大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

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私本東海道五十三次道中記~箱根西坂・雨に煙る笹竹のトンネルと甲石坂~

2013年04月26日 15時46分42秒 | 私本東海道五十三次道中記
箱根東海道の最高地点846mを越えると、まさに旧街道はひたすら下り、下りの道筋に姿を変えます。そんな下りの行程の最初の下り坂が甲石坂の石畳です。

甲石坂の入口には道標が置かれ、「是より京都百里、是より江戸25里」と刻まれています。かつて京側より江戸に向かう旅人達はこの道標を見て、その日の宿泊地である小田原へと急いだのではないでしょうか?
一日10里を歩いたといわれる江戸時代の旅人はここから2日で江戸に到着したことになります。

甲石坂入口の道標

そんな道標を横目に甲石坂へと踏み込むと、すぐに東屋が現れます。その東屋の周辺には「兜石跡」、「八ツ手観音像」などが置かれています。
すでに行政地域は静岡県に入り、地名は函南と変わっています。

東屋周辺
兜石跡
八ツ手観音像

いよいよ三島への下りの行程が始まります。甲石坂入口あたりから街道の両側には箱根竹(笹竹)が群生しています。その箱根竹がまるで覆いかぶさるように繁茂する場所が始まります。

甲石坂入口

まるで笹竹のトンネルのように石畳の道に覆いかぶさっています。雨に煙る笹竹のトンネルは幻想的な風景を作り出しています。
おそらく晴れている時でも、これだけの笹竹に覆われていると陽射しはかなり遮られるのではないでしょうか?

笹竹トンネル1
笹竹トンネル2
笹竹トンネル3
甲石坂1
甲石坂2

甲石坂の石畳の道筋は杉木立は少なく、むしろ笹竹が群生している場所を貫いているようです。およそ760mにわたってつづく甲石坂は再び国道1号線に合流し江戸から26番目の山中一里塚へつながっていきます。

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