどうなったのか)気になるエンディングだった。

これはオーストラリア人監督が全てドイツ語で撮った作品で、子供たちの視線からみたヒトラー政権崩壊後のドイツを描いている点が新鮮に映った。ヒトラーが亡くなって動揺する両親と、何が何だか分からないままに価値観の変った世界へいきなり放り込まれた子供たちの戸惑いを良く描いていた。

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映画『ビフォア・ミッドナイト』を観て

2014-01-18 22:22:12 | 映画・恋愛、ファンタジー、コメディー

14-7.ビフォア・ミッドナイト
■原題:Before Midnight
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:108分
■料金:1,800円
■観賞日:1月18日、新宿バルト9(新宿三丁目)

 

□監督・製作・脚本:リチャード・リンクレーター
□脚本:ジュリー・デルピー、イーサン・ホーク
◆ジュリー・デルピー
◆イーサン・ホーク
◆シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック
◆ジェニファー・プライアー
◆シャーロット・プライアー
◆ゼニア・カニゲロプーロ
◆ウォルター・ラサリー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
イーサン・ホークとジュリー・デルピー主演の『恋人までの距離(ディスタンス)』『ビフォア・サンセット』に続くラブロマンスのその後を描く第3弾。パリ在住の小説家ジェシーと環境運動家のセリーヌは、双子の娘を伴いギリシャでバカンスを過ごすことにする。同時にシカゴでジェシーの前妻と暮らす息子ハンクも呼び寄せる。彼らは共に海辺の町で夏休みを過ごした後、ジェシーはハンクを空港まで見送るが……。

1作目が「ビフォア・サンライズ(恋人までの距離)」で2作目が「ビフォア・サンセット」ときて3作目にあたる本作が「ビフォア・ミッドナイト」とは良く出来たタイトルだ。残念ながら自分は1作目は見逃しているが2作目を観終わったあと、当然ながら3作目が直ぐにでも製作されると思っていたが、1-2作目のインターヴァルが9年で、偶然かどうか分からないが2-3作目も同じ間隔を開けて公開された。
今回は冒頭でいきなり二人の間には双子の女児が居ることが判明、更に、前妻との間に出来た息子までもが登場し、息子がシカゴから二人の休暇先であるギリシャにヴァカンスにやってきて帰国する場面から始まった。

ここからはワンショット内で延々と二人の会話が中心に展開。息子を空港へ送り届けて帰路に就く車内で双子の娘は居眠りしているので、二人の会話がエンドレスに続く。通常だと会話は一部だけで、そのまま場面が変るのだろうが、ここでは同時進行のような形で脚本の無い夫婦の会話を観客は聞き続けることになる。
こんな感じでシーンは途中で夫妻を招いたギリシャ人作家パトリックと彼の家族との会話(これも結構長かったが)を除けば、二人の会話だけで成り立っているのは前作と同じ傾向だ。肝心の二人の会話(脚本もこの二人と監督の三人)だが、これが非常に良く練られている。観ていて脚本があるとは思えないほど自然で、まるで本当の夫婦以上に夫婦らしい会話が続く。
会話からは双子が生まれた経過も語られたがジェシーは前妻との子ハンクの成長が気になるが、セリーヌはシカゴに移る気持ちは毛頭ない。彼女には環境運動家としての顔があり自分の仕事を辞めたくないのでそのイライラをジェシーにぶつけて「もう愛していない!」と言い放ち、宿泊先の部屋を飛び出る。
この映画のハイライトもこのホテルにチェックインしてからだ。二人の会話がドンドン熱を帯びて来て(娘はパトリックが預かる)、デルピーの垂れ気味の乳房が全開になるシーンが長めに続くのでサービス・カットとは言い難いかな?そこから彼女の不満が一気に爆発してしまう。長距離恋愛を克服した二人だった筈なのに...。こうなるとやはり男の方が折れないと事態は解決しない。小説家のジェシーらしい解決方法で苦境を乗り切った。その時は「真夜中」前だった。

