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Tverなどの配信サイトが変える、地方局とキー局の関係

2022-06-19 20:56:42 | アラカルト

ここ数年、「テレビは地方局制作のほうが面白い」ということが、言われるようになってきた感がある。
With news: 「TVer」普及で変わるテレビ 地方局発の盛り上がり、”お宝”映像も

記事にある「かまいたちの掟」という番組は、お笑いコンビ・かまいたちの一人山内さんの出身が松江市である、というところから始まった番組で、個人的にも時折配信サイトで見ている番組の一つだ。
地方局制作の為、1回の収録で2本撮りは当たり前、というなかなかハードなスケジュールのようだが、出演をされているかまいたちさんたちが、なんとも楽しそうな雰囲気がある。
何より、キー局とは違い、様々なところに忖度する必要がない、のびのびさを感じる事がある。

そのような傾向は、「かまいたちの掟」に限ったことではなく、地方局ならではの自由さと地方の話題を盛り込んだ内容になっている気がする。
それが逆に、キー局では見られない「面白さ」に繋がっているということだろう。

そのような傾向は、北海道限定で放送されている「水曜どうでしょう」が、きっかけだったのかもしれない。
現在テレビドラマや司会等で活躍されている大泉洋さんを始め北海道で活躍されている俳優さんたちで結成された「TEAM NACS」による、バラエティー番組だ。
大泉さんを始めTEAM NACSのメンバーの皆さん方の活躍が、全国規模になっていく過程で「水曜どうでしょう」が話題となり、配信サイト等もなかったことから、ある意味「伝説の番組」のような扱われ方をした、という印象がある。

このようなバラエティー番組だけではなく、最近では報道番組等でも注目を浴びるようになってきているようだ。
それが顕著になったのは、「新型コロナワクチンの接種と感染者」という厚労省が発表した統計データに疑問がある、という報道が地方局で積極的にされているにもかかわらず、キー局と呼ばれる東京の放送局ではされていない、という点がある。

この問題に疑問を呈し、報道をし続けているのは地方のテレビ局で、その一つが名古屋のCBCだ。
CBCニュース公式:国がワクチンの効果を示すデータを修正!一体なぜ?【大石が深堀解説】

ニュース性のある内容ということもあり、TVerではなくYouTubeで公開している、という点も今日的な情報の発信の仕方であり、連動してラジオでも報道を続けているという。
このような動きは、他の地方局へも広がりつつあるようで、YouTubeで検索してみると複数の地方局のニュースサイトを見る事ができる。
もちろん、ニュースとして取り扱うので、ゴシップ記事とならないような配慮は十分されている。
それが、番組の信頼となっているのだ。

ご存じの方もいらっしゃると思うのだが、現在ラジオ放送については「radiko」という配信サイトのプレミア会員と呼ばれる有料会員になれば、全国のラジオ番組が放送後1週間程度聞くことができる(番組によっては3日間という場合もあり)。
これまで、聞くことができなかった番組が、ネット環境さえ整っていれば、どこでも・いつでも自由に視聴できるようになってきているのだ。

そしてキー局ではなかなか扱うことが難しいテーマであっても、地方局では取り扱うことができる、というメリットがある。
地方局である、ということは今やデメリットばかりではないのだ。
テレビや新聞等のこれまで「東京中心」であったメディアが、いつの頃からか?「マスゴミ」と揶揄されるようになってきた。
それはマスメディアに対する、不信の表れかもしれない。
それが、地方局に注目される要因の一つだとすれば、「果たして東京という中央にしか、情報やエンタメがないのか?」という疑問なのかもしれない。