千手院のBlog

タイトルそのまま・・・お寺の紹介・生活日記!冬期は墓地の積雪状況もアップしています。

大丈夫か???

2008年07月30日 | Weblog

境内の紅葉の木。千手院の中で最も古木の内の1本です。
亡くなった老僧が千手院に入寺した時には、すでにかなりの太さになったいたとのことから、100年以上は確実、150年近くなるのでしょうか?

この紅葉は秋になると真っ赤に色をつけ、境内正面に立っているので、春のしだれ桜と共に大変存在感のある木でした。

しかし、2,3年前から弱りが進み、今年に入ってからは特に虫の侵食被害がひどく、庭師さんなどからも診てもらいましたが、そのかいもなく先日大きな幹を2本落としました。

大きな幹が1本だけ残っていますが、この幹もすでに虫の浸食がかなり進んでしまっているとのこと・・・、処方はしてもらいましたが、この紅葉自体が多分ダメだろうとことでした。まだ希望は持ちたいものの、これも寿命なのか?やれるだけのことはやって、あとは天命を待ちたいと思います。

今日も星空がキレイです。
ここ1,2日、夜は寒いくらい。日が沈み、しばらく経つと千手院裏の浦佐城跡・薬師さまと西国33番観音さまの山の間から北斗七星が上がってきます。
地球の地軸は西に傾いているので、地図上の北とは結構方向が異なります。

太陽は東から昇り、南中し、西に沈む・・・、北を回りまた東から登る。
北をたどり着く最終地と定め、その方向には全く動かない北斗七星がある。仏教でも「座北南面」といって、仏は北に座し、南を向いているという考え方があります。拝むときは西から北方を向いていると観念して拝む方法が伝えられています。

京都、奈良や全国の古い神社仏閣というのは、かなりがこの考え方に沿って立地点が定められてきたようです。千手院や毘沙門堂もそのひとつと言えます。

この考え方が後に家相の中に取り入れられ、仏壇や床の間、神棚などの位置の吉凶を定めるものになってきました。

かといって誤解しないでくださいね。
だからといって、上記の逆の方向が「悪い」としてしまってはいけないとされています。それぞれに役割があると説かれています。私が言うのも失礼ですが、こういったお話しは、以外とお坊さんでも知らない方は多いと思います。

何か、紅葉の話しからそれてしまいましたね。
ついでといっては何ですが、紅葉は「木」ですよね。天に光る木星は「歳星」といって古代は歳を数える基準に使われていた星なんですよ。

伽羅香

2008年07月27日 | 教えられたこと

ここのところ、千手院ではお葬式続きでした。暑さのせいもあるのでしょうか?
どうか皆さんもお体お気をつけ下さい!!!

さてさて。
とても珍しい伽羅(きゃら)のお線香がご縁あって手に入りました。

伽羅とは香木(こうぼく)の一種で、白檀、沈香などと共に希少価値の高いお香です。普段はマッチ棒の先くらいの大きさに削り、香炭の上にのせて仏さまに献ずると、香の油がしみでてとても良い香りを発します。

香木は大変長い年月がかかってできるものですから、とても貴重なものです。

最近では天然の香木は大変少なくなり、いろいろな混ぜ物があったり、あとから油が塗られたりしている香木もあるようですが、今回は本物の伽羅を、しかも、ほとんど混ぜ物をせずにお線香にしてあるというのは初めて見ました。ビックリです。

伽羅の香りはとても上品で、私の大好きなお香のひとつです。

「多福の者は妙香を食す」という言葉があります。
嗅覚を鍛えること。幸せになるためのひとつの条件だと思います。皆さんもお寺などへ出掛けたときにはお香の香りを比べてみてはいかがですか?お線香やお香の香りは皆違いますよ~。

もう少し・・・

2008年07月23日 | 行事・お祭り
相変わらず暑い1日でしたが、今日は若干風があり、日が沈んでからはいかにも夏らしい日でした。こんな夜にはビアガーデンにでも行きたくなります。(こんなこと坊さんが言ってもいいのかな。)

昨日辺りは柴又で花火大会?があったらしく、浴衣を着た人達がたくさんいて、着ている本人は結構暑いのでしょうが、見ている人にとっては、涼を感じるいい光景でした。

東京のお寺さんのお手伝いもいよいよ明日で終わり!
明日は、ちょうど千手院でもお檀家さんのお葬式ができてしまいましたが、実はお手伝いのお寺さんの行事本番が明日なんです。
私がどうしても席を外せないので、お檀家さんには大変申し訳なく思っていますが、代理の方をお願いしました。

今日も無事過ごせました。感謝、感謝です!!!

