(エレキは疑義のあるクルマを特定したらしい。小型トラックだ。遠巻きにしている。)
清水。ふむ。どうするか。
芦屋。取りあえず、近づこう。
(虎之介がすすっとクルマに近づく。エレキと亜有が続く。止せばいいのに、運転席のドアをノックする。)
芦屋。もしもし、どなたかいませんか。
(返事はない。虎之介が、回ってみると、人が近づいてきた。どうやら拳銃を所持しているようだ。)
男1。何だお前は。このトラックがどうかしたか。
芦屋。このトラックはあなたのもの。
男1。答える必要は無い。さっさとどきな。
芦屋。面白そうなトラックだ。
男1。この平凡な小型トラックのどこが面白い。
芦屋。荷台かな。何が入っているんだ。
男1。怪しい。お前、何だ。
男2。おーい、どうしたんだ。
男1。早くしやがれ。変なやつに絡まれている。
男2。出発しよう。
男1。あばよ。
芦屋。てめえっ、やっぱりお前のだな。嘘つきやがって。
男1。だから、どうでもいいだろう。
(虎之介が漫才している間に、亜有は後部に近づく。)
エレキ。荷台に誰かいるようだ。
清水。もう少し証拠が欲しい。少なくとも、追跡する理由が。
(手を出した。わざとらしい演技をする。)
清水。クロ、どこに行ったの?。ここにいるの?。クロー。
(返事無し。なので、開ける。)
男3。何だ、お前。今、取り込み中だ。
清水。クロ、入らなかった?。
男3。クロってなんだ。
清水。黒猫。
男3。なもん、こねえよ。さっさと行きな。
清水。入ったと思ったんだけど。これくらいの猫。
男3。だから、こねえってっだろ。
清水。箱がある。あの中かな。
男3。聞いてないな。さっさと立ち去れ。
清水。ちょっと入っていいかな。
男3。バカやろ。だめだ。こらっ、手をかけるな。
清水。いいじゃない。猫を探すだけよ。
(こともあろうに、男は亜有をおもいっきり払おうとする。とっさに避ける。男がバランスを崩した隙に、侵入。箱のふたを開ける。粉の入った袋。センサーが反応した。大量の非合法物質。)
男3。甘く見やがって、この女ー。
(男は亜有をつかもうとするが、するりと抜けて、飛び出す。逃げようとしたら、拳銃を取り出して、一発発砲。当たらなかった。)
芦屋。何だ今の。銃の音か。あっ。
(男が虎之介を思いっ切り突き飛ばす。トラックは急発進。逃げる。
亜有と虎之介とエレキは、バイクに駆け寄って、追跡開始。私(奈良)に連絡があった。イチとレイをID社東京の屋上から飛ばす。
一部始終を遠くから見ていた山田氏。不審に思いながらも、興味が勝ってしまったらしい。自分のバイクに乗って、さらに追いかける。)
男1。変装した査察官か何かだ。やばかった。
男3。物を見られた。見られただけだが。
男2。バイクが追いかけてくるぞ。
男1。なめやがって。あいつらどこにいる。
男2。連絡する。
(山田氏がずっと後方から追いかけていると、6台のオートバイが追い抜いていった。そして、エレキとマグネのバイクに絡んできた。暴走族に擬装している。鉄パイプなどを振り回す。エレキとマグネは必死で逃げる。)
芦屋◎。うわあ、こんな仕掛けがあった。
清水◎。こいつら、プロ。
芦屋◎。当たり前だ。警察はどうした。
清水◎。さっき連絡したばかり。しばらくは凌がなきゃ。
(山田氏、助けなきゃと思ったようだ。警笛を鳴らしなから、集団に突っ込む。)
男2。ありゃりゃ、増えたぞ、仲間か。
男3。見た感じは素人の助っ人だ。ヤンキーが族に絡まれたと勘違いして、助けに行った感じだ。
男2。厄介だな。けが人が出たら、根掘り葉掘り事情聴取される。
男1。逃げるぞ。
(トラックは速度をぐんぐん上げる。エレキとマグネは集団を抜け出して、追跡する。猛烈な速度。擬装暴走族ははるか後方に取り残された。さすがに、山田氏のバイクは付いてくる。)
