日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「節電」というなら、テレビ放送の時間を検討してみるという発想はないのか?

2022-06-29 20:09:12 | 徒然

昨日、もともと「梅雨」がない北海道を除く各地で、「梅雨明け宣言」となった。
今月半ば過ぎから、連日の猛暑で「梅雨明け宣言」をされても、少しもうれしくないと、感じられている方も多いのでは?
今年の「梅雨明け宣言」は、待ち遠しかった太陽と共に感じる夏、という感じではないからだ。
それに加え、東京電力を始めいくつかの電力会社の送電地域では「電力不足」が心配され、「節電」を呼びかけられるという状況が毎日続いている。

この猛暑の中、「適切な温度でエアコンを使い、熱中症にならないように」と呼びかけられても、「節電にご協力お願いします」と同時に言われてしまうと、お願いされていることを優先してしまう、人もいるのでは?と、想像している。
というのも、ここ数年の統計で「熱中症で亡くなる方」の多くが、野外ではなく室内だからだ。
亡くなる方の多くが、「自分が熱中症の症状に陥っている」と感じる事が少ない高齢者が多い、ということもあるのだが、やはりエアコンを使うことに躊躇してしまう人も少なからずいらっしゃるのでは?

このような状況になって思うことなのだが、確かに1世帯の電気の使用量は少なくても、世帯数が多くなれば、全体の消費量が増えるということはわかる。
おりしも、電気料金は上がり続けている。
「節電=家計の節約」ということにもなる。
ただ、一般家庭に「節電」をお願いするよりも、再放送が中心となっているテレビ放送を休止する位の、大胆な発想はないのだろうか?
そもそも昼間のワイド番組の視聴率は、どのくらいあるのだろう?

「テレビ離れ」ということが言われて久しいと思う。
「テレビ離れ」をカバーするように登場したのが、TVerのような配信サービスだ。
おそらく、TVerなどで過去の番組視聴を含め、視聴が好調なのだろう、NHKも「NHK+」という有料配信サービスを提供するようになってきた。
とすれば、リアルタイムで視聴するだけではなく、「自分の生活時間に合わせて視聴する」という人たちが増えてきている、ということになる。
しかも、ネット回線を使って視聴する人達が増えている、ともいえる。

そう考えると、キー局で放送しているワイドショー番組を短縮し、再放送を取りやめる事で、随分電力事情は変わるのでは?という気がするのだ。
何故なら、1970年代に起きた「オイルショック」時は、日本のテレビ局は23時が放送終了となっていたが、さほど生活に影響がなかった、という印象があるからだ。
当時と今の大きな違いは、消費電力のピーク時が違う、という点だろう。
消費電力のピーク時である、午後の数時間のテレビ放送の休止によって、生活者に与える影響はどれほど大きいのか?という、ことなのだ。
もちろん、緊急時の放送は優先されるべきだと思うのだが、再放送・再々放送の番組は一時休止としてもさほど影響がないのでは?

それにしても、電力各社が推し進めた「オール家電」の弱みが露呈してしまった感がある。
冬であれば、ストーブ等で暖を取ったり、煮炊きすることができるが、夏はそのようなわけにはいかない。
そして、都市部に誇らしげに建つ「タワーマンション」等もまた、このような状況では生活の不便さを感じる事になるのでは?
それほど「電力」にゆだねる生活をしている、ということになるのだが、もしかしたら「住まい」を含め「生活環境」を見直す必要があるのかもしれない。

ただ、生活者に「節電」をお願いするだけではなく、電力を大量に消費しているであろう、テレビ局等が率先して節電の為の放送の見直しがあっても良いのでは?と、思うのだ。