梅雨明け

2008年07月21日 | Weblog
梅雨明けし、学校は夏休みに入り、ニュースを見ていると、行楽地は賑やかな様子ですね。

私は、今日から再び東京のお寺のお手伝いへやってきました。
朝から晩まで、せっせとお塔婆を書いたり、掃除をしたり、あくせくしています。

千手院では冷房設備など入れておりませんが、東京のご寺院は、今ではほとんどの所で冷房設備が整っています。確かに、アスファルトの照り返しや、夜でも気温が下がらないため、自然の流れかも知れません。

さぁ、7月ももう一踏ん張り、たくさん汗をかいて頑張ります!!!

夏祭り

2008年07月20日 | 行事・お祭り
今年もやってきました、浦佐の夏祭り!!!
千手院の鎮守様、白山様のお祭りです。白山様境内には御神輿が厳かに祀られています。

ここ何年か夏祭りを見る機会に恵まれましたが、今年は門前町内の子供御輿に参加する機会を得ました。少子化で、大人達が御輿を担ぐ年が増えていますが、結構楽しかったです。

夜には浦佐スキー場から花火が上がり、昨年は雨でよく見られませんでしたが、今年はよく見えました。

千手院からも10号花火を奉納しましたが、私が東京盆でうっかりしていて、花火番付の記載に「千手院本堂再建200年記念」と入れてもらうのを忘れてしまいました。せっかくの機会が残念!!!

しかし、やっぱり祭りはいいですね~。
と思いつつ、そういう時に限って、お寺は行事がある・・・、致し方ないか。

ご詠歌の日

2008年07月17日 | 御詠歌
昨日の朝一番の新幹線で浦佐へ帰ってきました。

駅を降りるや、やっぱり涼しい~!!と思っていたのもつかの間、昨日も今日も暑いお天気でした。何かここのところ、暑い、暑いとばかり言ってますね。

浦佐の夏祭りが終わると、また東京へ行く予定です。
夏祭りのために、伸びに伸びた雑草を刈ろうとするのですが、なかなか時間がとれず、お祭りに間に合うか、相当心配になってきました。

今晩はご詠歌の練習日、本堂には多少沢風が入って涼しかったですが、それでも皆さん汗だくで頑張っていました。声を出すとさらに暑くなるので、今日は、涼む意味もあって、お盆の紙芝居をしました。

『もくれんさんのおはなし』という、お盆の由来を説いた子供向けの紙芝居です。
子供向けなので、とても優しく由来が説かれていて、皆さんにも喜んでもらえたと思います。その後、お盆飾りの事などをお話ししたのですが、同じ地域でも家ごとにいろいろあっておもしろかったです。

お盆飾りの基本は、やっぱり「先祖を敬う心」です。

伝統とは?

2008年07月14日 | 教えられたこと

今日もお棚経!!!暑かった~。お盆らしいですね。

お手伝いに行っているお寺の本堂前に、弘法大師空海上人のお像が立っています。
しだれ桜の木陰の中に凜として・・・。

今日、ふと思い出した言葉がありました。
「伝統とは変化していくものである」
有名な歌舞伎役者の言葉だったと思うのですが、どうしても誰だったか思い出せません。
しかし、当時伝統とは守るものだと考えていた私にはショッキングな言葉であったし、そうあるべきだと教えられた言葉でした。

何故、こんな事を言うかというと、この度のお棚経で、お盆の迎え方、精霊棚の飾り方など、あまりに「こうでなければいけない」と考えていらっしゃる方が多くいらっしゃったからです。

確かに基本の形は大切だと思いますが、それに縛られて、大切な「心」「精神」といったものが置き去りになっている場合があるのでは・・・、と感じました。

先人達は、ご先祖を敬い、感謝の気持ちを表そうと様々な工夫をしてきた結果が今の形であり、伝統です。つまり、大切なのは「心」。気がついたらそれが伝統になっていたというだけのとてもシンプルなものだと思います。