シリーズ化と呼ぶには9年も空くのはどうかと思うが、主演の二人の相性の良さと練りこまれた脚本を書き上げるには相当の時間が掛っているそうで、4作目の構想も既に練っているそうだがいつ完成するのだろうか?
4作目は「ビフォア・モーニング」とか「ビフォア・ブレックファースト」かな?で次は「ビフォア・ランチ」...?ウ~ン、エンドレスだね。

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映画『ジャッジ!』を観て

2014-01-14 18:54:13 | 映画・邦画

14-6.ジャッジ!
■配給:松竹
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:105分
■料金:0円(1カ月FP12本目)
■観賞日:1月13日、TOHOシネマズ府中(府中)

 

□監督:永井聡
◆妻夫木聡
◆北川景子
◆鈴木京香
◆リリー・フランキー
◆荒川良々
◆豊川悦司
◆加瀬亮
◆風間杜夫
◆玉山鉄二
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
妻夫木聡、北川景子が偽の夫婦役で共演し、華やかな広告業界の裏側で繰り広げられるドタバタを描いたオリジナルコメディ。
大手広告代理店に入社して間もない太田喜一郎は、審査員として参加予定の世界一のテレビCMを決定する広告祭に向かう。夜ごと開催されるパーティーには同伴者がいなければならないことから、同じ職場の大田ひかりも妻として一緒に行くことに。さまざまな国から集結したクリエイターたちが自分の会社のCMをグランプリにしようと奔走する中、太田もひかりと共に奮闘する。

妻夫木聡と北川景子の売れっ子二人が出演しているコメディ・タッチの作品。北川景子は2/1公開の「抱きしめたい-真実の物語-」にも主役で出演しているので、同時期に出演作が2本公開される。
ストーリーは至って単純で、広告業界の裏側を「サンタモニカ国際広告祭」を舞台に日米で展開するコメディ。トヨエツ演じる広告会社の曲者上司から急遽広告祭の審査員としての出席を命じられた太田喜一郎。自社の重要な顧客であるスポンサーの竹輪のCMに何としてもグランプリを獲得させる至上命令を受けているのだが...。
この広告祭、各国から審査員が来るのだが日本からは妻夫木と鈴木京香が出席、だが、自分が推す作品に受賞させたいが為の裏工作が堂々と行われる中で、英語が苦手な太田は苦戦する。竹輪のCMに大賞を取らせないとクビ、と宣告されているので気が気では無い。同姓の太田(北川景子)とニセ夫婦として出席しているが、太田(女)は元々広告祭出席に乗り気では無い。そんな二人の関係、会社からのプレッシャー、審査の不正スレスレの工作、こうした要素を巧に取り入れながら、竹輪のCMと太田(男)が製作したキツネうどんのCMが本戦まで残った。
賞レースは太田(男)が推すトヨタのCMが大賞に輝くが、キツネうどんのCMの評判が一気に広がり竹輪のCM落選のショックを打ち消した。これで太田(男)はクビになることなく広告業界で生きて行くことになる。

この作品は終始、広告業界の裏話みたいな感じで展開。無理難題を突き付ける上司と同姓異性の太田と何かと比べられる情けない広告会社社員を演じる妻夫木の困惑した表情が妙に印象に残った。
この作品実は大物俳優が結構キャスティングされています。広告会社の社員役でリリー・フランキー、松本伊代、竹中直人、加瀬亮、木村祐一らがワンカットで一瞬だけ登場したりしてクスッとさせられる。ストーリー的には北川景子の上から目線的態度に振り回される妻夫木の絡みが一番愉快だったかな?

