ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

AKB48総選挙の視聴率を読む、止まらない人気の退潮傾向と危惧される「祭りの後」効果 [09Jun15]

2015-06-09 16:00:00 | 芸能
乃木坂メンバーが出演する、近々放送予定の注目番組

[映画] 全国ロードーショー中
6月6日(土)から イオンシネマ板橋ほか各地の映画館 『アイズ』
伊藤万理華の主演映画。原作は鈴木光司の短編ホラー小説集『アイズ』(2005)収録の『しるし』。鈴木氏は、『リング』『らせん』『仄暗い水の底から』などの原作者。
映画『アイズ』の公式サイト
伊藤万理華の絶賛に値する女優第1歩、映画『アイズ』は家族の愛と狂気を描いたサスペンスホラー [07Jun15]

[地デ] 火曜夜7時56分
6月9日(火) 19 : 56 ~ 日テレ『踊る! さんま御殿!!』
松村沙友理と高山一実が出演。この番組に乃木坂が登場するのは、生駒里奈と白石麻衣以来の、2回目かと思います。さゆりんとかずみんは、バラエティ力の高いメンバーなので、何とか爪痕を残して、再度呼ばれることを目指して欲しいっす。さんまは、リアクションの弱い出演者には、話を振らなくなるので(笑)、最初から派手にいった方が良いかと。
TBSチャンネル公式の番組紹介サイト

上記以外の乃木坂出演番組については、以下のページをご覧下さい。
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 22Apr15 ~ レギュラー出演番組


48度のお風呂って、ある程度以上の年齢になったら、無闇に入らない方が身のためという温度ですよね(笑)。

そんな熱湯風呂が好きな星野みなみ、『乃木坂工事中』のフィーチャー回では、バク転に挑戦するそうだし、フワフワした雰囲気にも関わらず、想像以上にアグレッシブな性格という気がしてきます。

それにしても、各メンバーが自宅で面白いものを撮ってくる、昨夜の『NOGIBINGO!4』、カメラワークというのは、なかなか難しいことがよく分かりました。

撮影されることに慣れている筈のメンバーでも、撮影する側に回ると、思うに任せないようで、「え~?」と突っ込みたくなるVTRが少なくない(笑)。


生駒里奈が紹介した、秋田県美郷町六郷地区の名水を使った「仁手古 サイダー」は興味深いけど、サイダーのアップが多くて、家じゃなくて、楽屋で撮っても変わらない気がするんですが。

さらに、美しい髪を洗面所で乾かす伊藤万理華のVTR、自宅の雰囲気は出ているけど、ドライヤーがうるさくて声が聞こえない上に、レンズに何か小さな糸くずのようなものが付いていて、その動きについつい目が行くので、撮影前によく拭いた方が良いかと(笑)。

そして、冒頭の星野みなみに至っては、風呂場のスイッチパネルを映して終了。

入浴シーンを撮って欲しいとは言わないけど(笑)、風呂場の俯瞰と、アッツアツのお湯に手を突っ込むシーンなんかは、あって良いんじゃないかな。


そんな中、秋元真夏がカニクリームコロッケを作って食べるVTRは、アングルが良くて、台所での手順が分かりやすいし、完成した料理を食卓に並べて上から撮った映像も、皿の配置、盛りつけ、色味がキレイで、とても美味しそうでした。

多分、撮影時の光量が適切なんだと思います、家の内観も料理も栄えて見えたのは。

合間に挟んでくるトークも、「あなたは、お風呂派?、ごはん派?、それともまなったん派?」など、真夏さんらしさが炸裂していて(笑)、観ていて楽しい。

これだけのクオリティに持って行くのは簡単ではない筈で、やはり、秋元真夏という人は、頭が良いというか、只ものではないですね。

もともとカメラマンやディレクターの素質があるのか、あるいは、自分が被写体のとき、カメラにどう映っているのか、その辺をいつも考えながら、撮影に臨んでいて、逆の立場になったとき、その経験を生かしているのか、どうなんでしょう。


ところで、乃木坂46初の連続ドラマ『初森ベマーズ』に関して、新しい情報が出てきました。

テレビ東京の毎週金曜日深夜に放送、初回は7月10日(金)。

乃木坂以外の出演者として、「バレッタ」MVで、闇組織の「マエストロ」を演じ、まりっかの太腿をペチペチ叩いていた(笑)、手塚とおる、「無口なライオン」MVに主人公西野七瀬の父親役で出演した津田寛治、さらに、いとうまい子、野間口徹、諏訪太朗などの名前が発表されています。