何でもあり・・・、という訳ではありませんが、そんな事をいつも以上に考えさせられたお参りでありました。

「伝統」という考え方・・・、お盆に限らず、浦佐を含め、お祭りなど各地域の風習にも同じ事が言えるのではないかと思います。過去にあった事実は正直に捉え、飾らない。それを踏まえて常に新しく変化をさせていくこと、それが気がついた時には伝統になっている。動かない水は腐ってしまう。

それが「本物」なのではないかと思います。
「本物」には人がついてきます。

生意気なことを書いてしまいましたが、きっとこれは私個人の夢であるのかも知れません。「本物の伝統」を強く考えさせられた1日でした。

弘法大師空海上人であったら、きっとそう言って下さると思って・・・。

一瞬の涼

2008年07月12日 | Weblog

今日もお盆のお棚経。東京では、この夏一番の暑さだったとか・・・。
さっき、TVを見て初めて知りました。ホント暑くて、衣もずぶ濡れになってしまいました。

それに、午後からは急に雷が鳴り出して、渋谷方面では相当被害も出た様子でしたが、私がお参りにでかけた葛飾方面ではポツポツと雨があたる程度でした。

予報を見ていると、明日も雷雨が来そうな気配、せっかくの迎え火も早めの方が良さそうですね。

お手伝いのお寺さんまでは、いつも歩いて行きますが、その途中に猫じゃらしが生えているところがあります。手つかずで、ただ単に手入れがされていないだけの土地のようですが、周囲がコンクリートやアスファルトで固められている分、妙に癒されてしまう自分がいます。

朝から汗ダラダラで歩いていると、猫じゃらしがフラーン・フラーンと揺れている・・・ほんの一瞬ですが、何故か笑みがこぼれます。

「マイペースで行こう!!!」
そんな風に猫じゃらしから諭されたような気がします。

東京盆

2008年07月11日 | 行事・お祭り
今朝1番の新幹線で東京のお盆参りにやってきました。

住職は後日、東京へお参り予定となっておりますが、私は学生時代からお手伝いをさせていただいているお寺様へ一足先のお参りとなりました。

平成元年からですから、今年で20年目となります。
よくここまで続いたなぁ~と自分でもビックリしていますが、これも住職や家族が元気でいてくれた事と、東京のお寺様が私を使って下さった事と、いろんな条件が揃っていてくれたお陰と、このご縁に本当に感謝しています。

やはり東京は情報の発信地!
宗教界も同様で、東京での傾向が何年か先に新潟にも流れていくと感じています。

ここ1,2年、東京でお参りをしていて、若い世代だけでなく、年配の世代の方々もお寺との関わりに嫌気がさしているというか、冷めた視線が注がれていると感じます。以前からもありましたが、一段と強くなって来ているように思います。

もちろんそうでない方々も大勢いらっしゃるでしょうし、魅力ある寺院活動で、地域から信頼を集めているお寺さんが、たくさん存在することは承知の上です。

ただ、何か全体的な雰囲気というか・・・寂しいものを感じてしまいます。

千手院はそうならないように、精進したいと思います。

今日は、私が想像していたよりも暑くなく、お参りも順調にいきました。
明日もお天気に恵まれることを期待します!!!



七夕さま

2008年07月07日 | 行事・お祭り

朝から雷を伴った雨。
今は止み、空を眺めると、雲の切れ間から一つだけ星が見えました。

今日は七夕・・・、お天気はなかなか上手くいきませんねぇ~。

娘にもささやかに七夕をしてあげようと思っていましたが、昨日までお葬式があり、バタバタしていてうっかりしていました。
それを言い訳に、託児所で作ってもらった七夕飾りに、短冊をかけました。「かわいいなぁ~」と思わず目に留まった飾りの一つです。知らず知らずに顔がにやけて
しまいました。

今日は午後から思わぬ来客がありました。
宗派は違いますが、東京からあるお坊さんが、千手院での相談活動を取材に来て下さいました。全国の相談活動をしているお寺を調査しているそうです。

約2時間ほどお話しをさせていただき、とても真摯な姿勢に感動しました。
このような若いお坊さんがどんどん増えて、お寺の存在意義が益々高まればと期待しました。

短冊に願いを込めて・・・。