作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

色々な形の紙箱づくり

2021-03-26 08:35:40 | 作って遊ぼう教室
 前回の投稿チラシで紙箱づくりで簡単な紙箱の作り方を紹介しましたが、ここも難しさではそう変わらない程度の紙箱づくりです。

 このように、四種類をお見せしていますが、どれも同じ紙の大きさで作っています。ちょっとだけ作り方が違うだけです。
 Aは前回掲載のものと同程度の大きさです。
 Bは皿の代わりになるようなものです。ポテトチップなどを入れたらどうでしょう。
 Cは細長いもの、箸も入ります。
 DはCを更に広くしたものとなります。細長い皿というところです。
 体裁もいいでしょう。包装紙などで作ると、ちょっとしたお菓子入れとしてもいいですよ。

 まだ作り方は示していませんが、これからの作業に役立つんじゃないかと思い、この図を示します。作り方がどのように違うかのヒントになるはずです。作り方を学ぶときに、後戻りして見てもらうことを勧めます。

《写真タップで拡大可》 
 底になるところを示していますが、その周囲が横の壁となります。左右の幅がその壁の高さとなります。上下の幅は2つに折って壁としますので、上下の高さは横と同じ高さになります。

Aの作り方
 
 まず、紙を縦長に置きます。これを三等分する折り目を付ける作業をします。定規があれば、全体の長さを測って、その数を3で割れば、3等分した長さになりますが、ここでは“折り曲げ”を使って3等分折り目を求めていきます。
 ひとつ3分割折り目と思われるところを折ってみます。折ったところと、折らないところが同じ幅になるよう目測で折ってみるということですね。次に、折っていないところを折ると、最初の折り目がどれだけずれていたかわかります。ずれがあったら、最初からやり直して、合うまで繰り返します。すると、3等分の折り目が見つかります。

《写真タップで拡大可》
 
 3等分する折り目が見つかりました。

 次は、一番下の折り目を折ってください。桃色のところを2等分する折り目が必要ですので、折って折り目を作ります。開くと折り目ができました。

《写真タップで拡大可》

 桃色面の上の左右の角を、中央の折り目に合せるように三角に折ります。下の左右の角も同じように、中央の折り目まで三角に折ります。

《写真タップで拡大可》

 今合わせた折り目に沿って折ります。

《写真タップで拡大可》

 もう一方も、半回転して、同じように折っていきます。

《写真タップで拡大可》

《写真タップで拡大可》

 左右の三角の部分を内側に折ります。上から見た形が“底の形”になります。折り目を付けてもとどおりに開きます。

《写真タップで拡大可》

 箱の壁が折り畳(たた)まれている状況なので、写真の矢印のように開いて、壁を立たせていきます。

《写真タップで拡大可》
 壁がしっかり立てられたら箱の完成です。曲がり角のところは折り目が山谷逆になっているので、しっかり正しく折り直してください。
 完成したA紙箱です。

 なかなかいい箱でしょう。体裁も申し分ありませんね。

Bの作り方

 Aは3等分した折り目を付けましたが、Bは4等分した折り目を付けるところから始めます。
 用紙を縦長に置いて始めてください。

《写真タップで拡大可》


 4等分する折り目ができました。

 後の折り方はAとほぼ同じなので、写真を並べて紹介します。

《写真タップで拡大可》


《写真タップで拡大可》

 完成しました。

 A3のチラシで作ると皿のような感じになります。

Cの作り方

 ここからは、用紙を横長に置いて作業を始めます。そこが違うだけで、後はすべてAと同じです。したがって、作り方を4コマの写真で示します。

《写真タップで拡大可》

Dの作り方

 用紙を横長に置きます。後はすべてBと同じです。

《写真タップで拡大可》

 このような紙箱ができました。(再掲)


 このように重ねることもできます。大きさの違いもわかりますね。


 この写真は、A3サイズのチラシで折りました。白い方が今示したAです。その横が“チラシで紙箱づくり”で作ったものです。ほぼ同じ大きさの箱になりました。


 最後に、作り方の“一般化”したものを簡単に示します。3等分や4等分だけではなく、自由に壁に高さを変えて作ることができます。ただし、AとBが最大の壁の高さです。低くする範囲で“自由”ということです。挑戦してみてはいかがですか。
 長方形の紙を置きます。
 縦の長さをLcm、横の長さをMcmとします。
 上下をa cm 幅で折り曲げます。その半分(a/2)cmが壁の高さになります。
 箱の底の大きさは、縦がL-2a cm、横がM-a cm になります。

