kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

伝統と芸術の融合!ロンドン五輪開会式

2012-07-28 15:56:29 | スポーツ(野球を除く)

       ロンドン五輪のスローガン「Inspire a generation」(世代を超えたインスピレーション)

ロンドン五輪がついに開幕(一部の競技を除く)した。夏季では通算30回目の節目となる大会。また、1908年、48年に続き、同じ都市で3回目のオリンピックは史上初めてのことで、エリザベス2世女王が今年で即位60周年を迎えるなど、英国にとっては文字通り記念の大会となる。

開会式は日本時間で早朝の5時(現地時間21時、時差8時間です)から時間通り始まった。昨夜は会社の暑気払いの飲み会から帰宅して入浴後直ちに寝てこの開会式を生で観た(眠かったですね)。
映画『スラムドッグ$ミリオネア』でアカデミー賞監督賞を受賞したダニー・ボイルが芸術監督を務めたセレモニーは、中世を思わせる田園風景からスタート。すぐさま大勢のエキストラによって芝生、草花が取り払われると、フィールド中央から巨大な煙突がニョキニョキと伸び、時代は産業革命へと展開。英国の歴史と成り立ちを映像とフィールドのエキストラたちが再現した。

サプライズは即位60年を迎えたエリザベス女王自らがビデオ映像で登場した場面。映画「007シリーズ」のジェームズ・ボンドとして知られる俳優のダニエル・クレイグがバッキンガム宮殿へと女王をお迎えに。執務室内と女王が英国国旗(ユニオンジャック)をあしらったヘリに乗ってスタジアム上空に。
女王が飛び降りる映像に合わせて、ヘリから実際にスタントマンがパラシュートで降下した。パラシュートが開くとそこには英国国旗が描かれており、これはまさに映画「女王陛下の007」と同じシーンが再現された。その後、女王が会場のひな壇に現れるという意表を突く展開で、観客は総立ちで迎えた。

女王陛下の華麗なジャンプ?
 

選手団入場では先頭のギリシャから数えて日本選手団はジャマイカに続いて95番目に登場、旗手は五輪3連覇が期待されるこのクラス最強の吉田沙保里(レスリング・フリースタイル55キロ級)が務めた。尚、ジャマイカの旗手はU・ボルトがロシアの旗手はテニスのM・シャラポワだった。

式典の最後は予想通りサー・ポール・マッカートニーがバンドを率いて登場。ピアノに座り「ジ・エンド」をまずは歌い、続いて「ヘイ・ジュード」へと。ラララ~ラ、ヘ~イ、ジュ~ドの大合唱で会場を盛り上げていた。


映画『BRAVE HEARTS 海猿』を観て

2012-07-27 18:34:24 | 映画・邦画

12-61.Brave Hearts 海猿
■配給:東宝
■製作国・年:2012年、日本
■上映時間:116分
■観賞日:7月26日、TOHOシネマズ渋谷



□監督:羽住英一郎
◆伊藤英明(仙崎大輔)
◆加藤あい(仙崎環菜)
◆佐藤隆太(吉岡哲也)
◆伊原剛志(嶋一彦)
◆時任三郎(下川)
◆蛍雪次朗(堂上進二郎)
◆仲里依紗(矢部美香)
◆平山浩行(村松貴史)
◆三浦翔平(服部拓也)
【この映画について】
2004年にスタートした「海猿」シリーズの映画版第4弾。本作では、潜水士のエキスパート集団で海難救助の最後の砦と言われる「特殊救難隊」の活躍と、原作最大のエピソードながら映像化不可能と言われて来た“ジャンボジェット機海上着水”のエピソードを迫力の大スケールで描いている。
海上への着水を余儀なくされたジャンボ機の乗客乗員346名を救い出そうと、海上保安官、警察、空港、消防、病院、港湾関係者、民間人らが協力し合う様子は、名もなき多くの人びとの“勇気の力”を感じさせ感動的。実寸大で再現されたジャンボジェット機の様子も、リアルな迫力だ。シリーズを通じて監督を務めて来た羽住英一郎が本作でもメガホンをとっている。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】
世界最大級の天然ガスプラント“レガリア”爆発事故から2年。仙崎大輔は自ら志願し、海難救助のエキスパートであり最も危険な事案に従事する“特殊救難隊”で、後輩の吉岡と共に海難救助の最前線にいた。嶋副隊長の指導の下、日々苛烈な任務をこなしながらも、充実した日々が過ぎてゆく。大輔の妻・環菜は2人目の子どもを身籠り、吉岡にはキャビンアテンダントの美香という恋人が出来ていた。

そんなある日、羽田空港に向けて飛行中のジャンボ旅客機のエンジンが炎上する事故が発生。飛行困難な状況に陥った旅客機の救助方法が検討される中で、総合対策室の下川救難課長は、夕闇が迫り視界が悪くなる状況にもかかわらず、前代未聞の東京湾への着水を提案する。しかし、海上着水に成功したとしてもジャンボが浮いていられる時間はわずか20分。機体が沈む前に乗客乗員346名全員を助け出す事が出来るのか!?さらに、その飛行機には美香も乗務していた。
特救隊や現場に駆け付けた第5管区の服部、警察、消防、現場周辺の関係機関を巻き込んだ空前の大救出計画。日本中が固唾を飲んでその行方を見守る中、旅客機の村松機長は東京湾着水に向けて降下を開始する……。その先には、予想もしない事態が仙崎たちを待ち受けていた……。

大ヒットシリーズの映画化4弾目作品である今回は羽田沖に操縦不能となったジャンボ機を着水させ、期待が沈むまでに仙崎らが救出するという単純な話。これと似た作品は「エアポート77」がやはり海に沈んで行くという設定が似ている。
今作では仙崎の家族(妻子)や吉岡の恋人がCAとして事故機に乗務していることで、単に事故機の搭乗客を救うだけでなく、吉岡の恋人美香の安否も気になる展開が続く。
この手の映画で家族や恋人関係について強調し過ぎると、本来のパニック作品の決め手である救助への焦点がぼやけてしまうので今回の描き方はその限界ギリギリだったと言うのが私の感想でもある。

ただし羽田沖への東京湾への着水で、まるでこの様な緊急事態が発生するのが分かっていたかのような手際良さやジャンボ機が操縦不能に陥ると言う想定に対しては疑問を禁じ得ないが、細かい突っ込み満点の映画なので敢えて記さない。
仙崎と吉岡を演じる伊藤と佐藤の男の友情が作品のベースに流れており、特に序盤でのシャワーシーンは観ていても「息が合っている」と感じさせられた。
人気シリーズだけに第5弾への期待もファンとしては大きいが原作者とフジTV側の間で揉め事があるそうで、現時点ではこの作品で映画化は「幕」となりそうな気配らしい。


菊池、今季初勝利でロッテに連勝

2012-07-26 09:31:45 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012

                              2012プロ野球観戦記録NO.20
             ○埼玉西武 2 ー 1 千葉ロッテ×

チ  ー  ム 
千葉ロッテ

埼玉西武ライオンズ

【球場】
西武ドーム3塁側 内野B

【責任投手】
○菊池1勝0敗1S
S涌井0勝3敗11S
●小野1勝1敗

【投手-捕手】

(ロ)小野、益田
-里崎
(西)菊池、十亀、ウィリアムス、長田、涌井-炭谷

【本塁打】
中村15号(西)、栗山2号(西)

【観戦評】
普段は平日のナイター観戦は滅多に無いのですが、今日は有給休暇を取得して平日は別件で外出して、それから球場へ直行。先発は菊池と小野。菊池の先発試合は昨季も平日ばかりで、今季もここまで地元での週末は無かったので、今日は彼が先発だったのでラッキーでした。

菊池は球宴前のオリ戦で4回を救援で投げプロ初セーブをマークして以来の登板で、そのオリ戦での投球は良い内容だったので期待していました。
立ち上がりから直球の球速も140キロ台後半を計測し、変化球も今季から本格的に投げているカーブの制球が良かった。昨季は直球とスライダーしか使える球種が無くて狙い打ちされていたが、今日は110キロ台のカーブと直球の緩急でロッテ打線を封じた。

打線は2回に中村が珍しく右翼席へ飛び込むソロ本塁打で先制も、3回表に2死無走者から荻野貴に1回に続いて安打されてこれをきっかけに1点失い1-1。それでも直後の3回裏にクリ主将が小野からファウルで粘った後に、打った瞬間に判る2号ソロ本塁打で2-1と勝ち越し。

4,5回を三者凡退に仕留めた菊池は5回終了で降板?アレ?どうしたのかな?って思っていたら後で判ったけど「血豆」が出来ての降板だったとか。菊池の白星を消さずに6回からは十亀-ウィリアムス-長田-涌井のリレーで逃げ切りに成功してロッテに連勝!!

