(こちらにもすぐに要請が来た。クロとイチとレイを飛ばす。クロはロボットネコ専用オートジャイロだ。私(奈良)はオフィスで調査結果を受ける。志摩と鈴鹿をモグで現場に向かわせる。六郎と五郎も同乗。モグは水中モードで現場に向かう。)
奈良。クロ、何か分かったか。
クロ(通信機)。ごく微量の放射性ヨウ素検出。確かに放射性物質だ。
レイ。潜ります。
奈良。無理するな。
イチ。任せてください。
(大した威力。たちまち放射性物質の分布図ができあがる。)
芦屋。核爆発ではないな。
清水。当たり前です。規模が小さすぎる。
芦屋。直接の被害もゼロ。不自然だ。
清水。どこかの集団の威嚇に違いない。
芦屋。断定しちゃいかんよ。
清水。仮説です。あんた、何か代案でも。
芦屋。無い。
水本。漫才、終われ。何が起こったの?。
清水。いわゆる汚い爆弾。放射能をばらまいただけ。
水本。悪質。
芦屋。環境に影響のない微量。攻撃の意図は無いみたいだ。試験かな。
清水。そうでしょう。でも、次の爆弾は脅しとは限らない。
火本。放射能の分布は分かったけど、これからどうするの?。
清水。痕跡探し。4時間も経っているから、絶望的。
(でも、発見した。潜水艇がいて、特有の放射線検出。)
芦屋。普通逃げるだろうが。何やってんだ?。
清水。海上保安庁に知らせて終わり。
火本。本当に犯人なの?。
清水。状況証拠がはっきりしているときに、別の可能性を探るのは野暮。
芦屋。怪しい。
志摩。怪しいよ。発見してくださいと言わんばかり。拡大捜査しよう。
清水。潜水艇の特徴はと。母船が必要。確かに。
志摩。シリーズE、シリーズH、発射。イチとレイは、いったん空中に出て。水中には六郎を投入する。
(上空の政府チャーターのヘリで。)
関。うわわわー、今度は水中発射ミサイル。
清水(通信機)。すみません、シリーズEです。モグから発射した。
永田。肝が冷えた。まだ捜査するのか。
清水。虎之介さんと志摩さんが怪しいとにらんでいる。たしかに、よく分かりすぎ。
(シリーズEは東京湾の海岸を調査するために4基とも発射した。四方に向けて。ところが、南に向かったシリーズEめがけて、機関砲発射。)
関。弾幕だ。どの船からよ。
鈴鹿。背の低い貨物船に擬装している。
関。機関砲の機種は分かるかな。
鈴鹿。ええ。分析した。
(シリーズEはレーダーにははっきり映るが小さい。弾は当たらず、そのまま通過して、さらに南へ。永田らの乗ったヘリコプターは、上空から近づく。射程外から観察する。)
イチ。ヘリが貨物船からレーダー照射されている。こっちの動きを探っているんだ。
芦屋。もう一つ仕掛けが欲しいな。
志摩。潜水艦か、航空機か。
(航空機だった。2機のステルス機。)
鈴鹿。ステルス機が2機、南方にいる。こっちに来る。ヘリを狙うのかな。志摩、シリーズEで脅してやりなさい。
志摩。オーケー。
関(通信機)。オーケーじゃないっ。あんたたち、どうやって検出したのよ。
鈴鹿。ええと。
火本。後方散乱だ。ターゲットを囲んだら、いくらステルス機でも検出可能。しかし、原理はともかく、そんな技術、あったのか。
関。どの軍も持ってないわよ。そんな…、実用だったの?。
鈴鹿。我が社のカタログ、あとで送る。
関。インターネットで調べるわよ。
水本。これじゃ、各国政府からマークされるわけだ。ID社の計測機。隠せるものは何もない。
(シリーズEを至近距離まで差し向ける。かなりショックだったらしい。それまで悠々と飛んでいたのに、急に向きを変えて北方に逃げだす。)
鈴鹿。イチ、レイ、クロ、追いかけて。
レイ。了解。
芦屋。普通に通信している。もう、ステルスなんかどうでもよくなったようだ。
