作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

中学校3年理科に消防士の活用〔「学校へ行こう」のすすめⅤ〕

2021-04-28 18:49:56 | 社会に開かれた学校
 学校にとって消防士というと防災訓練のときですよね。いつも規律正しく号令に従って行動される姿は、かっこよくたくましく感じます。児童生徒は憧れの目で見ています。
 その消防士に理科室に来てもらっています。あの橙色の制服で、数メートルのところで活動する姿を見せてくれます。

 中学校理科3年 単元「仕事とエネルギー」小単元「仕事の原理」 動滑車の働きのところです。
こんな問題を覚えていますか。



 天井に固定されているのが“定滑車”、2本のひもで吊り下げられているのが“動滑車”です。そのひもは一本でつながっています。この動滑車があると小さな力で物を持ち上げることができます。動滑車の重さをゼロとすると、答えは5kg となります。この動滑車では、重りの10kg を半分の5kgの重りで吊り合わせることができるということですね。
 つまり、この動滑車を使うと半分の力で重りを持ち上げることができます。(動滑車を左右の2本のひもで釣り下げていますから1/2の力で吊り合う。)



 これも、下の2つが動滑車です。これだったら重りの4分の1の力で持ち上げることができます。(動滑車が4本のひもで吊り下げられていて1本につながっているので1/4の力で吊り合う。)

 この動滑車と同じ原理の装置を使って、消防士は救助活動を行っています。



 この動滑車を使って活動(訓練)している写真です。下は競技大会の様子です。



 授業では
 教師が動滑車の授業の中で、消防士3人に来てもらいました。転落者を救助するときに引き上げるのに使う器具です。テキパキとした動作で実演して見せます。大人をひもを引っ張り軽々と持ち上げます。目の前のできごとに息遣いも感じられます。
 最初は、持ち上げられる側とひもを引き持ち上げる側の両方を消防士がしますが、引き上げる役割を生徒たちにやってもらいます。
〔以外と小さい力で持ち上がるな~。
〔持ち上がる高さより、ひもを引っ張る長さは数倍長いぞ。〕
〔これは人の救助に使えるんだ!〕
〔小さな力で、大きな力を生み出せるかもしれない?〕など、ということに現実感を持って気づきます。

 消防士は
 消防士は、自分たちがこんな場面で役立つとは驚きでしょう。自身が中学校で習ったことが、今救助活動に役立っている。
 このようなことは、他の職業にもいっぱいあるのではないでしょうか。電気工事士・自動車整備士・看護師・税理士など、日本には450ほどの資格があるそうです。

 この授業は、理科の先生が、地域人材の活用で“充実した授業”を実現したいという思いで行ったものですが、十分な成果が得られたものと思います。その他にも、消防士を身近に感じて「かっこいいな」「仕事は人と人の呼吸でやるんだ!」「学ぶことは働くことの基礎だ」「消防士になりたい」などにつながって、学ぶ意味や学ぶ目的にも迫っています。

 せっかくの機会ですから、運動とエネルギー 仕事の原理 の学習をしてみませんか。

 私が学生のころ(1967年が中学3年生)と違うところがあります。それは単位です。

 力の単位は、g重(グラムジュウ)、kg重(キログラムジュウ) でした。今は N(ニュートン)です。
 仕事の単位は、g重cm(グラムジュウセンチメートル)、kg重m(キログラムジュウメートル)でしたが、今はJ(ジュール)です。
 このNやJが中学校で学習する単位です。どうしてこのように変わったかというと、国際単位系を教科書に採用することになったのです。

【 力 】
 1kg重は、1kgの質量のものに加わる地球の重力の(力の)大きさです。
 1Nは、1kgの質量のものに1m/s2の加速度を生じさせる力の大きさです。
※ 地球の標準重力加速度の大きさは、9.80665m/s2 ​です。