ロッテは初回に無死3塁、7回に1死3塁と2度の得点機に得点出来なかったのが響いた。7回は見ている方はヒヤヒヤしましたが、ウィリアムスの速球が活きましたね。

菊池がこの内容で今後も安定した投球を続ければ8月以降のローテも楽になり、合間を縫ってベテランの西口と石井一が登板出来れば先発陣の層は厚くなる。後は、中継ぎ陣の疲労を考慮しながら起用していけば首位奪還も視界に入って来る。
これからは当面の敵である楽天を叩いて貯金を少しでも確保して増やそうではないか。

                                                               【2012プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/04 東京ドーム 読売 埼玉西武 ● 0-4 ○ ホールトン オープン戦
2 3/10 東京ドーム 侍ジャパン 台湾代表 ○ 9-2 ●   田中 林英傑 田中 震災復興支援試合
3 3/11 横浜スタジアム 横浜DeNA 埼玉西武 ○ 3-2 ● 山本 石井 高崎 オープン戦
4 3/18 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ● 3-6 ○ 十亀 岩田 岩田 オープン戦
5 3/20 西武ドーム 埼玉西武 中日 ○3x-2 ● 西口 吉見 ゴンザレス

浅村サヨナラ打

6 3/28 東京ドーム アスレティックス マリナーズ ○ 4-1 ●  コローン バルガス ケリー MLB開幕カード
7 4/7 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 2-4 ○ 涌井 岩嵜 岩嵜  
8 4/8 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 5-7 ○ 石井 新垣 新垣  
9 4/15 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ● 2-6 ○ 涌井 木佐貫 木佐貫  
10 5/3 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 6-1 ● 小石 美馬 小石 小石プロ初勝利
11 5/4 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-3 ○ 石井 成瀬 成瀬  
12 5/5 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-4 ○ 野上 唐川 野上 大石プロ初登板
13 5/26 西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト ○ 8-0 ● 西口 石川 西口 交流戦
14 6/2 西武ドーム 埼玉西武 横浜DeNA ○ 7-4 ● 西口 高崎 西口 交流戦
15 6/10 明治神宮野球場 東京ヤクルト 埼玉西武 ● 2-4 ○ 館山 牧田 牧田 交流戦、延長10回
16 6/17

西武ドーム

埼玉西武 広島東洋 ●4 -11○ 大竹 大竹 交流戦
17 6/24 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ○ 4-3 ● 牧田 寺原 十亀 十亀プロ初勝利
18 6/30 西武ドーム

埼玉西武

北海道日本ハム ○10 -5 ● 牧田 吉川 牧田 ヘルマン満塁1号
19 7/7 西武ドーム

埼玉西武

東北楽天  ●1 -12○ 牧田 ヒメネス ヒメネス  
20 7/26 西武ドーム

埼玉西武

千葉ロッテ ○ 2-1 ● 菊池 小野 菊池 菊池、今季初勝利

 


電撃!イチローが若手投手2人と交換でヤンキースへ移籍

2012-07-24 22:21:19 | 野球全般

シアトル・マリナーズ(ア・リーグ西地区)のイチロー外野手が、マイナー選手2人との交換トレードでニューヨーク・ヤンキース(ア・リーグ東地区)へ移籍した。交換要員は今季は主に3Aで出場しているD・J・ミッチェル、ダニー・ファークワーの2投手+金銭(いずれも右投手)とのトレードが成立。
そのイチローはビジター選手としてシアトルでの古巣マリナーズ戦に「8番・ライト」で出場した。このタイミングでのトレード発表は、どうも前もってこの日をターゲットにしていた可能性が高い。




ヤンキースは俊足の生え抜きの左翼手ガードナーが右肘を痛めて今季の復帰が絶望的。右翼手のスウィシャーも故障で精彩を欠き、外野手の補強がポイント。そこに移籍を望んでいたイチローというかねて獲得を考えていた大物の話が舞い込んだ。
メジャーはトレード期間が今月末までとなっており、オールスターを過ぎてこの時期に差し掛かると優勝を狙える位置にある球団(ヤンキース)が下位に低迷する球団(マリナーズ)の主力級選手をトレードで獲得するのは珍しくない。イチローはマリナーズとの5年契約が今季で終了することから、来季を見据えて若手有望株を起用したい球団と悲願のWシリーズ出場と優勝を願うイチローとの利害が一致した。

イチローに関してはマリナーズが5年前に大型契約を結ぶ前にもヤンキースやRソックスが獲得に乗り出すとの噂が絶えなかった。ヤンキースには黒田投手が在籍しマイナーAAA級には五十嵐投手、福留外野手らが在籍している。移籍したばかりの福留はWBCで一緒にプレーした仲だが、福留はメジャーに昇格するとイチローとポジション争いをすることになる。そのイチローはヤンキースでは「レフト」で起用される。打順は今日は「8番・ライト」だったが、今後の起用打順等は未定だ。

今回の決定に一番悲しんだ?のは同僚の川崎内野手かな?だって、イチローと同じチームでプレーするのを夢見てFA権を行使してマイナー契約で移籍したのに、早々に移籍してしまい残念だったろうね。だって、彼のコメント無いから。それと観光でシアトルを訪れる日本人が激減となりそうな予感が...。

【イチローの会見要旨】
「11年半、ファンの方と同じ時間、思いを共有したことを振り返り、自分がマリナーズのユニホームを脱ぐと想像したときに大変さびしい思いになったし、今回の決断は大変難しいものだった。オールスターブレークの間に自分なりに考えて出した結論は、20代前半の選手が多いこのチームの未来に、来年以降僕がいるべきではないのではないか。また、僕自身環境を変えて刺激を求めたい、という強い思いが芽生えた」


映画『リンカーン弁護士』を観て

2012-07-23 09:41:53 | アメリカ映画 2012

12-60.リンカーン弁護士
■原題:The Lincoln Lawyer
■製作年、国:2011年、アメリカ
■上映時間:119分
■字幕:杉田朋子
■観賞日:7月21日、新宿ピカデリー(新宿)



