以前テレビで、ロシアのアニメクリエーターについて
特集していた。
彼は現代のコンピュータの力を用いず、
1コマ1コマ手でつくりあげている。
その細かい作業は、気がおかしくなりそうなくらいで
私にはとうてい無理だなぁと思った。
彼は
「人物の気持ちは顔と手の表情でつくりあげる」という。
特に手は、緊張して力が入っていたり、汗をかいていたり
と気持ちによって大きく違うという。
そういわれてみるとそうだなと思った。
言葉の表現にも「手に汗をにぎる」などとあるように、
手を使って気持ちを表したりする。
そして、次に、糸井重里のはなしから。
「人間はまず、手に試させる」と。
どういうことかと言うと、暗闇の中を歩くとき
人は手を前に出して歩く。前に何があるかを
手に確かめさせているのだ。風呂の湯加減を見るときもそうだ。
足じゃなくて手だ。
そう考えると、人にとって手というのは
気持ちが表れたり、身を守ったりする部位なんだということがいえる。
となると
手相が占いに用いられるのも納得できる。
感情が顔の表情に表れない人と接するときは
手を見てみると以外と通じ合えるかもしれない。