【 仕事 】
 1kg重mは、1kg重の力で物体を1m動かすときの仕事です。
 1Jは、1Nの力で物体を1m動かすときの仕事です。

【 換算 】・上記から計算すると・
 1kg重≒9.8N 
 1N≒0.102kg重

 1kg重m≒9.8J
 1J≒0.102kg重m

 ということになります。こうなった理由はお分かりのように、昔の単位は重力加速度を使った重力単位系でした。(工学系では今でも重力単位系が使われています。)現実問題としては、質量5kgのものを持ち上げたり支えたりする力は5kg重と質量と力が同じ数字になりますから簡単に理解できますね。しかし、地球の重力加速度は場所や高度によって変わってしまいますから気を付けて使う必要があります。
 そこで、世界的には1960年に採択された国際単位系が使われるようになったんです。
 簡単にいうと、 長さはm(メートル) 質量はkg(キログラム) 時間はs(秒)この3つだけで、色々な量を表そうというものです。
 力は、組立単位でkg・m/s2、このことをN(ニュートン)と決められています。
 仕事は、組立単位でm2・kg/s2(=N・m)、このことをJ(ジュール)と決められています。  

 では、中学校理科3年生の問題を解いてみましょう。


(写真クリックで拡大)


(写真クリックで拡大)

解説
① 動滑車が2m持ち上がるためにはその上のひもの両方が2mずつ短くなるということですね。ひもは1本でつながっているので、短くなった分の2m+2mの計4mを引かなければいけません。これが答えです。

② 10kgの重りを引き上げる力を考えるとき、問題文に100gの物体に働く重力は1Nというのがあります。重り10kg(10000g)だったら、これに働く重力は
 100g・・・・ 1N
(10000÷100=100)重りが100倍
  10000g・・・・100N
つまり、100Nが重力となります。これを2本のひもで持ち上げるので、ひも1本当たり
 100N÷2=50N
が.引き上げる力になります。それがP点にかかる力ですから答えは50Nとなります。

③ 重りを持ち上げるためにはP点と反対のひもも50Nの力で上に引いています。定滑車は力の方向を変えるだけですから、ひも引く力Fの大きさは50Nで変わりません。

④ 問題①でひもを引く長さは4m、問題③で引く力の大きさは50Nですから、仕事は
 仕事=力×長さ
ですから、
 50N×4m=200N・m=200J
となり、仕事は200Jです。

⑤ この動滑車を使わない場合は、直接10kgの重りを2m持ち上げるということですから、力は100N、持ち上げる高さは2mです。すると仕事は
 100N×2m=200N・m=200J
となります。
 問題④のひもを引く仕事200Jと同じですね。道具を使っても使わなくても、仕事は同じということです。
 このことを『仕事の原理』と言います。

 似たように、力が小さくてすむ装置として、斜面や釘抜きのてこ、油圧ポンプ、ジャッキー、ブレーキなどがあります。力が小さくなった分、力を加える長さはどれも長くなっています。
 力が1/2になると長さは2倍になります。1/3だったら3倍、1/4だったら4倍です。
 この逆の装置が、自転車のペダルです。ペダルを1回転すると、大きな車輪が2回転して、自転車を4m進めます。ペダルの1回転は1mですから、ペダルを踏む力はタイヤが地面を押す力の4倍になります。

 これが 仕事の原理 です。


 いかがでしたか。もっともっとたくさん地域の皆さんに学校に来てもらって授業が行われています。このように“学び”が大きく広がっていきます。
 
 力と仕事の問題はいかがでしたか。先ほど勉強しましたからスラスラと解けた人もおられたと思います。中学生当時は難しかったですね。でも難しかったことも、年齢や経験を積むと、意外と意欲が高まって理解が進むところがあります。そんな方もおられたんじゃないかと思います。

 最後まで読んでいただき、地域と学校の関りについて、ご理解いただきありがとうございました。



牛乳パックでボールづくり

2021-04-24 18:36:47 | 作って遊ぼう教室
 これから作るボールは、軽くて投げても遠くまで飛ばず、何かに当たっても物を壊したりすることはありません。つまり、室内で遊ぶにはもってこいのアイテムです。手で打って飛ばしてもOKです。しかし、紙でできているので握りしめたら潰れます。それに配慮できる年齢以上でないと遊べませんね。保育園の年長さんから大丈夫だと思います。遊ぶ前に一度注意してあげてください。



 これが今から作るボールです。直径が6cmほどです。手の中にすっぽり入ります。小さな子供の手にはぴったりです。

 それでは、作っていきましょう。

 牛乳パックの4つある側面を使います。その側面一つでひとつのボールが作れます。



 裏側の白いところに、えんぴつで線や点が書いてありますが、ボールペンでもえんぴつでもうまく書くことができません。しかし、直線ばかりですので、かすれた部分は予測できますので、何とか力を入れて線を描きます。ここではえんぴつで描きました。