□監督:ブラッド・ファーマン
◆マシュー・マコノヒー(ミック・ハラー)
◆ライアン・フィリップ(ルイス・ルーレ)
◆マリサ・トメイ(マギー・マクファーソン)
◆ウィリアム・H・メイシー(フランク・レヴィン)
◆ジョシュ・ルーカス(テッド・ミントン)
◆ジョン・レグイザモ(ヴァル・ヴァレンズエラ)
◆マイケル・ペーニャ(ヘスス・マルティネス)
◆ボブ・ガントン(セシル・ドブス)
◆フランシス・フィッシャー(メアリー・ウィンザー)
◆ブライアン・クランストン(ランクフォード刑事)
【この映画について】
高級車の後部座席を事務所代わりにし多少強引な手段を使いながら辣腕を振るう弁護士が、依頼人の裏の顔に気づきながらも罠にはまる法廷ドラマ。著書『わが心臓の痛み』が「ブラッドワーク」として映画化されるなど、アメリカで人気を博す犯罪小説家マイクル・コナリーの同名小説を映画化。
「評決のとき」「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」のマシュー・マコノヒーが、法律を知り尽くした凄腕の弁護士を軽妙に人間味あふれさせ演じる。ほか、「父親たちの星条旗」のライアン・フィリップ「レスラー」のマリサ・トメイ、「ファーゴ」「団塊ボーイズ」のウィリアム・H・メイシーらが出演。監督は「ハード・クライム」のブラッド・ファーマン。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ミック・ハラーは黒塗りの高級車リンカーン・コンチネンタルの後部座席を事務所代わりにし、常にいくつもの案件を抱えている敏腕弁護士として活躍している。
少々強引な手も使いつつ軽い刑でおさまるよう司法取引を成立させ、麻薬売人や娼婦といったアウトサイダーたちを助けている。元妻で検事のマギーや彼女との間の娘とは良好な関係を保ち続けている。ある日、保証金立替業者ヴァルから、資産家の青年ルイス・ルーレが女性を殴打したとして近々立件されるとの情報を得る。

金になると目論んだミックは拘留中のルイスと面会し、保釈手続きを取る。保釈後、案件にまつわる調査を依頼することもある親友の私立探偵フランクとともにルイスと再び会い、事件について詳しく聞く。
ルイスは当日夜、バーで知り合ったレジーナという26歳の女性に誘われるまま彼女の自宅を訪ねたが、着いた途端に背後からレジーナに頭部を殴られ失神し、近所に住むゲイのカップルに取り押さえられたと話し、賠償金目当てとした計画に自分ははまったと主張する。しかしフランクが入手した捜査資料によると、レジーナは知人のふりをして自宅を訪れてきたルイスに突如暴行され、首にナイフを当てられながらも瓶で彼を殴り命からがら逃げたと証言している。

ルイスの話に違和感を感じたミックはいつものように司法取引でまとめようと提案するが、ルイスは無罪を主張。翌日、バーの監視カメラの映像からレジーナがルイスを誘惑する姿が確認され、彼女が売春婦であることもわかる。この重要証拠を手に担当検事ミントンに起訴を取り下げるようもちかけるが、現場にルイスの所有する血まみれのナイフが発見されており彼による暴行事件だと確信していることを告げられる。そして顔の右半分に怪我を負ったレジーナの写真を見たルイスは、4年前の事件と非常に似ていることに気づく。
それは、女性がレイプされた揚句に惨殺されるというもので、容疑者マルティネスの弁護を担当したミックが無罪を主張する彼に無理矢理罪を認めさせ、司法取引を行い終身刑となった。

マルティネスに面会しに行ったミックがルイスの写真を見せると、彼をバーで目撃したと話す。ルイスが4年前の殺人事件の真犯人で、今回も同様にレジーナを殺そうとしていたのではないかと疑うミック。しかし弁護士には秘匿特権があるため、依頼人を告発することができない。その夜、ミックを訪ねてきたルイスはドナ殺しを認め、脅しにかかってきた。それは単なる脅しではなく、裁判が始まるや、フランクが殺される。殺害にミックの自宅から盗まれた銃が使われフランク殺しの最重要人物となったミックは、ルイスの無罪を勝ち取るために法廷で戦わざるをえない状況になる。そして裁判は進み、被告側優勢の様相で最終弁論に突入する……。

タイトルにあるリンカーンとは車の名前であり有名な元大統領とは違います。タイトル通り専用の運転手を雇ってリンカーンを事務所代わりにしている敏腕弁護士のお話である。
弁護士が主役の映画って珍しくは無いですが、弁護士のミックはどこかの大企業の顧問弁護士ではくて相手は売春婦などで、アメリカの司法制度で認められている「司法取引」で刑を認める代わりに減刑を勝ち取るのが得意な戦術。
だが今回関わった案件は一筋縄では行かず、そこに4年前に扱った事件が絡んで来て更に自信に嫌疑が及ぶなどして、いつもの得意満面な彼とは違った方向へと進む。ミックを演じるマシュー・マコノヒーは弁護士役を個性豊かに演じていて、こんな弁護士アメリカなら居そうだな?って観ていて思わせられるのだから流石の演技力だ。演技力と言えばマルティネスを演じたマイケル・ペーニャも最近良い味出していて、ラテン系の役柄が多いのは彼がそうだからなのだが、ああいう個性的な演技で彼はこれからも出演が増えそうな予感だ。

無実を訴えていたルイスは段々と態度もでかくなるのだが、この役柄を演じたライアン・フィリップスも中々だった。最後は母が犯人だったのだが、ミックの見事な法廷戦術で見返して終わり爽快だった。 


映画『崖っぷちの男』を観て

2012-07-22 20:30:17 | アメリカ映画 2012

12-59.崖っぷちの男
■原題:Man On A Ledge
■製作年・国:2012年、アメリカ
■上映時間:102分
■字幕:林完治
■観賞日:7月21日、新宿ミラノ3(歌舞伎町)



□監督:アスガー・レス
◆サム・ウォーシントン(ニック・キャシディ)
◆エリザベス・バンクス(リディア・マーサー)
◆ジェイミー・ベル(ジョーイ・キャシディ)
◆アンソニー・マッキー(マイク・アッカーマン)
◆エド・バーンズ(ジャック・ドハーティ)
◆エド・ハリス(デヴィッド・イングランダー)
◆タイタス・ウェリヴァー(ダンテ・マーカス)
◆ジェネシス・ロドリゲス(アンジー)
◆キーラ・セジウィック(スージー・モラレス)
【この映画について】
『アバター』や『タイタンの戦い』で、ハリウッドスターの仲間入りを果たしたサム・ウォーシントン主演を務めた衝撃のサスペンス。ある計画を実行するために、偽装自殺を企てた男の命懸けの戦いを描く。
メガホンを取るのは、これまでドキュメンタリー作品を手掛けてきた、長編初監督となるアスガー・レス。『スパイダーマン』シリーズなどのエリザベス・バンクスや、『リトル・ダンサー』で名をはせたジェイミー・ベルらが共演を果たす。それぞれの思惑が複雑に交錯するストーリーに絶句する。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
30億円のダイヤモンドを横領した罪で服役しているニューヨーク市警の元警察官ニック・キャシディは、脱獄し、高級ホテルの高層階に現れた。そして窓枠を越え、飛び降りようとする。大勢の人が固唾をのみながらニックを見守る。ニックは要求を伝えるための交渉人としてニューヨーク市警の女性刑事リディアを指名する。ニックからある依頼を受けた弟、元同僚のニューヨーク市警警官たち、ニューヨークでも指折りのダイヤモンド王と呼ばれる実業家らの様々な思惑が交錯する中、ニックの本当の目的が明らかになっていく……。

冒頭でこの男が服役している元警察官であることが分かるのだが、最後にこういうオチが用意されているとは想像もしていなかった。ストーリーの大部分がニックが自殺騒動を起こしてNYを騒然とさせるシーンが中心なのだが、実際にはニックの飛び降りを説得するシーンと、その裏で進行中のニックの復讐劇がシンクロして最後に一本に結び付く。
一癖も二癖もあるエド・ハリスが超高層ビル「モナーク・タワー」の着工計画が発表される日で、ニックが叫ぶ無実の罪とも関係していて、エド・ハリス演じるイングランダーにはめられたと思っている。そこがそもそもの出発点であり、ニックが関心を引き寄せている間に弟ジョーイと恋人アンジーがニックと無線連絡を取りながらイングランダーの金庫室へ侵入してダイヤを見つけ出すという作戦。