男3。追ってきやがる。なんてやつらだ。
男2。畜生、こっちが族を振り切ってしまった格好になる。
男1。しかたあるまい。このまま行くぞ。
(クルマは料金所などお構いなしで、首都高を抜け、北へ向かう。イチとレイはすぐに追い付いた。クルマの屋根にマーキングする。警察のヘリがやってきた。引き継ぐ。こちらは追跡中止。普通の速度に戻す。山田氏が追い付いてきた。道路脇に停車する。)
山田。大丈夫か。
清水。山田さん、来てくださったの?。私、ふらふら。
山田。当たり前だ、あんなに暴走して。何があった。
芦屋。隠しても無駄なようだな。追跡していた。さっきの小型トラックを。警察が来たから、こちらは用済み。それで、停車した。
山田。追跡の引き継ぎをしたのか。さっきのヘリは警察か。
芦屋。その通り。
山田。何てこと。あなたたち警察か。いや、政府の調査隊か。
清水。言わぬが華。
山田。命懸けの追跡だった。ああ、ご配慮に甘えることにするよ。
(連絡を受けた高速隊がやってきた。事情が伝わっていたらしく、簡単に説明するだけで、去っていった。)
山田。やはりあなたたち、政府関係者か。
清水。警察などとは常時連絡している。仕事は隠してない。
山田。企業の調査。時に怪しい行動の。それで、訓練しにきたのか。偶然、何か怪しい動きをつかんだ。それで、追いかけた。それにしても…。
(安心したのか、亜有は道路脇にへたりこんでいる。エレキが慰めている。)
山田。ロボットが人間を慰めている。救護ロボットだから、当然か。
芦屋。いつものことだ。お嬢さんなのに付いてくるからこうなる。
山田。はは、気丈そうだな。顔色はいい。
(山田氏は練習場までいっしょに走ってくれた。ワンボックスカーは、虎之介が運転してID社に帰る。ID社のバイクは、空中バイクが来るまで、借りることにした。)
清水。ふむ。どうするか。
芦屋。取りあえず、近づこう。
(虎之介がすすっとクルマに近づく。エレキと亜有が続く。止せばいいのに、運転席のドアをノックする。)
芦屋。もしもし、どなたかいませんか。
(返事はない。虎之介が、回ってみると、人が近づいてきた。どうやら拳銃を所持しているようだ。)
男1。何だお前は。このトラックがどうかしたか。
芦屋。このトラックはあなたのもの。
男1。答える必要は無い。さっさとどきな。
芦屋。面白そうなトラックだ。
男1。この平凡な小型トラックのどこが面白い。
芦屋。荷台かな。何が入っているんだ。
男1。怪しい。お前、何だ。
男2。おーい、どうしたんだ。
男1。早くしやがれ。変なやつに絡まれている。
男2。出発しよう。
男1。あばよ。
芦屋。てめえっ、やっぱりお前のだな。嘘つきやがって。
男1。だから、どうでもいいだろう。
(虎之介が漫才している間に、亜有は後部に近づく。)
エレキ。荷台に誰かいるようだ。
清水。もう少し証拠が欲しい。少なくとも、追跡する理由が。
(手を出した。わざとらしい演技をする。)
清水。クロ、どこに行ったの?。ここにいるの?。クロー。
(返事無し。なので、開ける。)
男3。何だ、お前。今、取り込み中だ。
清水。クロ、入らなかった?。
男3。クロってなんだ。
清水。黒猫。
男3。なもん、こねえよ。さっさと行きな。
清水。入ったと思ったんだけど。これくらいの猫。
男3。だから、こねえってっだろ。
清水。箱がある。あの中かな。
男3。聞いてないな。さっさと立ち去れ。
清水。ちょっと入っていいかな。
男3。バカやろ。だめだ。こらっ、手をかけるな。
清水。いいじゃない。猫を探すだけよ。
