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映画『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』を観て~アカデミー賞受賞作品

2012-04-16 23:18:48 | ヨーロッパ映画

12-32.マーガレット・サッチャー鉄の女の涙
■原題:The Iron Lady
■製作国・年:イギリス、2011年
■上映時間:105分
■字幕:戸田奈津子
■観賞日:4月14日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ



□監督:フィリダ・ロイド
◆メリル・ストリープ(マーガレット・サッチャー)
◆ジム・ブロードベント(デニス・サッチャー)
◆オリヴィア・コールマン(キャロル・サッチャー)
◆アレキサンドラ・ローチ(若き日のマーガレット・サッチャー)
◆ハリー・ロイド(若き日のデニス・サッチャー)
◆ニコラス・ファレル(エアリー・二ーヴ)
◆イアン・グレン(アルフレッド・ロバーツ)
【この映画について】
あらゆる面で機能不全に陥っていた英国を叩き直すべく大鉈をふるい“鉄の女”の異名をとったマーガレット・サッチャー元英国首相。歴史にその名を刻む強靱な彼女が認知症を患っている事が公にされた事を受けて、脚本家アビ・モーガンは妻であり母であるひとりの女性の普遍的な物語として本作を書き上げた。
監督は『マンマ・ミーア!』を世界的大ヒットに導いたフィリダ・ロイド。そして主演は現代最高の名優であるメリル・ストリープ。「感じる事より考える事が大切」と繰り返したカリスマ的ヒロインの凋落を演じて圧巻である。常に妻を支える夫デニスには類い希なユーモアのセンスが光るオスカー俳優ジム・ブロードベンド。
なお、アカデミー賞の主演女優賞をメリル・ストリープが、メイキャップ賞と2部門で受賞した。(この項、一部gooより転載しました)
【ストーリー&感想】
雑貨商の家に生まれたマーガレットは市長も務めた父の影響で政治を志すが、初めての下院議員選挙に落選してしまう。失望する彼女に心優しい事業家デニス・サッチャーがプロポーズする。
「食器を洗って一生を終えるつもりはない」野心を隠さないマーガレットを、デニスは寛容に受け入れる。双子にも恵まれ、幸せな家族を築く一方で、マーガレットは政治家としての階段も昇りはじめる。失墜した英国を再建する。それは気の遠くなるような闘いだったが、彼女はその困難に立ち向かう。愛する夫や子供たちとの時間を犠牲にし、マーガレットは深い孤独を抱えたままたった一人で闘い続けた……。

現在のロンドン。どんなに苦しい時も支え続けてくれた夫・デニスは既に他界した。だが、マーガレットは未だに夫の死を認識していないのか、時折不可解な行動が目立つ。思い出の洪水の中で、デニスの遺品を手に取り彼女は「あなたは幸せだった?」とつぶやくのだった……。

英国は女性が統治していると繁栄するという言い伝えがあるそうで、この時代は首相と女王が国を治めていた。そのエリザベス2世をテーマにした映画は既に製作済みだが、サッチャーに関する作品は無かった。
サッチャーは存命ながら認知症を患っており、そのサッチャー氏を演じたのが大女優メリル・ストリープだ。今更何の説明も不要な女優だが、本人そっくりなメイクには驚かされたが、話し方まで真似ている。
だが全体の流れとしては認知症を患ってからの彼女の姿から過去を振り返るスタイルで「きみに読む物語」のような展開。サッチャーはこの当時を代表する政治家であり、アメリカのレーガン大統領共々自分にとっても印象深い政治家なので、もっと現職時代の苦悩が前面に出るのか?と思っていたのだが、認知症の現在から過去を所々振り返るのでやむを得ない構成とも言える。
彼女が首相の頃は夫のデニス氏は殆ど表に出ることは無く、サミット(当時、先進国首脳会議)の裏舞台では通常首脳のご婦人方達にも外交舞台が用意されるのだが、デニス氏が積極的に関わっていたとの印象は全く無い。ここでは彼女が自分より先に亡くなったデニス氏の生死さえ判断出来ない状況になっており、英国を牽引していた女性首相の現在の姿を思うとレーガン氏の最期もそうだったが、あまりそういう姿は見たく無かったような複雑な思いが去来しました。

このサッチャー役は数多くあるメリル・ストリープの代表作の中でも更に上位にランクされることでしょう。1にも2にも彼女の為にあったかのような作品でしたね。所で、レーガン氏の生涯を振り返るような作品は製作されないのでしょうかね・・・?



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