地上ではニックの飛び降りを知って多くのやじ馬が集まり今か今かと待ち受けて「Jump!」(飛び降りろ!)とはやし立てる輩まで現れ、TVクルーまでがこの様子を取材に来るなど大騒ぎになってきた。そして、それこそがニックの狙いで騒ぎが大きくなって警察官を引き寄せている間にも二人の金庫室への侵入は佳境に入って来る。

結局、途中で二人がビルに侵入したことを察知されてしまうのだが、計画はまんまと成功でメデタシとなる。最後の最後にダイヤを巡ってホテル内で追跡劇が繰り広げられるが、そこで謎の老ポーターが鍵を握っていたのだ。この人物はニックがホテルへチェックインして入室したときに同行していたルームサービスの男だった。
そう、この人物こそがニックとジョーイの父であり、ニックの父が亡くなって葬儀に出席したいからと仮出所を時間限定で認められていて、そこで弟と騒動を起こして逃げるのだが、その張本人の父は生きていてこの計画の一端を担っていたのだった。

いや~このラストは痛快だった。ラスト前でこの計画に加担したニック、ジョーイ、父、アンジー全員がバーに揃いアンジーもこの一家の一員となることになってこれもハッピー・エンドと言って良いでしょう。その一方でエド・ハリス演じるイングランダーは地団駄を踏んだが、エド・ハリスの不気味な雰囲気はここでも遺憾なく発揮されていたのは流石だった。


これで良いのか?プロ野球選手会 WBC不参加方針を決議

2012-07-21 15:42:28 | 野球全般

労組・日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)は、大阪市内で臨時総会を行い、来年3月に開催される第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に不参加の方針を全会一致で決議した。
選手会は主催者のWBCインク(WBCI)に、代表チームのスポンサー権及び関連グッズのライセンシング(商品化)権を求めてきたが改善されず、苦渋の決断を下した。既に参加表明している日本野球機構(NPB)は説得にあたる構えだ。
MLBのポール・アーチー副会長はかねて「大リーガーの保険をはじめ運営に巨額のコストがかかる」と説明。そのため資金が必要で、日本の選手会の提案する形で大会を開催した場合は4カ国ほどしか集まらないと主張している。

この副会長のコメントはお笑いもんだ。そもそもMLB側の都合で春先に開催する等の我儘を参加国は飲まされ、米国代表に球宴クラスの選手を揃えられず米国企業のスポンサーを付ける努力もせずに、日本企業頼みで資金集めをしていて日本側の要求にゼロ回答では日本側の怒りも納得できる。

◎MLBの3大クラシック
春=World Baseball Classic(WBC)
夏=Midsummer Classic(オールスター・ゲーム)
秋=Fall Classic(ワールド・シリーズ)

第一主催者はMLB側なのだから開催コストが巨額になるのは当然で、第3回大会の拡大路線も全ては日本企業の資金が目当て。開催組織である「MLBI」はMLB機構側とMLB選手会側が勝手に話し合って出資して取り分を決めているのも納得いかん。「MLBI」発足時に参加国側にも一定の資金提供を呼び掛けて中立な立場の組織を設立するべきだった。

 

個人的には第1回大会も第2回大会も熱心に観戦(球場でですよ!)したので思い入れが高い大会です。特に第2回大会は東京ドームで試合観戦して、そのまま、アメリカでの準決勝~決勝戦まで現地で観戦して大感激したので、あの感動をもう一度味わいたいですね。管理人に取っても自分の人生で一番感動した瞬間でしたよ!!
選手側の本音も候補クラスの選手(新井会長は候補外でしょうね現状では)はWBC出場に意欲を持っている筈でしょう。仮に日本代表が編成されればダル、黒田、青木、松坂、岩隈、川崎、イチロー、福留(ヤンキースAAA)らのMLB在籍組にNPBでは4番候補の中村(埼玉西武)や前田健(広島東洋)らの代表でのプレイも是非見てみたいですね。

野球が五輪競技から外れている現状では、プロが参加する国際大会はWBCだけなので2連覇中の日本が参加すること無く3連覇の夢が断たれるのはファンとして複雑です。結果的に参加することになってもケチがついての参加には成ってもらいたく有りません。

ところで本来はNPBがする筈のMLBIとの交渉はどうなっていたのでしょうかね?


映画『プリンセス・カイウラニ』を観て

2012-07-16 23:21:32 | アメリカ映画 2012

12-58.プリンセス・カイウラニ
■原題:Princess Ka'iulani
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:98分
■字幕:松岡葉子
■観賞日:7月16日、新宿武蔵野館(新宿)

 

□監督・脚本・製作:マーク・フォービー
◆クオリアンカ・キルヒャー(カイウラニ王女)
◆バリー・ペッパー(ローリン・サーストン)
◆ウィル・パットン(サンフォード・B・ドール)
◆ショーン・エヴァンス(クライヴ・デイヴィーズ)
◆ジミー・ユィール(アーチボルト・クレグホーン)
◆ジュリアン・グローヴァー(テオ・デイヴィーズ)
◆レオ・アンダーソン・アカナ(リリウオカラニ女王)
◆オーシャン・カオウィリ(カラカウア王)
◆クロエ・クランプトン(エマ)
【この映画について】
ハワイ王朝最後の王女として現在も同地の人々に敬愛される、プリンセス・カイウラニの伝記ドラマ。ハワイの土地を狙うアメリカ人の策略と戦った彼女の姿を、その中で繰り広げられた悲しい恋を交えて映す。
『ニュー・ワールド』で注目されたクオリアンカ・キルヒャーが、エキゾチックな美貌を生かしてカイウラニを熱演し、王女の美しさと祖国を守る闘士の強さの双方を巧みに体現する。『トゥルー・グリット』のバリー・ペッパー、『アルマゲドン』のウィル・パットンなどの実力派が共演。ハワイの美しさを余すところなくとらえた映像にも魅了させられる。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】
1889年、ホノルルのイオラニ宮殿に初めて電気が引かれた夜、反王制派が反乱を起こした。騒ぎのなかハワイを脱出したカイウラニ王女は、父親アーチボルトとともにイギリスに向かう。
王女を迎え入れたのは、父親の旧友テオ・デイヴィーズとその家族。息子クライヴは王女の美しさに魅了されたのを隠すかのようにつっけんどんな態度を取るが、妹アリスは王女が抱える孤独を敏感に察する。王女はアリスに優しく話しかけられ、ハワイや亡き母親の思い出を語って聞かせる。アリスと一緒に寄宿学校で学び始めた王女は、人種差別に直面するが、彼女の慰めとなったのはデイヴィーズ兄妹だった。

やがて王女はいつの間にかクライヴと深く愛し合うようになっていく。そんなある日、王女はサンフランシスコで療養していたカラカウア王死去の報を受け取る。母親代わりに慈しんでくれた叔母リディアがリリウオカラニ女王となりカイウラニ王女を王位継承権第1位に指名する。リリウオカラニ女王が、新憲法を受け入れるように迫るサーストンやドールに屈しなかったため彼らはアメリカに軍事行動を取らせるよう画策するが、王女はそのことを知るよしもなかった。