手塚とおるさんは、2014年の真夏の全国ツアーでも、10枚目選抜センターである生田絵梨花を、ライブに出られないよう監禁する悪役を演じ、千秋楽の神宮ライブにいくちゃんが登場することがバレバレの中、壮大な茶番劇を最後までやり切ってくれました。

乃木坂ファンには馴染みの深い役者さんで、その演技力は主役メンバーの存在感を吹き飛ばすほどハイレベルなので(笑)、「初森ベマーズ」への出演は心強いことで、今度はどんな手塚ワールドを見せてくれるのか楽しみです。

[地デ] 来月第2金曜深夜0時12分
7月10日(金) 24 : 12 ~ テレビ東京『初森ベマーズ』初回
乃木坂46が主要役を独占する初の連続「単独」ドラマ。毎週金曜日深夜に放送。
朝日新聞デジタルの関連記事


さて、AKB48の総選挙が終わり、生中継したフジテレビ特別番組の視聴率が出てきました。

今日は、これらの数字を分析して、AKB48の人気の現状と今後を考えてみます。

(表1) AKB48総選挙を生中継した特別番組の2014年及び15年の時間帯別平均視聴率

凡例
[セクション] 開始時刻 - 終了時刻 (時間の長さ) 平均視聴率
[瞬間最高]時刻 {その時点で起こったイベント} 瞬間最高視聴率

放送日:2014年6月7日(土)
会場:東京都調布市・味の素スタジアム

[第1部] 18 : 30 - 19 : 00 (0時間30分) 09.7%
[第2部] 19 : 00 - 21 : 22 (2時間22分) 16.2%
[第3部] 21 : 22 - 23 : 10 (1時間48分) 11.4%
[瞬間最高] 21 : 04 {渡辺麻友の1位発表} 28.7%

放送日:2015年6月6日(土)
会場:福岡県福岡市・ヤフオクドーム

[第1部] 18 : 30 - 19 : 00 (0時間30分) 07.5%
[第2部] 19 : 00 - 20 : 55 (1時間55分) 10.3%
[第3部] 20 : 55 - 21 : 54 (0時間59分) 18.8%
[瞬間最高] 21 : 43 {指原莉乃の1位発表} 23.4%

2014年総選挙特番の視聴率に関する記事
2015年総選挙特番の視聴率に関する記事


昨年の総選挙は、今年と同じく、6月の第1土曜日に行なわれ、特番は、午後6時半から始まり、午後7時に第1部が終了しています。

第1部の平均視聴率は、2014年が9.7%に対して、15年は7.5%と低い数字になっている。

次に、昨年、第2部は、午後7時から午後9時22分までで、平均視聴率は16.2%でした。

そして、第2部終盤の午後9時4分、渡辺麻友の1位が発表された時に、瞬間最高視聴率28.7%が記録されています。


一方、今年は、午後7時から午後8時55分までが第2部で、平均視聴率は10.3%。

ただし、1位の発表は、昨年と違って第2部では行なわれず、第3部に持ち越されます。

第3部は午後8時55分から午後9時54分で、平均視聴率が18.8%。

そして、指原莉乃の1位がコールされた第3部終盤の午後9時43分に、瞬間最高視聴率23.4%をマークします。


2014年の平均視聴率は、第2部の16.2%がもっとも高く、一方、15年は第3部の18.8%だったので、この二つを比べて、「平均視聴率が去年より上昇した」という記事が出ています。

しかし、これは明らかに不適切な比較ですね。

昨年の第2部16.2%は、午後7時から約2時間半での平均視聴率で、一方、今年の第3部18.8%は、午後8時55分から約1時間の平均です。

7時台、8時台、9時台の2時間半を平均した数字と、9時台の1時間を平均したものを比べているわけで、対象とする時間帯と時間の長さが大きく異なっています。


1位が発表される時刻は、昨年が第2部の終盤、今年は第3部の終盤に当たり、いずれもそこで最高視聴率が出ている。

発表される順位が1位に近づき、知名度の高いメンバーが次々とステージに登場、視聴率が徐々に上昇して、1位メンバーの名前がコールされて最高視聴率に達するという流れだと考えられます。

2015年第3部の平均視聴率は、分刻みの視聴率が高まってくる、発表のラスト1時間を対象とするのだから、比べるのであれば、14年は、第2部の終了時刻から1時間だけ遡って平均視聴率を計算する必要があります。

