蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

志摩  金沢ひがし廓

2011-09-06 22:30:33 | 古民家、庭園
大手町の武家屋敷から程遠からぬ浅野川を渡れば、花町の面影を残す東茶屋の街並みがある。




格子窓が並び、いかにもそれらしい雰囲気をかもしている。
その中で「志摩」さんは、1820年に建てられた姿をそのまま残しており、内部の見学が可能である。




二階が客間になっており、いくつかの座敷が互いに干渉しないように据えられている。
座敷は、金沢の蒸し暑さを意識して涼しさを感じさせるとともに、芸妓の婀娜姿が生える粋な造りになっている。


客が床の間を背にして座り、その正面の襖を開けば、控えの間が姿を現す。
その控えの間を演舞の場として、琴、三味線、舞などが披露されたという。

今年三百六十日
半在胡姫一酒楼

蜀山人の狂歌を地で行ったような粋人も、そしてそれにつり合った芸妓もいた事だろう。




坪庭を取り囲む二階の廻り廊下から眺めれば、屋根の造りは非常に複雑に入り組んでいる。
御簾の使い方が、いかにも涼しげである。




坪庭を囲む離れの方から、母屋を眺める。
こういう見事な背景があると、ついつい想像力が逞しくなってしまう。


一階の奥座敷は、仏壇などもあり、この廓の主人の居間であったろうと想像される。


この坪庭も、それなりの見ごたえはあった。



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2 コメント

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Unknown (j-garden)
2011-09-10 23:16:13
金沢のこの辺りは、
未だ訪れたことがありません。
町並みも風情があり、
この建物も、
坪庭もいいですね。
ゆっくり巡ってみたいです。
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Unknown (kikouchi)
2011-09-14 00:00:42
>j-gardenさん
なにしろ廓という街なので、余計なことに気が散ります。
想像力も、変に高まってしまい、困ったものです。
このような建物を建てる専門の建築業者がいたのかもしれませんね。今では考えられないような、のんびりとした世界です。
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