翡翠園 糸魚川市

松の生える急斜面を背景にした回遊式庭園である。
同じ中根金作の庭でありながら、玉翠園とはまるで異なるスタイルを取る。


庭園を形造るのは、刈り込みや複雑な流れである。
観賞式庭園とは正反対で、庭園の主たる眺めのような、視線を集めるようなものは配されていない。




背景の斜面を少しだけ登った東屋から見渡せば、入り組んだ刈り込みや曲がりくねった小道により、園内は迷路のような造りになっている事が分かる。
そのところどころに、巨大な翡翠の岩が配置されている。






小道を少し回遊するだけでも、次々と新しい風景が展開し、閉ざされ限られた風景の面白さに魅せられてしまう。




この庭はほとんどの小道を回遊することができ、庭の隅々までがよい状態で管理されている。






それ程広い庭でもないのだが、ゆっくり回遊していると見飽きない。玉翠園との対照が素晴らしい。




そうそう、この庭のオーナーは大変な石の目利きであったそうだ。