浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「垂訓」

2024-03-10 00:11:30 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より


           第五章 心の曇りをとるための反省

          子供の問題はまず親の反省から

先の続き・・・

「しまった。うえらいことをした。お尻を叩かれ、
お尻をかばった手の指は折れてはいないだろうか。
お尻は切れていないだろうか」と思うと、
もういてもたってもおれず、
子供の部屋に上がっていきました。
「怪我はしていないか。指は大丈夫か」と言って、
体を見ますと、
有難いことに指も折れていません。
「もう二度とこんな思いをさせないでほしい。
もうこんなことは二度としたくないから」
と、頼むように話しました。
しかし、聞いてはくれません。
やはりまた、朝まで我が子の帰りを待つ時もありました。
どこへ行っているのだろうか。

わるい男とつきあっているのではないだろうか。
男女の間違いを起こすのではないだろうか。
それこそ取越し苦労から、心配、不安、苛立ちと、
これほど思っているのに、
いったい何を考えているのだろうかと
怒りの心をどうすることもできない自分の思いを神に訴えました。
「神様、私をどこまで苦しめたら気が御済みになるんですか。
私に与えられる苦しみは、どんな苦しみでもお受けします。
子供を通して私を苦しめないでください」
神様に抗議し、文句を言って、時間を過ごしました。
しかし、そんな頼みごとを神様も聞いてくださいません。

何カ月かそういう生活が続きますと、
神様に文句を言うのもあきらめてしまい、
今度は頼みに変わってきます。
まさに苦しい時の神頼みです。
「神様、どうぞ子供がどこにいてくれるかは
わかりませんが、あの子に事故がないように、
過ちがないように、守ってください。
どうぞ、あの子に間違いがないように守ってください」と、
もう必死でお願いしました。
そして、「もし、許していただけるのでしたら、
一時も早く私のもとに子供を返してください」と言って、
泣いて夜を明かしたことも幾度かありました。

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