ところが、2014年の第2部は、1時間遡っても、開始時刻まで1時間半も残っており、発表の前半で、分刻みの視聴率が低い時間帯が、大きく平均計算に入っている。

これでは、意味のある比較になりません。


そこで、よりマシな比較を行なうために、今年の第2部と第3部を合わせた時間帯を設定して、そこでの平均視聴率を、昨年の第2部と比べてみました。

(表2) AKB48総選挙特番の2014年と15年をほぼ同じ条件で比較したときの平均視聴率

2014年
[第2部] 19 : 00 - 21 : 22 (2時間22分) 16.2%
2015年
[第2部開始-第3部終了] 19 : 00 - 21 : 54 (2時間54分) 13.2%
[第2部途中-第3部終了] 19 : 32 - 21 : 54 (2時間22分) 14.5%max


昨年の第2部は、午後7時から午後9時22分までの2時間22分です。

一方、今年の第2部に第3部を加えると、午後7時から午後9時54分までの2時間54分という新たな時間帯が生まれます。

両者ともに、7時台、8時台、9時台に渡る時間帯で、長さは32分の違いがあるものの、いずれも終盤に瞬間最高視聴率が記録される1位の発表があり、14年第2部と15年第3部を比べるよりは、遥かに比較する意味があります。

今年の第2部10.3%と第3部18.8%から、二つを合わせた時間帯の平均視聴率は簡単に計算出来て、13.2%になります。

昨年の16.2%よりずっと低い値です。


また、32分の違いを嫌うならば、今年、第2部の途中である午後7時32分から終了の午後8時55分までを、第3部に繋げて、昨年第2部と同じ2時間22分の時間帯を作ることが出来ます。

この時間帯の平均視聴率を計算する場合、第2部後半の視聴率をどう見積もるかがポイントになります。

第2部全体の平均視聴率は10.3%と分かっているので、第2部前半である午後7時から午後7時32分の平均を、第1部と同じ7.5%という控えめな値にすると、第2部後半の平均は11.4%になります。

しかし現実には、第2部前半である7時から7時半までの平均視聴率は、第1部である6時半から7時までのそれより高い可能性が濃厚です。

従って、上記のように、両者を同じとするのは、第2部前半の視聴率があり得ないほど低いと仮定することを意味し、そこから導かれる第2部後半の平均視聴率は、逆に、実際より高めになると考えられます。

つまり、11.4%は、第2部後半の平均視聴率としては、あり得ないほど高いということです。

これを使って、第2部途中から第3部終了までの2時間22分を対象に、平均視聴率を計算すると、14.5%という数字が出てきます。

14.5%はこれ以上高い値はまず考えられない、平均視聴率の上限ですが、それでも昨年の16.2%を下回っています。


つまり、2014年と15年の総選挙特番を、時間帯を出来るだけ揃えて比較すると、平均視聴率は16.2%から下がている可能性が極めて高く、「平均視聴率が去年より上昇した」とは到底言えません。

確かに、瞬間最高視聴率は2014年28.7%、15年23.4%で、昨年の方が今年より、はっきりと高いわけで、時間を揃えた場合の平均視聴率が下落しているという推測を裏付けています。

さらに、時間帯が完全に一致する第1部でも、昨年9.7%、今年7.5%と、やはり下落しています。


AKB48運営とフジテレビが、今年、第3部を9時台の1時間に短く限定したのは、人気メンバーが1位を巡ってしのぎを削る、発表のクライマックスを、それ以前の部分から切り離して独立させ、平均視聴率として高い数字が出ることを目指したからだと思います。

まあ、ちょっとしたトリックですね(笑)。

ただ、実際に18.8%という数字が発表されると、平気視聴率は同じ時間帯で比較しなければ意味がないという当然の原則がどこかに吹き飛んでしまって、去年の16.2%を上回ったという声が溢れ、「AKB48はまだまだ勢いがある!」という流れが出来ていく。