 次の写真のような画鋲が必要です。



 最低10個あればいいですが、このように5個でワンステップ進んでいきますので、5の倍数の色違いがいいと思います。

 では、裏の白いところに、線などを書いていきます。10mm幅の帯が6本必要です。帯の長さは193mmです。側面の全長さでもかまいません。200mmぐらいあると思います。定規を使って正確に引いてください。


(写真クリックで拡大)

 縦の線が引いてあります。これは帯の中央に18mm間隔に11個の穴を空ける必要がありますので、その目印の線です。ですから11本の縦線です。

 線が引けたら縦線の帯の中央に、画鋲で穴を(11×6)ヶ所空けてください。

 帯は6本ありますが、一番上の帯は輪を作るためのものです。下の5本の帯は、組み合わせていくのに使います。左右から6番目の穴、つまり中央の穴には、丸を書いて“中央”の印としています。後でここに画鋲を刺します。

 画鋲で穴を空けています。



 この状態で穴を空けていきます。帯になった状態で穴を空けると帯が折れ曲がってしまいます。作っていくときは帯の表側から画鋲を刺していきますので、一度裏から刺した後、もう一度表側から刺すと組み合わせるときやりやすくなります。

 穴を空けたら、ハサミで横の線を切って、6本の帯にします。



 切ったところです。

 一番上の帯で、表を外側にして輪を作り、最両端の穴に表側から画鋲を刺して決めます。



 画鋲を外して、交わっているところを手で押さえて



 ホッチキスで止めます。交わっている部分が長いと押さえやすいし、ホッチキス留めも容易です。

 次は、5つの帯を組んでいきます。

 まず、丸の付いた中央の穴に、表側から画鋲を刺します。



 一つの帯を、裏を上にして、横長に置きます。その画鋲に、もう一つの帯の穴を写真のように、差し込みます。



 差し込む穴は画鋲の刺してある中央の隣の穴です。角度もほぼ正確にしてください。これから中央が五角形になるように組んでいきますので、傾け方の目安にしてください。

 同じことを順次やっていきます。


(写真クリックで拡大)

 写真では、加えていく帯を赤色で示しています。中心に五角形ができました。



 このようになります。
 五角形の外側で他の帯と重なりますね。ここの重なりの上下にも調整をお願いします。実は組み合わせ方で、重なりの上下が一番大切です。上の写真を見て、一本の帯(どれでもいい)に注目してください。隣同士の重なりがいつも逆になっています。つまり、上下上下上下・・・・となるように調整します。そういう目で見ていくと全ての帯が調整されています。これからもこのことは作り方の全てに共通していますので、頭に置いて作っていってください。

 次に、もう一つ大切なことがあります。“三竦み(さんすくみ)”という組み方です。



 わかりやすくするために色を付けてみました。3つの帯が重なりの上下で組み合っています。この組み方を“三竦み”といいます。これをいくつも組み合わせるとガッチりかみ合ってきて固定されます。また、三竦みを作っていくと、だんだん丸まってきます。色の付いたボールを見ると、このことが実感できると思います。

 中央の五角形の周囲に“三竦み”を作っていきます。5ヶ所です。まず一つ目。


(写真クリックで拡大)

 左写真の上の方の赤く示した2つの穴を、下側から画鋲を刺して一つにします。すると、そこに三竦みができて、また少し丸くなります。
 次に、順次時計回りに三竦みを作っていきます。


(写真クリックで拡大)

 三竦みが5つ出来上がりました。



 五角形が皿の底になるように、帯が斜めに上がっています。

 次は、帯で作った輪と組み合わせます。


(写真クリックで拡大)

 上の方から輪を下ろしていきますが、その時、どの帯を輪の外側にするか内側のするかを考えてください。判断する知識は ・・・上下上下上下・・・ です。黄色の帯は、最後は外側ですから、次は輪の内側です。白の帯は、最後は内側ですから、次は輪の外側です。輪をしっかり下まで下ろします。

