蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

渡邉邸 関川村  平成の大修理1

2011-05-28 15:05:38 | 古民家、庭園
関川村は新潟県北部を流れる荒川沿いにあり、日本海と米沢の町を繋ぐ米沢街道が走る。
渡邉家は村上藩の家臣であったが、17世紀後半に関川村へ転居し、廻船業や酒造業といったいかにもお金が儲かりそうな商売を営む。
18世紀前半の三代の頃より財政難に苦しんでいた米沢藩に大名貸を始め、江戸末に至る。全盛期には千町歩の山林、七百町歩の水田を有し、七十五人の使用人がいたという。


現在の母屋は18世紀前半のもので、建築的にも非常に高く評価されている。
ところが、今回訪れたところ、平成の大修理の真っ最中だった。


一部の建物は修理作業に未着手のようで、石置の屋根が味わい深い。


母屋の内部は、床までが剥がされ、年代物の梁などがゴロゴロしていた。


修理には数年かかるようで、修理の内容を展示しながらの工事である。


解体の前に、それぞれの材には番号がふられていた。


この屋敷では、非常に凝った技術の継ぎ手が使われ、継ぎ方はすべて異なるそうだ。


三千坪の宅地に五百坪の母屋。
これはどの富の集積が、なぜ村上などの都市ではなく田舎の村で行われたのか、ちょっと不思議なところもある。
立地条件等が、長野県須坂市郊外の田中本家と似ているような気もした。どちらも、山の迫る街道沿いに位置する。また、どちらも大名貸により、非常に格の高い家柄となった。


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2 コメント

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Unknown (おーちゃん)
2011-06-01 17:50:40
貴重な時期に訪問されたのですね。
本の中でしか見られないような木組みを目の当たりにされたなんて、羨ましいです。
組む過程をずっと見学してみたいものです。
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Unknown (kikouchi)
2011-06-01 23:19:02
>おーちゃんさん
修理には4年を要するようです。

その間、展示しながらの修理を続ける積りのようです。

通ってみますか?
喜んで、足がかり提供しますよ。
私も、それ位にこの邸宅に惚れ込んでいます。
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