《写真タップで拡大可》 

 縦=L-2a cm 横=M-a cm 高さ=a/2 cm の紙箱ができます。

 いつか必要なときがありましたら、この“色々な形の紙箱づくり”や“チラシで紙箱づくり”を思い出してください。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。



 

チラシで箱づくり

2021-03-20 22:59:06 | 作って遊ぼう教室
 こたつでミカンやお菓子を食べたりしてしていませんか?私もついついモグモグしているときが多くなっています。ミカンの皮やお菓子の包み紙がテーブルに溜まってしまいます。そんなとき、チリ箱代わりに紙箱があれば机上がきれいになりますね。
 私の家では毎日チラシで紙箱を作って置いています。皆さんのお家でもいかがですか。

 簡単に作れますので紹介します。

 その付近にある紙を準備してください。四角い紙であれば何でも(正方形でも長方形でも)かまいません。表紙の紙箱はA3サイズのチラシで作りました。12cm四方深さ5cmほどの紙箱です。
 ここでは、片面が白もう片面が黄色の紙を使います。これがこれから作る紙箱です。

 細かに折るところはありません。大きく折るところばかりですから安心してください。

【作り方】

 2回折ります。長い方の辺を先に折り、短い方は後です。

 上の空いているところを三角に開きます。

 裏返して、今度は上の右端から三角に開きます。

 上側の左端をページをめくるように開きます。

 写真のように、左右の端をそれぞれ中央まで折ります。

 裏返します。

 左端をページをめくるように開きます。

 ここも、両端をそれぞれ中央まで折ります。

 上側の白い部分を下に折ります。また、裏返して、同じように折ります。

 下の三角部分を上に折ります。ここの折り目は箱の底を作る折り目なので、折り目をしっかり付けることが重要です。逆に折って折り目を柔らかくするともっといいです。最後の写真は、三角に折ったところを下にして置きます。

 矢印のように開くと、紙箱の完成です。

 いかがでしたか。細かなところがうまくいかなくても、どんどん先に進むと何とか出来上がります。使ったら捨てるものですから、形はその程度でもかまいません。

 これが、チラシで作ったものです。毎日作ると1分程度で作ることができるようになります。テーブルの上に置いておくと便利です。


 最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 





地域参加のオリジナル本立てづくり〔「学校へ行こう」のすすめⅣ〕

2021-03-15 12:56:17 | 社会に開かれた学校
 「学校へ行こう」のすすめのブログに掲載しましたが、今地域の皆さんの参加する授業が求められています。
 ここでは、その一例として中学校3年生技術・家庭科「本立てづくり」を紹介します。
 普通に行われている「本立てづくり」の授業は、1人の先生が1学級40人以下の生徒(ここは33人)に指導して製作を進めていきますが、製作は生徒一人一人別々です。一人一人はわからなかったり迷ったりでとなりと相談したり先生を呼んで教わったりしながら進めていきます。すると先生は一人ですから「先生」「先生」・・・・と声がかかって大忙しとなるのが常です。少しでも一斉指導を可能にするために、製作物は画一のものしか作れません。これが普通の授業です。
 ここでは、オリジナル本立てを作ります。普通の授業じゃできませんよね。製作には3時間が当てられているそうですが、倍の6時間でもムリかもしれません。
 そこで、“地域の皆さんに応援”をお願いしたのです。その学校には“地域コーディネーター”がいて地域人材を集めてきます。何といっても初めてのことで、説得して説得して15人(写真では)ほどを集めました。大工さんや表具師、家具製造の職人さんなどいません。普通のおじいちゃん(14人)おばあちゃん(1人)です。私もその一人です。
 授業日の数日前に全員が集められて説明がありました。授業のことは勿論、どのように振舞ってほしいか、個人情報の機密保持、安全対策・・・・などです。
 当日の8:40ごろ技術室に集合しました。生徒の皆さんをみんなで笑顔で迎えました。生徒さんもいつもと違う様子に緊張しているようです。勿論私たちもです。
 朝8:50授業が始まりました。それぞれが生徒2~3人を担当しました。最初は先生から今日の製作について話がありました。後の写真では先生をで示しています。