王女がクライヴのプロポーズを受けたと知ったテオは、アーチボルトから送られた“王制崩壊”の電報を王女に見せないでいたが、ある日突然、王女のもとに父親が姿を現す。クライヴとの結婚に難色を示す父親から電報について問いただされた王女はテオを詰問。隠されていた電報を目にした彼女は故国ハワイを選び、クライヴに別れを告げる。
父親から王制崩壊の顛末とその後に起きたアメリカ軍による国民虐殺の詳細を聞かされた王女は、アメリカ大統領クリーブランドに暫定政権を支持しないように要請するためワシントンに向かう。最初の上陸地ニューヨークで会見した王女は力強いスピーチとエキゾチックな美貌、洗練された物腰で待ち受けていたマスコミを圧倒する。評判を耳にした大統領夫人から昼食に招待された王女は持ち前の機知と外交的手腕を駆使し、同席した大統領の懐柔に成功する。

だが王女が帰郷したとき、臨時政府が「ハワイ共和国」樹立を宣言。合併式典への出席を拒否した王女にサーストンが歓迎祝宴を主宰するよう依頼する。瓦解した王家の誇りを捨てろといわんばかりのサーストンの要求を受け入れる王女だが、心の中にある決意が芽生えていた……。

日本人が最も親しんでいる海外旅行先がハワイであるのは疑いの無い所で、そのハワイには王朝(1795-1898)が約1世紀存在していた。ハワイに行ったことがある人には分かるだろうが、ホノルルの地名やホテル名にハワイ王朝ゆかりの名前が付けられていて、この映画の主人公「カイウラニ王女」の名前もホテル名になっていて日本人が泊るホテルとしても有名だ。
そのカイウラニ王女だが、母が王女で父がイギリス・スコットランド地方出身の混血美女である。映画では冒頭でクーデターが発生した場面が描かれ、王女が命からがら父の祖国イギリスへと逃れることになる。イギリスではハワイの王女の肩書も関係無く一生徒として学校に通いながらも、ハワイ王室の血筋を引いていることを忘れることはなく、カラカウア王の死に伴い米国へ渡り大統領夫妻と会うなど若いながらも積極的に祖国の為に動く。だが、やはり時代の変化にハワイが呑み込まれ王国は崩壊して、王女も23歳の若さで亡くなった。

映画ではこうして王女が成長してからスコットランドへ滞在して米国へと渡って帰国するまでを描いているのだが、幼少期の年代が僅かしか描かれておらず、いきなり政変に巻き込まれて出国する場面からのスタートは唐突過ぎる感じだった。
それでもスコットランド滞在中の映像とイオラニ宮殿内での映像は良いアクセントになっていたが、肝心のストーリーとしては王女の恋愛話も、ラストで繋がってくるのだが「燃えるような恋」では無く中途半端な印象は否めない。また、主演のクオリアンカ・キルヒャーのエキゾチックな顔立ちは良かったのだが、彼女自身が無名に近い女優であり脇を固めるべきベテラン俳優もサーストン役で「トゥルー・グリット」に出演していたバリー・ペッパーが多少知られている程度だったのは残念だ。

ハワイ王国が消滅するころの話なので、ハワイの歴史の一部を知る手掛かりとしての映画と考えれば良いと思う。


映画『少年は残酷な弓を射る』を観て

2012-07-15 22:49:26 | ヨーロッパ映画

12-57.少年は残酷な弓を射る
■原題:We Need To Talk About Kevin
■製作年、国:2011年、イギリス
■上映時間:112分
■字幕:佐藤恵子
■観賞日:7月14日、TOHOシネマズシャンテ



□監督・脚本・製作総指揮:リン・ラムジー
□脚本:ローリー・スチュワート・キニア
◆ティルダ・スウィントン(エヴァ)
◆エズラ・ミラー(ケヴィン)
◆ジョン・C・ライリー(フランクリン)
【この映画について】
ほんの赤ん坊の頃から悪魔的な子どもだったケヴィンに身震いさせられる。彼はなぜあれほど母に手ひどい仕打ちを繰り返すのか。『モーヴァン』から9年ぶりにメガホンをとった本作で脚本も手がけたリン・ラムジー監督は、時系列を巧みに入れ替え、極上のサスペンスタッチでこの残酷な母と子の物語を展開させる。
原作は英オレンジ賞受賞のライオネル・シュライバーによる同名小説。ラムジー監督と長年の友人であるティルダ・スウィントンが主演だけでなく製作指揮を担っている。図らずも母となった悩めるエヴァの変遷を演じて見事なスウィントンはもちろん、それに負けていないケヴィン役エズラ・ミラーの存在感も素晴らしい。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
自由奔放に生きてきた作家のエヴァはキャリアの途中で、夫フランクリンとの間に子供を授かった。ケヴィンと名付けられたその息子は、なぜか幼い頃から、母親であるエヴァにだけ反抗を繰り返し、心を開こうとしない。やがて美しく、賢い、完璧な息子へと成長したケヴィンであったが、母への反抗心は少しも治まることはなかった。そしてこの悪魔のような息子は、遂にエヴァの全てを破壊するような事件を起こす……。

16歳になる3日前の日、ケヴィンは学校で邦題にある通りの出来事を起こし、帰宅すると父と妹にも弓を射るという大事件を引き起こし母エヴァだけが残された。冒頭でエヴァが外出から家へ戻ると外壁部分にはペンキが一面に塗られていて、それを一人で必死に消そうとしていたのだが、それはこのケヴィンと面会して帰ってきた所で繋がる。
そもそもエヴァはフランクリンと交際していたころは売れっ子の旅行作家であったのだが、取材先にまで押し掛けてきた彼とのセックスで望まない形で妊娠してしまいケヴィンを出産し、その後、妹と二人の母となる。だが、出産直後からケヴィンは母のそういう気持ちを察していたかのように懐かないのがこの映画のポイントである。
父には懐くのだが母には徹底的に反抗的な態度を取っていたケヴィンが、父からの贈り物だった弓矢をその父と妹に放った。残されたエヴァは旅行会社で下働きしながら生活費を稼いでケヴィンと面会するのが日課になった。だが、刑務所で面会しても二人の間に会話は殆どない。なのにエヴァは16歳になったケヴィンと会いに行く。

話は常に母エヴァの視点で進行し「母と息子の関係」が主題なので、観ている側は何故ケヴィンがここまでエヴァを避けているのかを探る必要があるのは、ケヴィンの視点で語られないからだ。原題は「ケヴィンについて話しましょう」だが主語は「We」なのでこの「We」は誰を指しているのかと考えてしまうが、私はそれは「この映画を観た人」かな?って思うのだが・・・。
ケヴィンが取った行動について、彼自身の口から母と面会中に語られることも無く、ナレーションも無いので、だから「我々、映画を観た者が」彼について語ることが必要なのかな?

家族の配役ですが主役のティルダ・スウィントンの中性的な風貌と絶望的な表情がとてもマッチしていて、それとは対照的に楽天的な夫フランクリンを演じていたジョン・C・ライリーも良かった。だが、やはりケヴィンを演じた19歳のエズラ・ミラーの眼力の鋭さと色気がなければ映画全体の印象も変っていたと思う。

母の愛を求めていたケヴィン、その息子への愛情の注ぎ方に迷いがあった母エヴァ。父と妹を排除することで母エヴァへの愛を独占しようと試みた息子。16歳の息子がシャバに出て来る日が来るのだろうか?仮にその日が何時の日か来たら、二人はどう接するのだろうか?最後にそんなことを考えてしまった。


映画『ワン・デイ、 23年のラブストーリー』を観て

2012-07-14 18:28:35 | アメリカ映画 2012

12-56.ワン・デイ、23年のラブストーリー
■原題:One Day
■製作年、国:2011年、アメリカ
■上映時間:107分
■字幕:古田由紀子
■観賞日:7月13日、TOHOシネマズ有楽座(有楽町)

 