 横から見たところです。



 輪と輪の下側に三竦みができました。

 次は、輪と輪の上側にも三竦みを作っていきましょう。



 輪の上の帯を ・・・上下上下上下・・・に従って調整すると、三竦みになりました。輪の周囲にこのようなところが5ヶ所ありますから、同じように調整してください。

 調整したところに、画鋲を刺していくと、このようになります。



 刺したところですが、十分丸くなりましたね。

 後の説明は難しいですが、読みながら作ってきた皆さんであれば、「・・・上下上下上下・・・」と「三竦み」を手掛かりに、残りの帯を組み合わせていってください。ヒントは「最初の5角形」です。輪の半分は出来上がっていますので、そこを参考にしてください。

 次の写真は、一例です。


(写真クリックで拡大)

 ご覧の通り、今後はどこも3つの穴に画鋲を刺しこみます。それが五か所あります。刺してしまったら、組み合わせの完成です。

 

 最後に刺した5つの画鋲のところを針と糸で刺して括(くく)るとボールの完成です。



 全部の画鋲を外しても、形が崩れることはありません。

 再掲




 できましたか。ちょっと表現が難しくて、申し訳ありません。

 このボールの大きいものは、竹で作ってセパタクローという競技で使われていますし、この五角形のボールをよく見るとサッカーボールと似ていますね。ゴムのなかった時代は、これがボールとして遊びやスポーツに使われていたのでは!と思いました。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。















 


 


 
 

コミュニティ・スクールとは、どんな学校!

2021-04-16 17:34:30 | 社会に開かれた学校
 「コミュニティ・スクール」ってどんな学校かご存じですか。聞いたことはあるけど・・・? という方が多いのではないでしょうか。
 [コミュニティ]=[共同体or地域共同体] ですから [コミュニティ・スクール]=[学校と〇〇が共同体となった学校] ということになりますね。
 先の記事で地域と学校の関りが強くなってくるというお話を書きましたが、これも同じ方向性を持った学校の在り方になります。つまり、〇〇は“地域”です。教育現場では“地域とともにある学校”というキャッチフレーズで、よく語られています。

 日本の学校は、全国どこへ行っても同じ教育が受けられる仕組みです。転校しても困ることはありません。

 したがって、これまでの学校は地域にあってもそこにいる先生は、地域とつながりのない先生がほとんどでした。
 これからの学校は、“全国一律の教育”と“地域や学校の特色を活かした教育”が求められています。
 地域の皆さんからすると、(仮)山田小学校は山田町の学校ですから"日本国民の育成"とともに“山田町の子どもを育む学校”というわけです。全国の基準も満たさなければいけませんが、山田町のことや山田町の人々から学ぶことも必要になってきます。



 “地域の学校”ですから、これまでの学校の先生だけではできません。そこで、地域の皆さんが学校運営に参画する仕組みが誕生しました。それが“コミュニティ・スクール”です。

 コミュニティ・スクールとは! 
 ※ これは、公立の幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校(小中が一緒になった学校)・高等学校・支援学校についての制度です。 

 まずは絵をご覧ください。
 これまでの学校とどこが違うんでしょう。



 学校の中に“学校運営協議会”があります。これはその学校を所管する教育委員会が設置します。法律には設置することを「努力義務」として定めています。
 学校運営協議会の委員は、地域住民・保護者・地域学校協働活動推進員(別の機会に紹介します。)などを校長の意見の申出を受けて教育委員会が任命します。

 つまり、学校運営に地域の皆さんが参画する制度です。

 この“学校運営協議会”のある学校を“コミュニティ・スクール”といいます。

 全国の公立小学校・中学校・義務教育学校の導入率は約42.9%(R5.9文科省調べ)となっています。今、確実に増加しています。
 3校にひとつがコミュニティ・スクールということですから、皆さんの最寄りの学校もそうかもしれませんね。

 これで、学校は地域のことをいっぱい教えてもらえるし、地域人材や地域の教育素材を学校に取り入れることができます。地域の皆さんの“子供たちにこんな力をつけてほしい”という願いを学校教育に反映させることができます。

 絵の下の方を見てもらうと、学校の職員だけではなくて、地域の皆さんがいます。地域の力も活用することができます。

 委員の身分は、ちゃんと教育委員会から任命されますので非常勤公務員となります。


 次は学校運営協議会の機能です。


 
 このようなテーブルを囲んだ姿で示されています。協議会ですから“協議する”のが本来の働きです。

 法律に定められた権限と責任があります。



 校長や所管の教育委員会に対しての権限と責任です。(ちょっと硬い書き方ですね。)



