通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

節分と恵方巻き

2011年02月03日 | 季節の話題
「ただいま。あっ、痛てて!」

「鬼は外! 鬼は外!! 鬼は外!!!」

「痛いのう! 何をするんじゃ?」

「今日は節分じゃけぇ、豆まきをしとっただけじゃけど?」

「今、憎しみを込めて豆を投げたじゃろうが!」

「そんなことはないよね。ところで、恵方巻きを買(こ)うてきとるけど、食べる?」

「あー、痛かった。おお、うまそうな恵方巻きじゃのう」



福山市立の小中学校と幼稚園計15施設の給食に2日、節分にちなんだ恵方巻きが並んだ。
地産地消を進めるため、のりは内海町(うつみちょう)産を使った。

草戸町(くさどちょう)の光小2年2組では、担任の梶山あゆみ教諭(25)が「恵方巻きはその年の縁起が良い方角、恵方(えほう)を向いて食べます。今年の恵方は南南東です」と説明した。
児童31人は、ご飯や卵焼き、アナゴなどをのりで巻いて長さ15センチの恵方巻きを作り、かぶりついた。

(「学校・幼稚園給食に恵方巻き」中国新聞 2011年2月3日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201102030005.html




「ここでは、自分で巻いて食べるんじゃね」

「手巻き寿司みたいなもんじゃのう」

「今年は南南東を向いてたべるんじゃね」



「今日は、「どんぐりコロコロ豚(トン)の恵方巻き」「恵方巻きとは」「恵方巻きが流行した本当の理由」について調べてみようかの」





【どんぐりコロコロ豚の恵方巻き】

「庄原では、特産の豚肉「どんぐりコロコロ豚」を使った恵方巻きが販売されるそうじゃ」



庄原市の庄原グランドホテルは、庄原特産豚肉の「どんぐりコロコロ豚」を使った恵方巻きを考案した。
節分に食べると縁起が良いとされる恵方巻きの消費が伸びる中、新商品で地元の特産をPRする。

恵方巻きは長さ9センチ、直径約5センチ。
どんぐりコロコロ豚のみそカツと地元産の野菜を巻いた。
あっさりした豚肉と、甘めの赤みそが特徴という。

どんぐりコロコロ豚は、2007(平成19)年から庄原商工会議所と県立広島大が共同で研究開発。
豚を里山に放し、ドングリを与えて飼育している。

2本で1200円。2月2、3日に限定200セット販売する。
予約が必要。
電話0824(72)6789。

(「「コロコロ豚」で恵方巻き」中国新聞 2011年1月29日)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201101290203.html




「どんぐりコロコロ豚って、どんな豚なんかいね?」

「どんぐりなどをエサにして、里山で放し飼いにされた豚のことじゃそうな」

「ふーん」

「どんぐりをエサにすることで、脂肪の不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)の比率が高くなる。放し飼いにして育てとるけぇ、豚が運動して、締まりのええ肉になるそうじゃ」

「不飽和脂肪酸いうたら、動脈硬化や心臓病、がんの予防に効くといわれとるよね」

「魚や植物に多く含まれる脂肪酸じゃのう。オレイン酸、シリノール酸、DHAなんかもそうじゃ」



↓どんぐりコロコロ豚については、こちら↓

どんぐりコロコロ豚
http://dkt.ctwj.com/






【恵方巻きとは】

「恵方巻きの「恵方」って、ようわからんのじゃけど」

「陰陽道(おんみょうどう)という、古代中国の思想があるんじゃが…」

「陰陽道いうたら、安倍晴明(あべのせいめい)って人が、おっちゃったね」

「おお、映画「陰陽師(おんみょうじ)」を、テレビで見たよのう。その陰陽道で、その年の干支(えと)によって決められた、もっとも縁起のええ方角のことをいうんじゃ」

「ということは、毎年違うんじゃね?」

「今年は南南東じゃ」

「で、その恵方に向かって、目を閉じて、願い事を思い浮かべながら食べるんよね。無言で」

「食べる途中に話をすると、運が逃げるそうじゃ。ほいで、「縁を切らない」という意味で、切らずに1本丸ごと食べるんよの」

「1本って、かなり量があるよ。1本丸ごと食べる人が、何人ぐらいおってんかね?」

「具も、七福神にちなんで、かんぴょう、きゅうり、こんぶ、しいたけ、伊達巻き、うなぎなど、7種類の具を入れることで、「福を巻き込む」という意味もあるそうじゃ」

「そういや、セブン・イレブンに行ったら、「豊臣秀吉の家臣・堀尾吉晴(ほりお よしはる)がどうたらこうたら」とか書いてあったね」

「恵方巻きの起源は、いろんな説があるんじゃ。たとえば…」



■江戸時代末期から明治時代初期において、大阪の商人(「船場(せんば)の商人」とする資料も存在する)による商売繁盛の祈願事として始まったという説。
起因として「厄落とし・縁起担ぎ」「船場にある階段の中段で女性が太巻きを丸かじりして願い事をした」「船場の旦那衆の遊び」が挙げられている。