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映画『大脱出』を観て

2014-01-13 21:30:49 | 映画・ドラマ、アクション

14-5.大脱出
■原題:Escape Plan
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:116分
■料金:0円(1カ月FP11本目)
■観賞日:1月13日、TOHOシネマズ府中(府中)



□監督:ミカエル・ハフストローム
◆シルヴェスター・スタローン
◆アーノルド・シュワルツネッガー
◆ジム・カヴィーゼル
◆カーティス・”50セント”・ジャクソン
◆ヴィ二ー・ジョーンズ
◆エイミー・ライアン
◆ファラン・タヒール
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーの二大アクション俳優が共演し、洋上にあるタンカー型監獄からの脱獄を描いたサスペンスアクション。
絶海に浮かぶそのタンカーは、世界中の重犯罪者たちから恐れられ、一度入れば二度と出ることが出来ない巨大な監獄。“墓場”と異名をとるこの船に、世界屈指のセキュリティ・コンサルタント=脱獄のプロであるブレスリンが投獄される。何者かの手によって拉致され、犯罪者の汚名を着せられた彼は、自分を罠にかけた組織の陰謀を暴くため、自らも設計に関わったこの監獄の脱出計画を練り始める。そんな中、凶暴な手下たちを率いる囚人たちのボス、ロットマイヤーが現れる……。

この映画の最大の見どころはやはり2大アクション・スターの共演の一言に尽きるだろう。現代のアクション・スターと言えば英国出身のジェイソン・ステイサムで異存は無いところだが、シュワが加州知事としての公務を優先していたので長年待たれた共演の実現には時間がかかった。厳密に言えば「エクスペンダブルズ」シリーズで共演を果たしているが、あのシリーズではスタローン主演の豪華キャストの中での「共演」であるのに対して、「大脱出」は対等な立場での共演なのである。
ストーリーは脱獄プロとして刑務所の欠点を指摘するコンサルタント業が生業となったブレスリンが謎の刑務所からの脱出を依頼され、刑務所のボス的存在のロットマイヤーとタッグを組むのが全体の流れ。だが、ブレスリンは派遣元の会社のトップが仕組んだ犠牲になっていたことが判明。刑務所所長ホブスと組んでいたことが早い段階で示され、同僚のハッシュやアビゲイルは何とかブレスリンの居所を掴もうと必死に追うのだが...。

ロットマイヤーがただ単に刑務所のボス的存在の訳が無く、脱出成功してブレスリンと二人きりになった際に判明する。結局、ブレスリンの派遣依頼主のCIAの女性は彼の娘だったのですね。まあ、こんなオチですが、ストーリーのオチより、実は、この正体不明の民間刑務所はモロッコ沖の巨大タンカー内に築かれていたことが分かるのだが、その過程で二人があらゆる知恵を絞ってボブス所長の隙を突く様子が愉快だった。
そもそもこの施設はブレスリンの著書を元に綿密に建てられたので、彼にしてみれば自分に挑むような脱獄で、ボブス所長に常に動きを読まれていたが、以外にも囚人たちの持ち物検査は甘かったのが脱出を可能にしたといえよう。

W主演の二人ばかりが目立つ内容だが、「パッション」ではイエス・キリストを演じたジム・カヴィーゼルがここでは容赦無い所長を見事に演じていたし、施設内の医師を演じていたサム・ニールなどの脇役も光っていた。
余談ですが予告編内の映像にもある二人のファイトシーンで、シュワがスタローンにプロレス技「ブレーン・バスター」を仕掛けるのには笑ってしまいました。
シュワの方では、彼が意図的に独房に収容されて思わずドイツ語で意味不明のわめき声を上げると「うるさいぞドイツ野郎!」との罵声がオーストリア出身の彼に浴びせられたのが面白かった。彼が英語以外の言語をしゃべるのは記憶にないからね。

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映画『ソウル・ガールズ』を観て

2014-01-11 18:20:19 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-4.ソウル・ガールズ
■原題:The Sapphires 
■製作年、国:2012年、オーストラリア
■上映時間:98分
■料金:1,800円
■観賞日:1月11日、ヒューマントラストシネマ有楽町(有楽町)



