老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

315;上手な介護サービスの活用処方 第2話「認定調査の受け方」

2017-08-19 13:23:25 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第2話「認定調査の受け方」

「介護保険要介護認定・要支援認定申請書」を提出すると
市役所また町村役場の介護保険の担当者から
要介護認定調査の日時について電話がかかってくる。

「介護保険要介護認定・要支援認定申請書」を提出してから
だいたい1週間位で、要介護認定調査員が自宅に訪れる

初回の要介護認定調査は、原則市町村の職員が行う

認定調査員は、『要介護認定 認定調査員テキスト』を基に講習(研修)を受け
認定調査を実施する

認定調査員のなかには、老人介護や認知症老人に詳しい人もいれば、理解されていない人もいる
認定調査員テキストに沿って、認定調査が行われる

認定調査は、60分前後要する
本人面接となり 家族からも意見聴収される
(普段介護をされている方が同席されるとよいでしょう)

明治、大正、昭和ひとケタ生まれの老人は
市役所、町村役場は「お上」という意識を持っている
認定調査員の前では
本人は緊張し、頑張り
普段できなかったことが、できてみたり
わからなかった年齢を正確に答えたりなど
意外な一面を見せることがある。


本人は 普段「できていない」ことを「できる」と話したり
また「介助されている」のに「介助されていない」と答えたり
年齢相応の物忘れ程度しかないような印象で
認定調査を終えてしまっては、
本人の状態が正しく認定調査員に把握されないことになる


家族は、普段なされている介護の手間(介護の様子)を認定調査員に伝えていくことがとても大切になってくる

【例1】実際に立ち上り「歩く」ことができた
本人は「歩く」ことができれば、基本動作も介護上の問題はなく通過してしまう。
しかし、本人は歩けることで
、「認知症があり、夕方や夜間になると外に出て歩き出す。転倒し顔や手足に擦り傷をつくり、目が離せない」などと話すことで、介護の手間を伝えることができる
先程家族が話した内容は、他の調査項目に
「徘徊」「一人で外に出たがり目が離せない」「外出すると戻れない」
があり、その項目に関連づけて調査員は家族に尋ね返してくる。


【例2】トイレで排尿ができる
本人は、トイレで排尿はできるが、洋式便器の前の方に坐っているため(後ろの方に深く坐るよう何回話しても出来ない)、便座や床はオシッコで汚れ、その都度トイレ掃除をしている。また下着やズボンをオシッコで濡れたままで、居間にいたりしていることもある」。
このように、家族から実際に要している介護の手間を認定調査員に伝えていくことが大切。


【例1】【例2】はひとつの事例であるが、食事にしても、むせるためキザミやトロミにしたりしていることなども介護の手間である。
また、認知症老人を抱えてる家族の悩みも大きいと思う。
毎日の介護で大変ではあるけれど

認定調査の前に
日々、認知症老人の行動で困っていること(頭をかかえていること)や日常生活に支障がでていることなどを
箇条書きにメモをしておくとよいでしょう。
そのメモを見ながら認定調査員に話すことで
話したいことが漏れてしまうことがなくなる。


人は 来訪者があることで
部屋を掃除したり着替えたりするが
そのようなことはしなくてよいのです


認定調査の場合は
認定調査員に
普段の生活の様子をありのままを知ってもらうことが大切
寝室、ベッド周りや居間も後片付けや掃除をせずそのまま
本人が何枚も重ね着したり、季節に合わない衣服であってもそのまま
恥じることはないのです


介護は手抜きが必要であり大切なことである











コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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参考になりました (とびとび)
2017-08-19 16:12:43
なくなった母が介護の方が来る日は這ってでも掃除をしていて何のための介護だろうかと気になっていました  昔の人はみんなそうなんですね
参考になりました
昔の人は律儀ですよね (星光輝)
2017-08-19 17:15:13
とびとび さま

コメントありがとうございます
本当にそうですよね
掃除だけでなく茶菓子まで用意していたりして
今後もよろしくお願いします

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