志摩。地上の通信波の発射場所特定。急行する。
伊勢。こっちも出動。虎之介、アン、ジロ、行くよ。
関。誘導してください。
清水。了解。コースは…。
(伊勢は旧車両で出発。
ステルス機は地方の廃棄された空港に着陸し、大慌てで格納庫に隠された。クロが上空から観察。2機のパイロットと地上要員は何かを待っている。
しばらくして、黒いクルマが現れた。パイロットが手を振っている。しかし、近づいたクルマは、自動小銃を乱射。そのまま逃げる。弾はパイロットたちには当たらず、全員着の身着のまま逃げる。)
芦屋。おまえたちは、もう用無しってことだな。連絡したら、殺す。
鈴鹿。イチ。そのクルマを追いかけて。
イチ。がってん。
(クルマはある屋敷に入り、車庫に格納された。3機がはるか上空から観察。)
関。その空港に集合しよう。
鈴鹿。了解。
(潜水艇と擬装貨物船は、海上保安庁と軍が対応。永田は軍に、空港を差し押さえるように要請した。
ところが、永田と関がヘリで到着した途端に、こちらには退去命令。きわめて強い調子だ。)
伊勢。何よ、もうこっちはいらないって?。
志摩(通信機)。そうらしい。
水本。理由は明らかよ。軍事機密のかたまりが、私企業にやすやすと破られた。これ以上解析されるのを防ぐため。
火本。下手すると国際問題。軍事バランスも微妙だ。
清水。公開された性能の装置しか使ってない。
水本。うまく組み合わせるとどうなるか、まざまざと見せつけた。潜水艇、擬装貨物船、ステルス機。すべて一瞬にして行動が明らかになった。もしも、これが実戦なら、おおごと。
芦屋。実戦の一部かもよ。
清水。あるいは味方の研究とか。
伊勢。すべて、お芝居だって?。うーん、そうなのか。
奈良(通信機)。こちらの上からも退去命令だ。やりすぎたようだ。
伊勢。しかたない。全員、引き返せ。
(構えていたが、その日は何も起こらなかった。永田からは連絡があって、明日事情聴取に来ると。かなりの大事だったらしい。)
奈良。クロ、何か分かったか。
クロ(通信機)。ごく微量の放射性ヨウ素検出。確かに放射性物質だ。
レイ。潜ります。
奈良。無理するな。
イチ。任せてください。
(大した威力。たちまち放射性物質の分布図ができあがる。)
芦屋。核爆発ではないな。
清水。当たり前です。規模が小さすぎる。
芦屋。直接の被害もゼロ。不自然だ。
清水。どこかの集団の威嚇に違いない。
芦屋。断定しちゃいかんよ。
清水。仮説です。あんた、何か代案でも。
芦屋。無い。
水本。漫才、終われ。何が起こったの?。
清水。いわゆる汚い爆弾。放射能をばらまいただけ。
水本。悪質。
芦屋。環境に影響のない微量。攻撃の意図は無いみたいだ。試験かな。
清水。そうでしょう。でも、次の爆弾は脅しとは限らない。
火本。放射能の分布は分かったけど、これからどうするの?。
清水。痕跡探し。4時間も経っているから、絶望的。
(でも、発見した。潜水艇がいて、特有の放射線検出。)
芦屋。普通逃げるだろうが。何やってんだ?。
清水。海上保安庁に知らせて終わり。
火本。本当に犯人なの?。
清水。状況証拠がはっきりしているときに、別の可能性を探るのは野暮。
芦屋。怪しい。
志摩。怪しいよ。発見してくださいと言わんばかり。拡大捜査しよう。
清水。潜水艇の特徴はと。母船が必要。確かに。
志摩。シリーズE、シリーズH、発射。イチとレイは、いったん空中に出て。水中には六郎を投入する。
(上空の政府チャーターのヘリで。)
関。うわわわー、今度は水中発射ミサイル。
清水(通信機)。すみません、シリーズEです。モグから発射した。
永田。肝が冷えた。まだ捜査するのか。