 コミュニティ・スクールの学校運営協議会には3つの機能があります。



 学校運営協議会は、校長の作成する「学校運営の基本方針」の説明を聞いて(勿論、協議をして)承認することで、その学校の育てたい子供像や目指す学校像に関する学校運営のビジョンを共有します。保護者や地域住民等の意向をその方針に反映させることで、地域住民等が学校運営に責任を負っているという自覚と意識が高まりますし、最終責任者である校長を支え応援することができます。
 このような状況は、校長と協議会が対等な立場で協議しなければできません。協議会の権限は大きなものがあります。



 学校運営協議会は、広く地域住民等の意見を反映させる観点から、学校の運営について、教育委員会や校長に対して意見を申し出ることができます。そのことで、学校は教育を受ける当事者としての意見が得られ、学校だけではわからない地域や学校の魅力や課題を共有することもできます。
 その意見は、個人的な意見ではありません。学校運営協議会の合議体としての意見です。意見は尊重されます。



 学校運営協議会は、教職員の任用に関して教育委員会に意見を述べることができます。教育委員会はその意見の尊重に努めるよう定められています。この権限は学校の課題解決や教育活動の充実を図る観点からのものです。決して「〇〇先生を転勤させてほしい」という特定の個人に対するものではありません。


 いかがでしたか。コミュニティ・スクールについてわかってもらえましたでしょうか。ときどき硬い言葉になって難しくなってしまいました。

 この仕組みによって、地域の皆さんから見て「自分たちの学校」と思ってもらえるような学校に変わっていくという方向性を目指しています。その土地に根差した子供たちが育っていって、持続可能な地域社会の継承が実現することになります。

 人口がある程度減少することは仕方のないことと思いますが、地域文化が無くなることは残念でなりません。地域に誇りを持った人が、それぞれの地で育ってくれれば住みやすい地域がそれぞれの地で残っていくことになります。そうなる未来を目指しています。今の小学生が働き盛りの40代の大人になる30年後です。

 私は今68才、その時をぜひ見てみたいと、学校支援と健康づくりにガンバる毎日です。


 最後に、参考にした文部科学省冊子の中心となる説明図です。


(クリックで拡大図)

 これが参考にした冊子の表紙です。



 詳しく知りたい場合は、URLから情報がダウンロードできます。




 最後まで読んでいただきありがとうございました。








  

新聞でつくる兜(かぶと)

2021-04-05 17:23:27 | 作って遊ぼう教室
 5月5日は子どもの日です。連休の最終日で子どもたちが元気に遊ぶ様子が目に浮かびますね。
 兜(かぶと)は子どもの日には欠かせないアイテムです。私の小学校二年生の孫が、3月のひな祭りが過ぎるとすぐFaceTimeで「おじいちゃん、かぶとの作り方を教えて~!」と連絡してきました。早速、その場で作ってみたところです。目を描いて「金魚になっちゃった!」と喜んで見せてくれました。兜を横から見ると”つの”が”ひれ”になって、金魚のように見えました。

 妹の保育園児はチューリップ組(4才)ですが、一人ひとり兜を教わりながら作れたそうです。誰にも作れそうですね。

 これが新聞で作った3種の兜です。(一般的な)兜、角(つの)兜、とんがり兜です。

 かぶるとこんな感じです。

 私の孫のように、作り方を教えてあげるのもいいですよ。

 では、作ってみましょう。

 新聞紙は2面で1枚になっているものを用意してください。その新聞の長い方の辺を“長辺”、短い方の辺を“短辺”と表現します。



 3種の兜は正方形の形から作ります。
 短辺を一辺とする正方形からは(一般的な)兜と角(つの)兜ができます。ということはこの2つはそれぞれ新聞1枚で作れるということですね。
 長辺を一辺とする正方形からはとんがり兜ができます。つまり新聞紙2枚で作れます。