そういう評判を作って、一般層の関心を高め、スポンサーを呼び込むことが、AKB48運営の一つの狙いじゃないでしょうか。


しかし、(表2)のように時間帯を揃えて平均視聴率を比べると、今年の総選挙は、昨年より注目度が落ちている可能性が濃厚になります。

そして、人気の低落傾向を示す数字は、平均視聴率だけではありません。

(表3) 2013年から15年までの総選挙特番「瞬間最高視聴率」と投票券付きシングル「店頭販売第1週売り上げ」の推移

特番の瞬間最高視聴率
2013年:32.7%
2014年:28.7%
2015年:23.4%

投票券付きシングルの店頭販売全種類CDの第1週売り上げ枚数
2013年:58.6万枚「さよならクロール」
2014年:48.8万枚「ラブラドール・レトリバー」
2015年:42.8万枚「僕たちは戦わない」


瞬間最高視聴率は、それ以上の視聴率が出なかったという上限で、番組の勢いや注目度をよく反映する数字だと思います。

AKB48総選挙特番は、2014年、15年と、2年連続で瞬間最高視聴率が下がっています。

(表2)の平均視聴率の推移と併せると、特番の視聴率は年々落ちていると考えるのが妥当です。


さらに、総選挙への関心は、投票券付きシングルのCDセールスからも推測出来ます。

その中でも、初回限定盤を含む店頭販売CDの売り上げ枚数は、ライトファンの動向を示す傾向が強く、一般人気にもつながる指標という面がある。

そして、(表3)で示されたように、店頭販売第1週売り上げは、2014年、15年と、2年連続して下がっています。

生中継特番の視聴率と投票券付きシングルの店頭セールスがともに2年連続の下落で、総選挙への関心が、徐々に下がっていて、人気の退潮傾向に歯止めが掛かっていない現状が浮き彫りになってきます。


しかし、土曜日の9時台に平均視聴率が19%に迫る番組というのは、今の時代、貴重な存在であるのは間違いありません。

もちろん、昨年も、発表終盤の1時間を対象にすれば、さらに高い平均視聴率だった筈で、おそらく20%を越えていたでしょう。

つまり、視聴率は毎年下がっていて、今年も下がったのだけど、それでもまだ18.8%に踏み止まっているというのが妥当な捉え方だと思います。

従って、来年の総選挙では、少なくとも、上位を発表するラストの1時間は、それを生中継する番組が作られると思います。


一方、総選挙への関心を高めるため、AKB48は、数多くの音楽番組に出演して、投票券付きシングルの表題曲「僕たちは戦わない」を披露してきました。

ところが、2週連続で出演したテレビ朝日『MUSIC STATION』も、フジテレビ『水曜歌謡祭』も、いずれも数字を取れなかった。

これは、特番を観て平均視聴率18.8%を支えた人たちは、総選挙に興味があるのであって、AKB48の歌を聴きたいわけではないことを示唆しています。


そうなると、総選挙へ向けて、通常シングル以上の頻度で、AKB48が歌番組に集中的に出演する光景は、来年は見なくなるかもしれない。

音楽番組は、『水曜歌謡祭』だけでなく、『MUSIC STATION』ですら、視聴率獲得に頭を悩ませているのが現状です。

AKB48を出せば、総選挙で盛り上がる多くのファンが観てくれて、数字が取れると思ったのに、期待外れだったとすれば、番組側は、次回から考え方を変える可能性があるということです。


今回の総選挙に関しては、メディアを巻き込んで、とりわけ派手な宣伝活動が行なわれていたので、投資した額に見合うだけのバックがあったのかどうか、収支が気になるところです。

開票イベントを、AKB48の本拠地である東京ではなく、遠く離れた福岡で行なうことも、少なからぬ出費増を招いた可能性がある。

さらに、「僕たちは戦わない」の個別握手会は、全メンバーが最高18部を担当する、総部数5千2百部という、度肝を抜く規模に設定されています。

昨年の投票券付きシングル「ラブラドール・レトリバー」の2倍以上の部数で、レーン設置には、剥がしと警備員をそれぞれ1人は配置する必要があり、人件費の増加はかなりのレベルに達すると思われます。

こういった収支は、データがほとんど出て来ないので、確たることは言えないですが、2015年の総選挙関連費用が相当に大きなものであることは間違いないでしょう。


巨額の出費を埋め合わせるためには、40枚目「僕たちは戦わない」だけでなく、41枚目以降のCDセールスが重要になってきます。

ところが、決して楽観的な見通しは持てません。

(表4) AKB48シングルCD売り上げの総選挙サイクル

凡例
総選挙サイクル記号 : オリコン初動 (店頭販売第1週売り上げ, 特定販売第1週売り上げ) 発売日「タイトル略記」

# 枚数はすべて万枚単位で、小数点以下1桁目を四捨五入

2013年度
A 31枚目:176 (59, 118) 2013/05/22「クロール」
B 32枚目:133 (44, 89) 2013/08/21「恋する」
C 33枚目:120 (31, 90) 2013/10/30「エレキ」
D 34枚目:103 (20, 83) 2013/12/11「鈴懸」
E 35枚目:109 (24, 92) 2014/02/26 「前しか」

