JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550   特小・LCR 山岳移動 

大森山―大沢山(疣石山)―鷹討山付近 1/28

2024年01月29日 | 里山 移動運用

 

 

 里山というのは人が入らないとみるみる藪化したり、あるいは何かしら建造物のようなものが出来ていたり、どこに続くのか新たな道が作られていたり、奥山と違って訪れるたびに変貌を目の当たりにすることが少なくないです。亘理山地の高瀬峠周辺は2年ほどブランクがあり、どんな様子なのかと思い、しばらくぶりに歩いてみることにしました。

 

 JR常磐線山下駅下車。東街道を経て高瀬林道から入山。石切り場までは幅広の作業道、そこで林道は行き止まりのように見えるのですが、石切り場を右手に見て構わず進むと、樹木やススキに覆われた、かつての林道跡が続いており、ここが高瀬峠への入り口となります。かつては車が通っていた道ですが、「路肩注意」の古い看板がわずかにその面影を残すのみです。なるがままの放置状態のようで崖崩れによる倒木が数カ所、道をふさいでいました。踏み跡らしきものはあり、登山道として使っている方はいるのかもしれません。

高瀬林道入口付近

右手に石切り場

高瀬峠に続く旧林道

崖崩れ倒木あり

高瀬峠

 

 林道入口から30分ほどで高瀬峠に到着。左手に影倉山(大森山)の標識があり、右手には大沢山の標識があります。登山道をたどって大森山に向かってもよいのですが、荒れていそうなので、山頂を回り込むように作られた旧林道を辿ることにしました。峠を越えてすぐ左手にあります。

山頂への旧林道入口

 

 こちらもバラが多く、倒木もあって荒れています。もはや林道と言える状態ではないものの、これでも登山道の方よりはマシかもしれません。

 

 峠から20分、大森山山頂着。標高315m。角田市の最高峰となっているようです。

大森山(影倉山)山頂 ↑↓

蔵王側

海側

 

 以前はこの山頂に電飾施設とそれに伴う鉄パイプ、発電装置、電線などがあり、せっかくの景観を損ねていたのですが、今回、それらがすっかり取り払われ、元からある山頂の景色に戻っていました。景観に恵まれない地味な山が続く亘理山地にあって、広く眺望が得られ、落ち着ける雰囲気もあり、自分的には最も気に入っている山頂で、これは思いがけないサプライズ、今日は不忘山から熊野岳、大東岳、船形山、泉ヶ岳まで一望でした。

 

 さて無線運用、1200MHzは残念ながら応答なく、145MHzで丸森町移動局と岩手県平泉町固定局に交信いただきました。平泉町とは52-57(当方5Wハンディ機)。アンテナ西向けで入感、北は入感せず、蔵王反射のようです。距離125kmほど。交信が終わってすぐ、3名のグループ登山者が登ってきたので短時間で終了とし撤収。

VUデュアル八木(145MHz、430MHzとも3エレ)

 

 いったん高瀬峠に下山。山頂から途中まで正規の登山道?を下りてみました。道形はあり、赤布もありますが、小枝やバラがうるさく、藪に近い状態となっていました。たまらず途中で旧林道に抜け、峠に戻りました。

 

 峠から今度は北に進み大沢山(疣石山)へ。こちらは先ほどに比べると、藪はなく、踏み跡もしっかりとして歩きやすい登山道です。ゆるいアップダウン、急に伐採地に出て視界が開け、その先に大沢山が見えてきました。

 

 高瀬峠から約30分、大沢山山頂着。伐採により眺望が良くなったことで登山者が多くなっているようですが、今日は誰もなし。先ほどの3人グループが到着する前にということで1200MHzでCQを出してみたところ、運よく角田市移動局に拾っていただきました。1局交信、1200MHzもボウズにならずに済みました。

大沢山(疣石山)山頂

 