〇 設計図をもとに協力者の皆さんと作り方を話し合うこと。
〇 穴を空ける作業はしないこと。
〇 道具の使い方を見てもらうこと。
〇 安全に作業するための注意点。 
〇 11:20頃を目途に作業をすすめること。・・・・など
の話がありました。

 私たちは担当する生徒さんの周囲で説明を聞いていました。


 さあ、製作の始まりです。設計図を見ながら生徒さんから説明してもらいました。
〇 ここを丸みをもたせたい。どうやって作ったらいいですか?
〇 小さな本がたくさん入るようにしたい。
〇 大きな本が入るようにしたい。
〇 ここんところをへこませてかっこ良くしたい。
〇 CDが入るところを作りたい。・・・・など。
 

 話し合って製作の手順を決めます。
 話し合うとグッと距離が縮まってきました。私の場合、一(私)対三(生徒)でしたから、一人ずつ対応して、対応しない時間は製作をしてもらいました。横目でその進行を見ながらという感じです。

 「ここを〇〇していくと丸くなると思うよ。」「へこますには△△にして△△したらどうかな!」「(大人)ここに釘を打っても板の真ん中にはならないよ。考えてごらん。(生徒)あ、ここですか。(大人)そうそうそこです。」・・・・など。

 話し合いが終わって、“けがき(えんぴつで、鋸(のこ)を引くところや釘(くぎ)を打つところを描くこと)”をしているところです。




 釘を打っているところです。金槌の持ち方や使い方を習います。補助もしてもらっています。

 ここでも金槌で釘を打っています。大人は補助をしながら見守っています。

 おじいちゃんが錐(きり)で穴空けをやってあげています。チョッとやりすぎのようです。生徒さんが笑っています。

 気持ちはわかりますが、“生徒が作る”という原則を忘れてはいけません。

 このようにして出来上がった作品です。

 いかがですか。1つとして同じものはありませんでした。このように力を合わせて作り上げました。大人も生徒も作品を見て頬がほころんでいました。
 へこませるところも無事時間内にできました。どうやって作ったのでしょう。数人の大人が生徒さんと話し合っていました。結局、×と縦2つに鋸を引くと溝の底に三角形の山が残りますよね。それを鑢(ヤスリ)で削ったそうです。

 11:20 全員が作品を作り上げることができました。
 最後は先生の一斉指導です。

 次の時間に、何か(ニス?)を塗って完成になるそうです。
 11:40 授業が終わりました。

 終わった後に、参加された方に話を聞いてみました。質問「来年もこの授業があったら参加しますか?」聞いた皆さんの全員から「参加します。楽しかったです。」ということでした。
 最初に心配していた専門性については、製作が進んでいくうちに心配はなくなったそうです。これまでの知識と経験を伝えることで、充分生徒さんの質問に答えることができたそうです。


〔まとめ〕
 大人が参加して生徒が考えたオリジナル本立てを作る授業は教育効果の大きいものでした。教科の目標の「作ることができる。」という以外にも、・木工の技術を一人一人が身に付けることができた。・工夫を形にすることができた。・その達成感。・自分だけでは解決できないことを、大人に相談することで、解決に結びつく道筋に気づくことができた。・・・・など、普通の授業では身につくことの難しい自身の自己実現や未来社会を開く学習ができました。
 参加した大人の側も大きなメリットがありました。「参加して良かった。」「楽しかった。」「自分の知識や経験を伝えることで、生徒さんの〔〇〇したい〕という課題を解決することができた。」「自身のこれまでの職業経験や生活体験で学んだことが、こんなに役だつことがわかった。」「完成を共に喜ぶことができた。」「また来年も来たいという意欲が沸き上がった。」・・・・など。


 最後まで読んでいただいてありがとうございました。地域の皆さんが授業に参加することで、こんなにも学びが広がることが実感できましたね。学校の先生はこんなことを提案して授業を準備していますので、ぜひ機会があったらご覧の皆さんも参加してください。ほとんどは特別な技術や知識は必要ありません。これまで働いて生きてこられた経験が、まだ未経験の児童生徒には有効な助言や手助けになります。やってみたら難はほとんどありません。楽しいですよ。


 がんばろう、大人!
 自己の未来を拓こう、子ども!
 明るい未来社会にために、子どもたちと大人たち!
  

