いかりや爆氏の毒独日記

最近の世相、政治経済について「あれっ?と思うこと」を庶民の目線から述べていきたい。

ギリシャは燃えている:日本にしがみつくアメリカ、TPPの真のターゲットは日本

2011-10-20 19:33:08 | 日記

 ロイター(2011年 10月 20日 08:21 JST)によれば、ギリシャの首都アテネなどで19日、賃金カットや増税を盛り込んだ緊縮財政法案に反対する過去最大規模のデモが行われ、デモ参加者と警官隊が衝突した。議会はこの日、同法案を可決した。

 アテネでは少なくとも10万人がデモに参加。合わせて、全土で48時間のゼネストも始まり、多くの都市で交通機関などが停止した。

 アテネ中心部のシンタグマ広場では、警察が催涙弾を使用。デモ隊側も火炎瓶を投げつけるなどし、抵抗を続けた。・・・・

一方の、[パリ/フランクフルト 19日 ロイター]によると、

 フランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相は19日、ユーロ圏債務危機の解決を目指し、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)強化策について協議したが、議論は暗礁に乗り上げている。

 サルコジ大統領がフランスの議員に明らかにしたところによると、同大統領は23日に行われる欧州連合(EU)首脳会議を前に事態を打開するため、フランクフルトでメルケル首相と会談したが、両首脳は記者団に無言のまま会談の場を離れた。

 両首脳の会談に同席したユーログループのユンケル議長は、合意ができたかとの質問に対し「22日と23日にも協議が行われる」と答えた。
フランスのある議員によると、サルコジ大統領は「ドイツでは、この問題をめぐり連立与党の見解が対立している。われわれが説得する必要があるのは、メルケル首相だけではない」と語った。

 サルコジ大統領のコメントを受け、EU首脳が23日の会合で抜本的な解決策で合意できるかどうか、懐疑的な見方が強まっている。・・・

ギリシャの輸入依存体質、
そもそも、この問題の発端となったギリシャの決定的な問題点をあげれば、貿易依存度(GDPに対する輸出入比)をみるとわかり易い。ギリシャは慢性的な国際収支(経常収支)の赤字国なのである。これを改善する決定的手段をもたないギリシャは、ただ国家財政をひたすら小さくするしかないのである。(参考、ギリシャ危機を救えるのは日本くらいしかない、

ギリシャの貿易依存度:GDP比(資料は総務省統計局、世界各国の貿易依存度)
              2005       2006        2007     2008      2009 
輸入依存度(%)   22.6   24.1     24.5  25.0   17.6
輸出依存度(%)   7.2    7.9      7.6   7.3    6.0 

参考までに、ギリシャと極めてよく似た国があります。それが実はアメリカである。
GDPもギリシャとは、桁違いに大きいだけに、国際収支(経常収支)の赤字も桁外れにでかいことは言うまでもありません。

アメリカの貿易依存度:GDP比(資料出所は上記に同じ)

                             2005       2006      2007    2008       2009  
輸入依存度(%)   13.7   14.3   14.4  15.0   11.3
輸出依存度(%)   7.2    7.7    8.3    9.0     7.4 

アメリカの場合は機軸通貨国ですから、足りなきゃ無責任にドルを乱発して多額の国債を発行し(その結果がドル安、迷惑大国アメリカ)、中国や日本や産油国がそれを購入してきましたが、それもそろそろ限界に近づいている。どうしても、日本をTPPにひきずりこんでおきたい切実な事情がある。他のTPPの参加国はめじゃない(経済規模が小さい)、真のターゲットは日本だろう。、

参考:
ギリシャを救済できるのは日本くらいである(続き)2011-09-18
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/d/20110918
ギリシャを救済できるのは日本くらいである 2011-09-16
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/d/20110916
ギリシャの財政破綻とユーロの危機について 2011-09-15
http://blog.goo.ne.jp/ikariyax/d/20110915