□監督:ロネ・シェルフィグ
◆アン・ハサウェイ(エマ)
◆ジム・スタージェス(デクスター)
◆パトリシア・クラークソン(アリソン)
◆ケン・ストット(スティーヴン)
◆ロモーラ・ガライ(シルヴィ)
◆レイフ・スポール(イアン)
◆トム・マイソン(カラム)
◆ジョディ・ウィテカー(ティリー)
◆ジョージア・キング(スーキー)
【この映画について】
お互いに惹かれ合いつつ友人でいることを選んだ男女の、23年に渡るある特定の日(7月15日)を切り取り二人の移り変わりを綴るラブストーリー。ヨーロッパを中心にベストセラーになっている同名小説を、原作者自ら脚本を担当し映画化。
監督は「17歳の肖像」が第82回アカデミー賞に3部門ノミネートされ脚光を浴びるロネ・シェルフィグ。「プラダを着た悪魔」「ラブ&ドラッグ」のアン・ハサウェイと「アクロス・ザ・ユニバース」「ラスベガスをぶっつぶせ」のジム・スタージェスが、男女の心の機微、時間の変遷を丹念に演じる。「サイダーハウス・ルール」のレイチェル・ポートマンによる音楽やエルヴィス・コステロによる主題歌が物語を彩る。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
二人の出会いは1988年7月15日、大学の卒業式だった。真面目なエマと自由奔放なデクスターは、その日初めて言葉を交わした。意気投合した二人はお互い惹かれ合いながらも、そのまま恋愛に発展させることはなかった。エマは恋心を隠しつつ、デクスターとの友人関係を続けていく。
1989年には、エマはロンドンで暮らし始めていた。1990年、デクスターはパリを謳歌していた。1992年、二人きりで旅行に出かけた。1994年、家族とのトラブルに頭を悩ましたデクスターはエマに電話をするが、その時エマは別の人と会っていた。1996年、久しぶりに会ったものの、思いがすれ違っていく。2000年、友人の結婚式で再会する二人。エマとデクスターは、すれ違いながらそれぞれの人生を歩んでいく。そして転機となる7月15日を二人は迎える――。

この作品は「7月15日」をひたすら追いかける設定で、中には必要なの?と思える年もあったりして退屈な場面も正直あるのだが、衝撃のラストでそんな印象も吹っ飛んでしまう。
エマもデクスターもお互いの恋心に気付いていながらも、どちらかが積極的に恋をリードするタイプでは無い為、毎年同じ日に逢うと言う回り道をしてやっと結ばれる。でも、ここで20年以上の交際を経てゴールインしてメデタシメデタシで終わるのかと思ったが、こういうラストが待っているとは予想外だった。そのラストだが、二人が後で会う約束を交わすのだが、エマとデクスターの表情がアップになって道路が映ったので「まさか」の「まさか」が結末だった。エマが何と交通事故で即死する。映画館で観ていて呆気に取られたシーンで、やっと二人一緒になれたのに数年(2年だっけ?)で残酷な結末を迎えるとは予想外だった。

この映画は基本的にアン・ハサウェイとジム・スタージェス二人が中心となって進むので、それ以外の出演陣は印象が薄い。舞台はイギリスなのだがアンはアメリカ人でジムはイギリス人なのだが、日本人が観ている分には恋愛物なので違和感は無い。アンの演技は良かったが、デクスター役のジム・スタージェスは別に彼じゃ無ければ出せない演技でも無かったのだが、まあ良いか?


「ベルリン国立美術館展」を観賞

2012-07-13 21:51:30 | 博物館・美術館・芸術鑑賞

国立西洋美術館で開催されている『ベルリン国立美術館展~学べるヨーロッパ美術の400年』を観賞に有給休暇を取得した。
この展示会のパンフレットには「初来日、フェルメールの『真珠の首飾りの少女』」in「ベルリン国立美術館展」とあるように、フェルメールの「真珠の首飾りの少女」が最大の目玉である。フェルメール好きの日本人の心をくすぐる展示会で、これと並行して別の展示会では国宝級の「真珠の耳飾りの少女」も来日中であるが、そちらは公開からまだ日が浅いので、いずれ行くとして...。

今回の展示会は以下の6コーナーから構成されています。

第1部.絵画/彫刻
 第1章.15世紀:宗教と日常生活
 第2章.15-16世紀:魅惑の肖像画
 第3章.16世紀:マニエリスムの身体
 第4章.17世紀:絵画の黄金時代
 第5章.18世紀:啓蒙の近代へ
第2部.素描
 第6章.魅惑のイタリア・ルネサンス素描

これからも判るように、その壮大なコレクションの中から、15世紀から18世紀までのヨーロッパ美術を網羅している。ボッティチェリを始めミケランジェロを含む珠玉のイタリア・ルネサンスの素描や板絵の他、オランダ黄金期の巨匠レンブラントとフェルメール。僅か36点とも言われるフェルメール作品群の中でも「真珠の首飾りの少女」は日本初公開なので、観に行かない手はない。



「真珠の首飾りの少女」は第4章の1コーナーに飾られているが、他の彼の作品同様非情に小さな額に飾られている。1662年から1665年頃の作品とされていて、一見して彼の作品と判る構図で、タイトル通り真珠の首飾りを纏った少女が鏡に向かって自分の姿を見つめているところに、陽がさしこんでいる様子を描いている。絵全体でみると少女と窓の間には空白の部分が大きいのが特徴だが、これは陽の光を強調する?大胆な構図でもあり、逆に左下半分は暗く描かれている。鏡の真下には中国製?の置物が何気なく置かれていて当時のオランダが東方貿易で栄えていた様子をさり気なく物語っているようでもある(私の勝手な想像です)。

この作品以外にはこれと言って目立つようなものは残念ながら少ないのですが、それでもテーマごとに判り易く纏まっており、有料の音声ガイド(案内役は小雪!)と一緒に観賞して良かったと思います。
平日の開館(金曜日は09:30-20:00)直後の10:00前に着いたので思っていたほど混雑も無く落ち着いて観賞出来たが、フェルメールの作品の前だけは流石に混雑していました。


映画『ラム・ダイアリー』を観て

2012-07-09 15:58:53 | アメリカ映画 2012

12-55.ラム・ダイアリー
■原題:The Rum Diary
■製作年、国:2011年、アメリカ
■上映時間:120分
■字幕:松浦美奈
■観賞日:7月8日、渋谷HUMAXシネマ(渋谷)



□監督・脚本:ブルース・ロビンソン
◆ジョニー・デップ(ポール・ケンプ)
◆アンバー・ハード(シュノー)
◆アーロン・エッカート(サンダーソン)
◆マイケル・リスポリ(ボブ・サーラ)
◆リチャード・ジェンキンス(ロッターマン)
◆ジョヴァンニ・リビシ(モバーグ)
【この映画について】
型破りな生き方でジャーナリズム界のロックスターと呼ばれた、ハンター・S・トンプソンの自伝的小説を映画化。『ラスベガスをやっつけろ』でハンター役を演じるなど彼を敬愛してやまないジョニー・デップが自ら製作・主演に乗り出し、若い頃のデップ自身を彷彿させる破天荒なキャラクターを、生き生きと好演している。(この項、MovieWalkerより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1960年、南米プエルトリコのサンファンに、ジャーナリストのポール・ケンプが降りたった。ニューヨークの喧騒に疲れ果てたケンプは、神経過敏気味の編集長ロッターマンが運営する地元新聞「サンファン・スター」紙に記事を書くため、カリブ海に浮かぶ島プエルトリコへとやってきたのだ。
同じ新聞社のジャーナリスト仲間に囲まれながら、ラム酒を浴びるように飲むという島の生活にすぐに馴染んだケンプは、ある日アメリカ人企業家のひとりであるサンダーソンと出会う。そして、彼の婚約者であるシュノーとの偶然の出会いから、彼女の類まれなる美しさと魅力に夢中になる。落ちてはいけない恋に戸惑いながら、サンダーソンの策略に巻き込まれ始めるケンプ。個性豊かなジャーナリスト仲間に翻弄され、様々なアクシデントに巻き込まれていくケンプが下す恋と仕事との決断とは……。