 

鷹(タカ)・トンビ紙飛行機の作り方

2021-03-08 13:36:56 | 作って遊ぼう教室
〔パソコンサイト(タップ)〕

 〔紙飛行機の自由研究〕の先端の折り方Bの研究中に、これまでにない紙飛行機が見つかりました。いかがですか。鷹(たか)に似ていませんか。他に鷲(わし)とかトンビの名前も考えてみましたが、どれもタカ目タカ科で、大きいものをワシ・小さいものをタカ・人の身近にいるものをトンビということだそうなので、鷹(たか)紙飛行機と命名しました。

 3/11におーじーうえもんさんからコメントがあり「むかし作っていました。トンビと呼んでいました。」ということでした。新発見ではなく再発見でしたね。名前は“トンビ紙飛行機”に改めます。おーじーうえもんさん、ありがとうございました。
 ツバメ紙飛行機は、翼の先端の風切り羽が長く速く飛ぶのに適していますが、このタカ紙飛行機は、風切り羽は短く、人の肩にあたる部分が長く一直線になっていますので、速さはそんなに速くなくゆっくり飛んでいく感じです。「トンビがくるりと輪を描いた」という歌詞が思い出される飛び方です。投げ上げてもあまり上がりません。肩の抵抗が大きいようです。しかし、速さを押さえて斜め上に投げると、す~と飛んで行ったり、クルリと輪を描いたりします。小さなものを作って室内で飛ばしてみるのがいいと思います。

 では、作り方を紹介します。今回は新聞のチラシを使って作りました。A3の大きさのチラシです。

 チラシは何度も折り曲げると、折り目を割(さ)くことができます。5回以上は折って折ったら爪を立てて折り目をシゴイています。

 割いて、A5の大きさが4枚できました。これから4機が作れます。
 その中から1枚を使います。

 まず、矢印のように、長辺の真ん中を探すために、角と角を合せて折ります。

 折り目の部分が中央の点(線)です。

 開いたところです。

 中央点と中央線(折り目)がわかりました。

下の角(短辺)を中央点を(中央線)に重ねて折ります。

 折ったところです。

 次は、縦の中央線を決めるために、角と角を合せて横に折ります。折り目が中央線です。
 
 開いて山折り状に机の上に置きます。

 置いたところです。折ったところが見える面を上にします。こういう表か裏かは飛び方に大きく影響しますので、注意してください。

 下の短辺の左側を中央線(折り目)に合せるように折ります。


 右側も同じです。


 下の先端を、角の集まったところまで折って、折り目をしっかり付けます。


 この折り目を次に使いますので開きます。

 折り目は赤線()で現しています。

 赤線の折り目を青線()を引いたところに重ねて折り曲げます。

 折り曲げたところです。

 上の角と角を重ねて折り曲げます。このとき、折り曲げた部分が見えるように折ります。


 折り曲げたところです。


 これから翼を作っていきます。

 鷹の翼を真似て写真のようにハサミで切っていきます。

 子どものときのツバメ紙飛行機の場合と同じように、指でチギッてもかまいません。写真が標準の切り方と思ってください。切り方を工夫してみてください。例えば、大鷲は“ひし形(◇)”トンビは“扇形”というぐわいです。

 切ったところです。これを広げると

 このようになります。タカの形になりました。

 鷲(ワシ)とトンビの形も作ってみました。


 このように、折り曲げる角度を調整してタカ紙飛行機となります。

 角度の調節は、小さいとクルクルと回るだけになってしまいます。大きすぎると木の葉のように落ちてしまいます。これを参考に、角度を変えて飛ばしながら探してください。

 次のように翼を湾曲させると、大変安定して飛行します。調整角度も格段に広い範囲になります。
 湾曲させる方法です。前の方は紙が重なっているので厚く硬くできていますので、指でつまんで形を整えることができます。また、その場合、後部の方も自然と整ってきます。


 投げ方ですが、一般の紙飛行機のようにつまむところがありませんね。そこで、折り目の見える部分を上にして、前の方をつまみます。それをそのまま投げると、スムーズに折り目の部分を下にして飛んでいきます。何度も繰り返して上手になってください。