清水。虎之介さんと志摩さんが怪しいとにらんでいる。たしかに、よく分かりすぎ。
(シリーズEは東京湾の海岸を調査するために4基とも発射した。四方に向けて。ところが、南に向かったシリーズEめがけて、機関砲発射。)
関。弾幕だ。どの船からよ。
鈴鹿。背の低い貨物船に擬装している。
関。機関砲の機種は分かるかな。
鈴鹿。ええ。分析した。
(シリーズEはレーダーにははっきり映るが小さい。弾は当たらず、そのまま通過して、さらに南へ。永田らの乗ったヘリコプターは、上空から近づく。射程外から観察する。)
イチ。ヘリが貨物船からレーダー照射されている。こっちの動きを探っているんだ。
芦屋。もう一つ仕掛けが欲しいな。
志摩。潜水艦か、航空機か。
(航空機だった。2機のステルス機。)
鈴鹿。ステルス機が2機、南方にいる。こっちに来る。ヘリを狙うのかな。志摩、シリーズEで脅してやりなさい。
志摩。オーケー。
関(通信機)。オーケーじゃないっ。あんたたち、どうやって検出したのよ。
鈴鹿。ええと。
火本。後方散乱だ。ターゲットを囲んだら、いくらステルス機でも検出可能。しかし、原理はともかく、そんな技術、あったのか。
関。どの軍も持ってないわよ。そんな…、実用だったの?。
鈴鹿。我が社のカタログ、あとで送る。
関。インターネットで調べるわよ。
水本。これじゃ、各国政府からマークされるわけだ。ID社の計測機。隠せるものは何もない。
(シリーズEを至近距離まで差し向ける。かなりショックだったらしい。それまで悠々と飛んでいたのに、急に向きを変えて北方に逃げだす。)
鈴鹿。イチ、レイ、クロ、追いかけて。
レイ。了解。
芦屋。普通に通信している。もう、ステルスなんかどうでもよくなったようだ。
志摩。地上の通信波の発射場所特定。急行する。
伊勢。こっちも出動。虎之介、アン、ジロ、行くよ。
関。誘導してください。
清水。了解。コースは…。
(伊勢は旧車両で出発。
ステルス機は地方の廃棄された空港に着陸し、大慌てで格納庫に隠された。クロが上空から観察。2機のパイロットと地上要員は何かを待っている。
しばらくして、黒いクルマが現れた。パイロットが手を振っている。しかし、近づいたクルマは、自動小銃を乱射。そのまま逃げる。弾はパイロットたちには当たらず、全員着の身着のまま逃げる。)
芦屋。おまえたちは、もう用無しってことだな。連絡したら、殺す。
鈴鹿。イチ。そのクルマを追いかけて。
イチ。がってん。
(クルマはある屋敷に入り、車庫に格納された。3機がはるか上空から観察。)
関。その空港に集合しよう。
鈴鹿。了解。
(潜水艇と擬装貨物船は、海上保安庁と軍が対応。永田は軍に、空港を差し押さえるように要請した。
ところが、永田と関がヘリで到着した途端に、こちらには退去命令。きわめて強い調子だ。)
伊勢。何よ、もうこっちはいらないって?。
志摩(通信機)。そうらしい。
水本。理由は明らかよ。軍事機密のかたまりが、私企業にやすやすと破られた。これ以上解析されるのを防ぐため。
火本。下手すると国際問題。軍事バランスも微妙だ。
清水。公開された性能の装置しか使ってない。
水本。うまく組み合わせるとどうなるか、まざまざと見せつけた。潜水艇、擬装貨物船、ステルス機。すべて一瞬にして行動が明らかになった。もしも、これが実戦なら、おおごと。
芦屋。実戦の一部かもよ。
清水。あるいは味方の研究とか。
伊勢。すべて、お芝居だって?。うーん、そうなのか。
奈良(通信機)。こちらの上からも退去命令だ。やりすぎたようだ。
伊勢。しかたない。全員、引き返せ。
(構えていたが、その日は何も起こらなかった。永田からは連絡があって、明日事情聴取に来ると。かなりの大事だったらしい。)