□監督:ウェイン・ブレア
◆クリス・オダウド
◆デボラ・メイルマン
◆ジェシカ・マーボイ
◆シャリ・セベンス
◆ミランダ・タプセル
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
オーストラリアの先住民族であるアボリジニ初の女性ヴォーカル・グループ、サファイアズをめぐる実録ドラマ。1960年代末のオーストラリアで、人種差別などの壁を乗り越えながら音楽シーンで活躍していく3姉妹といとこの姿を追い掛ける。
1968年のオーストラリア。アボリジニの居住区で生活しているゲイル、ジュリー、シンシアは、小さな頃から歌うことが大好きな3姉妹。先住民族ながら肌が白かったことから強制的に連れられて白人家庭で育てられた、いとこのケイと一緒にカントリー・ミュージックを歌いながらシンガーとして成功をつかもうと奮闘していたが、コンテストに出場しても先住民族に対する偏見や差別から落選させられてばかり。
意気消沈する四人だが、ある日、町のコンテストに出場し、その時に進行役と伴奏をしていたミュージシャンを自称する酔いどれ男デイヴと出会う。
ゲイルらは米軍のベトナムでの慰問興行のオーディションを受ける為に、彼から特に黒人兵士に受けの良いソウル・ミュージックのレッスンを受けることに。デイヴは借りてきた地下室で四姉妹らをソウル漬けにするが、デイヴはゲイルをリード・ヴォーカルから外し歌唱力抜群のジュリーをリードに据えるが、ゲイルは納得しないがベトナム行きを諦めたくないことから渋々受け入れることに。

オーディションを見事にパスしてベトナム行きが決まった姉妹らは「サファイアズ」と名乗り、到着早々ステージに上がり大喝采を浴びることになり、戦火の中を米軍に帯同しステージをこなすことに。
始めてみる外の世界に浮かれ気味の姉妹たち、早速米兵と仲良くなったりとするうちにメンバー間の軋轢も生じる。ジュリーの歌手としての可能性を見出したことから興行後の米国行きまで提示されるがメンバーはどこか不満顔。

そんな興行中にベトコンの夜襲を受けてデイヴが瀕死の重傷を負い、メンバーも母国へと帰国する。亡くなったと思われたデイヴも何とか回復し、当初はいがみ合っていたゲイルといつしか心が通じる仲となり、妻帯者であることを告白した上でゲイルの両親を訪ね結婚の許しを得た。他の姉妹たちも帰国後、それぞれの道を歩みアボリジニの地位向上に貢献していったのだった。

ストーリー的には音楽が絡んでいる場面は良かったが、それ以外のストーリー部分には物足りなかった。ベトナムでの興行を切り上げて帰国するのも唐突だし、滞在中のロマンスも中途半端、デイヴの嫌な部分も表面化しそうになったら重傷を負うし、帰国後のシーンも物足りず。でも、そういうマイナス部分を補って余りあるのが、ステージでのパフォーマンス。ジュリー役は実際にオーストラリアで歌手としても名高いそうで、道理で歌唱力が半端じゃなく凄い訳だったし、選曲の良さも光っていた。
日本人には先住民のアボリジニについての知識は殆ど無いが、これを見ているとアメリカのアフリカ系程の差別ではないにしろ、オーストラリアでも先住民は酷い差別を受けていた事が分かった。

この映画、公開館が都内では現時点で有楽町と渋谷の2か所だけなのは残念です。

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映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』を観て

2014-01-05 23:49:16 | 映画・邦画

14-3.カノジョは嘘を愛しすぎている
■配給:東宝
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:117分
■料金:0円(1カ月FP10本目)
■観賞日:1月4日、TOHOシネマズ錦糸町(錦糸町)

 

□監督:小泉徳宏
◆佐藤健
◆大原櫻子
◆窪田正孝
◆三浦翔平
◆反町隆史
◆谷村美月
◆水田航生
◆浅香航大
◆相武紗季
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
青木琴美の同名コミックを佐藤健主演で映画化したラブストーリー。元バンドマンのサウンドクリエーターと、バンド好きの女子高生とのせつない愛の行方をつづる。
若者を中心に絶大な人気を誇るバンド“CRUDE PLAY”(クリュード・プレイ)通称、クリプレ。ヴォーカル&ギターの坂口瞬、ベース=篠原心也、ギター=大野薫、ドラム=矢崎哲平の4人は、デビュー以来、音楽シーンのトップを走り続けている。その全楽曲を手がけるのが、サウンドクリエーター・小笠原秋(通称アキ)だ。
彼はクリプレの元ベースだがデビュー直前、音楽プロデューサー・高樹総一郎の手により、自分達の演奏を一流スタジオミュージシャンの演奏に差し替えられたことにショックを受け、クリプレを脱退。ベースの座を心也に譲り、自らは楽曲を提供することによってクリプレを支えていくのだった。
それから5年。秋はクリプレはもちろん、美貌と確かな歌唱力で人気の歌姫・茉莉の曲も、高樹のゴーストライターとして手掛けるなど順風満帆な活躍を続けていた。だがその心は常に満たされない。秋の恋人の茉莉が、高樹とも密かに関係を持っていること。ビジネスとしての音楽業界の中で安易に音楽が消費されていくこと。すべてが秋を苛立たせるに十分だった。