 コメントで“研究員”さんから投げ方を教わりました。
 手を離すときが難しいようですが、最初から飛行する姿勢で投げるようです。
 このことから私の方で工夫したのがこれです。
投げ上げるのには最適な投げ方だと思いました。研究員さんありがとうございました。
 投げ方が難しい場合は、写真のようにつまめる部分を作ってやってもかまいません。翼が小さくなって揚力は落ちますが、その変化はわずかです。


 このときの投げ方です。


 いかがでしたか。一つ一つの写真を追って作っていけば難しいことはありません。ぜひ作ってみてください。ネットで探しても“タカ紙飛行機”は見つかりませんので、これが新作だと思います。ぜひ、皆さんに親しんでもらったら嬉しいです。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


〔パソコンサイト(タップ)〕




人口減少問題と学校教育〔「学校へ行こう」のすすめⅢ〕

2021-03-05 10:54:54 | 社会に開かれた学校
 人口問題というとピンとこないかと思いますが、私が住む熊本県八代市の世代別人口の推移ブラフをご覧ください。

 総人口がずっと減少していきます。この下降は、何もしなければ、グラフの先の2060年にも続いていくことがわかっています。つまり「持続可能な社会」ではないということです。その厳しさは人口構成からも言えます。働いて社会を支える生産年齢人口の割合が小さくなっていきます。働けない老年人口が増加して、更に割合が大きくなっていきます。未来社会を担う年少人口の減少は驚くほどです。まさに「消滅」も心配です。


 これは近隣の〇〇町(村)の人口推移のグラフです。総人口の急速な減少・年少人口の減少・老年人口が生産年齢人口を上回ります。ここは「消滅」を現実問題として受け止めておられます。厳しい状況ですね。「子は宝」として、後で紹介する学校教育に力を入れて取り組み始めています。

 この人口問題は、消滅が心配される全国の市区町村の問題です。

 それでは、全国の状況を見てみましょう。

 これは2014年に日本創成会議 座長増田 寛也氏(民間団体)が「消滅可能性都市(若年女性人口(20~39歳)が2010年から2040年の30年間に5割以下に減少する市区町村)」として発表したものです。なぜ、若年女性人口かというと、誕生する赤ちゃんの約9割がこの年齢で出産されます。発表はエクセルデータでしたが、日本経済新聞社が赤っぽい色や紫で日本地図に示してくれました。もっとハッキリしたものをと思いましたが、資料として見つかりませんでした。
 資料の中にはこんなものも見つけました。

 白黒の日本地図ですが、消滅可能性都市を黒の濃淡で現してあります。淡い黒は消滅可能性都市のうち人口が1万人以上の市区町村、濃い黒が消滅可能性都市のうち人口が1万人未満の市区町村です。濃い黒の方がより厳しい状況にあるということです。

 ここまでくると、自分の市区町村はどうかな?と気になってきますね。熊本県の場合をご覧ください。

 一見して、県南部が厳しいですね。令和2年7月4日の豪雨による被災は人口減少に拍車をかけるものになってしまいました。県北東部は阿蘇です。有名な観光地です。産山村は平成の始めから高齢化問題や人口問題に積極的に取り組んだ教育が行われて消滅可能性都市ではありません。県央の東部は九州山地の人口の少ない地域です。
 県南の市町村を訪問して話を聞いていますが、存続のために住民がひとつになって取り組んでおられる様子がわかります。
 
 皆さんの市区町村のデータを知る方法を紹介します。先ほど述べた日本経済新聞社のホームページです。ここをタップすると表示されるようにしてあります。

 画面には、日本地図の上に基本的な事項が表示されていますので、読んだ後《閉じる》を押してください。表示されている日本地図の知りたい市区町村付近をタップすると上の熊本県の地図と同じようなものが表示されます。
 基本的な使い方は、1本の指で地図を動かすことができます。2本の指で拡大縮小できます。さらに、市区町村をタップすると、そのデータが表示されます。

 日本の人口問題を述べてきましたが、これはそれぞれの地域の問題です。そうです、皆さんの住んでいる町の問題です。何とかしなければ、本当にそこが消滅してしまうかもしれません。

