作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

紙飛行機の自由研究No.3〔ツバメ紙飛行機の折り方を工夫〕

2022-08-22 16:11:19 | 作って遊ぼう教室
 紙飛行機の自由研究No.3です。今回研究するのはツバメ紙飛行機の頭の折り方を用いたものです。これはB?サイズやA?サイズの用紙で折ると、そのままでバランスが取れていて、これまで研究してきた用紙の先頭を折り曲げることで重さを調節する必要がないものです。そこで、翼(ツバサ)の折り方を数種類工夫して、良く飛ぶ翼の折り方を研究しました。

研究したものを次の表に示します。


 先端の折り方でいうとDより左側が先端の重さが軽く折り曲げの調整が必要なものです。Eより右側はそのままでバランスがとれていて、翼の折り曲げ方を工夫することができます。

 翼の折り方には色々な種類がありますが、それを一つ一つ折って飛び方を見てみたいと思います。

 まず、ツバメ紙飛行機の頭の部分の折り方を示します。


 如何ですか。折り方はわかりましたか。以前の投稿で分かりやすく示したものもありますので参考にしてください。

 実際に折ってみたところです。チラシをA5のサイズにちぎって作りました。


 一番右に16番という数字で示していますが、最初の表にはないものです。6番を飛ばしてみたとき、もっと翼を広くしてもいけるんじゃないかと思って作ったものです。

 8番と9番です。


 7番を飛ばしてみたとき、特徴的な“墜落”がみられました。この場合、翼を作る折り方を全て逆にしてやる(谷は山、山は谷)と“良く飛ぶ”という経験則があるので、そうして作った17番です。


経験則
 いつも「紙飛行機の折目の見える部分は下側です。」と指導しています。それでうまく飛んでいます。しかし、児童生徒の中には折り目が上になっていることがあります。「私のは飛ばない、すぐ墜落する。」と言ってくるのです。試しに投げてみると、下に吸い付けられるように墜落します。
 
 7番は下の吸い付けられるように墜落するので、折り方を逆にしたらと考えたわけです。


 飛ばして見ました。その結果を図と言葉でまとめました。






総まとめです。


考察
 ツバメ紙飛行機は後ろの方をちょん切ってツバメのシッポにしても飛ぶ紙飛行機ですから、折り方にしても多彩な折り方ができるものだと分かりました。
 ただし、8番9番がうまく飛ばなかったのが本来ツバメ紙飛行機の時にはちょん切ってしまう部分が翼として平面性が保てなくて、風にたなびいてしまっていることが欠点でした。そこで同じことをチラシではなくもっと張りのあるコピー用紙で8番9番をつくって飛ばして見るとまっすぐに飛ぶことができました。同じようなことですが、前回ツバメ紙飛行機の研究をしたのは昨年の1月でした。湿度が低くてチラシも張りがありました。今は“夏”湿度100%近くあります。チラシは紙面の張りがありません。
 今回の研究は勉強になりました。紙飛行機には湿度が大きく影響していることが分かりました。
 ケント紙を使った最優秀な紙飛行機のサイトもありますが、身近な材料の“作って遊ぼう”としては引き下がれないとことです。身近な材料でケント紙に負けない紙飛行機を研究していきます。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。




紙飛行機の自由研究No.2[再掲]+新研究

2022-08-11 14:17:08 | 作って遊ぼう教室
 前回に引き続き紙飛行機づくりの自由研究です。自由研究の全体像を〔再掲〕でお見せして、その後、新しい研究〔新研究〕を掲載しています。新研究で作った紙飛行機は前回よりも作り方が“簡単(かんたん)”でよく飛びます。ぜひ作ってくださいね。

〔再掲〕
 No.1の自由研究でもっとも簡単な作り方の紙飛行機で、先端の重さを変えて、一番よく飛ぶ紙飛行機を研究しました。
 今回は、もっと幅を広げて研究を試みたいと思います。
 紙飛行機作りという取りつきやすい研究ですので、できれば、これをご覧の皆さんで、興味と暇のある方がおられましたら、一緒にやってみませんか。