 山頂を後に馬船峠に下山。峠からさらに北に進み、金津展望台、東街道分岐を経て鷹討山方向へ。145MHzで地元OMにインフォメーションいただいた新たな展望地まで足を延ばしてみました。鷹討山山頂に至る少し手前、元々ちょっとした切り開きはあった場所ですが、樹木が刈り払われ、蔵王方向が広く望めるようになっていました。これも今回のサプライズ、感謝です。

鷹討山手前(南)の展望地

 

 来た道を戻り、途中から笹尾根コースを下山。比較的新しい尾根道。背丈以上ある笹藪を切り開いたようで、並大抵の労力ではなかったのだろうと想像されます。せっかく拓いた登山道も誰も通らないとまた藪化しかねない、ということで、なるべくこのコースや沢に下りるコースを歩くようにしています。

笹尾根コース ↑↓

下山口付近

 

 今日は1グループと数名の単独登山者に出合ったのみで、好天のわりには人が少なく、静かでした。無線の方も年々静かになっていく一方の様子ですが、なるべく軽量な装備にして、冬場は1山1局という感じで里山歩きと無線運用を続けてみるつもりです。

 

 

 

 

 

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アンテナアナライザーPS100 (N1201SA)

2024年01月27日 | アナライザー・測定器

 

 

 これまで使ってきたAA-200とTE-2101は、いづれもアマチュアバンドの145MHzまで測定可能で、430MHzのアンテナ製作ではやむなくIC-705のSWRプロット機能で簡易的に測定するなどしてきました。HFは測定できなくともよいので、145、430、1200が可能で、操作が容易なものあればということで、PS100というアナライザーを購入してみました。N1201SAという型番のものもあり、二つが併記されているのもあり、どちらも同じかと思いますがよくわかりません。アマゾンなどで「ベクトルネットワークアナライザー」との記載もありますが、アンテナアナライザー専用機種です。それ以外の機能はありません。

 

<仕様>

動作周波数: 137.5MHz-2.7GHz

充電ポート:USB

測定:インピーダンス、リアクタンス、スタンディング波形比、S11周波数精度

コネクタ: SMA

バッテリー: 2000mAhリチウムイオン電池 (内蔵)

重さ:250g(実測)

 

 アマチュアバンドの145MHz、430MHz、1200MHz、2400MHzをカバーします。本体、USBケーブル、取説(英語表記のみ)、キャリブレーション用ダミーロード3種が同梱されていました。ダミーロードが付属されていないのもあるらしいですが、到着したものには同梱されていました。

 

 操作方法はネット記事を参考にさせていただきました。改良はされているようで、ネット記事にあるようなダイヤル方向が逆などということはありませんでした。さっそく付属USBケーブルで充電。充電状態は電源を入れると画面右上に%で表示されます。到着時58%でしたが、2時間ほどで100%になり完了。

 

 起動して最初に表示されるのはシングル測定画面で、Mボタンを押すとスキャン測定画面に切り替わります。ただ、シングル測定画面の周波数がスキャン測定画面に反映されるわけではなく、それぞれ設定が必要。ちょっと変ですが、たとえばシングル測定は145MHz、スキャン測定は430MHzにしておけば特段の面倒なしに2バンドすぐに測定できる、ということでもあり、これもありかなという気もします。

 

 さっそく付属のダミーロードを取り付け測定してみました。

シングル測定

スキャン測定

 

 

 アンテナを同軸ケーブルにつないで測定する場合は、ケーブル先端に付属ダミーロードを取り付けてキャリブレーション(校正)作業が必要なようですが、とりあえず初期状態のまま測定してみました。

 

 VUデュアル八木(145MHz2エレ、430MHz3エレ)に、いつも移動運用で使っているRG58ケーブル3mを接続。

430MHz

145MHz

 

 ケーブルの種類や長さにもよると思いますが、初期設定のままでも両バンドとも違和感ない感じです。比較のため145MHzのみTE-2101でも測定したところ同じようなグラフとなりました。

TE-2101にて測定 145MHz

 

 続いて1200MHz。5エレプリンテナをアナライザーに直付けして測定してみました。直結なのでケーブルの影響なく正確に測れるはずですが、SWR2.619と高めの結果に。マッチングが下にズレている感じもあります。

 

 では、ケーブルをつないだらどうなるのか? 長さ1.5mの細いケーブル(RG174A/U)を接続して測定したところSWR1.760。バンド内2.0以下に下がりました。ケーブルが良い方向に影響しているということなのかどうか。

 

 次にコメットの5エレ八木(HFJ-1205Y)。同じケーブルをつないで、こちらは共振点も明瞭で見事に下がってくれました。キャリブレーションせずとも短いケーブルならどのバンドも特段問題ないような印象ですが、どうなんでしょう?

