こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

集めてます

2015年01月15日 00時12分21秒 | 文芸
集めてます

白黒テレビの『月光仮面』の痛快さに魅せられてから、ドラマの大ファンに。しかし、成人し就職してからは仕事が忙しく、リアルタイムで観るのは不可能になった。見たいドラマが見られず、イライラの毎日……。
 十五年前、ついに念願の録画機を購入した。以来、DVDに保存し、その数は1000枚以上に。
定年を迎え、やっとゆっくり視聴できるようになった。とはいえ、最近のドラマも録画しているのでDVDの枚数は増えるばかり。命尽きるまでに、そのすべてに目を通すのはかなり難しい。
 さらに言えば、近年のドラマはどうにもつまらない。理屈っぽい内容に、金太郎あめみたいに、同じ顔ばかりが出てくる。
そんな中、偶然に見た韓流ドラマが実に面白かった。単純明快なストーリー、俳優も個性的な魅力を惜しげもなく出していて、『月光仮面』で味わった痛快さがそこにはあった。『朱蒙』『チャングム』『ビッグ』……!いつしか韓流ドラマを録画したDVDは100枚を優に超えていた。
(2013年4月掲載文)

わが家の道楽

 わが家の場合は『本道楽』です。そう、BOOKの本です。毎月、『サンデー毎日』を含む雑誌から書籍まで、3万円前後を本代に費やしています。このほとんどを同じ本屋さんで買い求めるので、結構デカい顔して立ち読みもできます。
「いくら貧乏になっても本代だけはケチらないで、読みたい本はドンドン買おう。子どもらにも買ってやろう。家中、本だらけになったら最高だ!」
 これが夫と私の、結婚前夜の誓いでした。 昔、本屋の店員だった夫は豪華本や初版本をタップリ買いこんでいたし、私の方もかなりの量の文庫本や新書などを花嫁道具として持参。  
 誓いどおり、貧乏なわが家において、本代だけが突出しています。食費も医療費も切りつめられるだけ切りつめ、外食なんかせいぜい年一回だし、普段着は一年中ジーパンで通し、流行なんて全くお構いなし。それでも私たちは本山に囲まれて、最高に幸せ。子どもたちはとても本好きになってくれました。 
 ただ、夫の実家の人たちには呆れられています。
「本なんか紙クズになるだけやないか」と!
 いえいえ、本はわが家の大切な財産です。紙クズにするなんて滅相な。そんなモッタイないことしませんよー!なんて胸のうち、誰も分かってくれませんよね。
(1992年4月掲載文)

あんまりだぁ!

「ちゃーんと留守番してね」
「お昼は自分で作って食べるのよ」
「お風呂、沸かしといてね」
 妻と二人の娘がてんでに言いたい放題だ。その上、お出かけはいつも私抜き。どうしてこうなったんだ?
 わが家は男の子二人、女の子二人とバランスが取れていた。大学進学と同時に息子たちは家を出たが、お盆や正月、村の秋祭りには必ず帰ってきた。おかげで私が祭りに出なくても済んでいた。ところが、卒業して就職すると状況は一変。初めのうちこそ顔を見せていたが、勤務先が遠方になったせいか、いつしか戻らなくなった。息子たちはもう頼れない……。
 かくして男はわたし一人きりの女人天下になり、肩身は狭くなるばかり。
 父親の立場はなんと脆いのだろうか。しかし、いくらなんでもこれはないよなぁ。
 神様、オレって何か悪いことしました?
(2014年12月掲載文)
コメント
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