そんな秋の前に、突然彼女は現れた。マッシュルームのような髪型をした実家が八百屋の小柄な女子高生・小枝理子。何かにすがりたかった秋は気まぐれで彼女に声をかける。「一目惚れって信じますか?」冗談のつもりだったが、理子は秋に“一目惚れした”と言う。秋が歌っていた鼻歌に、鳥肌がたったのだ…と。秋は思わず嘘の名前を告げ、自分がクリプレのサウンドクリエーターの『AKI』だということを隠してしまう。しかも茉莉との一件から、歌う女が嫌いだと、さらなる嘘をつく秋。この嘘が、実は同級生とバンドを組み、歌うことが大好きな理子を思い悩ませることになるのも知らずに…。

そんな折、偶然理子の歌声を聞いた高樹が、理子と理子の同級生・君嶋祐一、山崎蒼太の3人をスカウトし、“MUSH&Co.”(マッシュ&コー)としてデビューさせることに。
音楽の住人だということをお互いに打ち明けられない秋と理子は、ある日クリプレの歌番組の収録ではちあわせに。自分の正体が“クリプレの秋”だと明かした秋と、歌を歌うことを告げた理子。お互いを受け入れた2人は付き合いを続けていくことに。その日の夜、初めて理子の歌声を聞いた秋は、その特別な歌声に一瞬で魅了され、プロデュースを辞退したことを激しく後悔する。だが時はすでに遅く、高樹はマッシュのプロデュースを心也に依頼していた…。

音楽業界の闇の部分に嫌気がさしてグループを脱退して楽曲提供に専念する秋と、売れない曲は音楽では無いと嘘ぶる高樹の関係がミソ。消費するだけの音楽が嫌になり、何も知らずに声をかけてきた理子にも「歌う女は嫌い」と放言し何も知らない理子を惑わせる。
まだ音楽業界に染まらない理子、クリプレのメンバーはベースの心也以外の音はスタジオ・ミュージシャンの音に差し替えられるなど、音楽業界を巡る明暗が強調されている。高樹にしても秋に自分の替わりに曲を書かせるなど、それをさも当然のように言い放ったことが結局はグループを脱退する原因だった。
ストーリー的には高樹の策略で別れることになった秋と理子だったが、音楽に対する真摯な気持ちを持っている二人が別れられないのはラストを観れば分かる展開に。ロンドンへ音楽修業に出かけることで理子との交際に終止符を打つ積りだったのだが、それを引きとめたのは理子だった。

この作品、原作のコミックは全く存在する知らなかった。と言うか1カ月フリーパスを所持していたので観たというのが本音だけど、観終わった後は1000円の日なら観ても良かったかな?。そんな印象です、思ったより良かったですよ。
ストーリーはありがちなものだけど、俳優陣に目を移せば5千人を超すオーディションで選ばれたヒロイン・大原櫻子の演技は兎も角、歌声は素晴らしかった。恐らくこの歌声が決め手になったのだろうが、彼女の存在がこの映画の評価を上げていると思えた。
その他の若手俳優はまあまあとして、高樹を演じた反町隆史はこの配役の中で最も浮いていた。相変わらず演技力には疑問符が幾つも付く、何で起用されたのだろう?