 

 

 操作していて不満なのは、4つのアマチュアバンドが簡単に切り替えできず、いちいち周波数設定(上下スキャン範囲と中心周波数)しなければならないのが面倒なところです。また、思いのほかバッテリーの減り具合が早いようで、上記の測定をしているうちに100%→60%に減ってしまいました。省エネ対策なのか何も操作しないでいると、わりと短い時間で勝手に電源が落ちます。

 

 癖のある操作系ではありますが、単機能だけに慣れれば何ということもないです。精度的にも自分の使い方からすればこんなものでは?との感触で悪くありません。これで1200MHzのアンテナもいじれるようになりました。とりあえず5エレプリンテナの手直しでもしてみます。

 

 

 

 

 

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黒森山―鴻ノ巣峠 1/14

2024年01月15日 | 里山 移動運用

 

 

 今年最初の里山登山、久方ぶりに亘理山地の黒森山周辺を歩いてみました。標高300mに満たない低山ではありますが、盆地を挟んで真向いに蔵王というロケでもあり、反射を使って1200MHz運用はどうなのだろう、などと興味が湧き、5エレ八木を持参しました。コメットのHFJ-1205Y(SMAコネクタータイプ)をあらたに購入。5エレならプリンテナもありますが、軽量かつ頑丈な作りなのでザックに適当に入れても大丈夫そうです。別売で導波器を追加し10エレにもできるようです。

 

 

 JR常磐線亘理駅下車。今回も慶月院(原田甲斐の実母)の墓入り口から入山。このあたり、人家はほとんどなく小さな畑が点在、高台になっていて亘理の町が見渡せる雰囲気の良い所です。杉木立の遊歩道を3分ほどで自然石のみの慶月院の墓と解説板があります。

入山口付近↑  慶月院の墓↓

 

 この先からが登山。令法の丘(展望地)を経て主尾根の登山道に合流。まずは黒森山方向へ。整備され過ぎずほど良く踏まれて歩きやすい道ですが、西側が植林杉となっているため、展望がなく、変化に乏しいのが難点です。1カ所、以前はなかった海側の小さな眺望カ所が設けられ、牡鹿半島、金華山が遠望できました。アップダウンもあまりない退屈な道。夜討坂分岐を経てさらに20分ほどで黒森山山頂に到着。標高255m。真っ白になった蔵王が正面に見えていました。

令法の丘

主尾根の登山道

途中の眺望ヵ所

黒森山山頂↑↓

 

 陽も差さず、深々と冷えて静かな山頂。西風もまともに当たって長居はできそうにありません。さっそく三脚に5エレを設置。はじめに1200MHzレピーターの接続状況を確認しました。信号強度で仙台一番町5、石巻上品山1、気仙沼リンクなし。仙台レピーターでCQを出したところ、仙台市太白区の固定局に応答いただき、シンプレックスにQSY、レピーターよりも安定し59-59で交信を続けることができました。その後、メインで何度かCQを出してみたものの応答なく、1局交信できただけでもよかったと思うことにし、早々に撤収。

 

 来た道を引き返し、分岐からそのまま北上して閑居山へ。ここは樹木に囲まれ眺望はまったくありません。そのまま通過し5分程下ると石切り場の上に出て、急に展望が良くなり、崖に沿って下るとまもなく鴻ノ巣峠着。峠といっても西側が石切り場になってしまったので以前はどのような雰囲気だったのか知るすべもありません。刻印の文字も読めなくなった古い石碑がいくつか寂しげに残っておりました。