 短辺を一辺とする正方形の作り方です。

 角(かど)の両端の短辺と長辺を合せると、写真のように短辺の長さを長辺に移すことができます。

 重なっていない長方形のところを三角の方に折り曲げて三角の部分を開くと、短辺を一辺とする正方形になります。

 長辺を一辺とする正方形の作り方

 2面で1枚になっている新聞紙を3枚用意してください。そのうち2枚で長辺を一辺とする正方形を作ります。もう1枚は長辺の長さの比較に並べます。

 右側上の新聞を下にずらして長辺を一辺とした正方形を作ります。重なったところにノリを付けて接着します。


 これで正方形の新聞ができました。これから兜を作ります。

作り方

【(一般的な)兜】

 新聞の短辺を一辺とする正方形を用意します。

 三角に折ります。しっかり角を合せます。

 両角を直角の角に合せるように折ります。

 両方の折り下げた三角形の半分を折り上げます。

 次の写真のように折り曲げて、角(つの)を作ります。

 下の三角は2枚からできています。その上の一枚を写真のように折り上げます。

 さらに、両角を結ぶ線を折り目として折り上げます。

 下の三角を兜部分の隙間(すきま)に差し入れます。

 奥まで入れてください。
 (一般的な)兜の完成です。

【角(つの)兜】

 写真番号⑦までは【(一般的な)兜】と一緒です。その続きからです。

 次の写真の“線”は折り目です。

 折り目のように、少し斜め上に折り上げてください。

 
 左右の尖(とが)った角(かど)が角(つの)になるように、ちょっと下をハサミで切って、その下部分を折り曲げます。切れ目にノリを付けて、切れ目がきれいになるよう接着します。


 その後は、【(一般的な)兜】の作り方の写真番号⑩からと同じです。






 角(つの)兜の完成です。

 いかがですか。
 ちょっと角の部分が折れ曲がっていませんか?私の作ったものも新聞では柔らかすぎてフニャっとまがってしまいました。そこで次のように割り箸を角に入れてやるとピシッとカッコよくなります。

 最後の仕上げに、割り箸やストローのようなものを差し入れてください。


【とんがり兜】

 新聞紙の2面1枚の長辺を一辺とする正方形を用意してください。

 
 まず、三角に折ります。


 左右の角(かど)を、下の直角の角(かど)に合せるように折ります。


 左右の上側の辺を、中央線に合せるように、左右から折ります。


 写真のように、左右の下側の三角形を折り上げます。


 写真のように、折って小さな角を作ります。


 写真のように、下の2枚ある三角の上側1枚を折り上げます。


 両角を結んだ線を折り目として折り上げます。


 下の残った三角を兜部分の隙間(すきま)に入れていきます。

 奥まで入れて完成です。

再掲


 
 兜の完成です。

 作り方をまとめました。







この縮小の〔つくり方〕の写真をタップするとpdfファイルがダウンロードできます。


 読んでいただいた皆さんから、子どもたちに作ってやったり、一緒に作ったりと楽しむことができますね。
 わからないところは折紙で兜づくりの記事を参考にしてください。

兜(かぶと)づくり - 作って遊ぼう&社会に開かれた学校の応援

そこに新聞紙かチラシありませんか!ここに次のような三種の兜(かぶと)の作り方を紹介します。時間があれば作ってみませんか。〔パソコンページ〕5...

兜(かぶと)づくり - 作って遊ぼう&社会に開かれた学校の応援



 最後まで、読んでいただきありがとうございました。
 

KPAの五月人形づくりー端午の節句ー

2021-04-01 00:06:22 | 作って遊ぼう教室
 雛人形に続いて、端午の節句の5月人形をキッチンペーパーアニマル(KPA)で作ってみました。折紙の兜を載せただけですが、となりに“鯉のぼり”を添えて雰囲気を作ったつもりです。


