ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~私の中の、宗教戦争~

2013-01-16 | 散華の如く~天下出世の蝶~
ズキッ
怒りで、力んでしまった。
ややが、苦しいと訴えた。
しばし、辛抱せよ…まだ出るには早い。
ややに言って聞かせて、痛みを堪えた。
「仏様は、公平ではないのか?」
殿は流行りに飛び付き、宣教師に教えを請うておる訳はない。
異人から遥か遠く新しき風を感じ、西洋の風習や文化を学び、
小国が堂々大国と渡り合う世界を作らんと邁進しておられる。
「そなたら坊主がナマクラ。胡坐掻いておるから、宣教師に負けるのじゃ」
信者が仏の教えから離れ、布施寄進が減った因は一つ。
坊主の才が足りぬからで、決して伴天連が因ではない。
坊主「仏の教えを知らぬとは…良いですかな?仏のお教えこそ唯一。異国の神など、邪神」仏に盾突くとは無い事ぞと、全くこれだら無知は困ると、私に説教返し。
帰蝶「邪…神…?」
誰が、仏こそ唯一無二と決めた?
唯一と決めるはその信心にあり。
天主の教えを知って、私に説教しているのか?
天主の犠牲と許し、聖母マリアの慈愛が邪神?
仏はそのような事を教え諭しているのではない。
仏は、なぜ、こやつに高僧という地位を与えた?
「そなたの仏は、神の子を、傷付けても良いと申したか?」
ここにいるヤスケ、神の子に対して何を申してもおるのか?
寺と布施寄進額だけで伴天連を排除しようなど短絡的思考。
「話に成らぬ。御坊様にお帰り戴くよう…」
ヤスケに命じた。すると、
坊主は、我が子を、黒を、突き飛ばした。
坊主「パードレ、触るでないッ」
帰蝶「ヤ、ヤスケ。御坊様が何という…ッ」
立ち上がる際、また、力を入れてしまった。


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