観るまではジョニデ主演作が何故に拡大公開されないのか不思議に思っていて、観終わると「なるほどね!」と理解出来た作品とでも言えば良いでしょうか?
ロードムーヴィーっぽい作りで、ジョニデとアーロン・エッカートというどちらも主役級の二大スターの共演と、脇役にも渋い演技が素晴らしいリチャード・ジェンキンスとか、久し振りだったジョヴァンニ・リビシ、華やかさのある美人女優アンバー・ハードなどなど俳優陣の顔触れは中々です。だが、日本人には原作者であるハンター・S・トンプソンなる人物に関する情報は乏しく、ジョニデがトンプソンと親友だったことで出演することになったそうだが、ストーリー展開的には退屈なシーンが多かったように感じた。

ジョニデとアーロン・エッカートが対峙するシーンはお互いの役に対する個性が発揮出来ていた。だが、最後にサンダーソンの闇の部分を暴こうとして記事を掲載しようと思った矢先に新聞社の資金繰りが上手くいかずに印刷機を差し押さえられてしまう。で、結局これでお終いとなるのだが、俳優陣の演技とプエルトリコでのロケ映像(闘鶏や海岸沿いのドライブシーン)は見どころなだけに実話に基づいているとは言え、映画用にストーリーを付け加えても良かったのではないだろうか?

ジョニデの作品なら全部観たいファン以外には、期待外れな印象が残ったのではないか?それが拡大公開されなかった理由かな。


映画『幸せへのキセキ』を観て

2012-07-08 10:18:55 | アメリカ映画 2012

12-54.幸せへのキセキ
■原題:We Bought A Zoo
■製作年、国:2011年、アメリカ
■上映時間:124分
■字幕:石田泰子
■観賞日:7月8日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)



□監督・脚本・製作:キャメロン・クロウ
□脚本:アライン・ブロッシュ・マッケンナ
□原作:ベンジャミン・ミー
◆マット・デイモン(ベンジャミン・ミー)
◆スカーレット・ヨハンソン(ケリー・フォスター)
◆トーマス・ヘイデン・チャーチ(ダンカン・ミー)
◆コリン・フォード(ディラン・ミー)
◆マギー・エリザベス・ジョーンズ(ロージー・ミー)
◆エル・ファニング(リリー・ミシュカ)
◆アンガス・マクファーデン(ピーター・マクレディ)
◆パトリック・フュジット(ロビン・ジョーンズ)
◆ジョン・マイケル・ヒギンズ(ウォルター・フェリス)
【この映画について】
閉鎖した動物園付きの家を買った主人公と2人の子どもたちが、愛する人の死から立ち直り、感動の奇跡を起こすまでを紡ぐヒューマン・ドラマ。
イギリスのコラムニストであるベンジャミン・ミーの実体験を基に『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウがメガホンを取り、『インビクタス/負けざる者たち』のマット・デイモンが主人公を演じる。ほかに、スカーレット・ヨハンソンやトーマス・ヘイデン・チャーチ、エル・ファニングらが共演。繊細で希望にあふれるストーリーや、シガー・ロスのメンバーであるヨンシーが手掛けた音楽にも癒やされる。
(この項、シネマトゥデイより転載しました)

【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
イギリスのコラムニストであるベンジャミン・ミーは、半年前に妻を亡くし、14歳の息子と7歳になる娘とともにその悲しみから立ち直れないでいた。悲しみからベンジャミンは仕事を辞め、息子は学校で問題を起こし退学処分になってしまう。
ベンジャミンは心機一転、新天地での再スタートを望み、郊外に家を購入。その家は、閉鎖中の動物園付きだった。動物園を再建すべく取り組むベンジャミンだが、素人ゆえわからないことだらけでトラブルが続き、かさんでいく修理費や薬代に頭を抱える。しかし飼育員たちや動物園を心待ちにしている地域住民、思いもよらぬ亡き妻からのプレゼントに支えられ、妻とのある約束を果たそうとする――。

実話ベースの映画化らしいが、ここでも原題と邦題がかけ離れていて原題は単に「(自分達は)動物園を買った」で、確かにこれではいくらマット・デイモン主演であっても興行に影響すると思ったのか「幸せへのキセキ」と変わり「奇跡」ではなく「キセキ」とすることで目を引くようにしたのだろうか?
内容的にはマット・デイモンの「良い人」ぶりが遺憾なく発揮されていて「ジェイソン・ボーン」シリーズでのアクション全開の演技とは対極に位置する作品だが、これはこれで良かったと思う。スカーレット・ヨハンソンのお色気シーンが無かったのには残念でしたが...。

妻に先立たれて育ち盛りの2人の子供との生活は大変なのは男なら当然なのだが、彼は、反抗期の息子に手を焼きながらも、天使のように無邪気なロージーの存在にも助けられながら一家の主として妻の死のショックを乗り越え紆余曲折を経て開園へとこぎ着ける。
中でも一番大変だったのは飼育スタッフとの人間関係もさることながら、資金枯渇と開園直前に悪天候に見舞われたこと。資金枯渇は彼の情熱だけでは如何ともし難く、開園延期も頭を過ったが、偶然にも妻が残していた口座のお金を彼女のメッセージをもらって使う事で切り抜けた。

こうしてピンチを切り抜けたミー一家、スタッフ特にケリーのリーダーシップにも助けられ団結して無事に動物園開園の日を迎え。そして、当日、多くの来園者が来た。問題児の一歩手前まで行っていたディランもリリーと親密になったことと、自分のイラストが動物園のシンボルになったことで笑顔を取り戻していた。


週末の本拠地で大敗!終盤に11失点

2012-07-07 23:08:50 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012

                       2012プロ野球観戦記録NO.19
            ×埼玉西武 1 ー 12 東北楽天○

チ  ー  ム 
東北楽天

12
埼玉西武ライオンズ

【球場】
西武ドーム3塁側 内野B

【責任投手】
○ヒメネス5勝7敗
●松永1勝1敗

【投手-捕手】

(楽)ヒメネス、小山、片山、ラズナー
-岡島
(西)牧田、松永、岡本篤、藤原-炭谷、星孝

【本塁打】
岩村1号(楽)

【観戦評】
前カードのSB戦を敵地福岡で連勝して、気分良くして?それでも当日移動でキツイ中をホームで迎えた3位楽天との3連戦の初戦は西口が序盤で失点し、楽天の緊急先発だった塩見相手に打てずに敗戦。折角、田中が登板しないのに負けてしまい勿体ない事をしてしまったので、2戦目は是が非でも勝ちたいのは当然です。

先発は牧田とヒメネス。牧田は序盤から楽天打線にファウルで粘られて球数が増えて嫌な感じがした。何しろ左打者を苦にしない牧田に対して1~9番まで全て左打者を並べた楽天打線、牧田はむしろ右打者に打たれる傾向があるので、関係無いと思っていた。
4回に先制を許すも6回に鉄平のまさかの落球で同点に「してもらった」ものの逆転には至らず、牧田は6回終了で降板してしまう。
だが、これで流れが変ってしまい、2番手の左腕松永と3番手岡本篤は共に球にキレが無く7回に6失点でこの回3人目の投手は登録されたばかりの藤原。7回で早くも「白旗を掲げる」お客様に失礼な継投でスタンドは白けムードが。藤原は9回まで続投したが、1度も0点に抑えられず終盤3回だけで11失点とは「金返せ」と叫びたい心境だ。
8回からは昼間のゲームにも関わらず、ナベQ監督からの「どうぞお帰り下さい」のメッセージを受け取った客がドンドン帰る。私はどんな点数でも最後まで観戦しますが、11失点は観ている方は拷問に近い心境で、この日の時間全てが無駄だったことになる、酷い話だ。こんな試合を週末のホームでしていては観客動員増は有り得ません!