 後の方で、鯉のぼりの作り方・兜の作り方を紹介します。

 まずは、3つの兜をご覧ください。





 とんがり兜はチョッと小さいサイズになってしまいます。3つとも同じ大きさの色紙で作っていますから、“とんがり”だけはひとまわり大きい色紙で作ったらいいですね。

【鯉のぼりの作り方】



 イカ紙飛行機を作るときに「これは鯉のようだ」と思っていました。それとちょっとしか違いませんので、わからないときには、イカ紙飛行機の記事を参考にしてください。

 1枚の色紙を8枚に切り分けます。


 その一枚で一匹の鯉を折ります。半分に折って中央に折り目を作ります。


 下の左右の角を、中央の折り目に沿うように、三角に折ります。最後に裏返します。


 下の左右の折り目を、中央の折り目に沿って折り曲げます。その後、写真に示した線のところを折り曲げます。


 折り目の内側にノリを付けてしっかり押さえてください。

 鯉の形ができました。

 次は、ポールに鯉を上げて鯉のぼりを作ります。

 必要な材料です。


 色紙の目をノリで付けます。

 鯉ができました。

 鯉をポール代わりの爪楊枝に付けるために、爪楊枝の一面にのりを付けます。


 ノリの付いた側に鯉を置いて、10分以上(乾いてくっ付くまで)待ちます。


 待っている間に、爪楊枝(ポール)を立てるために、名刺を4分の1に切ったものに尖ったもので穴を空けます。


 爪楊枝に鯉がしっかり付いたら、名刺片の穴に爪楊枝を立てて完成です。そこにノリを付けると完璧です。


 ちょっと小さいな~と思われたら、色紙を半分にしたもので鯉を作ってください。大きさは縦横2倍になります。


次は
 【兜(かぶと)の作り方】

※ 再掲です。



3種の兜の作り方を説明します。“一般的な兜”“とんがり兜”“角(つの)兜”です。

それでは“一般的な兜”です。


折紙を色のない方を上にして置きます。


まず、三角形に折ります。山の形になります。頂上が下になるように置きます。


左の端が山の頂上に重なるように折ります。


右側も同じようにします。


左右下の先端が上の先端と重なるように折ります。


図のように折り曲げて“角(つの)を作ります。


下の三角の部分が二枚重なっていますが、その上の方を折り線のところから折ります。


更に折り線のところから折ります。


下のもう一枚を、兜の内側に折り込みます。


一般的な兜の完成です。



次はとんがり兜です。


折紙を色のない方を上にして置きます。


図のように三角形に折ります。三角の山の部分が下になるように置きます。


右の先端が下の頂上と重なるように折ります。


右側も同じようにします。


図のように左の辺が中央と重なるように折ります。


右側も同じようにします。


下の先端を左右とも折れ線から折り曲げます。ここが角の原形です。


角の原形を折れ線から折ります。立派な角になりました。


下の三角の部分が二枚重なっていますが、その上の方を折り線から折り曲げます。


また折れ線から折り曲げます。


下のもう一枚を兜の内側に折り込みます。


高い兜の完成です。


三つ目は角(つの)兜です。


ここでは一カ所ハサミを使います。
これまでと同様に折り紙の色のない部分を上にして置きます。


三角形に折ります。三角の山の部分が下になるように置きます。


左の端が山の頂上と重なるように折ります。


右側も同じようにします。


一般的な兜とここから違ってきます。
折れ線から折ります。一般的なものより大きな角の原形となります。


切り線のところをハサミで切ります。


切ったところの下の部分を折り線から折ります。


下の部分をこれまでと同じようにします。




角(つの)兜の完成です。


【キッチンペーパーアニマル(KPA)の作り方】











【子どもがかぶれる新聞紙兜の作り方】

 実際にかぶれる兜を新聞紙で作ります。
一般的な兜は、両開きした新聞紙の縦辺、つまり短い方の辺の長さを一辺とした正方形にしますので、一枚の新聞紙で作ります。


図のように折って折った部分が直角二等辺三角形になるようにします。しっかり折り目を付けます。


開くと折り目が付いています。


下の(ここ)のところから新聞紙が正方形になるように折ります。重なった部分は少量のノリでくっつけると後の作業がやりやすくなります。


この正方形で一般的な兜を折ってください。

かぶれる一般的な兜の完成です。大人の頭も入る大きさです。

次に高い兜を作ります。
新聞紙の長い辺を一辺とした正方形を作ります。したがって新聞紙が二枚必要です。
長さの物差しとして補助の新聞紙がもう一枚、合計三枚を使います。
まず、補助の新聞紙を横向きに置きます。


その左側の端に合わせて新聞紙を縦に置きます。


補助の新聞紙の右側の辺に合わせて新聞紙を縦に置きます。
新聞紙の長辺を辺とした正方形ができます。重ねた新聞紙の上の二枚を少量のノリでくっつけると後の作業がやりやすくなります。


この新聞紙で高い兜を折るとかぶれる兜ができます。大人もかぶれます。

高い兜の完成です。


皆さんで楽しく作ってください。

〔パソコンページ〕