いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

自由貿易?「自由」という大義名分:自由とは、やりたい放題のことです

2011-10-27 22:14:41 | 日記

木綿:
自由について、
 
自由はアメリカやフランスの好きなワーディングですよね。私も自由を愛する者の一人なのですが、修辞学として使われる「自由」は、嫌い(dislike)どころではなく、大っ嫌い(hate)ですねぇ。

為替の円転規制や実需取引の原則が撤廃されて取引が自由化されたのは、84年だったかしら。「流動性を与え、市場を適正化させる」という美名の下に、投機(speculation)取引まで、自由にできるようになった。

規制が外されたからには「投機と投資の区別を見分けることは実質的に不可能」ゆえに「投機が入り込むことはやむをえない。」と容認され、野放図になった投機筋は雪だるま式に巨大化し、現代に至る。賭博罪の条項をもう一度読み直してほしいものだ。

それはともかく、市場が本当に機能しているのなら、一番強い「円」が世界の基軸通貨になっても、いいはずなのに、この四十年世界で一番強い円がそうならないのはなんでだろう?世界中の商品が円建てで取引されてしかるべきだと思うのにそうならないのは、なんでだろう。為替の世界に、本当の「自由」なんかないからだ(笑)。

それでも「自由」に対して、物申すことは容易ではない。戦前、カシコキあたりに物申すことが難しかったのにも似る。「自由貿易」に物申すのもそうだ。保護を口にする者は、アメリカの敵、つまりは人類の敵となる。されど、国として平均関税5%取ってる国が、関税2%しかとっていない国に、自分の強い分野だけで「自由」な貿易を要求して関税ゼロにせいというのは、強欲であきれるというか、本来なら噴飯ものだろう。

自由貿易やりたいならガットがある。でも、そんなの理念だけで、実際にはありえないことだから、世界中がなんらかの形で「保護貿易」をしている。どこにも存在していない「自由貿易」をあたかも、存在しているがごとく振りかざして恥じない修辞学。そのお先棒を担ぎたがる動機か性根が不純な事大主義者たち。

「自由」とは何か。また自由の濫用・跋扈をどう防いでいけばいいのか。頭いてえ。

いかりや:

「自由」とは何か? 自分のやりたい放題のこととちゃいますか。誰だってやりたいほうだいの自由がいいに決まっている。

 昔は王さまにしろ君主にしろ、支配者が自分のやりたいほうだいだった。「やりたい放題にすれば、強いものが勝つに決まっている」。やりたい放題では、社会(国家間にしても)がうまく成り立たないから、さまざまな規制を設けてきた。

 ところがグローバル化の時代、世界一の強国になったアメリカにとっては、そういう各国のさまざまな規制(例えば関税などの障害物)が邪魔で仕方がない、アメリカにとって不自由(笑)。だから、グローバリゼーション、FTAやTPPなどともっともらしい格好をつけて、アメちゃんは「自由をたてまえ」としてやりたがる。極論かも知れないけれど、アメちゃんの自由にとって不都合な奴は、暴力で抹殺される(フセイン、ビンラディン、カダフィなど)。

>野放図になった投機筋は雪だるま式に巨大化し、現代に至る。賭博罪の条項をもう一度読み直してほしいものだ

同感です。だから、私は一昨日の日記では ”「金で金を売ったり買ったりすることはそのものずばりの投機である」と思っているので、FX取引は賛成しない。”とやわらかく表現しましたが、ほんとうのところは、”「金で金を売ったり買ったりすることは、卑しい投機である」と思っているので、FX取引は賛成しない”と書きたかったけれど、多くの日本人が損している上にそれに追い討ちをかける言葉は使うのはどうかと思い控えました。

>市場が本当に機能しているのなら、一番強い「円」が世界の基軸通貨になっても、いいはずなのに・・・

アメリカはusドル機軸通貨の大いなるメリットを絶対手放さないでしょう。これについては、あらためて取り上げてみたいと思っています。

>為替の円転規制や実需取引の原則が撤廃されて取引が自由化されたのは、84年だったかしら。

その通りです。日本はアメ公の言う通りですから、日本の為替規制を先ず自由化させておいてから、プラザ合意に持ち込んだ。極めて計画的です。

ついでに言えば、プラザ合意の行われた1985年以降、内閣府が東京と欧米各都市(ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、パリ、ジュネーブ)との内外価格差を毎年調査していましたが、円高による較差が大きくなりすぎたためか2001年以後公表しなくなった、これはアメリカ側の要請なのか自主規制(笑)なのでしょうか。

内外価格差の調査を止めたのか、それとも調査はやっているけれど発表しないのかわかりませんが、公表しなくなった。これ以上公表し続けると為替レートとの乖離がバレバレになって不都合なため、隠蔽?

内外価格差のうち、
筆者は、生活インフラの視点から、エネルギー、上下水道料金や家賃など生活インフラが日本は著しく高いのは問題(貧しい人たちにとって極めて厳しい)であると思っています。こんなことを考えると、消費税アップなどとんでもない。
 
トッペイ:

自由貿易といえば、聞こえがいいがこれは関税自主権の撤廃でしょう。

江戸幕府が、米国と結んだ不平等条約を改正するため先人たちがどれだけの苦労を強いられたかアホのマエバラやメタボはわかっているのでしょうか。日清、日露の戦役で民草の血が流されてやっと勝ち取った権利を弊履のごとく捨て去ろうとする売国奴はこの日本に必要ありません。ついでに自分のことしか考えないあの頭のおかしい経団連は解体すべきだと思います。

いかりや:
>自由貿易といえば、聞こえがいいがこれは「関税自主権の撤廃」でしょう。

その通りです、「関税自主権の撤廃」(その他の規制についても同じ)、
規制を撤廃して自由にすれば、強い者が勝つに決まっている。相手に対して「わしらも武器を捨てるから、お前らも武器を捨てろ」→「わしらも裸になるからお前らも裸になれ」というようなもの。言葉は悪いが、丸裸にされてパンツも脱がされて強姦されるのはどっちだ。強姦する方だってパンツを脱いでなきゃ、目的は果たせない(笑)。

>経団連は解体すべきだと思います。

今の経団連の会長は、目先のことと自分たちの利益のことしか考えない・・・こいつは早漏症だ、早漏症は心の病だから始末が悪い。いずれは自分たちにも襲いかかるTPPの恐ろしさを理解していないバカが多くなった(こういう言葉は使いたいわけではないけれど、ほんとうにバカなんだから仕方がない)。

バカが多いのは、偉い人ばかりではありません。数日前、民放TV局のインタビューに、専門家(エコノミスト)と称するTPP賛成派の人が答えていました。「アメリカは自動車の輸入関税は2.5%だから、この輸入関税がなくなる韓国の方が断然有利になる」と。高々2.5%との関税と為替レートによるコストの影響(日本の場合は、何十、何百パーセント)は、最大の関税障壁であることの意味を専門家が理解していないのだから恐れ入ります。