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映画『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を観て

2014-01-04 16:00:12 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-2.オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
■原題:Only Lovers Left Alive
■製作年、国:2013年、アメリカ・イギリス・ドイツ
■上映時間:123分
■料金:0円(1カ月FP9本目)
■観賞日:1月3日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)

 

□監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
◆ティルダ・スウィントン
◆トム・ヒドルストン
◆ミア・ワシコウスカ
◆ジョン・ハート
◆アントン・イェルチン
◆ジェフリー・ライト
◆スリマーヌ・ダジ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ジム・ジャームッシュの『リミッツ・オブ・コントロール』以来3年ぶりの長編作。ミシガン州デトロイト。寂れたアパートでひっそり暮らすアダムは、何世紀も生き続ける吸血鬼。今ではその正体を隠し、アンダーグラウンド・シーンでカリスマ的な人気を誇る伝説のロック・ミュージシャンとして活動していた。起きて行動するのは夜間だけ。必要な物の多くはイアンという男に調達を依頼。時折、素顔を隠して医師ワトソンの病院を訪れ、密かに血液を入手していた。そんな彼の元にある夜、モロッコのタンジールに滞在していた吸血鬼の恋人イヴがやってくる。久々に再会した2人は、アダムのアパートで愛を交わし、音楽や人間たち(彼は人間の事をゾンビ、と呼ぶ)の犯した歴史上の蛮行について語り合う。

少し眠った後、車に乗って夜の散歩へ。パッカード工場跡の廃墟、ジャック・ホワイトの生家、元ミシガン劇場の跡地……。かつて自動車産業で栄えた都市も、今では貧困率の上昇と人口減少によって荒廃が進んでいた。やがて会話の中に、シェークスピアの正体とも噂され歴史上では16世紀末に死んだとされる異端の作家クリストファー・マーロウの名前が上る。その男は今、“キット”という名でタンジールに身を潜めていた。

そんなある日、ロサンゼルスからイヴの妹エヴァが2人を訪ねてくる。87年前にパリで起きた“ある一件”が原因で、アダムはエヴァに怒りを抱いていたが、彼女はそのまま居座ってしまう。それから間もなく、エヴァがアダムが唯一繋がりを持つ人間、イアンの血を吸う事件が起き二人の怒りを買う。妹を庇っていたイヴも“なんてことを!今は21世紀なのよ”と激昂し、彼女を追い出し、エヴァは捨て台詞を吐いて出て行く、次に会うのは何年後だろうか?

イアンの死体を廃工場にてひっそりと始末したアダムとイヴはモロッコのタンジールへ向かい、血液を求めて“カフェ千夜一夜”を訪れる。
余談だがヴァンパイアの二人にもちゃんと旅券はあるのだが名前はその都度違い生年月日はどうなっているのか明かされなかった。飛行機予約の際には、訳があって夜行便をオペレーターにしつこく迫る。二人に取って経由地は問題では無いからだ。
タンジールについた二人が目にしたのは、汚染された血を知らずに飲んでしまったマーロウがまさに死の床にあり、最後の血を舐めて絶命した。血液を手に入れる術を失い、衰弱してゆくアダムとイヴ。もはやこの世では、高潔な吸血鬼たちは滅びるしかないのか……?夜が明けようとしていたその時、彼らの前に愛を交わすアヴェックの姿が目に入る。その時、二人がアイコンタクトで...。「エクスキュゼ・モア?」ってイヴが声をかけたとき、その正体が始めて大写しになってエンド・ロールへと繋がるのだった。この終わり方良かったな~。
これでこの映画の原題「愛する二人だけが生き残った」となるのだった。不老不死を誇ったマーロウも死んだし。

ヴァンパイア映画では昨年「ビザンチウム」を観たが、そちらはジェマ・アータートンが娘と血を求めて彷徨う物語だったのに対し、こちらのヴァンパイアは夜の病院へアダムが出向いて医師から清潔な血をもらいにいくなど21世紀のヴァンパイア像が現れていた。イヴの妹がイアンの血を吸ってしまい激怒したのもそのせいで、何と直ちに追い出してしまう。いままでにこんなヴァンパイアが存在しただろうか?