                                【2012プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/04 東京ドーム 読売 埼玉西武 ● 0-4 ○ ホールトン オープン戦
2 3/10 東京ドーム 侍ジャパン 台湾代表 ○ 9-2 ●   田中 林英傑 田中 震災復興支援試合
3 3/11 横浜スタジアム 横浜DeNA 埼玉西武 ○ 3-2 ● 山本 石井 高崎 オープン戦
4 3/18 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ● 3-6 ○ 十亀 岩田 岩田 オープン戦
5 3/20 西武ドーム 埼玉西武 中日 ○3x-2 ● 西口 吉見 ゴンザレス

浅村サヨナラ打

6 3/28 東京ドーム アスレティックス マリナーズ ○ 4-1 ●  コローン バルガス ケリー MLB開幕カード
7 4/7 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 2-4 ○ 涌井 岩嵜 岩嵜  
8 4/8 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 5-7 ○ 石井 新垣 新垣  
9 4/15 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ● 2-6 ○ 涌井 木佐貫 木佐貫  
10 5/3 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 6-1 ● 小石 美馬 小石 小石プロ初勝利
11 5/4 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-3 ○ 石井 成瀬 成瀬  
12 5/5 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-4 ○ 野上 唐川 野上 大石プロ初登板
13 5/26 西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト ○ 8-0 ● 西口 石川 西口 交流戦
14 6/2 西武ドーム 埼玉西武 横浜DeNA ○ 7-4 ● 西口 高崎 西口 交流戦
15 6/10 明治神宮野球場 東京ヤクルト 埼玉西武 ● 2-4 ○ 館山 牧田 牧田 交流戦、延長10回
16 6/17

西武ドーム

埼玉西武 広島東洋 ●4 -11○ 大竹 大竹 交流戦
17 6/24 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ○ 4-3 ● 牧田 寺原 十亀 十亀プロ初勝利
18 6/30 西武ドーム

埼玉西武

北海道日本ハム ○10 -5 ● 牧田 吉川 牧田 ヘルマン満塁1号
19 7/7 西武ドーム

埼玉西武

東北楽天  ●1 -12○ 牧田 ヒメネス ヒメネス  

 


映画『それでも、愛してる』を観て

2012-07-01 20:54:05 | アメリカ映画 2012

12-53.それでも、愛してる
■原題:The Beaver
■製作年、国:2009年、アメリカ
■上映時間:91分
■字幕:浅野倫子
■観賞日:7月1日、新宿武蔵野館(新宿)



□監督:ジョディ・フォスター
◆ジョディ・フォスター(メレディス・ブラック)
◆メル・ギブソン(ウォルター・ブラック/ビーバー)
◆ジェニファー・ローレンス(ノラ・ブラック)
◆アントン・イェルツィン(ポーター・ブラック)
◆チェリー・ジョーンズ(副社長)
◆ライリー・トーマス・スチュワート(ヘンリー)
【この映画について】
ジョディ・フォスターが16年ぶりにメガホンをとった感動作。また、順風満帆の人生を歩んできた女性メレディスを演じている。メレディスの夫ウォルターを演じるのはメル・ギブソン。
キャリア初の弱さをあわせ持つ平凡な男性を時にコミカルに時にシリアスに演じて、新境地を魅せる。どんなに幸せに見える家族にも訪れる崩壊の予兆の中、家族それぞれが葛藤し、時には絶望に陥りながらも進んだ先、真っ暗闇のトンネルの向こうに光が射してくる。迷い、苦しみ、辛辣な言葉も投げ合ってしまう、ごくありきたりな家族がくぐり抜ける危機を、リアリティ豊かに描き出した感動の傑作ヒューマン・ドラマが誕生した。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
父親から継いだ玩具会社を経営し、プール付きの瀟洒な郊外住宅に結婚20年の妻と息子が2人。何不自由ない生活を送っていたウォルター・ブラックだが、ある日突然うつ病になってしまう。カウンセリングも薬も音楽療法も催眠療法も効果なく1日中寝ている毎日。そんな彼の状態に家族も影響され、7歳のヘンリーは小学校で孤立し、高校生のポーターは「父親みたいにはなりたくない」とますます背を向け、エンジニアの仕事に没頭しながらも夫の快癒を願っていた妻メレディスにはもはや打つ手がない。

家を出たウォルターが箱いっぱいに買った酒瓶を入れるため、車のトランクのガラクタを捨てたとき、ビーバーのぬいぐるみに目が止まり、なにげなく箱に入れる。
ホテルのベランダから飛び降りようすると、左手に持っていたビーバーが「おい」と呼びかけてきた。ビーバーの声はウォルターが出しているのだが「お前の人生を救うためにやって来た」とビーバーは自信満々に語り、ウォルターがそのビーバーを左手にはめると、うつの症状がきれいさっぱり消え去る。

自宅に戻ったウォルターは、メレディスに「彼とは普通に接し、会話は人形を通すこと」と書かれたメッセージ・カードを渡す。精気を取り戻したウォルターは会社でも社員の自由裁量に任せて発破をかける一方、木工に夢中のヘンリーにヒントを得て、新商品“ビーバーの木工セット”を思いつく。これが大当たりし、ウォルターは世間の注目の的に。
そんなある日、結婚20周年を祝いに高級レストランに行く際にもビーバーを手放さない夫に、メレディスは今夜だけはビーバー抜きを主張するが、レストランでのウォルターは無口で上の空。その時、メレディスの携帯の着信音が鳴った。ポーターが友達のノラとタギング(壁にスプレーで絵、文字等を書く)をし、警察に連行されたのだ。
警察でノラと彼女の母親にウォルターがビーバーとして自己紹介したことで、ポーターの怒りが爆発、父子は掴み合いに。もはやメレディスは息子たちと家を出るしかなかった。次第にビーバーは暴君と化してウォルターを支配。そしてビーバーこそが自分と家族を引き離そうとする元凶であることに気づいたウォルターは、ある晩、ガレージの作業場にビーバーを連れて行き、小型の棺桶を作る。そして、この暴君を葬るにはこれしか方法はないと決意し、あることを実行する……。

映画のタイトルが原題と邦題がかけ離れているのは珍しくはないが、この原題は「The Beaver」(ビーバー)でこれだけでは観る前では「動物愛護がテーマ?」とも勝手に想像してしまう。ビーバーとは主人公のウォルターの会社が販売したぬいぐるみのこと。
うつ病に陥った彼がビーバーのぬいぐるみに救われて立ち直るのだが、最後は、何だかホラーっぽくなってビーバーを腕ごと切り落とすという恐ろしい?結末が待っていた。
ジョディ・フォスターとメル・ギブソンが夫婦役で、娘には「ハンガー・ゲーム」で主役を務めるジェニファー・ローレンスが演じるのだから、中々注目の配役だ。中でもメル・ギブソンがウォルターとビーバーの声の二役?を演じ分けるのだが、どちらも違和感なく演じていたのはキャリアのなせる業だろう。テーマはあくまでも「家族愛」であり、一度は妻が夫を見捨てる形で家出するが離婚にまでは至らず(手前までは行く)再び元の鞘に戻るのだが、ウォルターのうつ病が果たして全快したのかは微妙だが、ビーバーと「決別」したということはそういう方向に向かっている証拠なのかな?ってなエンディングでした。


時計