 

 峠のすぐ上がちょっとした台地状になっており、吾妻、安達太良も見渡せるなかなかの眺望で気に入り、過去に2度、無線運用したことがあります。標高200m弱。再度5エレを設置。レピーターの接続状況は、仙台一番町5、石巻上品山3、気仙沼リンクなし。先ほどより石巻が少し強くなりました。さっそく仙台レピーターや1200MHzメインで何度かCQを出したものの全然声がかかりません。もうやめようかと思ったところで、仙台市若林区固定局より応答いただきました。59-58。5エレを回したところダイレクト以外にも信号の強まる方向があり、たぶん蔵王反射では? レポートをお願いしたところ56-55。交信後、反射を期待して福島の吾妻方向に向けてCQを出してみましたが応答なし、この場所でも1局のみの交信で終了となりました。

運用場所

 

 まだ時間も早いので430MHzに移り、D-starレピーターにてJP7IEL局と連絡を取り、シンプレックスにQSY。今日は軽量な自作デュアル八木(145MHz2エレ、430MHz3エレ)を使ってみました。430で51-56、145は交信ならず、でした(10W-5W、距離約70km)。アンテナにもよりますが、里山では430の方が安定して交信できる場面が多いような気がしています。久しぶりにロングにQSO、バッテリ残量が怪しくなったところで終了とし、鴻ノ巣峠から愛宕沢コースを下山、亘理駅まで歩きました。

 

 1200MHzの状況は相変わらずといったところですが、5エレを持って、冬場はこんな感じで運用してみようかと考えています。

 

 

 

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DJ-G7で1200MHz運用

2024年01月07日 | 移動運用装備

 

 

 DJ-G7を購入したのは2012年12月、使用開始は2013年1月なので、かれこれ11年以上経過したことになります。当初は1200MHzの伝搬に興味があり、山岳移動局同士でスケジュールを組み、山頂間での交信実験を楽しみました。ただ、付属ホイップ+1Wということもあり、意外なほど飛ばず、印象としては特小交信(420MHz帯 10mW)とさほど変わらなかったような記憶があります。特小同様、電波の通り道、信号の強弱を探りながら交信を続ける感じで、地面すれすれで交信成立、などということもあったように思います。使用開始から半年ほどで送信できなくなるトラブルがあり、修理に出しました。その後は特にトラブルはなく、アンテナも5エレプリンテナや10エレループを導入したところ、別世界という感じで、そこそこ楽しめたようには思いますが、なんといっても運用局が少なく、いつのまにか物置で眠ってしまった、そんな経過をたどっています。4年ほど前、IC-9700が出始めたころ、1度物置から取り出したことがありますが、1200MHzの状況にあまり変化なく、また眠ってしまいました。このリグは2022年6月、生産終了となったようです。

 

 

 IC-905も発売され、移動局はどうかわかりませんが、ワッチされている固定局はそれなりに増えているのでは?ということで、物置から再び取り出し、1月3日および本日、大年寺山にて使ってみました。

 

 膝の故障やらいろいろあって、大年寺山も約1年ぶりです。以前はなかった熊目撃情報注意の標識がありました。

 

 北東方向に開けた空き地に10エレループを設置、1200MHzメインにてCQを出したところ、1月3日は5局、本日は3局に応答いただきました。ほとんど仙台市内の固定局、1局のみ石巻市の移動局。もう1局、柴田町移動局との交信を試みたものの、こちらには41で入感、相手局には届かなったようで、交信不成立。サイドの切れが半端なく、アンテナを回すのみでなく、上下方向にも動かして信号を捉える、やはりそんな運用が必要なのかもしれません。いづれ面白い伝搬ではあります。交信の中で1200MHzの最近の状況も多少知ることができました。お相手いただいた各局に感謝です。

 

 10エレループはかさばるので、山歩きに持って行くには難があります。もう少し装備を見直して、今シーズン、近場の里山からでも運用してみようかと考えています。

 

 

 

 

 

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