毎年この時期になると、この秋田岩手県境付近の山々を巡り歩きます。
今年は山形・月山での東北ガイドアバランチミーティング(東北GAM!)に参加した足で、そのまま田沢湖高原へ乗り込みました。
ところが…。3月16日の深夜、3.11を思い出させるような大きな地震が発生。再び福島宮城を中心に広範囲に被害が及びました。亡くなられた方々、被災された方々にはただただお祈り申し上げるしかありません…。
そして、今回のツアーに参加するはずだった2名の方も、新幹線の被災で残念ながら参加することが出来ませんでした。
今年の田沢湖高原ツアーは波乱の幕開けとなりました。
3月17日の初日。Sさんを乳頭温泉郷の森へご案内。
田沢湖高原の最奥部。標高700m~1,000m付近の乳頭温泉郷の森にはブナを中心とする豊かな森が広がります。
森を巡っていると、シナノキの大木がありました。その上部に大きな穴が開いています。
むむ…。これは可能性あるな…。
やっぱり…。大木を抱きかかえるように熊が爪を立て登った跡がありました。しかも新しいので昨年暮れの頃でしょう。
ストックで叩くと、空洞は雪の下の方まで続いているようです。熊が冬眠している可能性が高いと感じました。
周りには新しいアデ(熊が冬眠していることを示すかじり痕)がないものの、穴の出入り口付近には古いアデがあったので、毎年この穴を利用している熊がいることは確かです。
熊を起こすと悪いのでいたずらにストックで叩き続けるSさんをなだめ、すみやかに大木から離れました。
へっぽこ猟師としてのわたしも血が騒ぎます。今年の春こそは仕留めたいと…。
秋田岩手の県境付近。この森を境に太平洋と日本海へ水が流れます。
営林署の何かの表示板が、ブナにゆっくりと食べられていました…。
たおやかな森を、のんびりテレマークを楽しみながら滑ります。
時折日が差すブナの森。地震の影響もみられず、穏やかな気持ちで楽しませて頂きました。
田沢湖が雲間からの光を反射させて輝いていました…。
さて、明日は秋田駒ケ岳を目指します!