 国は2014年の9月に“地方創生”の旗を掲げました。(まち・ひと・しごと創生本部)
 それを受けて、都道府県・市区町村は、人口ビジョンを作成して、2060年までに持続可能な社会(人口減少0)を実現させようと取り組んでいます。しかし現実は厳しく、熊本県下市町村の人口ビジョンを見てみると、2060年になっても、対策実施後の推定人口が降下しているところも多くあります。
 ここをタップすると熊本県市区町村の人口ビジョンを見ることができます。すべての人口ビジョンは公表されていますので、 検索:〇〇県〇〇町人口ビジョン で出てくるはずです。

 どのように取り組めばいいかです。

 内容をご覧になって、皆さんの市区町村が取り組んでいることが書かれていると思います。
 地域の魅力を再発見していかなければなりません。仕事も必要です。ここで子どもを育てたいと若い皆さんが思うような町ですね。自分の町だけよくなってもいけません。地域全体で盛り上げていく必要があります。それは人を取り合うだけになってしまうからです。全国でこのような取り組みが始まりますので、キーワードは、“特色”です。オンリーワンの町を目指すことです。
 このことは、人を地域に縛り付けるということではありません。夢を持って飛び立っていっても、心に故郷があれば、大きな力を持って地域に貢献してくれるかもしれません。地域の皆さんの“誇り”としていつも励ましてくれるかもしれません。夢を失ったときには、温かく包んでくれる故郷があります。すると益々故郷を愛する人になってくれるのではないかと思います。

 国や県、市役所、役場の取り組みを紹介してきましたが、私たち住民の一人一人が力を合わせて取り組まなければことは成りません。核家族化や人の孤立化など住民同士のつながりが薄れつつある今の現状からして難しいところです。

 そこで、学校教育の力を活用することになりました。学校教育はすべての国民を対象に実施されます。つまり、次代を担う国民の育成です。

 先ほどの“地方創生のために”を、考えて力を合わせて取り組んでくれる人材の育成が学校教育の役割となりました。
 このことは、学校関係者を中心に『よりよい学校教育を通して、よりよい社会を創る』という言葉で語られています。この言葉を広く地域の皆さんとも共有されることが求められています。

 
 では具体的には、学校でどのような教育が行われているかです。学校教育の基本である幼稚園教育要領や小(中高支援)学校指導要領の前文に『これからの時代に求められる教育』として記述されています。それには文字だけで記述されていますが、ここではわかりやすく絵を添えて現してみました。

 
 子どもが主体的に学習に取り組むのが基本です。
 あらゆる他者とか多様な人々とありますが、これまでの子どもたちや先生だけでなく、多種多様な地域の皆さんも学校教育に参加して協働することによって、これまでにない何かを子どもたちは学び取っていきます。何かとは、人と人との触れ合いの中から学ぶことです。このつながりは社会資本ともいうものです。社会を構成するための根本を学んでいることになります。さらにみんなで力を合わせて“様々な社会的変化を乗り越える”という体験をします。
 このような教育によって、自身の豊かな人生を切り拓くだけではなくて、持続可能な社会の創り手となる力を得ることができます。

 いかがでしたか。わかりやすく説明できたかわかりませんが、現在の学校教育は、このような教育目標を掲げて取り組んでいます。
 今の子どもたちが大人になって社会の中堅として活躍する時代、30年ぐらい先を見て取り組まれています。その時代は、人のつながりの豊富な大人が社会を構成していますので、子どもたちの社会性の教育は“地域”で行われることになると思います。


 私案ですが、子どもたちは午前中は学校で勉強、午後は地域活動の各種サークル・文化活動・スポーツクラブ・・・etcに参加して、大人と一緒に活動する中で、社会性や専門性などを身に付けて、個性を伸ばしていきます。

 こんな社会が実現することを願って、学校支援の活動に取り組んでいます。


〔人口問題と学校教育サイト〕



〔人口問題サイト〕




 最後まで読んでいただいてありがとうございました。

資料の追加です。
 日本国の人口推移グラフです。


 人口問題をマクロに現したデータです。

 老齢人口は約20年後にピークとなりますが、それでも総人口が減少していきますので、その割合は上昇し続けるんですね。資料によると約90年後は41%にもなります。
 しかし、各市区町村の対策がうまく成就すると、違った結果になるわけです。
 

再掲 キッチンペーパーでひな人形を作りましょう

2021-03-03 06:32:26 | 作って遊ぼう教室
皆さんに、ぜひ見てほしくて、今日3月3日ひな祭りの日に再掲しました。元サイト《KPAひな人形の作り方》