(こともあろうに、男は亜有をおもいっきり払おうとする。とっさに避ける。男がバランスを崩した隙に、侵入。箱のふたを開ける。粉の入った袋。センサーが反応した。大量の非合法物質。)
男3。甘く見やがって、この女ー。
(男は亜有をつかもうとするが、するりと抜けて、飛び出す。逃げようとしたら、拳銃を取り出して、一発発砲。当たらなかった。)
芦屋。何だ今の。銃の音か。あっ。
(男が虎之介を思いっ切り突き飛ばす。トラックは急発進。逃げる。
亜有と虎之介とエレキは、バイクに駆け寄って、追跡開始。私(奈良)に連絡があった。イチとレイをID社東京の屋上から飛ばす。
一部始終を遠くから見ていた山田氏。不審に思いながらも、興味が勝ってしまったらしい。自分のバイクに乗って、さらに追いかける。)
男1。変装した査察官か何かだ。やばかった。
男3。物を見られた。見られただけだが。
男2。バイクが追いかけてくるぞ。
男1。なめやがって。あいつらどこにいる。
男2。連絡する。
(山田氏がずっと後方から追いかけていると、6台のオートバイが追い抜いていった。そして、エレキとマグネのバイクに絡んできた。暴走族に擬装している。鉄パイプなどを振り回す。エレキとマグネは必死で逃げる。)
芦屋◎。うわあ、こんな仕掛けがあった。
清水◎。こいつら、プロ。
芦屋◎。当たり前だ。警察はどうした。
清水◎。さっき連絡したばかり。しばらくは凌がなきゃ。
(山田氏、助けなきゃと思ったようだ。警笛を鳴らしなから、集団に突っ込む。)
男2。ありゃりゃ、増えたぞ、仲間か。
男3。見た感じは素人の助っ人だ。ヤンキーが族に絡まれたと勘違いして、助けに行った感じだ。
男2。厄介だな。けが人が出たら、根掘り葉掘り事情聴取される。
男1。逃げるぞ。
(トラックは速度をぐんぐん上げる。エレキとマグネは集団を抜け出して、追跡する。猛烈な速度。擬装暴走族ははるか後方に取り残された。さすがに、山田氏のバイクは付いてくる。)
男3。追ってきやがる。なんてやつらだ。
男2。畜生、こっちが族を振り切ってしまった格好になる。
男1。しかたあるまい。このまま行くぞ。
(クルマは料金所などお構いなしで、首都高を抜け、北へ向かう。イチとレイはすぐに追い付いた。クルマの屋根にマーキングする。警察のヘリがやってきた。引き継ぐ。こちらは追跡中止。普通の速度に戻す。山田氏が追い付いてきた。道路脇に停車する。)
山田。大丈夫か。
清水。山田さん、来てくださったの?。私、ふらふら。
山田。当たり前だ、あんなに暴走して。何があった。
芦屋。隠しても無駄なようだな。追跡していた。さっきの小型トラックを。警察が来たから、こちらは用済み。それで、停車した。
山田。追跡の引き継ぎをしたのか。さっきのヘリは警察か。
芦屋。その通り。
山田。何てこと。あなたたち警察か。いや、政府の調査隊か。
清水。言わぬが華。
山田。命懸けの追跡だった。ああ、ご配慮に甘えることにするよ。
(連絡を受けた高速隊がやってきた。事情が伝わっていたらしく、簡単に説明するだけで、去っていった。)
山田。やはりあなたたち、政府関係者か。
清水。警察などとは常時連絡している。仕事は隠してない。
山田。企業の調査。時に怪しい行動の。それで、訓練しにきたのか。偶然、何か怪しい動きをつかんだ。それで、追いかけた。それにしても…。
(安心したのか、亜有は道路脇にへたりこんでいる。エレキが慰めている。)
山田。ロボットが人間を慰めている。救護ロボットだから、当然か。
芦屋。いつものことだ。お嬢さんなのに付いてくるからこうなる。
山田。はは、気丈そうだな。顔色はいい。
(山田氏は練習場までいっしょに走ってくれた。ワンボックスカーは、虎之介が運転してID社に帰る。ID社のバイクは、空中バイクが来るまで、借りることにした。)