■豊臣秀吉の家臣・堀尾吉晴が偶々節分の前日に海苔巻きのような物を食べて出陣し、戦いに大勝利を収めたという故事を元にしているという説。
(ただし、板海苔の誕生は江戸時代であることから、この説の根拠の乏しさが指摘されている)

■栃木県下都賀郡壬生町(しもつがみぐん みぶまち)にある磐裂根裂神社(いわさくねさくじんじゃ)の節分祭が発祥の説。
同神社では、節分祭の参列者に振る舞われる「夢福巻き寿司」という太巻きがあり、宮司が神事を執り行った後、拝殿内で太さ約5cm、長さ約20cmの太巻きを配り、太鼓の合図とともに、全員が今年の恵方を向いてその太巻きずしを丸かぶりする。
太巻きを鬼の金棒に見立てて「邪気を祓う」という意味があり、さらに、切らずに長いまま太巻きを食べることで「縁を切らない」、「福を巻く」という意味も含まれ、祓鬼来福の祈念を行うものとされる。
境内には風水の方位盤の上に建つ「福巻寿司発祥の地」の石碑がある。

(「恵方巻」ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%B5%E6%96%B9%E5%B7%BB%E3%81%8D




「へぇー、そうなんじゃ」





【恵方巻きが流行した本当の理由】

「恵方巻きは、なんでこんなに流行しとるんかねぇ?」

「その理由について、「主婦のハートを鷲掴(わしづか)みしているから」という見方をされていらっしゃる方がおられるんじゃ」



我が家の伝統行事として昔から恵方巻きに親しんでいる方もいらっしゃいます(主に大阪を中心とした近畿地方)。
しかしそれ以外の場合は、ある日突然食卓に登場し、節分の主役の座を射止めるケースが多いのです。

その理由のひとつが、家庭行事を仕切る主婦のハートをつかんでいるということ。
太巻き1本を丸かじりするわけですから、もうそれだけで満腹。
さらに邪気を祓うということで鰯が食卓にのぼる家庭も多く、献立が成立してしまいます。
市販のものを購入する後ろめたさもなく、主婦にとっては嬉しい限りなんですね。
豆を撒(ま)いて掃除する手間を考えればなおさら楽なので、節分の行事として積極的に取り入れたくなる気持ちもわかります。

それから、ゲーム感覚で楽しめるところがウケるんですね。
さすがは大阪発!
また、現在の住宅事情では豆まきをするのも容易ではありませんし、一緒に楽しめる人(特に子供)がいないとやる気もおきないようです。

(「節分1:恵方巻(丸かぶり寿司)の謎を解明」暮らしの歳時記(ガイド・三浦 康子) 暮らしのAll About)
http://allabout.co.jp/contents/sp_newyear_c/1758/220582/index4/




「切ろうが、丸かじりしようが、恵方巻きだけで献立が成立してしまう。あとは、吸い物でもつけりゃええじゃろうの」

「言われてみたら、そうじゃね。豆をまいたら、あとで拾(ひろ)うのが大変じゃもんね」

「会社の先輩も、「子どもがおらんようになってから、豆まきもせんようになった」と言われとったのう」

「え、何!? 豆まきがしたい? お父さんとお母さん、どっちが鬼になった方がええんかね?」

「…結局、わしが鬼かい」

「子どもが相手にしてくれる間だけじゃけぇ、頑張りんさいね」





↓節分についての関連記事は、こちら↓

広島のセブン-イレブンが恵方巻を売り始めたのがきっかけで全国に広まったが、それは何年だった?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100202

住吉神社の「焼嗅がし神事」で、焼いたときの臭いで厄祓いをする魚は何?
http://blog.goo.ne.jp/hiroshima-2/d/20100201






「今日は、「どんぐりコロコロ豚の恵方巻き」「恵方巻きとは」「恵方巻きが流行した本当の理由」について勉強をさせてもらいました」

「今日もひとつ勉強になったでがんす」

「鬼は外! 鬼は外!! 鬼は外!!!」

「うわー、3人で攻めてくるんかいの!? ほいじゃあ、またの」

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