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合計特殊出生率:県、伸びた理由分析 女性の未婚率低下と3世代同居率の高さ /福井 

2006-09-10 07:00:42 | Weblog
合計特殊出生率:県、伸びた理由分析 女性の未婚率低下と3世代同居率の高さ /福井 2006年9月7日 毎日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060907-00000175-mailo-l18
◇県、全国唯一伸びた理由分析
 05年の人口動態統計で福井県の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数)が全国で唯一、伸びた理由について、同県は6日、女性の未婚率の低下と、3世代同居率の高さが大きく影響している、との分析結果を発表した。
 分析は、合計特殊出生率と関係がありそうな統計指標42項目を選び、同出生率との相関関係を統計学的に見たところ、▽女性の就業率 ▽共働き率 ▽女性の未婚率 ▽ボランティア活動など地域活動参加率――など19項目に強い関係が見られた。
 さらに、伸びた理由を探るため、1990年時点で同出生率が同率だった滋賀、佐賀、山形の3県と指標19項目について過去5回の国勢調査の数字と比較。00~05年に、福井県のみが「女性の未婚率」が減少に転じており、「3世代同居率」の減少傾向にも歯止めがかかっていることが判明。両指標が影響していることがわかった。県政策統計室は「今後は結婚や3世代同居を促し、働く女性の環境を整えるような施策が必要」と話している。



 福井県の合計特殊出生率(カッコ内は全国平均)は平成11年1.57(1.34)→平成12年1.60(1.36)→平成13年1.52(1.33)→平成14年1.51(1.32)→平成15年1.47(1.2905)→平成16年1.45(1.2888)→平成17年1.47(1.25)と、平成13年に前年上げた反動で大幅に下落、その後は多少は低くなってはいますが、ここ2.3年、沖縄県や愛知県同様に比較的安定した動きを見せています。
 もっとも記事では全国で0.04ポイント下げた中で,唯一出生率を上げた県として注目を浴びているようですが、この動きを見ればわかるように、平成12年に上がった翌年はその反動が来ていますし、まだ楽観視できる状況では決してないと思います。

 出生率上昇の要因としてあげられている3世代同居も、確かにこれまでは出生率を維持する上で効果があったかもしれませんが、今の子育て世代は地方に住んでいても相手の親とすぐに同居することは嫌う傾向がありますし、いずれ全国と同様の状況に近づく事が予想されます。そうなると平均以上に下がる可能性すらあるのですが、そうさせないためには女性が仕事を続けやすい職場環境を作り上げられるかどうかにかかっているのではないかと思います。
 平成18年の全国の合計特殊出生率は前年比変わらずかあるいは0.01ポイント程度の反動があってもおかしくないだけに、その次の年も今の水準を維持できるかどうかで、福井県の取組みが本当に成功したかどうかがわかるのではないでしょうか。


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