 研究の方法は、次の4項目、先端部の折り方9種〔ABCDEFGHI〕、チラシA5サイズの先端部を折り曲げて先端部の軽い順から9種〔abcdefghi〕、正面から見た形状9種〔①②③④⑤⑥⑦⑧⑨〕、翼の折り方9種〔123456789〕の組み合わせで(9×9×9×9=)6561通りの紙飛行機があります。この中から“良く飛ぶ紙飛行機”を探していきます。
 全部の組合せを作って試すことはしないと思います。やっていく中で、方向性が見えてくると思われます。しかし、“良く飛ぶ紙飛行機”をすべて探し出す覚悟で取り組みます。
 “良く飛ぶ”と言っても色々な飛び方の特徴がありますから、それも分類できるかもしれません。研究の結果の後は、そういうところも詳しく“考察”していきたいと思います。
 研究に使用する紙は、小学校低学年に作ってもらう紙飛行機ということで、薄いチラシをA5サイズにしたものとします。普通サイズのチラシはA3ですので、それから4枚切り取れます。これを使います。チラシがなかったらコピー用紙は普通A4ですので、2つに分けるとA5が2枚になります。

〔パソコンサイト〕
 

 それでは、ⅠⅡⅢⅣの4項目を示します。


<写真クリックで拡大できる画像になります。>

 ひとつだけ例を示します。



 こういう風に紙飛行機を作っていきます。

 次に、9種の先端部の作り方を示します。ご覧のスマホでは小さすぎて見えないかもしれませんので、拡大して見えるパソコンサイトもあります。ご希望があれば ここ をクリックしてください。





<写真クリックで拡大できる画像になります。>


 皆さまへ
 
共同研究のお願い

 チラシで紙飛行機を作るという取り付きやすい研究ですので、一緒に研究に取り組んでいただけたらと思っています。興味と時間があったら取り組んでください。できれば、“良く飛ぶ紙飛行機”が見つかったら、“(〇〇〇〇)は良く飛びます。飛び方はこんな風です。”というコメントをしていただいたら嬉しいです。

 このことについてのパソコンサイトもありますので覗いてみてください。


〔パソコンサイト〕
 

〔新研究〕 

 今回の研究では、次の図で〔先端の折り方はA〕〔用紙の折り曲げ方はefghの4つ〕〔前方からの形状は⑤〕〔翼の折り方は5〕を選択して行います。
 つまり、用紙の折り曲げ方をefghと変えて、他はすべて同じ折り方にして飛び方を比べようという自由研究です。


 折り方が”一目”で分かるようにgの例を示します。

 わかりましたか。こんな折り方です。

 では、4種類を並行して折っていきます。





 折り方はわかりましたか。図がチョッと小さいので例)を参考にしてください。図をタップすると拡大することも可能です。

 実際に折って作った紙飛行機です。


 これを自宅の室内で飛ばしてみました。

実験の方法
 
 次の図のように紙飛行機を頭上に掲げて平行に投げます。投げる速さは〔強い〕〔弱い〕の2種類です。それが何km/hかはわかりませんが、紙飛行機を飛ばした方であればだいたいの様子はつかめると思います。しいて言えば〔強い〕は”力任せ”、〔弱い〕は“加減して”という具合です。

実験の結果



実験の考察




 いかがでしたか。

 考察には書きませんでしたが、紙飛行機には”巡航速度”を持った紙飛行機と力任せに投げるものとがあることがわかりました。“よく飛ぶ”といっても両者では違ってきます。長く(時間)飛ばすには前者が優れていますが、遠くまで飛ばすには後者が優れています。
 本研究ではf(5/8まで折ったもの)は前者、g(3/4(6/8)までおったもの)は後者と、ちょっとの折り方の違いで紙飛行機の性質が大きく違ってくることがわかりました。その差はたったの1/8です。驚きです。

 最後に、今日制作した紙飛行機の姿をご覧ください。