ジム・ジャームッシュは全てのシーンが夜(吸血鬼は日光を浴びれない)に展開されるストーリーの中でも、単調にならないように異端児の様なエヴァを登場させたりしている。また、映像と音楽の融合を独自の視点で追及しているジャームッシュらしく、アダムは伝説のミュージシャンとして描かれている。音楽の創作活動も全て自宅を改造したスタジオで行い、作った曲は匿名で提供し、過去にはシューベルトへも同様に提供したと静かに語っている。
音楽に関して言えば二人が夜行便を乗り継いでやってきたタンジールのカフェでレバノン人女性歌手ヤスミンが歌うシーン、あの曲はシーンに完全に溶け込んでいて最高のシーンだった。

ティルダ・スウィントン、トム・ヒドルストンの「アダムとイヴ」、ミア・ワシコウスカのエヴァ、登場場面は僅かだがジョン・ハートの存在感も見事だった。また、ジャームッシュの映像と所々に散りばめられた、クスッとさせられる会話、数百年に渡って生き続けるヴァンパイアの過去を振り返る会話に脚本の面白さが見え隠れしていた。吸血鬼映画では無く、ラヴ・ストーリーとして記憶したい映画だ。

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「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新」を観賞して

2014-01-03 22:15:22 | 博物館・美術館・芸術鑑賞

今日は、国立西洋美術館企画展の「モネ、風景をみる眼-19世紀フランス風景画の革新(2013.12.7-2014.3.9)」(Monet,An Eye For Landscapes:Innovation In 19th Century French Landscape Paintings)を観賞に行った。


モネは印象派代表するフランスの画家。時間や季節とともに移りゆく光と色彩の変化を生涯にわたり追求した画家であった。モネは印象派グループの画家のなかではもっとも長生きし、20世紀に入っても『睡蓮』の連作をはじめ多数の作品を残している。モネは終生印象主義の技法を追求し続けた、もっとも典型的な印象派の画家であった。

今回の展示会は以下のコーナーに分かれています
第1章:現代風景のフレーミング
第2章:光のマティエール
第3章:反映と反復
第4章:空間の深みへ
第5章:石と水の幻影


今回の展示会は国内有数のモネ・コレクションを誇る国立西洋美術館とポーラ美術館の共同企画であり、絵画空間の構成という観点から、他の作家の作品との比較を通して、風景に注がれたモネの「眼」の軌跡をたどっている。モネの作品だけを展示するのではなく、同時代に影響を与えあってきた画家たちシスレー、ブータン、ゴーガン(ゴーギャン)、セザンヌ、ピサロ、コロー、クールベ、ピカソ、シニャック、ゴッホ、ガレらの作品も同時に展示することで、モネの作品の特徴を浮き彫りにしていっています。
モネと言えば「睡蓮」の連作が直ぐに思い出されますが、今回の展示会は「睡蓮」だけが目的の展示会では無いのですが、第4章で3作品が展示されていました。個人的には第5章で展示されていたロンドン旅行の際に描いた1902年作の「ウォータールー橋、ロンドン」が一番印象に残りました。僅かに赤味を帯びた色彩で描かれ、橋の上の通行人や馬車がロンドン特有の霧を背景に浮かびあがらせ幻想的な風景を見事に描いています。この一枚に目が釘付けになりました。

最近は中々美術館の展示会に行く機会が無く、野球がオフの時期に良い展示会があればもっともっと足を運びたいです。

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映画『麦子さんと』を観て

2014-01-02 22:05:16 | 映画・邦画

14-1.麦子さんと
■配給:ファントム・フィルム
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:95分
■料金:0円(1カ月FP8本目)
■観賞日:1月2日、TOHOシネマズ錦糸町

 

