浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

八正道と作善止悪

「御垂訓」

2021-11-23 00:03:23 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

        恩師のご著書「思いの中に生きる」より


             尊い親の存在

先の続き・・・

私の二十歳位の時でした。
私は十六歳から家を出ました。
好い恰好をして、
「独立するから私を家から出してください」とお願いしました。
お父さんから何回も「家で百姓をして後を継いでくれ」と言われていました。
私の十歳上の兄さんが軍隊から復員してきましたので、
私の必要が家ではないと思いまして、「家を出してください」とお願いしたのです。
その時、お父さんは十六歳の私を捕まえまして、「よっしゃ。お前も男の子。
一旦家を出たからには外の飯が辛いからといって家に帰っても、
家の飯は絶対に食わすことならん」こんなに言われたのです。
私は「それでも結構です」といって、家を飛び出しました。

それで、その間、いろいろと苦しいことやら、迷いのことがありました。
その二十歳位の時に,今にしてして思えば大きな迷いではなくても、
その当時はそれが精一杯の迷いでした。
それで、どうすればこの迷いの中で間違いのない道を進めるのか、
それを追求していました時に、お父さん・お母さんに最も喜んでいただける方を選ぶべき
ことに気が付きました。
そして、お父さん・お母さんが喜んでくれる方を人生の羅針盤として進みますと、
何かにつけてうまくいきました。
親が心配してくれる方を選べば必ず失敗します。
これは、親の心は神の心だからです。
だから、「何事も 父母の心の 安かれと 祈りつ我は 事を行う」―――
私の二十歳の時の短歌です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする