ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

敵に近い、脅威の弟

2011-12-05 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
池田「言葉のたとえ(揶揄)だ…」
与一「嬉しくないはずがない、ですよね?」
池田「…だが、敵に近い存在の弟を、どう考える?」
与一「…」
池田「松殿は、資盛の…小松(重盛)様の孫を被き上げるつもりだ。そうなれば、」
与一「平家衆が黙っていないでしょう」
池田「生まれた一つの命が多くの命を奪う」
与一「能子さんは、それが分かっているから…」
“私を捕虜になさい”
義隆「命が、命を奪う…」
与一「それが戦だ。それを危惧して、義経さんは、結婚に反対していた」
池田「義経さんが、反対…?」スッと指差して、義隆に「それを持て」
義隆「はい」渡して、
黒羽二重を受け取…、池田「って、菊?」
与一「許すわけないじゃないですか。だから、彼女を母方の新田の養女に入ってもらって、」
池田「この家紋…朝廷から賜ったものだな」
与一「はい。母は菊花紋、父は一文字紋です」

池田「…元々、」確か、継さんが兄弟紅白分れて合戦していたと言っていた「平家…なのか」
与一「当時、義経さんは平家に近い存在でしたから…」
池田「そうか、入道(清盛)様…奥州藤原家とは、朝廷と…平家との繋がりが濃く、平泉と」
与一「清盛様の嘆願により奥州の藤原秀衡様の元に預けられました。その時、佐藤さん兄弟が側近に付き、俺は…那須で(那須温泉神社で戦勝祈願の際に)、下に就かせたいと、」
池田「源氏が、平家をスカウトした…」
与一「そうも取れますが、分かっていたんです。兄と戦わねばならない事を…」これは、那須の方では周知の事実。那須白河には清盛様の御父上様 白河天皇の離宮があった。当然、那須は平家方…ただ、鎌倉にも程近く。那須家は存続を懸けて、源平合戦では紅白分かれた。
池田「君が、屋島で開戦の合図…扇の的を射た理由が分かった」
与一「…はい」
池田「立派な家臣だ。義経さんに、源氏に、よく尽くしたな」
与一「兄たちもそう思ってくれるでしょうか?」胸の菊一文字紋を触って「ふ…」と笑った。


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