 これが、子どもたちが作ったKPA(キッチンペーパーアニマル)です。

 これに、男雛には、束帯・烏帽子・笏を、女雛には、十二単・冠・檜扇を身に付けさせると“ひな人形”になります。

 そうやって作ったひな人形です。


 では作っていきましょう。









 次は、束帯などの衣装を作ります。











 真っすぐに立たないときには、このように十二単の後ろを折ったりハサミで切ったりして調整してください。




 ご覧いただきありがとうございました。


元サイト《KPAひな人形の作り方》


 





新・簡単 ツバメ紙飛行機の作り方

2021-03-01 17:37:00 | 作って遊ぼう教室
 新・簡単なツバメ紙飛行機を考案しました。
 これまでのものは、先端部の折り曲げが複雑で、低学年児童には難しいものでしたが、これは低学年児童でも容易に作ることができる新しい折り方です。簡単な折り方の研究の中で考案しました。作り方の手順を示しますので、自身で作るのは勿論、小さい子どもさんに、その作り方を教えて一緒に作ってください。そして、飛ばして遊んでください。

 用紙は、厚めのチラシであればA4とA5(A4の半分)ぐらいがいいと思います。薄いチラシであればA5サイズがベストな大きさです。
 外で飛ばすのであれば、厚めのチラシA4か特厚めのチラシA3(A4の2倍)がいいと思います。

 最初に、用紙の5/8のところまで折り曲げます。しかし、どこが5/8のところかわかりません。そこで、5/8のところを探すためにこれから折っていきます。
 二つにおると、2/4のところがわかります。


 角をその2/4に合せて折ると、折り目は3/4のところです。


 2/4と3/4を合せて折ると、折り目は5/8のところです。これで、5/8が見つかりました。


 開くと、3つの折り目があります。真ん中が5/8のところです。


 5/8のところまで折り曲げます。


 折り曲げたところです。


 次は横方向に半分に折り曲げます。


 そして、開いたところです。中央に折り目があります。


 左右から折り曲げます。ここで正確に合せないと左右のバランスが悪くなってしまいます。飛んだ時、まっすぐ飛びません。



 先端のとがったところを左右の角が集まったところまで折り曲げます。


 ここから、最初に示した4つのツバメ紙飛行機を作るために分岐します。まずは2つに分岐、
 左右対称の状態を折って重ねますが、一方は折り目が見えるところを外側にして折ります。もう一方はその逆で折り目が内側となって外から折り目が見えないように折ります。前者からは3つを作ります。後者からは一つです。
 ツバメ紙飛行機の特徴は、後部をツバメの尾のように切る(ちぎる)ところです。まずは写真を参考に切ってください。勿論、手でちぎってもかまいません。


 できたツバメ紙飛行機です。


 図を参考にして、形を調整してください。
 ここからは飛ばして調整してください。
 最初のV型はなかなか最初から飛ばすのは難しいです。折り曲げる角度や投げる速さを変えながら、良く飛ぶポイントを探してください。
 最後のW型は折り曲げる角度を90度以上にしてください。
 U型やV+U型のように、湾曲させたものは安定的に飛行します。なぜ、ちょっとでも湾曲していれば安定性が高まるのかわかりませんが、いいことを見つけたことは確かです。

 飛び方の特徴をまとめてみました。


 これまでのことから、よりツバメらしいツバメ紙飛行機を2機種考案してみました。


 良く飛ぶものができましたので、作り方を示します。



 上に投げ上げると、上空をツバメが飛んでいるように見えます。どちらも湾曲させてありますので、横ぶれしながらスーと飛んでいきます。

 最後に“つかみ方”、“投げ方”です。どちらも折り目の見える側を下にして飛行します。その折り目の見える側が上になるように、先端をつかみ(つまみ)ます。耳の横や頭の上にその手を掲げて、前や斜め上に投げます。すると図のように飛んでいきます。


 いかがでしたか。小さな子どもに教えるには、絶好の紙飛行機です。普通のものと違うところに魅力が感じられるものですので、自分のものにしていただけたら嬉しいです。

 今後も研究を続けていきますので、新発見があればお知らせします。

 最後まで読んでいただいてありがとうございました。


 
これまでのツバメ紙飛行機の作り方