2014年度
A 36枚目:166 (49, 117) 2014/05/21「レトリバー」
B 37枚目:101 (23, 78) 2014/08/27「プラカード」
C:通常なら2014/10/29あたり
C* 38枚目:113 (21, 92) 2014/11/26「希望的」
D:通常なら2014/12/10あたり
D* 39枚目:100 (18, 82) 2015/03/04「Green Flash」
E:通常なら2015/02/18あたり

2015年度
A 40枚目:167 (43, 125) 2015/05/20「戦わない」


上表の2013年度のように、5月下旬に発売される投票券付きシングルをAとして、8月下旬にB、10月下旬にC、12月前半にD、2月下旬にEを発売するサイクルを、AKB48は何年も続けてきました。

そして、店頭販売第1週は、Aシングルを頂点に、B、C、Dと続落して、Eで少し戻すパターンを毎年見せており、オリコン初動の推移にも反映されています。

Aシングルの後、CDセールスが落ちていく。

総選挙という「祭り」にお金と気持ちを没入させると、それが終わったあと、次のシングルへの関心が薄れるのかもしれません。

こういった「祭りの後」効果は、年々顕著になっていて、2014年度は、Aシングルである「ラブラドール・レトリバー」がオリコン初動166万枚となったものの、その後は、薄氷のミリオンが続きました。

しかも、シングルの年間発売数を、5個から4個に減らして、ファンの懐に余裕を持たせたにも関わらず、CDセールスを上昇気流に乗せることが出来なかった。


2013年度のAシングル「さよならクロール」から、個別握手会券の入った特定販売CDにも、総選挙投票券が付けられ、CDセールスが大幅に増加します。

というのは、1枚1千円のCDを買って、入っている総選挙投票券をネットオークションに持ち込めば、7百~8百円くらいで売れるそうで、個別握手会券とCD本体は、事実上、2百~3百円で手に入ることになる。

つまり、投票券付きシングルの個別握手会は、普段の20~30%という安い値段でメンバーと握手出来るわけで、握手会への参加は1年に1回、このシングルだけにして、そこに資金を集中させるファンも少なくないと思います。


「僕たちは戦わない」の特定販売CDは125万枚売れている計算で、総部数を思い切って増やしたため、昨年のAシングルより、さらに売り上げ枚数が多くなっています。

総部数を2倍以上にしたのに、個別握手会の売り上げは、117万枚から125万枚と、6%しか増えなかったことに、まず大きな問題があるのですが、さらに、コアファンに一気にお金を出させたことが、今後に響いてくる可能性がある。

総選挙にファンがお金を投じれば投じるほど、「祭りの後」効果が大きくなって、Bシングル以降のCDセールスに、深刻なダメージを与える確率が高まります。


総選挙への関心度が低落傾向にある中、2015年度に発売される今後のシングルが、どこまで売り上げを維持出来るのか。

もしCDセールスが大きく落ち込んでしまったら、連続ミリオン記録が途切れること以上に、収支バランスがいよいよ厳しい水域に入っていく危険があります。

総選挙は、AKB48の勢いを示す、年1回のチャンスであると同時に、「祭りの後」効果によって、その後のCDセールスを低下させる負の面があります。


また、グループとして総選挙にのめり込み過ぎると、歌手としてのイメージを弱めてしまい、音楽番組に出演しても、注目を集められなくなる虞れ(おそれ)がある。

総選挙特番と出演音楽番組を比べると、視聴率に衝撃的な乖離があって、この危険性を提示しています。

歌っているより、スピーチしている方が魅力的と感じるファンが多くなれば、そういう現象が起こっても不思議ではない。

「祭りの後」効果を緩和するためには、やはり音楽的ヒットを飛ばすことが必要で、指原莉乃がセンターの41枚目、柳の下に二匹目のドジョウがいるのかどうか(笑)、先ずは、その辺に注目したいですね。


AKB48の総選挙サイクルに興味のある方は、以下の記事をご覧下さい。

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2013年11月 ~ 2014年6月
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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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