□監督・脚本:吉田恵輔
□脚本:仁志原了
◆堀北真希
◆余貴美子
◆温水洋一
◆松田龍平
◆麻生裕未
◆ガダルカナル・タカ
◆ふせえり
【ストーリー&感想】
独特なセンスで注目を浴びる吉田恵輔監督が、構想に7年かけたハートフル・ドラマ。声優を目指して奮闘中の麦子が、兄・憲男と暮らすところに、かつて二人を捨てた母・彩子が戻ってくるが、間もなく病(末期の肝臓がん)のために、帰らぬ人となる。
麦子は、納骨のため母がかつて青春を謳歌(おうか)した田舎を訪れると、町の人気者だった彩子に似ている麦子の登場に町の人々は活気づく。そんな彼らと交流するうちに、麦子は自分の知らない母の一面を垣間見ることになり……。

共同生活する兄妹の両親に何があったかは詳しく話されない。ただ、麦子は兄がアルバイトしたお金で家賃11万円を支払っていたと思っていたが、母が戻ってきたらその母が実は毎月15万円仕送りしていた事実がバレてしまい、バツが悪くなった兄は交際中の女性宅で同棲を始め、亡くなった母の遺骨を故郷へ持ち帰ったのも麦子。
その母の故郷で麦子は生前の母にそっくりだと、母を知る多くの住民から言われ困惑する。母はアイドル歌手を目指すほどの美貌の持ち主で、みんなのアイドルだった。母そっくりの麦子が帰郷したことで大騒ぎになり、娘が知らなかった母の若い頃の様子を知るにつれ、あれ程までに母を遠ざけていた麦子も母を身近に感じるようになってくる。
ストーリー的には麦子がアニメ声優に憧れていることは流れ的には余り大きな意味を持たなかったが、それでもそれを密かに知った母が遺言で通帳に残っている金額を入学金に役立ててと知って涙する。兄が絡むのはあくまでも前半部分だけで、殆どが麦子と母が亡くなってからの関係に終始。余分な?サイドストーリーは廃しこの点に焦点を当てているのは良かったが、全体的に何かインパクトのあるエピソードみたいなのがあればもっと良かった。神社での祭りの余興で、母の得意だった松田聖子の「赤いスイートピー」を歌わされる場面、本当に困った顔をする堀北が可愛かった。

堀北の演技は自然で、無責任な兄との関係や母が戻って来てからの接し方、田舎に遺骨とともに戻ってからの様子。帰郷してからは世話になる公務員のミチルとの接し方など、彼女の背伸びしない良さが発揮されていた。

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2014謹賀新年

2014-01-01 15:44:44 | 管理人のつぶやき

                                    謹賀新年

皆さま、新年明けましておめでとうございます。本年も、昨年同様よろしくお願い申し上げます。

2013年は安倍政権(+公明党)発足して最初の一年であり、消費税率アップが決定し、12月26日の政権発足1周年の記念日には政権公約の一つであった「靖国参拝」をするなど自信を深めた一年だったのではないでしょうか。中韓二カ国だけとは関係改善出来ませんでしたが、まあ、何やっても反日が国是ですから、やむを得ないでしょう。そんな中でも一年を振り返って、最も明るいニュースはやはり2020年東京五輪開催決定でしょうね、でも、立役者の一人だった猪瀬都知事の辞任は残念なニュースでした。
第一次安倍政権は安倍総理の健康問題で一年丁度で幕を閉じてしまったこともあり、第一次政権時代には出来なかった積極外交を推し進め、安倍総理自ら25カ国を訪問し、本年1月には早くも中東オマーンやインド、アフリカ歴訪、更にはスイスでのダヴォス会議出席も予定されているだけに、安倍総理自身の健康維持は政権にとっても欠かせません。

堅い話はここまでにして、このブログのメインの話題は政治では無くて「映画」「野球全般」です。応援する埼玉西武ライオンズはシーズン終盤での猛追も及ばず、2位という残念な結果に終り、2008年を最後に5年連続V逸となり、これで球団創設以降のワースト記録を更新してしまいました。渡辺監督は6年で日本一が一回だけでは辞任は当然の結果であり、再登板となった伊原監督の手腕に期待したいと思います。
映画は前年の107本から110本と微増でしたが、一本に費やした費用は上昇してしまったので、2014年はこれを下げるのが課題でしょうか。

2014年が、皆様に良い一年でありますようにお祈りいたします。

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